寝台個室考

1.「ロイヤル」・・と「スイート」について

ロイヤルは「北斗星」と「トワイライトエクスプレス」に設定があります。大筋似たような設備が揃っている中で、「北斗星」同士でも若干の差があるらしいですが、ベッドの仕掛けで「北斗星(この頁)」と「トワイライト(この頁)」では違ってきます。「一人用個室だが補助ベッド使用により二人使用可」という設定は「北斗星」の構造にふさわしい。「トワイライト」のは補助ベッドとは言えないでしょう・・・何せソファからベッドに切り替えると漏れなく補助ベッド付きのダブルサイズになるのですから。

この構造は一人で使用するには有難迷惑かな、と思います。広いダブルベッドの方が多少は寝やすいかもしれませんが、それよりもベッド以外のスペースが圧迫される方が気になります。荷物の置き場所に少し困るのです。私達の場合は60Lの大型リュックと折りたたみ式乳母車をベッドの下に置きましたが、完全には収まりきらない状態でした。

電動でソファの背もたれが倒れてきて、シーツもついた状態でダブルベッドが出来上がるのは見た目に格好いいですが、実際はその都度ベッドの上を完全に片付けなければなりません。ソファでゴロ寝している人が居たら、一度起こさないとベッドに出来ないのです。「北斗星」ならソファで寝てしまった相棒の邪魔をせずに補助ベッドを出せますし、一人使用ならそもそもダブルベッドにする必要が無いのです。まあ、私達のように「二人使用で」「食事時以外はベッドにしてゴロゴロする」と割り切れば全然問題なかったのですが。

「トワイライト」の「ロイヤル」には、左右非対称の2種類が存在します。選べることはまずないでしょうが、選ぶとしたら・・・。1号車の2号室4号室、2号車の1号室4号室が、札幌行きで長ソファが進行方向を向きます。左右対称なら、札幌行きならこれら(北向き)が「当たり」でしょうが、非対称なのです。

「北向き」だと玄関脇にクローク(えもんかけ)、奥にサニタリー(トイレ兼シャワールーム)となります。いかにも当然の配置、ますます「当たり」のようですが、二人乗車で荷物が多いとそうとも言い切れないようです。ベッドにすると床の残りが余り無いのです。ベッドの下にも収まりきれない荷物は、残り少ない床面に進出することになりますが、私達の荷物で「北向き」だったら、玄関周りと奥のトイレ周りの両方に足の踏み場を確保するのは大変だったかもしれません。荷物のことを言わなくても、ベッドにした状態では、固定机の前に単体ソファ(座り心地はなかなかいい)を置いたままではトイレに行くのに邪魔になるはずです。これが「南向き」だと、玄関脇を空けておけばトイレへのルートも確保されます。

・・・なーんて書いてますが、どちらにせよすばらしい部屋です。その上は「スイート」しかないのだし。そのスイート、やはり1号車の展望スイートに札幌行きで乗るのが一番でしょう。2号車のスイートの方がいいのは、トイレとシャワーが別なところ。展望スイートのシャワーはロイヤルと同じで、折りたたみトイレ付です。この折りたたみトイレ、実使用上は問題にならないギリギリの深さなので、これでも良いのですが、ものがものだけに、見た目の、あるいは気分的な、余裕はあったほうがいい。広さでも2号車のスイートが勝るようですが、進行方向を向いたベッドは個人的には少し減点・・・なーんて書いてますが、もし取れたらどちらの部屋でも歓喜また歓喜だと思います。「ロイヤル」を「シャワー・トイレ付でリビングには椅子もあるホテルの一室」だと思うと決して広くなく、家内の第一声が「思っていたより狭い」だったのも分かるのですが、「スイート」なら文句なしに広いと思います。

 

2.「ツイン」

入り口から見たところ

窓側から通路側を見たところ
 

団体ツアーのパンフレットにあった写真では「ツイン」が非常に広い部屋に見えて、ネット上で見える画像のイメージと合わないと思っていたのですが、「ツイン」には仕切りを外して4人部屋に出来るところがあり、そのパンフの写真は外した仕切りの向こう側から写していた、ということにようやく気付きました。そんなに広い部屋ではありません。床面積では「ロイヤル」の巨大ベッドにも及ばないと思います。向かい合わせのソファが下段ベッドに早変わりする、はずです。上段ベッドが電動で上下するのは試してみました。上段にも窓があります。

「シングルツイン」よりは広く、大人でも無理なく席を替われるでしょう。ただその席配置が微妙です。窓側に座ったら、相方の顔を見るしかありません。通路側なら車窓が見えますが、それも相方の顔越しです。実際、扉を開けっ放しで乗車されていた方の中には、互いに目のやり場に困っている風情のご夫婦もいらっしゃいました。私なら食事時以外は下段もベッドにしてしまって、並んで腰掛けるか、上下でごろごろするか、を選ぶと思います。

