7.猿投山(さなげやま)(2013.11.03)   参考サイトはこちら

長男が夕方から地元の祭りの準備で呼ばれていた10月20日に、その時間までに帰宅できるように近場の猿投山を頂上までピストンで行こうとして準備をしていたのですが、その日は雨になったので中止にしました。11月3日に改めて登ることにして、今度は十分時間もあるので、参考サイトの通りに周回しようとしました。この準備段階のちょっとしたかけ違いが、ちょっとした事故を生むことになります。出発点になる猿投神社は、出張の行き帰りに何度も前を通ったことがあり、何となくなじみがあったこと、猿投山は東海自然歩道上で人も多いし道標もちゃんとしている、と聞いていたこと、などから、油断があったのは否めません。

天気は、夕方から降り出すかもしれないが、日中は大体もつだろう、という予報で、遠くの景色は望めませんが、暑くも無く寒くも無い日和となりました。

参考サイトの地図とコースの写真一覧をコピーし、一応ガイドブックも一冊は持ち、弁当の完成を待って8時半頃に出発、豊田藤岡ICを降りて、そこから程近い猿投神社の横の登山者用駐車場には、全エリア合わせれば100台近く停まっていました。駐車場のキャパといい、停まっている台数といい、奥三河の山とは桁が違います。9時20分頃に歩き始めです。

「トロミル水車」などを見たりしながら、舗装道路を登っていく間にも、抜いていく人、上から降りてくる人、と挨拶を交わしていきます。関西だと六甲山(私の感想)あるいは金剛山(家内の感想)に近い位置づけの山であることが良く分かりました。

9時50分に登山口に着きました(下左)。山道の急登になるところは階段状に整備されている・・・のですが、花崗岩質の山道の方がどんどん崩れて、階段部分だけが取り残されています。段差の大きい階段を登る気にならず、その横を登ってしまうのですが、皆さんがそうすることで、なおのこと崩壊が進むのでしょう。写真に写したのはまだマシな方で、ひどいところでは、階段が手すりに相応しい高さに取り残されていました(下右)。

今まで登った山と比べて特に緩かった、ということは無いと思うのですが、子供達の体力とペース配分術の向上が著しいようでした。大体次男が先頭で、まとまった休憩は「休憩小屋」で一回取っただけで、参考サイトにある観光展望台は割愛しましたが、東の宮を経由して11時20分頃に山頂に到着です。山頂には大量のベンチが用意してあるのですが、私達が弁当を食べている間も入れ代わり立ち代わりで、ほぼ満席の状態が続いていました。
  

さて、10月20日に登ったのなら、来た道を帰る、だったのですが、時間のあるこの日は東海自然歩道を雲興寺方向に前進して山を降り始めました。前回の王滝渓谷の時と同様、まだ紅葉には早かったのですが、色づいている木もありました(下左)。参考サイトによると山頂から少し行ったところに「恵那山ポイント」があるはずなのですが、どうもよく分かりませんでした。よく分からないながら、恵那山がここから見えます、みたいな案内が出ていたのが下右画像の場所、天気が天気ですから、遠くの景色は全く見えませんでした。
 

さらに降りていくのですが、登りと違って、人も道標もぐっと減ります。それでも東海自然歩道上であることは間違いないのですが、私達はどこかで東海自然歩道から逸れないといけないのです。左に逸れる道が見つかるまでは大丈夫だから、と前進し、後知恵で言うと参考サイトの「分岐2」を左折し、でも左折した先も東海自然歩道なので目指す分岐はまだ先だ、という間も無く、参考サイトでの「分岐3」、「赤猿峠」に着きました。

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この状況で、この「赤猿峠」こそが私達が東海自然歩道から逸れるべきポイントだ、と気づかなかったというのは、後から考えると信じられないのですが、疲れていたのでしょうか。進むべき道もその時から見えていたのに、持参した参考サイトの地図もガイドブックも開いたのに、分岐はまだ先だ、という結論をなぜか下してしまいました。

そのまま東海自然歩道の雲興寺方面の道標どおり、どんどん降りていきました。左への分岐は見えないまま、川の流れが寄り添うようになってきて、どうもおかしいと考え始めたところで、舗装道路まで出ました。道標に右に行くと雲興寺とあるので、では左かというと、そちらがどうなるのかはよく分かりません。と、そこに自転車で登ってきた人が来たので聞いてみたところ、「猿投神社の場所はよく分からないけれど、こちらに降りると山口のほうになるから、多分全然違いますよ」とのこと。

そこまで来て、「赤猿峠」の景色がフラッシュバックしてきて、事態を把握しました。再びガイドブックを取り出して、赤猿峠から現在地まで下り20分、反対の登りは30分というのを確認し、とにかく赤猿峠まで戻る、という決断を下しました。親の間違いに付き合わされた子供達は一気に疲れが出たようで、休もうよ、を連発するのですが、とにかく赤猿峠までは、と歩かせました。

で、赤猿峠には13時40分に到着。最初の通過時刻が分かりませんので、ロスした時間は正確には分かりませんが、推定恵那山ポイント通過が12時10分なので、迷っていた時間も含め1時間以上ロスしていたのでしょう。赤猿峠から進むべき道の横に道標の柱だけ立っていて、行く先が書かれていた筈の横板が無くなっていました。これも勘違いの小さな誘因だったようです、が、とにかく言い訳の出来ない事態で、1時間のロスで済んで良かった、というしかありません。

道標はなくなっていても、今度こそ間違いないから、と進むのですが、途中道が小川に成りかかります。でもすぐその脇に歩ける道が現れて先まで繋がっているので、大丈夫だろう、と進むうちに、参考サイトの写真と同じ形の堰堤が現れ、ようやく安心しました。

小川の中の道が小川の脇の山道に変わり、一度川を渡ってから未舗装道路に合流しました。岩がゴロゴロで、道路とはいいながら、普通の車では無理だろう、と思っていたら、バイクが3台登ってきました。「この先も行かれるんですか」と聞いたら、「ここより下にもっと厳しい箇所があったんですよ」とのこと。バイクの趣味はないし、山にまでバイクを持ち込むこと無いだろう、とも一般論として思うのですが、実物をみると、何というか、尊敬してしまいました。下左の画像はすれ違った後に下から写したものです。
 

小川は徐々に立派になり、広沢川の渓谷になります。横の道路も舗装道路に出世します。見せ方によっては王滝渓谷にも遜色ないのでは、とも思うのですが、道からはあまりよく見えません。対岸に一部設けてある遊歩道に入れば景色が違ったのでしょうが、とにかく早く戻るのを優先して、舗装道路を直進しました。赤猿峠からは登り返しが殆どない緩い下りの連続で、詰まらないかもしれませんが、気の急いている今回には好適な道でした。でも、赤猿峠から広沢神社まで、歩いている人は一人も見かけなかったような気がします。

広沢天神の横を通り、広沢川から分かれて猿投神社に戻ったのは、3時半か4時くらいだったと思います(記憶あいまい)。帰路の高速の路上でポツポツ降り出しました。

・道標がしっかりしているはずのところでの(だからこそという面もありますが)2回連続の道間違いは猛省を要します。
・登山者が子供も含め桁違いに多かったのは、それはそれでにぎやかになって楽しいです。
・面白い山かというと微妙ですが、近くて手頃なのは結構です。
・子供の実力は随分ついたものです。
・山の中の自転車乗りとバイク乗りは、どちらも尊敬してしまいました。

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