おにがわらのつぶやき
 
おにがわらの種類・その壱
 
 鬼瓦は建物の棟(大棟・降棟・隅棟)などの端部に設置される板状の瓦の総称です。
鬼瓦と呼ばれるようになったのは瓦伝来以降、時を経てそのデザインが
立体的な鬼の顔(鬼面)として作られるようになったからでしょう。
 飛鳥時代や白鳳時代はまだ鬼面でなく蓮華文の入ったものを飾っていました。
また現在においては建物のシンボルとして鬼の顔以外にも
いろいろなデザインの鬼瓦が創られています。
 鬼瓦のもつ役割は主に厄除け・魔除けです。鬼の形相で厄を払ってくれる
という意味が込められています。大切な家屋・家族を護ってくれるのです。
また、瓦の端部や繋ぎ目を覆い雨漏りを防ぐ機能的な役割も持っています。
芸術的な美しさを追求した屋根の装飾として設置されることもあります
 
 
跨鬼 一文字鬼 跨鬼三つ切 つ雲一文字
 
吹流し三つ切 カエズ跨 カエズ一文字 カエズ足付(三切り)
 
カエズ若葉足付(三切り 東鬼 東カエズ 丸立鬼
 
ビン付吹流し ビン付一文字 フクリン跨 フクリン一文字
 
数珠掛跨 数珠掛一文字 数珠掛足付(三切り) 京型数珠掛跨
京型数珠掛一文字 御所型足付 御所型一文字 影盛足付台付
 
影盛一文字台付 二重淵影盛足付台付 二重淵影盛一文字台付 数珠掛鬼面跨ぎ
 
数珠掛鬼面一文字 数珠掛鬼面足付(三切り) 古代鬼面跨ぎ 古代鬼面一文字
 
本鬼面跨ぎ 本鬼面一文字 本鬼面足付(三切り) 本鬼面二の鬼
獅子口一文字 獅子口足付(三切り) 獅子口二の鬼 経の巻一文字
 
経の巻足付(三切り) 巻二の鬼 ジャノ目経の巻一文字 ジャノ目経の巻足付(三切り)
 
 
  鬼瓦ってそもそもなぁ~に?
 
 鬼瓦とは、寺院や城郭、一般家屋などの日本式建築物の棟端部などに設置される
板状の瓦の総称です。おもに家の守り神や魔除けの意味合いが込められていますが、
屋根材に雨水が侵入するのを防ぐ役割も担っています。
 
 鬼瓦は建物の棟(大棟・降棟・隅棟)などの端部に設置される板状の瓦の総称です。
鬼瓦と呼ばれるようになったのは瓦伝来以降、時を経てそのデザインが
立体的な鬼の顔(鬼面)として作られるようになったからでしょう。
 飛鳥時代や白鳳時代はまだ鬼面でなく蓮華文の入ったものを飾っていました。
また現在においては建物のシンボルとして鬼の顔以外にも
いろいろなデザインの鬼瓦が創られています。
 鬼瓦のもつ役割は主に厄除け・魔除けです。鬼の形相で厄を払ってくれる
という意味が込められています。大切な家屋・家族を護ってくれるのです。
また、瓦の端部や繋ぎ目を覆い雨漏りを防ぐ機能的な役割も持っています。
芸術的な美しさを追求した屋根の装飾として設置されることもあります
   
  鬼瓦の起源 
 
   鬼瓦の起源は、ギリシャ神話で有名なメドゥーサをシリアのパルミナを跡の入口の上に設置していた文化からきているそうです。その文化がシルクロードを経由して中国に伝わり、日本に伝来しました。
日本では奈良時代以降、急激に全国へと広がったと伝えられています。
 シリアではメドゥーサを使っていたのですが、日本では、主に「厄よけ」や「魔除け」として、幼獣メドゥーサが日本古来の妖怪である「鬼」に成り代わったのです。「鬼」を味方につければ、その形相で厄を払ってくれるという意味が込められ、大切な家族を守るため屋根に鬼瓦を付ける慣習が定着したのだそうです。共通するのは恐ろしいものを置くことで、さらなる恐ろしいことから守るという考え方からだそうです。
 
 日本では古来、鬼をあえて味方に付けることで、その建物や家がまるごと守られ、安心して暮らすことができると考えられていました。鬼だけがもつ強さにより、通常では太刀打ちできない魔物さえも圧倒することができると信じられていたのです。
 一般的に鬼瓦というと、鬼の顔をしたものを連想しがちですが、実はいろいろなデザインがあります。厄除けの意味で鬼の顔をした鬼瓦が使われていましたが、隣近所をにらみつけるような姿が次第に敬遠されるようになり、代わって縁起物である七福神や、火災を防ぐために水という文字を取り入れた鬼瓦が登場するようになりました。
 民家の瓦屋根に多く用いられる鬼の顔ではない鬼瓦は、「飾り瓦」とも呼ばれます。基本的には、そこに暮らす人々の家内安全や無病息災、災害回避などの願いがこめられた形が多くみられます。
 火災の延焼防止を願い「水」の文字、鯱・菊水・波・雲などの水や雨をイメージさせるもの、縁起のよい鶴や亀、子孫繁栄をあらわす蔓草(つるくさ)や雲竜、福を招く七福神なども家族円満を祈り人気です。また家紋を使うことも多く、その家の象徴(シンボル)の役割も果たしていました。
 しかし平成期以降からは、瓦葺きの家屋が大幅に減少したため、鬼瓦のついた屋根の家を見かけることも少なくなりました。現代でもその精巧なデザインは芸術作品として評価されています。ライフスタイルの変化に合わせ、インテリアとして家に飾っておける商品もあり、守り神・魔除けという意味でも密かに人気を博しています。
 
 
  鬼瓦の歴史と主な産地
 
 日本最古の鬼瓦は、今から約1400年前の飛鳥時代に建てられた奈良法隆寺の
寺院跡「若草伽藍(わかくさがらん)」から発掘された、
蓮華文鬼瓦(れんげもんおにがわら)といわれています。蓮華文とは8枚の花弁の
付いた花をかたどった紋様のことで、鬼のいない鬼瓦でした。

現在のような2本の角が付いた鬼面(きめん)の鬼瓦が登場したのが登場したのは、
室町時代になってからです。法隆寺の瓦大工、橘国重(たちばなくにしげ)の
作品がその始まりと言われています。

その後も橘一族は何世代かに渡って近畿一円で活躍し、鬼瓦文化の土台を築きました。
 
 そうして寺院や城郭に使われていた鬼瓦は、江戸時代後期に火災対策として
瓦葺き屋根が普及したことから、やがて一般の家屋にも鬼瓦が普及しはじめます。

しかし眼光鋭くあたりをじっと睨みつけるような表情の鬼瓦は、
庶民が暮らす住環境には似合わず不評でした。そのため無病息災や災害回避など、
人々の願いを込められた形の鬼瓦が多く出回るようになりました。
  日本の主な産地は、三か所です
 
全国でも最大規模の生産量を誇る「三州瓦」(愛知県西三河地方)
   私の住む高浜市は三州瓦の産地として有名で、街中はまさに「鬼だらけ」です!
赤瓦が特徴の「石州瓦」(島根県石見地方)
キメの細かい美しい仕上がりが特徴的な「淡路瓦」(兵庫県淡路島)
 
この3ヶ所を総称して日本三大瓦と呼ばれています。
またその他にも「菊間瓦」(愛媛県今治市)なども有名です。
産地は全国に点在しています。それは昔から屋根瓦が愛され使われてきたためです。