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 愛知県女子六・七段受審者講習会                  平成19年10月23日(火)
 全8回コースのこの講習会。前半は5月の受験に照準を合わせてまず、4回行われた。講師は範士八段、中京大学教授の林邦夫先生。会場は愛知県武道館。時間は12時から15時という、私にとっては、もろ「昼寝時間帯」。帰宅すると休むまもなく、夕食の支度、夜の稽古が控えるという、ハードさもプラス。(全コース火曜日。店、定休日)さらに、受講料は、主婦にとっては、痛い出費な金額。いろんなマイナス要素があるにもかかわらず、剣道どっぷり3時間、というのが好奇心をそそった。講師が林先生というのも。
 前半4回受けたが、得るものは大きかった。何が一番大きかったのか。それは、剣道に対する研究心、探究心というのが、私の中で芽生えたこと。より、剣道を深くとらえるようになったことで、ますます剣道がおもしろくなってきた。それはこの講習の内容が「男性との立会い」に重点をおいていることである。
 女性は男性に比べてスピード、力に劣るのでそれをカバーするために、どうするか。
 @ 技術の習得(しかけ技より、応じ技) A 間合い B 戦術 C 精神力
 今日の講習ではこんな説明。だが、睡魔の襲来で、記憶が飛んでいる部分も多々ある。
 私はここに女性ならではの、項目を一つ入れたい。
 それは「相手との調和」 周りの人と仲良くしようとするのは男性より女性の方がうまいらしい。私が唯一できるものかな。技ももってないし、間合いもいい加減、戦術なんて頭も回らない。精神力は皆無。でも、いつも相手には問いかけている。「いつ来る?」「ここで勝負する?」「攻めてきたから面打つね」「あ〜返し胴くらっちゃった。いただきました。」「今度は小手を誘ってみるから、打ってみて、すりあげてみるから。」「わ〜ほんとにきた!!嬉しいありがとう、おかげで面が決まりました。」「でもきっとあなたは悔しいよね。」とか。
 いろんな技を林先生に教えてもらい、それを約束稽古の中でやるのだが、ちっともうまくいかない。だが、地稽古になると、相手の変化がおもしろくて、夢中になって教えを忘れてしまう。
 話はそれたが、「男性との立会い」非常におもしろいテーマ。近頃、老化著しい私にとって、毎日筋力トレーニングは、欠かせない。腹筋とスクワット少しだが、継続しているおかげでなんとか。だが、男っていいなと思う。生まれつき、女より筋力あるもんね。剣道も女性よりも男性の方が、美しいと思う。孔雀やライオンみたい。化粧もしなくていいし。たまに、もし自分が男だったら(?)と思うときがある。きっと、不可能だったことも可能なんだろうなと、うらやましがってみる。でも女性であることで、不可能なことを可能にできるよう、工夫し、努力することができるのかもしれない。
 剣の道は、ゴールがない。これでいいということは一つもない。達成感がないのに、傷つくことも多いのに、なぜ、続けているのか、非常に不思議である。ただ、純粋、ただ、ひたむき。そういう感触がたまらないのかしら?

 高校総体西三河支部予選会 審判体験記                 平成19年5月3日(木)
 去る、4月29日(日)に西三河剣道連盟女子部の審判講習会に参加しました。今回は講師の先生と、講義内容の資料を審判規則および細則などを熟読して作成したこともあって、大変よい勉強をすることができました。感性で審判しがちだった私ですが、規則をかみくだいて説明してくださる講師の先生のおかげで、理論的にも解釈することができました。と、いう前置きがあったおかげで、今回の審判は、心に余裕をもって行えることが、できました。有効打突もよく見えました。見ようと思ってみているのではなく、有効打突が目の中に飛び込んでくるという感じでした。他の二人の審判の方の同意を得られることができない一本も多々ありましたが、信念をもって旗を揚げることができました。取り消しも同様でした。とにかく「自分を崩すことなく」やることができたという手ごたえはありました。また、昨年の反省として「技を出し切ったあと、相手がふっと居ついたところを打ち込んでいく技を見逃す」ということがありましたが、これも目の中に飛び込んできて、自然に旗をあげることができたように思います。選手の気持ちになって審判できたことがよかったのかなと思います。年甲斐もなく試合に出場することが生かされているのかな?(しかし、どっと疲れました。)
 不当な鍔競り合いなどの判定はなかなか難しかったです。控えている試合で、ひとつ、まったくやる気のない態度だった選手がいました。打ち気もなく、挙句は相手の気をはずしたりと見ていて腹立だしさも感じました。すると、ほどなく「合議」がかかりその選手は反則となりました。その後も、選手二人の気は合わず「これは双方の反則だな」と思っていたら案の定「合議」がかかりました。「さっき、反則をとられた選手は一本負けかぁ〜でもしょうがないよな」と思っていたら、指導で終わりました。そして、最初反則をとられた選手が一本を決めて勝利をおさめました。ちょっと納得がいかなかったので、後に主審の先生に、真意を伺ったら「やはり試合で決着をつけさせてやりたかった。」とおっしゃいました。しかし、最初に反則を取られてもなお、反省することなく同じような態度で試合を続行させるというその選手は、いかがなものかと考えさせられました。今回、そういう選手が多いように見受けられました。負けてもいいから、自分の力を尽くして正々堂々と試合をしてほしいと感じました。でも、そのような試合を運営させている我々審判にも問題があるのではないでしょうか?ラガーマンを裁く男と、一度討論してみたい内容です。

