プラネかわら版・電子版(2020年)

 アイプラかわら版 師走(12月・2020)No.99
 今月の特別投映
  クリスマススペシャル「はやぶさ2 ~小惑星リュウグウの謎~」

 12月20日(日) 午後3時00分~
 語り 天文研究家 浅田英夫
 12月6日、小惑星探査機はやぶさ2は、小惑星リュウグウで昨年2月と7月に採取したサンプルを地球に届けに帰ってきます。
 はやぶさ2は、2014年12月3日に打ち上げられ、2018年6月27日に小惑星リュウグウに到着した日本の探査機です。およそ一年半の間、はやぶさ2は、リュウグウで、どんな探査をしたのでしょう?
 はやぶさ2の活躍と小惑星探査の意義をご紹介します。

 今月の特別投映
  星とアロマのひととき 「宇宙のかけらを 探しに行こう」

 12月9日(水)、11日(金)、12日(土)  午後7時00分~
 語り アイ・プラネッツ 後藤鏡子
 三つの惑星が夜の始まりを告げ、星空はしっとりとした秋から一年で最も美しい冬へ。クリスマス目前に三九七年ぶりに木星と土星が大接近!
 冬の夜空を駆ける幸せの星にも会いに行きます。宇宙に広がるロマンを一緒に探しましょう。

 今月の生解説 「ふたご座流星群を見よう!」
  12月5日(土)、6日(日)、12日(土) 午後4時15分
   語り:アイ・プラネッツ
 今年も12月12日から14日にかけて、三大流星群の一つ、ふたご座流星群のピークがやってきます。今年は、流星群観望の大敵となる月明かりがないので、条件は最高。満天の星空の下では1時間当たり50個以上流れるかも。そこでふたご座流星群を見るコツをご紹介します 。
 今月の生解説 「おうし座の物語」
  12月13日(日)、19日(土)、26日(土)、27日(日) 午後4時
   語り:アイ・プラネッツ
 冬の代表的星座の一つであるおうし座は、オレンジ色の一等星アルデバランをはじめ、ヒヤデス星団やプレアデス星団など見どころが満載。また、おうし座にまつわる神話もたくさんありますが、今回は、牡牛になったイオの神話をお届けします。
 星声人語
 これからの時期、ふたご座流星群、しぶんぎ座流星群と、三大流星群のうち二つを、立て続けに観ることができます。願い事をする良いチャンス!
 流星群の元となる塵は、彗星が太陽に近づくたびに溶け出し軌道上にばらまいて行ったもの。その軌道と地球の軌道が交差していれば、地球は毎年同じ日にその塵の中を通過することになり、流星群となるのです。そして彗星は、今から四十六億年前に太陽系が誕生したときに惑星の材料にならなかったタイムカプセル。つまり、あの一瞬の光に四十六億年の歴史が込められているのです。
 そう思うと、真っ暗な空に、長い時間を凝縮した一瞬の光が差し込んだ瞬間、その美しさから、願い事も忘れて息をのんでしまいます。ときには、太陽系の奥深い歴史を感じながら、流れ星を待ってみてはいかがでしょう。  *あさ*

