6000円で出来てしまった計測例

1)無音信号

無音のはずのところでどうなっているか、測定の基本ということで
冒頭に出してみました。
・60Hzは明らかに電源周波数のノイズ。私は兵庫県在住です。
・この他、300Hzは多分パソコンの騒音です。
・MDからのノイズ(水色)は、許容範囲だと思っています。

 

 

 

2)FFTサイズについて

昔いじったことのあるFFTアナライザでは、FFTサイズはせいぜい1024点
だったので、最初は4096点でも凄いと思っていたのです。しかし44.1kHz
のサンプリングですから、低域の分解能は実は全然不足していたのでした。
この絵はスイープの途中の解析結果ですが、60Hzのピークがぼやっと
広がってしまっています。300Hzも意味ありげに見えてしまいます。

同じ部分を65536点で取り直すと、低域の実態がはっきりします。
本来のデータの方の山すそが広がっていますが、これは
65536/44.1K=約1.5秒分のLogスイープの進行によるものです。

FFTサイズを大きくすると計算時間が爆発するか? しませんでした。
というのも、スイープやホワイトノイズを使う限り、必ずかなりの時間幅の
データをスキャンする機能を使うからです。スキャンするのであれば、
FFTサイズがどうであれ、延べ計算対象点数は同じになるのが支配的な
ようで、4096点と65536点とで計算時間は5割増にもならなかったよう
に思います。それなのに60Hzのシャープさは全然違いますから、当然
65536点を選びました。これだけシャープになれば、マイクのレスポンス
さえあれば(付属マイクではだめですが)、電源ノイズが残っていても目で
除くことにより、低域特性まで計測可能になるわけです。

ステレオ誌などで最近FFT波形が掲載されるケースが増えていますが、
低域分解能が全然足りないものもたまに見かけます。そういうのを見ると、
「つまり、あれはこけおどしなのだな、昔からその程度の評論家だろうと
 思っていたけれど」 などと思ってしまいます。

関連して、FFTのウィンドウの選択があります。これはよくわかりません。
一通り試しては見ましたが、default のままが無難なのかな? と勝手に
思っています。

 

 

3)スイープとホワイトノイズ

スイープの元信号をFFTのスキャンにかけると、−3dB/oct の右下がりに
なります。そういうもののようです。MDに行って帰ってくる間の低域特性も
今一つで、上の絵の水色の線は200Hz以下では丸まっています。この水色
の線がまっすぐなるように赤の線を目の子で読み替えて想像すると、下の
ホワイトノイズのスキャン結果と非常に近くなります。他の条件でも同じ結果
でした。ちなみにアッテネータは私の聴感で決めていた位置だったのですが、
まずまずいいところでした。ちょっと安心。 (^_^)

ホワイトノイズではピークが強調されるのでは?という長岡先生の推測には
反しますが、これはスイープ/ホワイトノイズの問題ではないのではないか
と勘ぐっています。後で出てくるFW168の3.7kHzのピークの高さは、
スイープであれホワイトノイズであれ、長岡先生のスペアナデータに近く、
フォステクスの発表よりはるかに大きいように思われます。単にフォステクス
が最新のデータを載せていないだけ、ではないのかな?

 

 

 

4)正相/逆相

このスピーカー、自分ではウーファーとトゥイータ−は逆相に接続するのが
正しいということにしています。一つ前の図も逆相接続の図です。これを
正相接続にすると下の絵になりました。

逆相接続ではピークを作っていた3.5kHz付近が大きく乱れています。
ここでは明らかにウーファーとトゥイーターの音波が逆相になっています。
この2つのデータの比較だけで言えば、逆相接続が正解になります。

ただ、私としては、あまりに有名な FW168 の 3.7kHz ピークを避けるべく
12dB/oct を選んだつもりだったので、そもそも今のネットワークは狙いに
対して不十分らしい、ということになります。3.5kHzでクロスさせるつもりでも
なかったし。ウーファー側のコイルを1mH以上にした方がよさそうです。

というわけで、今のネットワークのクロスを見るべく、単体で測定することにしました。

 

 

 

5)ウーファー/トゥイーター単体測定

ウーファー単体ではなくてアッテネータをminに絞っただけですが、様子は
わかります。3.7kHz のピークより低いところからしっかり切ろうと考えていた
のですが、結局 3.7kHz まで伸びてしまっているのが分かります。

 

下の絵のトゥイーター測定では、ウーファーは完全にoffです。こちらでは
2kHz のへこみにびっくりしました。スイープでもそっくりなのが出ます。
これがエッジの反射なのでしょうか? ネットワークを固定していないせい?
ウーファーが完全にカバーしている領域なので問題はないのですが。
10kHz以上で落ちているのは多分マイクのせいではないかと思っています。

総合してみれば、やはりクロスがかなり厚めと思います。宿題が増えました。
6000円基本セットでもまだまだやれることはありそうです。

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