エレファント・マン

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伊藤さんが他界されたあと、藤原竜也氏のファンサイトで、こんな話が出ていた。
「どうやら伊藤さんは、11月に舞台で竜也君と共演する予定だったらしい」
その真相を、確かめる事が出来た。
その人の情報によると、@チケットぴあの舞台情報のページで、エレファント・マンの情報がアップされたその当日か翌日に、伊藤さんがあんな事になってしまった、と教えてくださった。

しかも、その公演はどうやら俺の地元のA県でも行われるようだった。

・・・笑い話だ。

もし、伊藤さんが他界されなかったら“俺”は今までどおりに意識を現実と夢の境目に漂わせ、日々を怠惰に、自分自身をごまかしながらその閉塞感の中で生きてゆくはずだった。

そして、当然のように舞台のことはおろか、伊藤さんが所属なさっていた三谷幸喜率いる「東京サンシャインボーイズ」の存在も知らない。

舞台に出ている伊藤さんなんて、遥か雲の上より遠い存在なのだった。

そして伊藤さんが生きてらしたら限りなく100%近く見に行く事のない舞台。

伊藤さんが再び混沌としている俺の前に何か強烈な印象を残さない限りは。
だからといって、こんなに衝撃的な現実はいらなかったよ、伊藤さん・・・


エレファント・マンでの伊藤さんの役は「ロス」という男で見世物小屋の店長だったらしいです。

あなたの事だからきっと凄い物を見せてくれたのだろう。

どうか伊藤さんのためにも舞台が成功する事を願って。



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