 常滑寒稽古                                      平成19年1月5日(金)
 いっちゃいましたよ、やっちゃいましたよ。寒稽古。しかも、片道35分かけて。どこまでも剣道バカ。しかし、ここまで私を動かしたのは、次女。昨日も彼女とマンツーマン稽古。燃えたぜ!!ふっ。奴も「さっぱりしたぁ〜」と、日ごろの稽古不足を解消してご満悦。そして続く寒稽古。母のこのテンションについてこれるのは次女だけ。いや近頃は次女のペースの方が、断然有利。
 さあ!続く寒稽古は、四女も説得して参加の道へいざなった。ナビゲーションバッチシ!まず、四女を正座させ、向かい合い、しっかりと目をみつめ、寒稽古の必要性を説明。殺し文句は「康平(いとこ)も来るから。」で、四女「わかった」と、言って三女が楽しんでいるゲームへそそくさと戻った。いや、母に抵抗するより早くゲームがしたかったので、ここは早めに手を打とうという彼女の思惑だろう。しかし、甘いぞ、四女。母は本気だ。オネエ(次女)も本気だ。だが、四女は思ったほどやる気だったようで、風呂上りに「ぱんつのゴムがきついのがない」と、言いに来た。しまった、先日イオンに行ったとき、なんか重大な買い物を忘れていると思ったら、奴のぱんつだった。オネエたちの物ばかりに気をとられすぎた。明日寒稽古が済んだら速攻、ぱんつ購入だ!!(そいういいつつ、ゴムを替えるだけでそのばをしのぐかも)
 そして、迎えた早朝4時。さすがに暗いが、そんなに寒くはない。おかしい、もっと寒くなくては意味がない。おにぎりを握ってお茶を準備して、最大の山場を迎える。稽古より、こっちの方がつらくて厳しい。四女を起こすという作業だ。ぐずったらどうしよう。いかないといっても母のやる気モードを止めることはできない。子供にこそ、体験させたい寒稽古である。おそるおそる、布団をめくって「おきるよ」と、声をかけると案の定、枕にしがみついておきない。引っ張り出したら観念した。「車で寝ればいいから」と、即してトイレへ。出たらわりとすんなり着替えさせてくれた。さあ!出発
 さすがに暗い、しかし、半田を抜けてセントレアラインが右手に走る元横断道路は、快適。遥か向こうにセントレア空港が光を放っている夜景は最高だった。そして到着。ここでまた難関。車で寝入ってしまった四女が起きない。ぐずりながらも体育館に入っていくが、まるでやる気なしモード。寒いのか鼻を真っ赤にして、ぼ〜としている。次女は、体育館に入るや、中学生の参加者が多いのに、目をらんらんに輝かせてワクワクしている。四女をやる気出させようと気をつかっているのも余裕のある証拠だ。そして、私は懐かしい先生方と挨拶をしたりしてランニング。
 さあ!稽古の始まり!!次女も四女もさっさと面をつけている。四女、なんだかんだいって、やる気モードになってきた。ぐずっていない。よしよし。まずは子供の元立ち。切り返し、懸かり稽古で、小学生は小学生同士の地稽古。中学生以上は元立ちの先生へかかっていく地稽古であった。なかなか相手がみつからなかったが、以前、常滑の大会に誘ってくれたY先生にお願いした。なかなかいい攻めをしてきて、いい攻防が出来て楽しかった。次に以前高浜に稽古にみえたT先生と。むちゃくちゃ強くて、岩を相手にするような感じ。さっぱり、砕けない。
 時間が来てしまい、やり残してしまった稽古に終わった。おっと、四女。すっかり、いい感じに仕上がっていた。楽しかったみたい。先ほど赤かった鼻より頬が上気していて、目がらんらんとしていた。「康平と稽古したよ、康平が肩をたたいて、お願いしにきてくれた。」と、とても嬉しそうであった。6人くらいとやったそう。次女は中学生とやれなくて残念がっていた。8日まであるので、明日も行きたいと、言っている。明日は部活ジャンといったら、剣道着のまま中学校におろしてくれればいいじゃん。と、信じられない剣道バカモード。完全に負けた。母は明日は翼小の初稽古。そこまでの体力はない。しかし、常滑寒稽古の雰囲気はとてもいい。また、参加したい。
 朝日が徐々に昇ってくる、景色が段々明るくなる中、寝ている時間に稽古が出来るので、お得だね、と帰りの車で次女と盛り上がった。
 

 七段審査のお手伝い と、称しての七段審査鑑賞          平成18年11月18日(土)
 以前から六、七段のお手伝いにとの要請がありましたが、都合がつかなくてなかなか参加できませんでしたが、今回は翼の剣道教室を犠牲(?)にして七段審査のお手伝いをすることに決めました。全国からの猛者が集うこの七段審査。きっとすごい緊張感のある雰囲気なんだろうなと思っていましたが、ほんとうに剣道が大好きな方々が集まっているというなんともいえない居心地のよい雰囲気でした。お手伝いの方々もみな、要領を得ている方々ばかりでしたので、受付の仕事が終わると、あとはずっと審査に魅入っておりました。
 七段受審ともなると、当たり前ですが、みな六段の風格、品格を兼ね備えた人たちばかりですので、立会いの所作、攻防のためなど、参考になるものばかりでした。でもその中で、きらりと光るなにかを表現されている方はチェックしていました。後半50歳以上の審査の第3会場での最後の組でその「きらり」と光る方が見事合格されたとき、本物を見極める目がこの審査で養われたような気がして得るものがありました。(もう一人的中した方がいました!)
 結果は約1,030人受験して合格されたのは90人。
 私の中で「きらり」と光る条件をまとめてみました。(今日のこの日の段階では私の感想です。今後、かわっていく可能性あり)
 @ にじみでる風格、品格。着装、姿勢の美しさ 
 A 立会い時間 1分30秒 攻める気をたやさない気迫。(これも伝わってくるから不思議)
 B 息をのむ攻防から相手との合気になった瞬間でいかに捨て身に技が出せれるか。
 C Bのあとの残心の余韻のある美しさ。
 D 終始気迫で攻めているのだか、その中で常に相手を尊敬する態度。
 E 邪心のない美しい心。
剣道はほんとうにその人の心が出るのだと、つくづく感じました。美しいものは光り、人の目に心に届くのだ実感しました。鑑賞にふさわしい恍惚な一日でした。
 

 道というもの                          平成18年10月25日(水)
  ここに、一冊の本がある。「高段者への道」剣道日本編集部。執筆は佐藤成明 教士八段、羽賀忠利 範士八段、伊保清次  範士八段。内容は四段〜八段の段位審査の内容や心構え、知識、剣道形の解説、などである。この本を購入したのは、私がまだ19の時だったと思う。その頃、付き合っていた人と別れて、なんだか、心ここにあらずの状態だったが、「剣道を真剣に取り組んでみよう」と心機一転していた時期だったようにも思う。父の知人からの依頼で地元のスポーツ少年団の指導者になったのもこの頃だった。まずは、昇段。四段挑戦。しかし、師匠がいない。そんな時、書店でみつけたのがこの本だった。「感性で剣道をする女」なので、はっきり言って、この本は難解だった。私が学生の頃は初〜三段の審査の学科は、レポート形式で、顧問の先生が答えをもっていてそれをうつして提出すればOKだった。ので、「剣道の訓え」という本は見たことがなかった。「三殺法」とか「三つの先」とか「懸待一致」とかさっぱりわからなかった。世阿弥の風姿花伝の話も載っていたが、剣道とどう関係があるのか「わけわからんし〜〜」となり、この本はぶたに真珠と化した。豚なりに、真珠を身につけようと努力してみたが、だめである。形もちゃんとした指導を受けていないので(見よう見真似だったから)さっぱりピーマンである。よく三段が受かったものよのう〜(涙)
 こうして、早々に四段をあきらめ、子供と剣道をすることで、私の剣道に対する気持ちは昇華されていった。子供と、関わるのが楽しくて仕方なかった。こうして打ち込むものができて、意気揚々としている時に、今の主人と出会い、剣道に対する情熱は闇に葬られた。でも、それでも指導は欠かさず行っていた。自分の稽古は全然しませんでしたが。
 それから、約10年後 それまで封印していた剣道を再開した。四段受審は、「お試し」だったが合格。10年前、難解とされていた本の内容をクリアしていたのである。剣道は人間形成の道。10年剣道をしない間に私は人間として少し成長したのかな?と、思った。それからは、いろんな師や剣友に恵まれて、この本の内容がずいぶん、わかるようになってきた。「高段者への道」なんてのれるわけがないと思っていた、若きころの自分からは想像がつかないのだが、まさに今、その道にのっているのである。正直、くすぐったいような、変な気分。でも、その道を一歩一歩踏みしめているんだなぁという実感はある。人はいくつになっても成長するんだ、というのを実体験している。こういうすばらしい道に出会えて、わたしゃ幸せもんです。
 