 アイプラかわら版 霜月(11月・2020)No.98
 今月の特別投映
  音楽の星空「プラネタリウムで旅気分2020秋」
 11月22日(日) 午後3時00分~
 語り アイ・プラネッツ 平岡 晋
 旅にでかけると、予想もしなかった新しい発見や気づきが、忘れかけていた感性を呼び覚ましてくれます。皆さんは最近、旅をしていますか?
 遠くまで自由に旅に出かける事が難しい今、最新鋭のプラネタリウムで大自然の旅をバーチャル体験しましょう!
 今夜の星空をご案内の後、厳選された音楽と共に「美しい地球」そして「広大な宇宙」の旅にお連れ致します。それでは皆様、快適な空の旅をお楽しみください。
  (CD音源)
 今月の生解説 「火星接近!」
  10月1日(日) 午後4時15分
   語り:アイ・プラネッツ
 うお座で十月六日に二年二ヶ月ぶりに接近した火星が、赤い光を強く放っています。  まだまだ見ごろが続く火星の、ホットな話題をご紹介します 。
 今月の生解説 「天馬ペガススとベレロフォン」
  11月3日(火祝)、7日(土)、8日(日)、14日(土)   午後4時
   語り:アイ・プラネッツ
 晩秋の夜空には、背中に翼を持つ真っ白な天馬、ペガスス座が高く昇っています。このペガススにまたがって、怪物キマイラに戦いを挑んだ若者ベレロフォン。その結末はいかに?ペガススにまつわるギリシャ神話をご紹介します。
 今月の生解説 「アンドロメダ座と巨大銀河」
  11月15日(日)、21日(土)、23日(月祝)、28日(土)   午後4時
   語り:アイ・プラネッツ
 古代エチオピアの王女を描いたアンドロメダ座。アンドロメダ座には、私たち地球が属する天の川銀河のお隣の巨大銀河、アンドロメダ銀河がぼんやり浮かんでいます。 このアンドロメダ銀河の謎に迫ります。
 今月の生解説 「勇者ペルセウスの物語」
  11月29日(日)   午後4時
   語り:アイ・プラネッツ
 木枯らしが吹くころ北東の空に昇った勇者のペルセウス座。アンドロメダ姫を助けたことで有名ですが、どんな生い立ちを持っているのでしょう。ペルセウスに迫ります。
 星声人語
 2020年を迎えたと思ったら、突然襲ってきた未知の新型コロナウイルス禍。感染拡大を防ぐために自粛生活が始まり、遠隔教育、テレワークなど新しい生活様式が普及してきました。それでも最近は少しずつ元の生活が戻ってきたようにも思いますが、私たち人間にとっては大変な年になってしまいました。
 そんな中、星空は何も変わることなく季節とともに移り変わり、南の夜空を見上げると、四つの星が四辺形を形作るペガスス座が空高く輝いています。ペガスス座は大きな翼で天駆ける聖なる天馬。
 この不確定な時代に、私達はこれからどんな風に生きて行くのでしょう?天馬ペガススの背中に乗り、空高く舞い上がり、下界を眺めるような広い視野で、ちっぽけな自分自身や物事をしっかり見つめながら、考えてみてはいかがでしょう。    (KAORI)

 アイプラかわら版 神無月(10月・2020)No.97
 今月の特別投映
  あんプラスペシャル 「天文学者の宇宙人探し」
 10月25日(日) 午後3時00分~
 語り 天文研究家 浅田英夫
 地球は、太陽系の中で唯一多種多様な生命が誕生し進化することができた惑星です。そこで生まれる素朴な疑問が、「宇宙には地球と似た星が他にあるのか?」「宇宙人はいるのか?」ということ。
 実はこれは天文学の永遠の研究テーマのひとつであり、太陽系の他の惑星を探査したり、他の恒星の周りを回る惑星を観測しています。
 そこで、地球外生命の可能性と、天文学者のまじめな宇宙人探しの方法を、ご紹介します。
 今月の生解説 「火星接近!」
  10月3日(土)、4日(日)、10日(土)、11日(日)、17日(土)、18日(日)、
   24日(土)、31日(土)
   午後4時
   語り:アイ・プラネッツ
 秋たけなわの十月、うお座で輝く火星が、より一層明るさを増して赤い光を強く放っています。それもそのはず、十月六日は火星最接近。  火星は二年二か月ごとに地球に接近しますが、前回の二0一八年七月の接近は十五年ぶりの超大接近でした。今年はその直後の接近とあって、まだまだ火星が熱いです。  秋の星空とともに、そんな火星のホットな話題をご紹介します 。
 ● 中秋の名月と十三夜
 十月一日は、中秋の名月。中秋の名月は、旧暦八月十五日に見える十五夜のことで、中秋と付くのは、旧暦では七月、八月、九月を秋として、八月を中秋と呼んでいるためです。
 旧暦八月十五日の月を特に名月として祝う理由は、旧暦の八月つまり秋は、暑い夏も終わり、大陸から乾燥した空気が流れ込んできて、空が澄み月の光がいっそう冴え渡るから。
 中秋の名月は、ススキと白玉だんごの他に、里芋を供えることから、芋名月と呼んでいますが、旧暦九月十三日の十三夜には、栗をお供えする風習もあります。今年の十三夜は、十月二十九日です。
 星声人語
 秋の星座の一つに私の好きなカシオペヤ座があります。理科の授業で星座早見盤を作り星座を探しました。W字形に並んだカシオペヤ座はかっこよく毎日眺めていました。
 大人になりカシオペヤ座の神話を知りました。古代エチオピアの王妃カシオペヤが自身や娘の美しさを自慢するあまり海神ポセイドンの怒りを買い、椅子に縛られたままの姿で星座になったのです。描いていたイメージとの意外性にかなり衝撃を受けました。
 突然落ちてくる隕石、世界で大流行した新型コロナウイルス。私たちは数えきれないほどの意外性と共存しているのです。
 私のカシオペヤ座の衝撃は星空を眺めることで消えていきました。様々な意外性から感じるストレスも、自然の中で解消されていくものだと思います。皆さんもそんな思いで秋の星空を眺めてみてはいかがでしょうか。 (MEL)

