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紙本著色 親鸞聖人像しほんちゃくしょく しんらんしょうにんぞう

紙本著色 親鸞聖人像

分類
市指定(第10号)
指定年月日
昭和36年10月1日
種別
絵画
所有者
西蓮寺
時代
江戸時代
法量
縦 110cm 横63cm

 浄土真宗の開祖親鸞は生前に肖像画を2種類描かせた。一つは鏡御影かがみのみえい、もう一つは安城御影あんじょうのみえいである。安城御影は法眼ほうげん 朝円に描かせたものといい複数制作された。そのうちの一幅は1255年(建長7)専信房専海に与えられ、長く専海の子孫が持ちつづけた。1355年(文和4)の存覚の日記には、これを三河国安城の照空が持つと記され、このことからこれは「安城御影」とよばれることとなった。現在は西本願寺に伝わり、国宝となっている。
 西蓮寺のこの親鸞像は、その安城御影を江戸時代に複製したものである。上げ畳の前に手焙てあぶりりと猫の皮の草履ぞうり鹿杖ろくじょうを描いている。神格化・偶像化されたものでなく、親鸞の生活空間、人間環境を伝えるものとして、その個性や人柄を強調しているようにも理解できる。