 私が剣道できる条件                          平成18年8月9日(水)
  子供たちもずいぶん成長してくれたおかげで、今年の夏休みは快適である。
 家の手伝いしてくれるので、母は外出し放題。特に「指導」と偽って中学校などへ出稽古しちゃっている。エブリデー剣道。部活しちゃっている。夏バテ知らず。家にいて娘と交流をはかろうと思うのだが、娘たちもなんだかんだ忙しいので、まあいいや。いけない、こんな夢のような生活をしていては。体もほどよく疲れるので、夜もよく眠れる。食欲もあるので、ごはんを作るのも楽しい。畑仕事が趣味のさっちゃんから夏野菜(有機栽培)もふんだんにいただけるので、娘たちも一緒になって料理作ってくれる。
 と、まあこのようにやりたい放題の剣道ライフなのだが、これはやはり家族、みんなが健康であるのが前提だと痛感している。この家族健康のために、私は影でがんばっているつもり。私が一番健康に気をつけているのが、さっちゃん。(!?子供じゃない)彼女はメンタル面がやさしいので、彼女の愚痴を聞くことが一番の仕事。多分、どんな医者より私は名医だと思う。さっちゃん健康=店がんばれる=私がこころおきなく剣道ができる。なんでも連動している。だんなより姑が大切な私って一体・・・。)

 岩倉市剣道大会                   平成18年7月2日(日)
  先週は八面大会。昨日は西三河北部大会、そして今日、岩倉市剣道大会と、子供たちは試合で忙しい。でも、私は試合奨励派である。勝負にこだわるのでは、ない。勝負そのもにに挑むことで、度胸、勇気、根性が、身についてくれるからだ。そして、試合することにより、自分の弱点が出る。本当の自分が出るというのは、おおげさかもしれないが、試合は自分をさらけ出す絶好の場である。このごろ、頻繁に子供たちに、「一本とられたときの自分の状態を、よく覚えておきなさい。」と、言う。子供たちは{?????}の顔をしている。逆に「一本とったときの、状態も覚えておきなさい。」といっても{????}だった。難しいであろうか。今はビデオで、チェックできるが、ビデオよりも、やっぱりその瞬間をしっかり覚えていたほうが、私はいいと思う。自分の状態とは「心」「姿勢」いろんな要素がある。自分と向き合うよい機会である。
 さて、話はそれたが、今回は審判で参加させてもらった。前日の夜、同じく子供の審判をし終えたよぎりんから、「不当の押し出しは、反則をとらない。」という、メールが入った。いろんな講習会に参加した結果「公明正大に試合をする」ということが強調されていたので、、二人の間では「不当な押し出し(具体的にいうと、ライン際で反則を取らせようと、力任せで相手を押し出すこと)は反則をとるべきだ」という話になっていたが、実際にはまだそういうのが浸透してなくて「出た方が、反則」が多かったそうだ。私もこの審判で、ほかの先生方がどう出るか非常に興味深く見守っていた。もし、自分が主審になった場合にそういう場面に遭遇したら、、合議をしようと思った。しかし、そのチャンスはなかったが、他の試合であった。まさに不当な押し出し。しかも、反則が分かれた!!一人は不当な押し出しをした方に反則をしていた。もちろん、合議。しかし、私の期待ははずれ、場外へ出た選手が「反則」であった。う〜〜〜ん。審判に関してはよぎりんといつも討論のネタになる。また討論しようっと!!
 肝心の子供たちの試合だが小学生、中高生とも「一回戦敗退」だった。でも、前述したように「弱点をさらけ出した」のだ。このチャンスを生かして、稽古の課題を自分でたて、謙虚に取り組んでいってほしいところである。
 しっかし、小学生の試合は見ていておもしろかった。上位になるほど、有効打突がとりやすいのはなぜ??緊迫しているのにね。審判会議で審判長の松下先生が「多少、軽くても玄妙な技は積極的にとってください。」と、おっしゃった。子供のレベルだとそれでもいいのかもしれないと思った。玄妙な技。また、これについては語りだすときりがないので、この辺にしておこう。

 ほめることの危険性                 平成18年5月22日(月)
 よぎりんの日記を読んで、ふと思った。うすうすは、感じていたが、「ほめること」というのは、子供の個性を伸ばすにはよいが、それが合う子と合わない子の見極め、またほめるタイミングの見極めをしないと子供が自分自身でそのことを「成就した」という勘違いをしてしまい、限界を作ってしまうことになる。「欲がなくなる、向上心がなくなる」ということである。安易な自己満足を助長してしまう結果に陥るのである。
 反省点であるが、翼小学校の土曜クラブで、とてもうまい子達を、剣道を好きになってほしいなとほめていたが(おだてるとは違うが)そういう子達はたいていやめてしまった。これはきっとこの子たちの中で「向上心」がなくなってしまったのだと思う。もっと、真剣に関わればよかったと後悔している。ほんとうに剣道を好きになってほしいのなら、信念を貫いて、もっと上を目指すよう指導しなければいけなかったと思った。(これは女王の教室の影響もあるが)
 子供に限界を与えない。もっともっとやれる、やれるはず!そういう心構えで、これからの指導にあたらないといけないと思いました。

