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紙本墨書 第十八願文・願成就文しほんぼくしょ だいじゅうはちがんもん がんじょうじゅもん

紙本墨書 第十八願文・願成就文1
紙本墨書 第十八願文・願成就文2
分類
市指定(第63・64号)
指定年月日
昭和40年11月3日
種別
書跡
所有者
本證寺
時代
室町時代
法量
縦 119.2cm 横33.8cm

 浄土教の根本経典『大無量寿経だいむりょうじゅきょう』の上巻に説かれる第一八願文と、同下巻に書かれる願成就文である。第十八願文は大経だいきょうに説く阿弥陀仏あみだぶつの四十八誓願せいがん中の一つで、阿弥陀仏の衆生救済の根本の願である他力信仰のことを誓ったもので、最も重視される。
 願成就文は、第十八願文と対をなし、仏の本願の成就したことを説いている経文である。その風格ある筆致ひっちと、雄大な花押かおうは蓮如筆と伝えられる。また、蓮如自身を「浮雲客」と称した類例は少なく、貴重な作品である。なお、『大無量寿経』の本文には、両者とも「唯、五逆と誹謗正法ひぼうしょうぼうとを除く」とさらに続くが、ここではそれが書かれていないことも注目される。

第十八願文
設我得仏十万衆生至心信楽欲生我國
乃至十念若不生者不取生覚 浮雲客(花押)

願成就文
諸有衆生聞其名号信心歓喜乃至一念
至心廻向願生彼國即得往生住不退轉