49.長塀山2(ながかべやま)(2019.08.13)

 

4回目の北アルプス・テント泊山行は、中房温泉で前泊しての、燕岳(泊)−常念岳(泊)−蝶ヶ岳(泊)−上高地、の常念山脈縦走としました。この私が大ブレーキになりましたが、何とか当初計画通り全行程を終えることができました。その四日目です。
*一日目「燕岳」はこちら
*二日目「大天井岳」はこちら
*三日目「常念岳・蝶ヶ岳2」はこちら

 

 

1.起床から出発

この夜は、ようやくしっかり眠れました。次男が3時に起きだしたのも全く知りません。その次男は、3年前と同じような天の川と流星雨を見ることができたそうです。

朝もそんな早起きするつもりは無かったのですが、体調が少しマシになってきたような気もしたので、周りが賑やかになるのに合わせて、5時前から外に出てみることにしました。外は意外と暖かく、半袖の上にフリースを羽織るだけで何とかなりました。

ご来光狙いでしばらく見ていましたが、雲の中でお日様の姿がはっきりしないまま明るくなってしまったので、諦めました。

特に朝食は作らないでテントを撤収した後、槍穂高の景色を見ていると、
「あれ、涸沢小屋じゃないの?」
何と、前穂高岳北尾根の鞍部(屏風のコル)の向こうに、涸沢小屋の建物がしっかり見えるのでした。

(左は6:44、中央と右は同じ画像で6:46)

3年前に蝶ヶ岳に登った時には気づきませんでしたし、撮った画像を拡大しても涸沢小屋は写っていませんでした。屏風のコル越しに涸沢小屋が見える場所は、かなり限られるのだと思います。最高点周辺なら何か見えると思いますが。

最高点で集合写真を撮ってもらってから、槍ヶ岳をアップで撮ったのが、私としては最高の出来となりました(6:51)。
槍ヶ岳山荘(右上拡大図)、殺生ヒュッテとテント(左下拡大図)、も鮮明に写っています。元画像では殺生平から槍の肩までのジグザグ道が全部たどれます。
それでもヒュッテ大槍はよく分かりません。右下拡大図の中央の白く見えているのが建物だと思うのですが、違うかもしれません。

この道中で槍ヶ岳を入れた画像ばかり撮っていた槍LOVEの私の目にも、この蝶ヶ岳からの槍ヶ岳が、一番格好いいように思います。距離はあるのですが、穂先がシンメトリに見えますし、馴染みのある槍沢が正面に見えるのもポイント高いです。

遠望した山小屋を画像に収めるのも、今回のサブテーマだったのですが、穂高岳山荘だけ意識から抜けていました。
一度くらい穂高連峰をズームすれば良かったのですが、槍ヶ岳まで入れた画像ばかりで、拡大しても、穂高岳山荘が写っているんだか何だか、となってしまいました。
右の画像でお茶を濁しておきます(6:50)。

7時頃に蝶ヶ岳を出発しました。

 

 

2.長塀山

徳沢への道だと、すぐに槍ヶ岳は見えなくなります。最後の別れを惜しんでから、長塀山を目指しました。

妖精の池の横を通過して下っている間はいいのですが、鞍部から先は勿論上りです。いきなり足が止まりかけて、家族から「えーまたぁ? ここでぇ?」と顰蹙(ひんしゅく)を買いました。

ヒーヒー言いながらようやく長塀山の頂上に到着して、へたり込みました(右、7:34)。

ここから先はほぼ下り一方です。朝一番に徳沢を出た人たちとすれ違いつつ、足の速い人には先に行ってもらいました。それでも私より遅い人も居たようです。

徳沢から3km地点を8:15、2km地点を9:03に通過しました。

延々をジグザグを繰り返す山道は、危険はさほどありません。バテてきたら、飴玉をなめてエネルギー補充して、で何とか一緒に歩いていたのですが、
「早くトイレにも行きたいしぃ」
かくして、道中延べ5回発生した「父ちゃん付いて行けません」の5回目となりました。家内もこの回は殆ど心配せずに先行したのだと思いますが。

徳沢には子供たちから10分ほど遅れて10:18に到着した、のですが、当然居ると思った徳澤園の前に家族のザックが見当たりません。そのうち会えるだろ、というわけで、徳澤園に入って、毎度ソフトクリームだったところを、今回はコーヒーソフトにしました。

外に出て食べていると、家内が戻ってきました。子供たちは先に着いて川で遊んでいた、家内はそれを迷わず一発で見つけた、とのことでした。合流してから、家内はソフトクリーム、子供たちはコーヒーソフトを食しました。

当初計画では、徳沢で休憩後、明神に移動して岩魚定食の昼食にする、となっていましたが、
「ここで<朝食>を食べて、上高地で昼食にしよう」
ということになり、徳沢園で引き続き各自麺類の朝食としました。このコーヒーソフトと月見うどんは、問題なく喉を通過していきました。

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以降は簡単に記します。

徳沢を出発して、明神での休憩を経て、小梨平のキャンプ場に到着して、風呂に入りました。日焼けが酷く、腕と首を湯につけるのは不可能でした。

その後、上高地に移動し、昼食をいただいて、15時のランチタイム終了まで粘りました。
日向には居たくなかったので、土産購入後すぐに上高地バスターミナルに移動しました。
そしてインフォメーションセンター内の北アルプス立体模型をゆっくり眺めてバス入線までの時間を過ごしました。
上高地16:30発のバスは途中事故渋滞もあったのですが、その辺りまで織り込み済みの時刻表なのでしょうか、予定到着時刻21:30より早く、21:10頃には名古屋のバスターミナルに到着しました。

 

 

とにかく予定通り行程をこなすことができたのだから、良しとします。
天候にも恵まれた中、4日間も槍ヶ岳を見ながら歩けたのは、ただただ幸せでした。
 
徳沢から明神までの45分間、家内からこんこんと説教されたように、私が普通に歩けないのは困ります。
片道25分の徒歩通勤と、7Fの社員食堂まで階段使用、というだけでは老化は防げていないのでした。
水泳など、心肺機能を維持向上させることを何かしないと、次はありません。
なお子供は、「荷物が重いと肩が痛いけれど、パパのペースなら息が上がることはない」と余裕のコメントでした。
 
日焼けは酷いことになりました。帰宅しても3日間は風呂に漬けられなかった腕と首の状況を鑑みるに、最終的には日焼けのダメージが実は最大だったようです。
中房温泉を出発するときは首の後ろだけ日焼け止めを塗りましたが、それ以降はバテのため、日焼けまで気が回らず、無防備で歩いてしまう、という悪循環に陥りました。
5月から半袖で徒歩通勤していたのですが、それでは全然足りないのでした。
ちなみに高校で水泳部の長男は全く問題なし、中学でテニス部の次男も首の後ろとつむじ以外は問題なし、でした。
長袖と手袋と帽子を着用すべきだったのでしょう。涼しい長袖というのも思いつきませんし、帽子全般は元々大嫌いなのですが。
 
来年は次男が高校受験ですが、夏休み中の数日間なんか全然問題ない、と長男も言うので、新穂高温泉−双六小屋−槍ヶ岳−上高地 を目論んでいます。
何より私がちゃんとするのが前提ですが。

 

 

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