寝るだけなら何の問題も無い部屋ですが、「トワイライトエクスプレス」の21時間乗車をどう過ごすか、ということでしょう・・・・いきなり「ロイヤル」に乗れてしまった私は、次回乗るとしても「ロイヤル」か「スイート」でないとヤダ、と思っているわけですが。「銀河」なら家で風呂に入ってから乗車して8時間後には下車、というのも可能ですが、夏の「トワイライト」ではシャワーは是非使いたい。これが「ロイヤル」「スイート」以外では、バスタオルを使いたければ持ち込むか車内購入するしかなく、捨てるのが惜しければ旅の始まりにいきなり荷物になります。

 

3.「シングルツイン」

通路から進行方向のソファを撮影

中に入って、その反対のソファを撮影

本来の定員は一人で二人使用も可、という部屋、もし「ロイヤル」のキャンセルが出なければ入っていたかもしれない部屋です。ネット上で探し回っても釈然とする画像が見つからなかったのですが、自分で写してみて分かりました。部屋の全貌を伝えられるようなアングルがありません。図面があればその方がまだ分かりやすいだろうと思いますが・・・・。

通路が車幅の中央を通り、その両側にこの「シングルツイン」が配置されます。昔の電車の四人用ボックス席の席間を広げて引き戸をつけ、上段を載せたイメージでいいでしょう。窓と、それを挟んで前後に位置するソファとの関係はツインよりまともです。しかしそれでも二人で21時間乗るには狭い。二人使用で席を交替しようとしたら、通路側扉を開けないと席を立てないかもしれません。右側の写真には上段に登る梯子が写っていますが、私の肩幅でも正対したままでは上段との隙間を通れないと思われます。

二人共起きている間はいいですが、一人が先に寝るときは上に行くしかありません。その後もう一人も寝てしまった後で、上段の人間が起きてしまった時に悲劇が起きます。上段には窓も無いので下に降りたいのですが、もう一人が下段をベッドにして寝てしまっていては居場所がなくなります。・・・・この部屋も「ロイヤル」体験者に語らせては厳しい採点になってしまいます。

二人使用の場合は二人目は補助寝台使用という扱いになるのですが、どちらが補助寝台なのでしょう。本来の一人使用の場合は、下がリビング、上がベッド、という扱いなのでしょうか。

 

4.「Bコンパートメント」

通路からガラス扉越しに撮影

普通のB寝台に鍵のかからないガラス扉をつけただけのものです。と言えば普通のB寝台をご存知の方には十分でしょうが、そうでない方には・・・

昔の3段B寝台(「銀河」で一度だけ乗車経験あり)だと寝台内で座ることもままならなかったのですが、2段(「銀河」「出雲」「瀬戸」で多分10回くらい乗った?)なら十分快適です。幅は約70cmで狭いようですが、寝台で寝ていると普段より寝返りを打たないようで、狭くて困ったということはありません。思うに、振動があるので転がされまいと無意識に体が突っ張るので寝返りどころではないのでしょう。

カーテンを閉めてしまえば一応プライバシーもあります。ひそひそ話をする輩がいると気になりますが、私の乏しい経験の中では大丈夫でした。

ガラス扉つきのBコンパートの場合、仲間だけで独占できれば気分は個室、なのでしょう。そうでない場合でトワイライトエクスプレスのように乗車時間が長いと、同コンパートの中で仲良しになるか、サロンカーを活用するか、何か工夫が必要になるでしょう。

 

(おまけ)トワイライト以外で乗車経験のある寝台

・客車A寝台
「銀河」のB寝台が満席だった時に一度だけ乗りました。ふわふわしたベッドでそれなりの高級感は感じましたが、振り返って考えれば、「シングルツイン」より高価で個室ですらないとなると割高感は否めません。一番気に入らなかったのが、進行方向に寝るという点(これは「シングルツイン」も同じですが)。寝台列車は余り加減速をしないので、主たる振動は横揺れになるのです。それを身体の軸で受けた方が楽、と私は思うのです。人により意見は分かれますが。

・電車3段寝台
定期列車では今では急行「きたぐに」のみになりました。これも進行方向に寝るベッドです。上段と下段に乗ったことがあります。上段は床からの高さが半端でないです。普通の電車の網棚に寝るより尚高い感じです。横揺れがグラリと来ます。ちゃんと座れる高さがないのですが、中途半端に身体を起こしているところにポイント通過でグラリとやられると、一気に車酔いしそうです。
下段は1000円高い(といっても客車B寝台と同額)ですが、幅が広く(A寝台並)、価格差以上の値打ちがあるでしょう。

・「デュエット」
「なは」で乗車したことがあります。「北斗星」にも連結されています。進行方向と直角に寝るタイプです。上の部屋と下の部屋があり、下の部屋は通路から見て「凸」の字の形をしていて、真ん中がドアで両脇がベッド、その上に、上の部屋のベッドが来る構造です。B寝台と同額というのはお値打ちだと思います。「北斗星」だとやはり、起きている時間の過ごし方が問題になりますが、「ツイン」よりむしろ過ごしやすいような気がします。

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