 アイプラかわら版 長月(9月・2020)No.96
 今月の特別投映
  あんプラスペシャル 「お月見の夜 ~十月一日は中秋の名月~ 」
 9月27日(日) 午後3時00分~
 語り 天文研究家 浅田英夫

 十月一日は、中秋の名月。十五夜はほぼ毎月めぐってくるのに、九月または十月の十五夜だけ特別なのはなぜ?中秋の名月には、ススキとお団子をお供えするのはなぜ?
 中秋の名月の謎を解き明かすとともに、月はこれほど私たちにとって身近な存在であるにもかかわらず、月が自然界や生物界に及ぼす影響など、いまだに多くの謎に包まれた天体です。そんな月の様々な謎に迫ります。 )
 今月の生解説 「秋の夜空で火星が熱い」
  9月5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)、19日(土)、20日(日)
   21日(月祝)、22日(火祝)、26日(土)
   午後4時
   語り:アイ・プラネッツ
 秋たけなわの十月、うお座で輝く火星が、より一層明るさを増して赤い光を強く放っています。それもそのはず、十月六日は火星最接近。  火星は二年二か月ごとに地球に接近しますが、前回の二0一八年七月の接近は十五年ぶりの超大接近でした。今年はその直後の接近とあって、まだまだ火星が熱いです。  秋の星空とともに、そんな火星のホットな話題をご紹介します 。
 ● 木星を見よう!
 宵の南西の空にとても明るい星が二つ並んで輝いている。明るい方が木星、少し暗いのが土星です。
 木星といえば、太陽系最大の惑星。直径に地球が約十一個も並んでしまう程大きい。
 天体望遠鏡で見ると縞々模様と赤茶色の目のような物も見え、何だかこちらを見ているようで、ちょっと怖い印象。この不気味な目は、大赤斑といい地球の台風のような物。
 また、双眼鏡で覗くと目が合う事はないが、木星の周りにガリレオ衛星は見える。二個や三個、四個全部見える時もあり、毎日見ていると、今日は何個見えるのかわくわくして楽しい。 自分だけの木星観察日記を付けてみては如何でしょうか?
 星声人語
 私たちの生活を大きく変えてしまった新型コロナウィルス。旅行の計画をやむを得ず中止した方も多いのでは?
 昨今では、ビデオ通話で繋いだオンライン旅行や、地球や宇宙が三六〇度の方位で自由自在に閲覧できるサービスが主流になりつつある。
 思い起こせば二〇〇八年、月周回衛星「かぐや」が、月の地平線からの地球の出を撮影。真っ暗な宇宙に青と白のマーブル模様が次第に姿を現したとき、改めて地球の美しさを気づかせてくれた。また月面からは、日本が見えたら次はヨーロッパとアフリカ、そして南北アメリカと二四時間で自転する地球のようすを目の当たりにすることができる。しかも双眼鏡で地球をのぞけば、雪や紅葉など、季節を感じることも可能だろう。
 想像力を働かせ、他の地や星にいる自分に思いを巡らせてみてはいかが。 (三色菫 )

