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尾崎町のからくり人形おざきちょう           にんぎょう

尾崎町のからくり人形
分類
市指定(第200号)
指定年月日
平成15年11月3日
種別
有形民俗文化財
所有者
尾崎町内会
時代
江戸時代

 尾崎町のからくり人形は、熊野神社の蔵の中に保存されていた。これらは、数体のからくり仕掛けのある人形を使って芝居を演じる、からくり人形芝居に使われた遺品である。組み立て式舞台の上で人形を動かし、境内などで芝居を演じたもので、からくり人形の分類からすると、糸を引いて動かす「糸からくり」に属するものである。

 保存されていた人形遺品は、人形胴体(18体)、馬(1体)、ねずみ(1体)、人形立てハコ(10個)、樋(11本)、走線戯部品(1個)、台枠(2基分)、舞台背景(部分)である。

 3本の樋には、墨書銘があり、「文化十三年子八月九日 太左衛門 金左衛門」「子八月九日 太左衛門 金左衛門」「天保 尾崎邑 若者 天保十一子年」と記されている。これにより江戸時代後期の1816年(文化13)と1840年(天保11)に尾崎村で、人形を操っていたことは確かである。また、「八月九日」とあるので、秋の祭礼で演じられていたことが推定される。地元の老人によると、1908年(明治41)頃が最後の祭りだったという。