 高校総体西三河支部予選会 審判体験                 平成18年5月7日(日)
 縁あって、高校総体の審判をさせていただくことになりました。今日のテーマは「選手の身になって、自分も試合をしているつもりで挑む」です。近頃、中高校生の相手をする機会が多く、「ファイティング剣道」で、ついつい年甲斐もなく動き回っています。その中で、気づいたのは中高校生は、機会があればどんどん打ち込んでくること、あっと思うところを打たれてしまうということです。スピード、体力、どれも気が抜けません。もちろん、先も早い。近間で攻防している熟練とは、やはりわけが違うということです。ですので、有効打突のチャンスはいたるところにあります。気は抜けない審判をしないと選手の生徒たちに申し訳けないと自分に渇を入れました。なぜか、審判なのに心臓がドキドキしました。とても緊張しました。そして、審判を終えて「あ〜有効打突をいっぱい見逃した。」と、反省しきりでした。
 一番多いのは技を出し切ったあと、相手がふっと居ついたところを打ち込んでいく技を見逃す。これは、完全に審判も居ついている証拠です。それこそがとるべき技です。あと、小手を打った、小手を返そうと思って返す。相手の小手が打突部位に当たったものの、返して面にのって残心。私は面にあげましたが、二人の先生は小手。私は面を打った生徒が崩れていないと判断して面にあげました。小手は当てにいっているだけ、でも面は攻めから残心への一連の流れが美しかったのでとりました。小手はややもすると当てにいっているだけの印象が多くて、私はあまり好きではありません。しかし、女子で優勝した生徒は出ばな小手がすばらしかった。そして、決勝は自分の倍ほどのある身長の選手に対して相面を決めました。すごくすかっとしました。いい剣道をみせてもらいました。
 みんなよく稽古をしているようで、体力、気力十分。一足一刀の間合いに入るやいなや、しかけて打ち込んでいくそのファイト。あ〜私も高校時代はそうだったなぁ〜と回顧しました。負けて泣いていて、顧問の先生に「今日は涙はなしだぞ。」となぐさめられている光景を目にして、ますます懐かしさを覚えました。漠然と稽古をしていた中学時代に比べ、高校時代は、「インターハイ出場」という大きなビジョンを抱えてほんとうに剣道漬けだった青春。稽古をすればするほど、自分が上達しているのがわかる充実感。時には、ブランクもあったり、落ち込んだり、けがもしたりして苦しいときもあったけど、なぜか乗り越えられたのは、若さのせいだろう。今日の試合は昔の自分を見ているようで、みんな輝いていて、みんないとおしかったです。

 ファミリー剣道                              平成18年1月4日(水)
 第2回ファミリー剣道を開催しました。トップページで参加者を募集したところ、口コミもあいまって小学生8名、中学生1名、指導者3名が集まりました。参加された方、寒い中ありがとうございました。(実家の妹も甥を参加させてくれました)
 ファミリー剣道なので、普段の稽古ではできないことを、娘たちにさせたかったので、そういう思いが詰まった稽古メニューでした。今年の課題は「打突力の強化」「引き技もこなぜる足裁きで有効打突のバリエーション(チャンス)を増やす」です。とにかく、人より一本でも多く打とうとういう気持ちで、この課題をこなしていけたらと思っています。
 基本のあとは、体当たりからの引き技をやりました。寒いので、細かい指導はなし!子供達が指導者のやり方を見て、学んでいけばと思いました。次に円陣かかり稽古。一人4人にかかって行く稽古をしました。かかり稽古はしんどいけど、ハッスルできます。(私だけ?(だいたひかる風))次は列になって打ち込み。ここでも最後にかかり稽古をしました。「引き立てる稽古」も私にとって課題です。
 そしてお待ちかね!!翼小でやって好評だった「風船わりゲーム」をしました。まずは、子どもだけチームを作って対戦。次に指導者3名VS子ども達というのをやりました。これは、やってみるとわかるのですが、すごく必死になります。私は途中、「だとうくん」にやられました。「だとうくん」はもう一人の先生もやっつけました。最後、「胴はずし先生」が残りました。でも「胴はずし先生」は、必死にならず、子どもたちに打たせてあげようという雰囲気で、その光景はEXPO剣道フェスティバルの記念の日本てぬぐいのイラストそのものでした。ぞうさん先生が、いっぱいいるねずみ生徒に「さあおいで!」と、かからせている様子です。なんだかすごくほのぼのして胸にジーンときました。そうか!今年は私はこれでいこう!と思いました。「自分の剣道の優先順位を下げる」ことです。相対する相手と気持ちよく稽古をする、相手を引き立てる、自分は謙虚になる。こういうことかと思いました。風船をわろう!わろう!とするこの気持ちを抑えて子ども達のいいところを引き出してやる気を出させる!(でも真剣になるのも、エキサイティングして子ども達は楽しんでいたような♪)
 と、話はそれましたが、「風船わり」はやっぱり楽しいです。また、やりたいという子どもたちもいっぱいいて、ほっとしました。そうやってファミリー剣道は幕を閉じました。また来年もやるぞ〜お〜!!
 追記:このファミリー剣道を見て、妹は火がついてしまったようだ。(昔、経験者)さすが剣道ば母ちゃんの妹。血筋は争えない。息子3人と家で竹刀振りをしているようだ。私も楽しみだ。甥たちよ!早く大きくなって叔母ちゃんと稽古しようぜっ!!
 

 剣道とだんな                             平成17年 12月21日(水)
 今日は、知立の稽古会の忘年会とSさんの六段昇段祝いを兼ねた宴会に出席した。稽古のあとの宴会という、私には盆と正月が一度にきたようなイベントである。(ただし、車での出席のため、アルコール抜き)高段者の先生方から、いろいろな話を聞くことができ、中でも京都大会の話は、よかった。京都大会は、自分の一年間の稽古の成果を平安神宮に奉納するのだと、そして、全国の剣友たちに自分の剣道を見ていただくという意味が本来のものだというのだ。剣道を修行するものにとって夢の舞台であると解釈していたが、そうではなく、もっと謙虚で、重厚で奥深いものであると、認識が変わった。そうか、では京都ではなく、私は、氏神さまである、春日神社に奉納しよう、そういう心構えでもいいのだと思った。なんて、荘厳な気持ちだろう!!と、一人陶酔しきっていた。
 でも、一番心に深くつきささったのは、K先生のお話。K先生は3人の娘さんがいて、うちと同じで娘さんがすべて剣道をしていた。一番上の長女さんは私と同学年で、高校時代、高校は違ったが一緒に合宿をしたり、練習試合をした仲であった。そういう環境で、いつも主人を独りぼっちにしてきたので、これからは主人と寄り添っていきたいというお話をされた。う〜〜ん、まさに今の我が家に近い状況だ。今でもK先生は剣道が大好きなので、毎日でも稽古したいらしいが、そういう気持ちを抑えて、家庭との調和をはかっているということだ。う〜〜ん、まさに今の私の状況と酷似している。
 たまに、ふと思うときがある。「剣道をしている私を彼は、愛しているのだろうか?」と、いうことを。「愛している」という表現は、露骨だが、「認めている」と、置き換えるといいかも。「しょうがない」という、あきらめの境地が多いのが妥当だろうな・・・・。そう思うと、やはり剣道を通じて、何か自分も成長していかないと、家族に対してメリットは、ないだろうな。剣道している意義みたいなもの。あとは、地域奉仕とか仕事の面に活かさなければ、いけないなとも思う。今は、「気持ちの発散による、情緒の安定」が、剣道によるメリットであるが、そういうことでは自己中心的に他ならない。神様に奉納するのには値しない。もっと、崇高な心で、取り組まないといけない。
 だんなと付き合っている頃は、剣道よりも何よりも一番大切なかけがえのない存在であったのも事実。あの時のピュアな気持ちをたまに思い出さねばならない。だんなのおかげで、今の剣道の環境に出会えたのだ。娘と稽古できる喜びもだんなのおかげだ。今の自分の存在のルーツをしっかりと見つめなおしたいものだ。