 アイプラかわら版 葉月(8月・2020)No.95
 今月の特別投映
  中学生講座 中学理科の理解が深まる3回シリーズ「地球と宇宙」

 語り 天文研究家 浅田英夫

 中学理科の中で、比較的理解が難しい分野「地球と宇宙」。 理解が難しい理由のひとつに、教科書だけでは宇宙を空間としてイメージできないことにあります。
そんな空間概念を理解する最適な場所がプラネタリウムです。この講座では、プラネタリウムの機能を使って、星の動きや太陽系、宇宙 の構造について、 楽しく解説します。

●星の動き  8月11日(火) 午前9時30分
 太陽や月や星が、時間とともに東から西へ動く日周運動と 月日とともに東から西へ動く年周運動について、わかりやすく解説します。

●太陽系  8月12日(水)午前9時30分
 太陽について、月と月の満ち欠けについて、太陽系の誕生について、地球や他の惑星との違いについてなど、太陽系に関することを、ダイナミックな映像を使って解説します。

●銀河系・星の一生  8月13日(木) 午前9時30分
 太陽系は、太陽の様な星・恒星が約二千億個集まって渦巻構造を作る銀河系に属しています。銀河系の大きさは?どんな形をしているのか?また銀河系の外は?という謎を解き明かしてゆきます。

(いずれも午前9時30分より70分間 途中10分間の換気休憩を含む)
 今月の生解説 「夏の夜空は見どころいっぱい」
  8月1日(土)、2日(日)、8日(土)、9日(日)、10日(月祝)、15日(土)、16日(日)
   22日(土)、23日(日)、29日(土)、30日(日)
   午後4時
   語り:アイ・プラネッツ
  夏は最高のスターウォッチングシーズン。南から北へと天の川が流れ、一等星が四つも輝いています。そして、ペルセウス座流星群や旧暦の七夕もあります。さらに今年は、天の川の東で木星と土星がらんらんと輝いています。そんなにぎやかな夏の星空の見どころをご紹介します。
 星声人語
 今年の夏はいつもと違う。七十年近く続いた「安城七夕まつり」が中止になった。コロナウィルスが、私達の日常どころか、地球の全人類の日常を変えてしまったのだ。私達は今、新しい時代を生きる術を求められている。しかしそれは容易いことではない。
 そんな中、ふと夜空を見上げると、いつものように星が瞬き、月が輝いている。宇宙では何も変わってはいないと、 しみじみ感じる。
 夏祭りは中止になっても、今年もペルセウス座流星群はやって来る。八月十二日が極大日。下弦の月はあるものの月を背にして流星を探すと案外見える。人工的な花火もいいが、宇宙からの贈り物の流星群は、とても魅力的。今年は家族で流れ星を探し、心の疲れを癒してみてはいかが?
 私は星に願う。早く日常を取り戻せますように。 (麻)

 アイプラかわら版 文月(7月・2020)No.94
 七夕のお話
 七月七日は、七夕です。
 七夕のお話は、皆さんご存知の通り、織姫と彦星が新婚生活が楽し過ぎて、ずっと遊んでばかりいたので、天の神様の怒りをかって、離れ離れになってしまったけど、あまりに可愛そうなので、一年に一度だけ天の川を渡って会わせて貰える事になったというのが一般的です。
 しかし、七夕のお話は、地方によって様々。その中でも、奄美大島に伝わっている七夕のお話をご紹介しましょう。
 昔、ミケランという若者がいました。ある日、ミケランは、泉で水浴びをする天女を見つけました。あまりの美しさに、思わず、天女の羽衣を隠して しまったミケラン。天女は、天に帰ることが出来ず、ミケランのお嫁さんになりました。月日が流れ、2人の子供に恵まれ幸せな暮らしをしていましたが、ある日、天女は、偶然、ミケランの隠した羽衣を見つけてしまうのです。
 天が恋しくなった天女は、ミケランに書き置きをして子供を連れ天に帰ってしまいました。ミケランは、書き置きに従いわらじを千足作りそれを土に埋め、その上に竹を植えました。 あっという間に竹は天まで届くようになり、ミケランはそれを昇って天の国にたどり着く事が出来ました。
 家族が久し振りに会い涙ながらに抱き合うのもつかの間。ミケランは、天人になる試験を受けないといけません。それは、何でも反対に行動しないといけないというもの。着々と試験をこなしたミケランでしたが、最後の試験で瓜を横に切らないといけない所、「ウリくらいは、縦に切って食べたらよかろう」という天の神様のことばに、ミケランはうっかりウリを縦に切ってしまいました。すると、瓜から水が止め処なく溢れて、それが天の川になり、ミケランの前に立ふさがったそうです。
しかし、ミケランがあまりに悲しそうにしている為、一年に一度だけ天の川を渡って親子が会う事を許されたというお話。
 七夕のお話は、地方によって少しずつ違うお話が伝わっていますが、最後は決まって天の川を渡って一年に一度だけ会う事が出来る という結末が 多いのです。
 星声人語
 梅雨が明けると本格的な夏の始まりです。夏を代表する花と言えばひまわり。英語ではサンフラワー。夏のイメージにピッタリの花ですね。
 北斗七星の取手になる星の並び、その下にあるりょうけん座の方向・二四〇〇万光年先にある銀河は、その美しい渦巻の形が大輪の花を想わせる事から『ひまわり銀河』という愛称で呼ばれています。
 地球から遠く離れた宇宙にあるひまわり銀河。その中にあるどこかの星で「もしかしたらひまわりの花が咲いているのかも知れない!」と想像してみると、遥か彼方の星と私達が時空を超えて繋がっているように思えてきます。
 私達の周りにあるそんな目に見えない繋がり。それを感じることはとても幸せなこと。街明かりの中では気付かないそんな繋がりを感じに、夏の星空が華やかに瞬く山へ出かけてみませんか。  (たい)


