悪魔のロベール :字幕作成者のノート

伊英だろうと伊日だろうと、イタリア語台本を現在のネット上の自動翻訳に通しただけでは、字幕を作るのは不可能なのですが、

この作品はフランス語台本です。
http://fr.wikisource.org/wiki/Robert_le_Diable_(op%C3%A9ra)
(↑この行をそのままコピーしてアドレス欄に貼ってみてください。)
仏英自動翻訳は、私が見た中では一番優秀で、元の文章が普通の文章になっていれば何とか意味は汲み取って日本語化できます。
googleの「言語ツール」と、http://babelfish.yahoo.com/と、を併用しました。

ただ、釈然としないところも多々残るな、というところで、さらに探してみたところ、イタリア語・英語歌詞付きボーカルスコア(つまりオリジナルのフランス語の歌詞はない!)が見つかりました。1870年の楽譜のpdf化版ですから著作権の問題は全く有りません。
https://urresearch.rochester.edu/institutionalPublicationPublicView.action;jsess\ionid=FB514B062FAAFD0CA41F07D0239E8027?institutionalItemId=7442
これはこれで歌詞であり、単なる翻訳ではないので、意味をあえて変えて英語にしているところも多々あるのですが、釈然としなかったところには大いに参考になりました。

対訳を一旦作成後、字幕付けを始めてみると、フランス語台本に無い台詞や場面が出てきます。一番はっきりしているのが、第4幕の冒頭で、映像では、イザベルを祝福する女声合唱→イザベルとアリーセの対話、と続くのですが、ここが台本には丸々ありません。ところが、ありがたいことに、ボーカルスコアの方には、映像の場面が全部ありました。そういう箇所ではボーカルスコアに全面準拠です。

ボーカルスコアを見て分かりましたが、元の作品(版が色々ありそうですが)は、それはそれは長いです。オケ部分はピアノの2段楽譜に簡略化しているのに、それでも何と480ページ!。字幕を付けた映像が2時間50分くらいで、オペラとして決して短くはないのですが、ボーカルスコアどおりだと、5割り増し、4時間を越えるくらいの作品なのではないでしょうか。リバイバル上演に際してカットしたのも立派な見識だったように思います。

手間掛けついでに、英語字幕も作ってみました。こちらはむしろボーカルスコアをベースにしました。但し、古風な言い回しが多いのは現代風にする、意味の変更が目に余るところは台本の自動翻訳をベースにする、などして私には簡素と思える方向に修正しました。

さらに、この映像では、セピア色がかった白色の仏語のテロップが時々入ります。これと字幕とが重なっても読み易いよう、字幕の方を微妙に青味をつけておきました。

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