 剣友の昇段合格                       平成17年11月7日(日)
 剣友が二人、それぞれ四段、五段に合格した。二人とも、長い道のりだったので、感激もひとしおである。よくくじけずにがんばったと、感心する。途中で、投げ出したいと思ったこともあるだろう。でもあきらめないかったのである。
 合格後に、祝酒を呑んだ。すごくおいしいお酒であった。二人ともすごく嬉しそうだった。ほっとしたという気持ちもあったらしい。それも分かる。泣けてきた。こういう喜びをわかちあえるのって、この歳になってもあるんだと、しみじみ思った。剣道をやっているおかげで、私の人生は、喜怒哀楽あふれるすばらしいものになっている。一緒に同じ道を歩く同志に、恵まれている。子どもを指導する仲間にも恵まれている。いい師匠にも恵まれている。ほんとうに、大切に大切にしていきたい。

 剣道ばか友                            平成17年5月10日(火)
 今日は、火曜日。GWも働いた私の唯一の定休日。しかし、そのおかげで家事はたまっていた。天気もいいし、さあやるぞ!と思っていたら、剣友からの電話。「今日、稽古しない?」おっと、悪のお誘いだぁ。右肘の調子が悪かったので、「どうしようかなぁ」と、返答したら、「剣道の格好をするだけでもいいから」と、頼まれてしまった。彼女は今年に入って実父が病に倒れていろいろ忙しくて稽古もままならなかったようだ。先月そのお父様もお亡くなりになったが、事業の後処理など慣れないことでかなり、くたばっていた。私も右肘が痛くて剣道ができないことで、心のバランスを失っていたので(まだたかが4,5日なのに・・・)彼女と稽古するくらいがちょうどよいかなと思って引き受けた。家事はまたいつでもできるさ!!武道館へ行くとさっそく彼女の掛け声が聞こえてきた。私も、さっさと着替えた。う〜ん、胴着に袴、落ち着くなぁ、心が。まず、形をやった。太刀7本と小太刀3本の打ち太刀はよかったが、小太刀3本の仕太刀は右肘にこたえた。やめやめ。
 その後、面をつけて基本などの打ち込みをした。彼女は、ひっさしぶりで、筋肉がおちてしまったと嘆いていたが、そんなことはなかった。私はというと、右肘をかばいながら打ったらなんだかすっごく調子がよくて、彼女にほめられた。今までいかに右手に負担をかけて打ち込んでいたかがここで、明らかになった。けがの功名である。やっぱり剣道の格好をしてよかった。彼女も、純粋に剣道をしていてかえって調子がよかった。実は今週六段の審査を控えていたが、やめることにしたことによって欲がなくなったのかもしれないと、言っていた。GW中、疲れた心を癒す為、いろんなところへ遊びにいったそうだが、今日の稽古が一番、癒されたといっていた。そうなのだ、私たち剣道ばかは、稽古によって心が癒されるのである。お互い、1時間の稽古であったが、得るものは大きかった。
 その後、私は中学の部活の指導をしに、中学生と基本稽古をしてしまった。もう止められない。右肘解禁。痛くてもやる。無謀だが、体より、自分の気持ちが大切。

 三女と四女の昇級審査                    平成17年4月16日(土)
 三女は2級、四女は5級に挑戦した。まず、四女の5級。基本打ち、面2本。ちょっと声に元気がない。はらはらしながら、母は見ていた。へんな汗をかいていた。相変わらず娘の審査、試合は自分のより、疲れる。早く慣れればいいのに・・・。地稽古では、まるで7段の先生方のような立合いをしていた。お互い相手を探り合ってなかなか打ち出さない。しかし、合気で打っていたので、すごいと思った。相手もなかなかやる。たかだか小学校1、2年の世界なのに・・・。
 しかし、やっぱり、ここはもっと打ち込んでいって欲しかった。元気がなかったなぁ・・・。ちょっと心残り。
 その点、三女はやってくれた。ばんばん打ち込む。特に、相手が引き技を打った後、体が反応してすぐ攻める姿は母をわくわくさせた。三女、試合には弱いが審査には強いとみた。
 とりあえず、二人とも結果は出せれた。四女が「賞状はいつもらえるの?」と嬉しそうに言う瞳には母もメロメロになってしまった。

 剣道と体調管理                        平成17年2月5日(土)
                このところの寒さと、店の繁盛により、昨日の稽古の前は、非常にグロッキーになっていた。久しぶりの悪寒。体のだるさ。やばい・・・。でも、ここで母の体調が悪くて稽古に行けないと、稽古をいかにさぼりたいかと思案している娘たちの思うツボである。いつも父は不在なので送迎は私にかかっている。ええい!とにかく、剣道着と袴に着替えた。捨て身の心境である。するとどうだろう。悪寒が消えた。重ね着の服よりあきらかに枚数が少ないのに、寒くない。(昨年もこのような話題を取り上げたような。)武道場へ行くと、さらに体がスッキリする。寒いのに、稽古に来ている子達の顔を見るのも何よりだ。今日は、面をつけて子ども達と一緒に稽古をした。体調は、戻った。どんな薬より、安静より、私の元気の源は剣道なのだと改めてわかった。娘たちには、かよわいお母さんの方がよいかもしれないが・・・。(しかし、なぜ送迎だけにしなかったのか謎だ。武道場=稽古をするという図式が私の心を居つかせている。融通がきかない。)

 稽古始め(今年の抱負)                     平成17年1月4日(火)
 昨年のファミリー剣道から、ちょうど一年たちました。今日は、スポーツ少年団と剣道連盟の稽古初めでした。時間は三時からと、いつもの夜の稽古と違った雰囲気でした。参加者は、中学生や高校生なども含め、道場いっぱいになり、大変活気あふれる稽古となりました。娘たちは、お正月のぐうたら生活から、一転して気合を入れるのに苦労していました。母は、禁断症状が出るため、素振りは欠かさず行っていましたので、本当にこの日を待ちわびておりました。寒いといっても、お日様でぽかぽかしていたので、子供との稽古で汗をかきました。
 思ったより、体が動いて、久しぶりの剣道をエンジョイしました。小学生、中学生 久しぶりに剣を交えるみんなは、やっぱり正月気分がぬけていないようで、子供だなぁとそのかわいさを味わいながら稽古をしました。先生方との稽古は、9日にある高段者大会を意識して行ってみました。相手に合わせて、ここ!というところで、体が動くように試みてみましたが、やはり心が居ついたり、引いたりしてしまう部分もあって思うように行きませんでした。
 稽古後に剣道連盟の昇段祝いを兼ねた新年会があり、みなさんの暖かい祝福でとても嬉しい一時を過ごせました。高浜で剣道が出来て、本当に幸せだなぁと、その縁に感謝するばかりです。今年もたくさんの人と剣を交えながら、自己の修錬もさることながら、子ども達の指導にも何か見出せるものがあるように、取り組んでいけたらと思いました。

