マダガスカル・ホウシャガメ
養殖個体、国際商取引再開か?


 「マダガスカル・ホウシャガメ」は大型リクガメの中でも最も美しいリクガメで、大変人気のあるカメです。
 しかし、原産国のマダガスカルでは、野生個体の数が非常に減少してしまい、現在ではワシントン条約で、国際商取引が厳しく制限されています。日本国内でも僅かに飼育者はいますが、ほとんどがヨーロッパのファームや動物園で繁殖した個体を入手しているようです。

 マダガスカルでは、ここ十数年の間に急激な森林破壊が進み、困窮した政府は環境保護政策に乗り出しました。これは、先進国からの国際援助や関連する経済団体からの資金援助が始まったからです。
 その一環として始まった、絶滅に瀕している野生動物の現地養殖事業が起動に乗り始めていると伝えられています。

 マダガスカルホウシャガメは、非常に大きくなるリクガメで、比較的産卵数も多いことから、現地の養殖場で繁殖した個体の内、余剰個体を限定的に国外に放出する準備があるとの事です。
 早ければ、2001年にも可能とも言われています。現実的には、「アジアアロワナ」同様の手続きが必要となるでしょうが、一般の愛好家にも飼育のチャンスが与えられることは、うれしい事だと思います。

 この事からも、飼育愛好家にとっても「環境保護」の実現は重要な課題であることがわかりますね。
平成13年2月

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