愛知県碧南市 劇場はなくとも新川「キネマ通り」には 満開の桜がいっぱい

春が来た!碧南の桜を見に行こう

キネマ通りには桜咲き

親しまれた映画館に由来ある「キネマ通り」を歩く 満開の桜に愉しみあり

桜の咲く通り

<新川・キネマ通りを歩けば、まず最初に出合う桜。三河陶器協同組合の敷地に咲く桜は満開。向かいの羽久手公園駐車場にも桜がいっぱい> 名古屋鉄道の「新川町」駅を出て北に向かう。お地蔵さん在る踏切を渡り、左手に続く道を行く。ここは、かつてキネマ通りと呼ばれた道。 ”新川キネマ”という映画館が道の東にあったという。昭和53年(1978)に廃業した後も、 名残惜しむ人々の思いか、キネマという通りの名だけが残る。羽久手公園に向かうにしたがって満開の桜色が見えてきた。 最初に出合うのは『三河陶器協同組合』の敷地にある桜たち。歴史ある西洋様式の建物に、桜の花はとてもよく似合う。 続いて向かいには羽久手公園駐車場の桜。背の低い桜が並び、奥にはボス的な存在の大きな桜がいた。

十字架の塔に桜

<現れる桜と教会の組み合わせ。白亜の十字架に桜色が重なる。日本的な花と思われがちな桜だが、教会の清楚な雰囲気と兼ね合い、美しき景観を作り出している> 羽久手公園から東に歩くと、コンクリートの高い塔が見えてくる。頂には鐘、そして十字架の景観。 平成14年(2002)に「第10回 碧南市都市デザイン文化賞」準大賞を受賞したという『日本基督教団碧南支部』の教会である。 入口には、まるで喜び迎え入れてくれるように桜の花びらの祝福。 桜の後ろには、真っ白な十字架が西を向いて立っている。そのコントラストに息をのむ。 十字架の白に、桜色、春の澄み渡る青い空…。爽快感とも高揚感ともいえる不思議な気持ちが芽生える。 どこか和の雰囲気伝える桜だが、じつは教会にとっても似合うものだと気づく。

ヘボト自画像ヘボトの「落花枝に帰らず」

灯籠の頭上に桜咲く

「斉宮社・灯籠上の桜」

新川「斉宮社」の参道で待ち構える石灯籠群。その真上で桜が咲いていた。 斉宮社といえば、毎年6月に行われる「あじさい祭」が有名で境内に咲く桜はそれほど人の関心を惹かない。 だが、見方によって桜の楽しみはちゃんとある。まるで笠をかぶった人が立ち尽くすように見えてくる石灯籠。 参拝者に対する「お出迎え」である。石灯籠達が桜を従えて出迎える光景は、まるで温泉旅館の仲居さんたちのようではないか。 宝永6年(1706)の6月に大浜「宝珠寺」境内の「斉宮神」を勧請したことに始まる斉宮社。 宝珠寺といえば武将「永井直勝」生誕地であり、その親の「長田重元」が先祖の霊を弔うために寺院である。 居並ぶ灯籠達を「殿を迎える家来たち」に見立て、戦国時代に思いを馳せるのも一興かと。

< text • photo by heboto >


Copyright (c) 2002-2007 heboto All Rights Reserved
このページに関する御意見・ご感想は【サイト管理者へメール】までお願い致します。