 寒稽古                                  平成16年12月23日(木)
 剣友が外部講師をしている中学校が寒稽古をするというのでお誘いを受けたが、岡崎はちょっとということで、断りました。そこで、思い出した。
 寒稽古は、私の剣道人生、いや人生の中で自分をほめてあげたい出来事のひとつである。私の出身地の常滑は寒稽古があった。市内の小学生が一会場に集まって、それはそれは盛大であった。お正月が過ぎ、学校の始業式をはさんで6日間あった。皆勤賞をとるとノートがもらえ、それ欲しさのためにがんばった。4年生だった。ちょうど風邪をひいて、せきがひどく、一度出し始めたらとまらない状態であった。にもかかわらず、行き続けた。普通の親なら「休みなさい」というのだろうが、その時は、父が軽トラで送迎をしてくれた。特に「やめろ」ともいうわけでもなく、黙々と。早朝の道路はまっくらで、少しワクワクした。道場の床はスケートリンクのように冷たかったが、稽古をすすめるうちに体は暖まり、すごく楽しかった。他の道場の子と稽古するのが、おもしろかった。そして子ども達でごったがえす、玄関で父の姿を見つけたときの安堵感は何よりだった。しらじらと明ける景色も格別だった。皆勤賞のノートをもらったが、ノートより「休まず続けた」という達成感が、気持ちよかった!父はその後、風邪をひいた。私はいつの間にかせきがなおっていた。
 私の両親は、私の剣道に関しては、あまり激励もなく ほんとうに私の意思のみで行えた。小学校5年生でやめるときも、すんなりやめれた(後で聞いたら、送迎が大変だったのちょうどよいと思ったらしい・・・。
 そういう両親だったので、なんとか認めてもらいたくて、中学に入ってからは、剣道をがんばっていたような気もする。子供はいつだって親の喜ぶ顔がみたいのである。それは今でもそう。五段合格を、(受けるとも言わなかったが)メールで報告して、電話がかかってきたときは、超うれしかったから。親も子供ががんばってる姿は、嬉しいからねぇ。 

 昇級審査にて思う                           平成16年11月13日(土)
 今日は、次女、三女の昇級審査でした。次女、三女ともなんとか合格でき、指導していただいた先生方に感謝します。三女は相手が中学生で、「ちょっと私をバカにしていた。」様子だったらしく、本番でその気持ちをぶつけたようです。三女にしては、気合充分でした。こてんぱんにやってました。三女らしい展開です。次女は、この昇級審査に気持ちを盛り上げていましたので、私としてはその意気込みを頼もしく思いました。審査の内容もよかったです。
 さて、この審査には、中学生も受験しています。前にも、触れましたが、やはり道場への出入りの「礼」が徹底されていないのが、目立ちました。「武道を志すもの」というよりは、剣道は中学の部活では「スポーツ」で勝敗が重視されるものなのでしょうか?それに平行して、「子供たちを、剣道の理念である人間形成の道へどう導くか」を改めて自分の中で問いただしました。でも、それにはやはり大きな問題があります。なんとなく漠然としか思っていなかったのですが、さきほど「月間武道」を読んでいたら、その答えが見つかりました。
国際武道大学教授 田中守氏の執筆より
 「現代社会は、昔と違い、武道をそのまま人間形成の道として生かしていける社会構造になっていない。入門してくる子ども達があまりにもひ弱で、すべてを一からやらないと始まらないのが現実である。本来なら、家庭の問題として行われるべき「人間教育」の基礎的部分がほとんど手つかずの状態で入門してくるのである。武道がその基礎的大部分を担おうとしても、道場だけの指導には限界がある。結局は「あいさつ」「言葉遣い」「礼儀作法」といった躾を徹底することになるのだが、道場を出ると自由な世界が待っている。」
 やっぱり親の躾だなぁとしみじみ思い、我が身を振り返ってしまいました。また、親のあり方にも子供が大きく左右されると思いました。
 しかし、そこでは、あきらめたくないです。躾は、道場でもできると確信しています。躾(しつけ)は、「つ」の字がつきます。ひとつ、ふたつ、みっつ・・・ここのつ この歳までのしつけは、充分子供は吸収するそうです。(そうかと言って10歳以上の子を手遅れとはいいたくない)根気よく根気よく接していきたいと思います。また、他では自由でもせめて道場内(または試合会場や審査会場など)だけでもけじめのある行動をとれる子になって欲しいなと思います。ただ、そういうことに固執しすぎてのびのびと剣道が出来ないのも、考えもんです。その子その子の個性を大切にしていきながら、指導していけるように、私も日々修錬です。

 子供の指導(翼小学校土曜クラブ)              平成16年10月6日(水)
 ニ年目になる、翼小学校土曜クラブに防具が2セット用意されました。高浜市地域教育力体験活動推進協議会(長い名前だ)から、土曜クラブが子供の土日の居場所作り活動を推進しているということで、補助金をくださったからである。文部科学省も関わっていて、国がかりである。地域の人々が、学校の施設を利用して子ども達にいろいろな体験をさせるという主旨は、土曜クラブの条件にいっちしていたので、私としても「やってよかった」との思いが強い。始めた動機は「剣道をいろんな子供に体験させたい」というだけという、ちっぽけな願いだったのに、防具まで用意されて夢のようである。
 と、いっても2セットでは、稽古できる状態ではない。とりあえず、「体験活動」なので、前回の土曜クラブで順番に子供たちに防具を装着させてあげた。はじめての体験で、歓喜の声を上げる子、重くていやだとだだをこねる子。こういう子ども達を見るのは、なんだか目頭が熱くなるものがある。実際、打たれてみたりしてその防具で稽古をする感触も体験させた。また、その日は指導者が少なかったので、防具をつけてあげる作業を、スポーツ少年団の子ども達に手伝ってもらったりして、彼らにとっても貴重な体験をしてもらった。自分でつけるのと、人につけてあげるのは、勝手が違って大変だったと次女は言っていたから。
 用意した大量のてぬぐいが汗だらけになって「防具をつけるだけ」でも子ども達は、いっぱい汗をかくんだと思った。子供も貴重な体験をしているが、私もこの土曜クラブで、稽古とは違った剣道の体験をいっぱいしている。

 女性剣道研究会 参加                      平成16年9月21日(火)
  豊田の剣友(ヨギりん)が通っている「女性剣道研究会」へ、いきました。。豊田の猿投コミュニティーセンターで行われているこの稽古会は、中京大学の林先生が指導にあたっています。2年前くらいから、行きたいと思っていましたが、さすがに遠くて行く気が起きませんでした。しかし、有料道路が開通して豊田へも行きやすくなったことから(それでも1時間半はかかりました。)やっと行くことができました。林先生は、大学の講義なども始まり、多忙なことから、あいさつだけされて退席されました。林先生の指導を楽しみにしていたので、少し残念でしたが、稽古内容は大変意義のあるものでした。激しい稽古ではありませんが、ひとつひとつ理合や意味をかみしめながら、集中して行い、暑さも手伝って、非常に体はばてました。しかし、私がどうしても苦手だった「相手の中心をとってからの打突」のコツを教えていただき、その後のまわり稽古で、試したところ よく決まるようになり、おもしろかったです。ほんとに「研究会」だと、実感しました。あまりにも、エンジョイしすぎて、次の日すっかり筋肉痛でした。しかし、これに懲りずに、また通いたいと思います。
                                      女性剣道研究会(ヨギりんのHPより)

