舞台です2
11月の中頃
私たちは舞台の稽古の為に練習をしていた。
もう稽古が始まって何ヶ月たつだろうか?
なのに、私は全然セリフが覚えられない
・・・いや本当に。
他のみんなはほとんど覚えてるのになぁ。まあ、他のクズどもと比べて主役の私はセリフが多いからね
そんな私のところにある女の子が寄って来た。
女の子「ねえ、私ってセリフ棒読みになってない?
全然感情が作れなくて・・・どうしよう」
帰りが同じ方向でよく話すからか、
こういった相談を私は彼女からよく受ける。
正直、
「そんなもん私には関係ないかんね」
と思ったが、とりあえず大人(?)の私は
「大丈夫!脇役の演技なんて誰も見てないから♪」
と明るくいったところ、
その日は口をきいてくれなかった。
何か気に入らないことをいっただろうか?
と2,3分考えたが分からなかった。
とりあえず稽古が終わり帰ろうかなと思っていると、
「みんなでご飯でも食べに行こうよ」
と誘われた。
ちょうどお腹もすいてたし、その誘いに乗ることにした。
場所はラーメン屋さんである。
席に座ると店員がすぐに注文をとりにきた。
私はまだ何を食べるか決まってなかったが、
他のみんなは次々と注文を頼んだ。
ちょっと優柔不断の私はまだ決まらず、あとで頼むことにした。
男1「なあ。やっぱり演劇やタレント活動で食べて行くって厳しいよな・・」
女1「私も結構それって不安になるよ。本当に自分に才能があるのかなとかさ」
なんだか他のメンバーたちは語り出した。
(とりあえず、他の出演者の名前は男1とか女2とします)
自分の将来に対して不安があるのかいろいろ話している。
私にも時々話しを振られるが、
てきとうにあいづちをうっておいた。
今は何を食べるか決まってないのでまだメニューを見ているのだ。
女1「YOUは将来、タレントとかで食べて行くぞって自信ある?
いきなり私にポンと話しを振られた。
私「あ、いや・・」
とちょっととまどってしまった。
なんせ、ずっとメニュー見てて話し聞いてなかったからさ、
なんの話ししてるのか理解してないんだよね・・・
けど、なんか「うんうん」とみんな うなづきながら
「やっぱり不安だよなあ・・」
なんて言っている。
アホだなあなんて思いながら
550円の塩ラーメンにするか、650円の中華ヤキソバにするか迷っていた。
ようやく、塩ラーメンに決めた私は注文をした。
相変わらず、みんな将来のことを熱く語っている。
そんなことよりも
「昨日のテレビチャンピオンの発砲スチール王って面白かった?」
と聞きたかったけど、さすがに聞けなかった。
さすがに私もそこまでおバカじゃないんで。。
ちょっと、世界不思議発見の時間が近づいてきたので
「あ、ごめんね。明日すごーく早いからさ」
と帰ることにした。
テキパキと帰り支度を済ませて店を出た。
このとき、私の胸には「勝利」の2文字が刻まれていた。
何故なら 先にさっさと帰った私は
塩ラーメン代の550円を払わずにすんだのだ。
ウハハハハ!
見たか。賢い私はこうやってご飯代をうかせてるのだ!
良い子は真似しちゃいけないぜ。友達なくすから
そんなことしてたら、友達いなくなるって?
いや、ごもっとも。。。でも私は
愛と勇気だけが友達だから
別に平気です。
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