【ぱにっくトラブル】

セリフなどの右下にある英文は音声ファイル名です。
左端が通し番号、右端が個別番号です。
第1話のみ説明付です

 

ぱにっくとLOVEる

えっ?第4話?
「水にはうっかり、近よれねぇ」

 

特別教科の教室の奥から駆け出した堀都(ほりと)と凱(がい)
文化部の校舎まわりを避け、行き着いた先は?


うかり「で? なんで、お前らここにいるの?」

がい 「うるせー!!靴とりに行けなかったの!!」

ほりと「体育館、武道場、講堂、グラウンド・・・どこもヤバそうだ」

出入り口をかためられた堀都たちは、ついに室内プールへと
追い込まれていた。

うかり「ははぁ、わかった!・・いい年して“オニゴッコ”だろう?」

がい 「ちげーよ バーカ、てか・・・オレはぁー・・・」

ほりと「そーだよ!凱(がい)! さっき言ってた話、オレの服が狙い?」

がい 「ちがう!ちがう!三谷(みつや)と細田(さいだ)に聞いた時は
    詳しいことは言ってなかったんだよ・・ただ、狙われているのは
    まちがいねぇ そしてオレの“カン”だと多分・・」

うかり「ああ、“カン”ケリの方か?やってるのは?どっちにしても
    オニは大変だなぁ」

がい+ほりと『ちげーよ! バーカ!!』(ハモったw)

うかり「バカとか言うな!大体、部外者はここ来るなよ!」

ほりと「しかたないだろっ 追われてるんだから」

がい 「かぁーー堀都に話したらバックれるつもりだったのに
    一緒に追い込まれるとはなぁああ・・」

ピピッ♪ 凱(がい)のケータイに着信があった。
チェーンストラップに繋がれたそれでメールを確認する凱。
そんな姿を見ながら鵜狩(うかり)が

うかり「おいおい、凱、自分だけ助かろうとしてるな?ははぁわかった!
    何かカケてんだろう?昼メシか?それともカラオケ1時間か?
    オレが逃がしてやろうか?なあ?」

がい 「あーーーーっ!・・・そう言うことか、おい!堀都、このメール見ろ!」

送信者:三谷(みつや)と書かれたメールの内容を
のぞきこむ堀都、

ほりと「はぁ!?オレのボタン引きちぎって会長の所へ持って来い!?
    1年だけじゃなく2年の中にも出回ってるのか?これ?」

情報提供者の三谷(みつや)と細田(さいだ)は、それまでの同好会
臨時総会での内容の一部をうまくまとめて凱に送ってきてくれた。

凱と一緒に逃げたのはラッキーだと言える。
訳もわからないまま追われるより、状況がわかったほうが幾分、気が楽だ。

がい 「どうやら3年は指示だけ先に出して、後から来るつもりだな」

ほりと「どうりで手際がいいわけだ・・」

どちらの意見も実はマトを得ていないのだが、今は二人ともその程度の
情報しか理解できないのもムリはない。
とりあえず追ってる奴らの欲しいものはわかった。

そんなやりとりをしているなか、駆け足が近づいてくる。

うかり「・・凱くん、堀都くん・・オニじゃないの?あれ?」

1階観覧席横の入場口、その間際まで後輩たちが来ている。

だが、彼らの目的が分かった以上、さほどこちらが慌てる必要はない。

ほりと「ふぅ・・・状況がわかれば問題無い、走って逃げて損したw
    おい、凱、これやるよ、持ってけ」

そう言うと、左袖のボタンをひとつ、引きちぎり
指先で凱へとはじいた。

顔に当たる寸前で、凱はそれを掴み“ニッ”と微笑みながら
さらに“ムッ”とした。

がい 「いらねーーよっ!!」

ほりと「はぁ!?お、お前これ欲しくて来てたんじゃねーのかよ?」

助けてくれたのはてっきり、これ目当てと思っていた堀都は
疑問符がとれない、

がい 「アホか、オレが持ってたら、オレが狙われるだろっ!」

もっともである。

ほりと「あ、そっか!えーっと・・・」

堀都はスグそこまで近づいてきている後輩たちに聞こえるように
とんでもないことを叫んだ。

ほりと『オレのボタンは凱にあずけたぁ!!!!!』

がい 「ジョーダンじゃねぇええええええええええ」

ナレーション(堀都)
オレ、今思えば、その場で上着を脱ぎ捨てれば良かったんだ。

彼がそれに気がつくのはもっとあとのことである。

後輩1「はい、もしもし?あっ部長ですか?堀都先輩追い込みました!
    ええ、今、室内プールで・・・」

後輩2「あっ、聞こえました?ええ、虎浦(こうら)先輩に
    あずけた って、そう叫んでます。」

ケータイで連絡をとりながら、じわじわとこちらに寄ってくる。

がい 「うおっ!オレまで狙われるじゃね〜かぁ〜 うそ!うそ!
    今の全然、うそ! 持ってないっ持ってないっ!」

そう言いつつボタンを堀都のポケットに返す凱、

ほりと「すまんっ!凱!しばらく追っ手を分散させてくれっ!」

さらに、3人、4人と入場口の向こうから駆けつける後輩たち
あきらかに人数が増えていく、


がい 「くっ!こんなことなら助けようとしなけりゃ良かった。」

ほりと「ごめん・・・わりぃ・・ほんと、ごめんて・・・」

じりじりと近づく追っ手、先程の堀都の叫びで凱を狙うか、
堀都を狙うか迷っているようだ。

そこへ鵜狩(うかり)が水をさす。

うかり「おいおい、君たち、遊びのおっかけっこで水泳部のジャマ
    しちゃあ こまるなぁ・・」

腕を組み、増えていく後輩を眺めながら今にも
「で?カケの対象はなんなんだ?」とでも言いたそうだった

後輩1「あっ、いえ、その、同好会の・・部長に頼まれたので・・・」

うかり「???・・・なにを頼まれたって?ははぁわかった!・・」

鵜狩の勘はあたったことがないw

その会話のスキをついて堀都が走り出す!

凱はそばに積んであるビート板の束を両手で持てるだけ挟み、
食い止めてくれている鵜狩の方へと

投げつけた。

うかり「うわぁああ」

頭にぶつかりバランスを崩した鵜狩がプール側へと倒れこむ
その時、袖を掴まれた後輩は“不幸”としか表せない。

あとは当然、『お約束』(笑)

ザッパーーーーーーーンッ!!!!!

人間二人分の水しぶきとはこれほどか?と思うほどプールサイドに波が来る。
(ま、水辺に来た以上、誰かが落ちるのは決まり事だw)

がい 「ごしゅうしょうさまっ!・・つーか今度オゴる!マジゴメン!」

うかり「がいぃいいいい!てめぇえええええ!シメるぞ!コラぁああ!」

立ち泳ぎして体勢を直し、なんでこんな目に?という顔をした
となりの後輩に気がついた。

うかり「あーーー・・・君、・・・水泳部に入らんかね?」


---
さあ、逃げ出した堀都と凱の行方やいかに!?
(えーまだ続くのかよっ!とか言わないで、作者が一番そう思ってるんだ
だいたい3話完結じゃなかったのかよ?これ?)


★第5話は“今のところ”ありませんw


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