 道場への礼                                 平成16年9月11日(土)
  今日は、長女が西尾へ西三河の強化練習に参加しました。今日で、3回目です。。中学生対象のこの稽古会は、西三河の七段の先生方から指導を受けられることができ、母は正直うらやましい限りであります。娘にもぜひ参加してほしいと思っていましたので、参加できて本当に良かったです。本人も初段合格してから、剣道が楽しくなったようで、いろんなことを今、学ぼうとしています。不器用ですが、それなりに打ち込んでいる姿は、親だけでも認めてあげたいです。
 高浜からは、あと男子が2人参加してまして、送迎を分担して行ってます。今日は、都合で迎えにいくだけでした。体育館に着いて、外で3人を待っていました。すると、体育館を出てくる中学生は、なんとほとんど、「礼」をしないのです。4割くらいが、礼をしますが、あとは、平然と出てくるのです。それを見ている親も何もいいません。なんか不安になってしまい、さて我が娘は礼をするのだろうか、変な緊張に見舞われました。着替えて防具をかついだ娘登場。緊張の一瞬。ホッ、礼をしました。
 その日の夜の稽古で、加藤先生が、「近頃、道場の入退場の時に、礼をきちっとしない。」と、いうことを指摘されておりました。礼にはじまり、礼に終わる。剣道を始めるときは、まずは、道場の入退場の礼から学びます。私は、ここで稽古に対する「気持ち」が入ります。出て行くときは、「感謝の心」を感じます。形だけの礼になりがちですが、そこに「気持ち」や「こころ」を入れていきたいと思います。またそのように子供の指導もしないといけないなと思いました。それは、礼だけでなく、竹刀を振る、面を打つといった剣道の実技の面でも重要だと感じます。「凡事徹底」あたりまえのことを徹底して行うことの重要さをあらためて感じました。

 洗濯物・・・・・                                平成16年8月27日(金)
   夏のボーナスで、ついに三台目(!)の洗濯機を買いました。とにかく大容量洗えるようにと大きいの、しかもちょっと乾燥機能がついている優れものを買いました。とにかく5人分の胴着を洗います。たまに袴も洗います。(私の綿の袴は手洗いコースですが、娘たちのテトロン袴は、遠慮なくやってます)長女は部活と夜の稽古すると一日2枚の洗濯です。洗濯物を干した後は、洗濯母ちゃんのように「ラムネを飲んだみたいにすっきり」します。夏は日差しが強くて洗濯物もすぐ乾くので、やりがいがあります。まだ、胴着のサイズは小さいですが、これから大きくなったり、枚数がさらに増えると洗濯機に活躍してもらわないといけません。洗濯機があってほんとうによかった・・・。つくづくそう思います。今度は長持ちしてね。

 初〜三段昇段審査                            平成16年8月1日(日)
 長女が、初段を受審するので、今回はしっかりついていきました。(前回は、熱が出てついてゆけず、長女に心細い思いをさせてしまったようです。)
 独特の緊張感漂う会場。受審者の緊張が、二階の観覧席まで伝わってきます。私は、しっかり長女を目で追って彼女の様子を見ていました。面をつけるところから、気合は充分伝わってきました。紐の長さを確認して、着装にも気を配っておりました。そして、実技審査。相手のペースに、なんとか合わせておりましたが、「やばい」と内心ハラハラしました。気合は充分あったのですが・・・しかし、最後にぬき胴を決めたので、これで少しは審査員の先生方にアピールできたかなと思いました。でも、合格の確信がないのが正直な私の心でした。長女も同じでした。
 これで落ちたら、今までがんばってきた長女が、かわいそうと思い、親としての心配が先にたってしまいました。(剣道家としてなら、不合格も修錬の道だと割り切れるのですが・・・)しかし、合格して、何よりでした。緊張してたのは、私だったようで、一気に気がぬけ、涙ぐんでしまい、長女にからかわれてしまいました。
 とにかく、ひとつの山をクリアして、自信をつけてくれたようです。これからもこの気持ちを忘れずいてくださいね。

 審判体験談                                平成16年7月18日(日)
 中学の予選会の審判をやりました。何度やっても、裁くのはいやであります。みんな一生懸命やっているのに、白黒(剣道は紅白か)をつけるのは、正直きついです。自分に確固たる自信があればよいのでしょうが、川の流れに身をまかせている笹舟のようで、いけません。そんな心を見せないように、とりつくろうのも精一杯です。ただ、「どちらが攻めているか」という点だけは、見極めていこうと思っています。高校の時、顧問の先生が「いかに審判にアピールできるか、審判の目をひきつけるか」ということが試合上で大切だと説かれました。攻めといっても「先」の見極めですよね・・・。でも、気は先をいっていても、技が未熟だと相打ちで遅れることもあるし、最後は竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突したのが優勢なのですよね。そして残心。あと、言葉で表現できないけど、相手の出方によっても有効打突か、そうでないかも違ってくるような感じもします。相手の気持ち、心を打つ一本とでもいうのでしょうか?
 審判、深い、深いです。もっと試合を観戦したり、審判を経験したりして、自分の見る目を養っていきたいと思います。
 今日は、一日どっと疲れました。稽古、試合より疲れます。

 オリンピック                                 平成16年6月25日(金)
 次女が図工の授業で、スポーツする人の姿を粘土で作ることになったそうです。アテネオリンピックにちなんで「オリンピック種目」のものを選ばなければならず、「剣道」はオリンピック種目にないことに気づきました。とても残念がっていましたが、「なぜ剣道がオリンピック種目にないのか?」と、話が発展しました。
 私は、私の知ってる範囲で、娘たちに説明しました。まず第一に「剣道はスポーツではなく、日本の文化であること」そしてメダルの数を競う「オリンピック」は、剣道本来の意味からはずれているということ。勝敗の結果だけがすべてではないということを話しました。娘たちは、理解してくれたかどうかわかりませんが、「剣道は特別」ということに、誇りを感じていたようです。
 ちなみに「ラグビー」も、オリンピック種目ではありません。そこのところを主人に聞いてみたいです。

 私個人は、剣道はオリンピックになくていいと思っていますが、みなさんはどうお考えでしょうか?

