ヘルマンリクガメ
- インボイスネーム:ヘルマンリクガメ
- 学名:Testudo hermanni
- 属性:リクガメ科
- 原産地:地中海とカスピ海の間の内陸部
- 大きさ:15〜25cm
日本では、最も古くからペットとして飼育されてきたリクガメの一つで、オールドファンの方には「ハーマン・リクガメ」と言った方が馴染みがあるかも知れません。
近縁のギリシアリクガメに良く似ていますが、より扁平なこと、椎甲板の幅が狭いこと、後肢の付け根に「蹴爪(ケヅメ)」と呼ばれる突起状鱗が無いこと、尾の先端に爪状鱗があること等で見分けられます。本種は臀甲板が2枚あり、ギリシアリクガメは1枚であることから、臀甲板の枚数で見分ける人もいますが、本種でも1枚、ギリシアリクガメでも2枚ある個体が存在するので、間違いの元ですから、参考程度にしてください。
ヘルマンリクガメは、2亜種が知られていますが、よく似ていて精査しないと亜種の判別は難しいようです。背甲や腹甲の模様で見分けられるとの意見もあります。典型的な個体に関しては、そうだと思いますが、中間的な個体も多く、現在のように、養殖個体しか入手できない現状では、交雑個体の存在も否定できないので、輸入業者の伝える学名を信じる他はありません。
本種もまた、ギリシアリクガメ同様、ヨーロッパでの野生個体の人為的な移動は禁止されています。しかし、生息地が、地中海とカスピ海の間の内陸部に限定されているので、実質上、野生個体の入手は不可能のはずです。
生息域からも判る通り、ギリシアリクガメのヨーロッパ個体群同様、日本国内での飼育環境には容易に適応し、屋外冬眠も可能です。
しかし、これまた、ギリシアリクガメ同様、メスの輸入数が非常に少なく、ブリーダー泣かせのリクガメなのです。
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