 体力                                  平成16年6月12日(土)
 加藤先生が、高段者試合の出場されたそうです。5回戦までいきあと一回勝てばベスト4だったようです。
 反省点として、「体力」のことをあげられておりました。また、体格、剣風さまざまな相手と試合をするわけで、それぞれ対応できる剣道もしなければならないことを言われておりました。
 高齢になられても、試合に挑み、負けたことへの反省をし、自分自身をまだまだ高めようとされる先生の姿は、ほんとうに刺激されます。本当に剣道がお好きなんだなと思います。
 先生の今回の「反省」で、やはり体力のあり方を日常生活で意識する必要性を感じてます。

 女子強化練習                           平成16年5月29日(土)
 予告どおり、本日午後、強化練習を行いました。急に暑くなり、絶好の「強化練習日和」でした。
 一般女子4名、一般男子6名、中学生女子3名の参加がありました。
 男子も次の日に試合があるということで、急きょ参加となりました。普段の稽古では、地稽古しかできませんが、基本や応じ技などを取り入れた稽古ができました。また、一般女子VS中学生女子 一般男子VS中学生女子 一般男子VS一般女子の練習試合も行い、めちゃめちゃ盛り上がりました。
 体も随分動いて、気分爽快!!夜の稽古は、この勢いでいつもより、数段体も動いたし、ばてませんでした。
 試合に向けてのコンディション作りに、強化練習は、効果てきめんでした。(それは、私だけ?)

    
 秘密の交換日記より                                  平成16年5月25日(火)
 いけないと思いつつ、三女の机の上にあった交換日記を読んでしまった。
 そこには、スポーツ少年団でがんばっている低学年の3人の女の子たちのかわいい文章が載っていた。
 いけないと思いつつあまりのかわいらしさ、いじらしさについキーボードを叩いてしまった。


 Hちゃん
(2年生)
 けんどう、がんばろうね。
 まい日、まい日れんしゅして、ぜんこく大会でれるといいね。けんどうをやめないでね。しあいのときはあせっちゃダメだよ。
わたしもけんどうやめないようにするからね。

 Mちゃん
(3年生)
 わたしはけんどうやめないから、Mちゃんたち(うちの次女、三女)もけんどうやめないでね。
 けんどういっしょにがんばろうね。

 Tちゃん
(2年生)
 けんどうをやっててたのしい?それともつかれる?
 上の学年になると、けんどうはつかれるよ。
 がんばってれんしゅうして早く上にあがってきてみんなといっしょにけんどうやったり あそぼうね。
 上の学年には いろいろな先生があいてしてくるからきおつけてね。
 たまに中学生の子がくるからゆだんしないでね。

 Hちゃん
(2年生)
 Mちゃんへ 
 けんどうがんばろうね。またいろいろと、こまったときがあったら、おしえてね。
 また、いっしょにあそぼうねなかよくしてね
 わたしもけんどうやめないから Mちゃんもけんどうやめないでね。
 
 このように 少女たちにとって剣道は 友達とのかかわりの中で、がんばっていけるというものらしいです。もちろん、お互い切磋琢磨できるようになれば、さらにすばらしいのだろうが、今はただ「仲良く続ける」ことが一番です。
 そういえば、私も4年の時、一緒に剣道を始めた友達がいました。静かな子でしたが、運動神経は抜群で、けっこう筋もよく、私も負けじとやっていました。しかし、ある日思わず「私、剣道やめるわ。」と、宣告されてショックでした。いつもはあまりしゃべらない子だったので、「決心は固いな。」と、子供心にそう思いました。
 同学年の女の子は他におらず、わたしも自然にやめました。(うちの親はあまり子供を激励するタイプではなかったのでなんとなく)彼女は、のちに競艇界の賞金女王になった谷川里江で、今も現役バリバリでボートを走らせています。先日、テレビで彼女のすごい走りっぷりを見ました。男性にもひけをとらない走りです。その姿になんだか励まされました。

 かきつばた剣道大会出場きまる                           平成16年5月14日(金)
               6月6日(日)かきつばた剣道大会という女性だけの大会がある。
小学生の部に次女、三女 中学生の部に長女。一般・大学の部で母が出場することになった。いずれも団体戦である。
もうこれは、強化練習をしなくては。と、いうことで、今日は次女と三女、特訓。楽しかった。なんだかやる気の二人がいとおしくて、特訓なのに懸かり稽古は私もエンジョイしちゃった♪
長女のテストが終わったら、一般女子メンバーと、中学生の合同強化練習を決行予定。
こっちはエンジョイせずに、気入れてやらねば。

 「寒さと剣道」 追記、 というか訂正!!                     平成16年2月5日(木)
               「寒さと剣道」に関してのみなさまの反響ありがとうございます。
しかし、剣道仲間の先生からのご指摘で、「稽古着の下には何もなし」と、いうくだりが、大変な誤解を招いていることに気づきました。くれぐれも「剣道着の下」で、「袴の下」ではありません。
ご指摘いただいた先生には剣道をされる年頃の娘さんがお二人おられますが、この私の日記に家族中が、もめたそうです(笑)。彼女たちのためにも、ここでしっかり、訂正したいと思います。
そしてさすがの「剣道ば母ちゃん」でも、私は娘たちに「の下には何もなし」はすすめません。
(息子だったら、どうするかな??)

 「寒さと剣道」                                            平成16年1月27日(火)
               寒い、毎日寒い。私は寒がり。ばばシャツに今話題のトルマリン配合の肌シャツ、そしてセーターなどなど着込んでフィニッシュは割ぽう着。(なぜか割ぽう着は暖かい)ズボンの下にはパンスト、厚手のくつ下。たまにはタイツの時もある。それほどの寒がりなのに、なぜが稽古着と袴に着替えると寒くない。稽古着の下は何もなし。気合いが私の体を熱くさせるのか。そうか、日常生活も剣道着で過ごしてみよう。寒い冬を乗り切る為に・・(保育園の送迎、店番、買い物、学校行事、ランチ・・あかん無理だ。)

ファミリィー剣道
 平成16年1月4日(日)        午前10時〜12時                      高浜市武道館
            
 武道館、貸切だ〜(^-^)//と、いうことで好き勝手に稽古しました。
 いつもより基本打ちを多めにやったのがいけなかったのか、四女はこれで疲れてしまいました。長女とやって飛ばされてから(長女も手加減してよねぇ(困))泣き出して止まらなくなりました。
 面をとって休憩させていたんだけど、お姉ちゃんたちの稽古がおもしろそうだったのか自分から面をつけて稽古に合流してきました。(驚)
 下半身強化の為に、体当たりを中心に稽古。相手は母なので、手加減せずにぶつかってきなさいと指導。
 長女はやはり体も大きくなって筋力もついてきたなぁ。母が知らない間に、力がついてきました。
 自分が打たれると痛いので、相手にも手加減気味に打つ癖がついてしまった次女もこの稽古で何か吹っ切れて欲しかったです。
 三女の出ばな小手が絶妙なので、後半はこの技をみんなで修得しました。そして最後は母の大好きな、面だけの相がかりをやってしめました。
 四女は途中稽古に加わったものの、泣き止まず、最後までふてくされていました。原因は空腹。でもよくがんばったよ。根性は認めます。

          若草日記へ
 (礼をする女の子のGIFアニメはMcBaughさんからお借りしました)

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