 アイプラかわら版 水無月(6月・2020)No.93
 日食を見る方法
 日食で太陽が欠けて行く様子は、まぶしすぎて目を傷めるので直接見ることはできません。
 昔からからよく使った方法は、黒い下敷き・黒いビニール袋・フィルムの黒い部分・ガラス板にろうそくなどのススを付けたものなどだが、十分減光はするものの目に有害な波長の光線を透過するので危険です。
 手軽に安全に見る方法は、日食メガネや太陽めがね(遮光プレート)、太陽グラス等の商品名で販売されている太陽観望グッズを使うことです。ただし日食メガネをかけて双眼鏡をのぞくことは、失明することがあるので絶対にやめましょう。
 日食メガネ等がない場合は、たとえば木漏れ日を見る方法があります。木の葉の間や、小さな孔を通過した太陽光線は、ピンホールカメラの原理で地面に欠けた太陽像を映すのです。これをもう少し積極的に利用して、円筒の片側にアルミホイルをかぶせピンホールを空け、もう片方にキッチンペーパーやトレーシングペーパーのような半透明の紙をかぶせて、そこに太陽像を投影するという、ちょっとした観望機材(日食投影器)を作るという方法もあります。(参考:安城市ホームページ・・・)
 あと、6月21日は必ず晴れるようにテルテル坊
主の用意もお忘れなく!
 星声人語
天と地を正しく見定め、その理を理解すれば、これこの通り天地明察にございます」 本屋大賞を受賞した小説『天地明察』(冲方丁,角川書店)の台詞である。主人公の渋川春海は、八百年以上にわたり使われてきた暦の誤りを明らかにし、日本独自の暦を作るため、日食の発生を予言する。徹底した天体観測と計算によって予言は的中し、みごと改暦は果たされる。  江戸時代、突然欠ける太陽は人々に不安を招いただろう。渋川の新しい暦は、どんなことがあっても変わらない自然の摂理を示したのだ。  次に日本で部分日食が見られるのは、六月二十一日の夏至の日。十六時から十八時頃、西の空で欠ける太陽を観測できる。不安の多い昨今だからこそ、空を眺めて天の理に思いを馳せてみてはいかがだろうか。     (いち)

 アイプラかわら版 皐月(5月・2020)No.92
 星声人語
 新型ウイルスの流行。世界中で増加する感染者数。ニュースを見る度に心が沈み、不安で息が詰まりそうになる。
 そんな閉塞感の中だからこそ、時には夜空を見上げてみよう。星空は、以前と変わらない美しさで、いつでも確かにそこにいて、見る人の心を静め、和らげてくれる。
 泰然としているが、停滞はしない。月は満ち欠け、星々は巡り、惑星たちも移り行く。夜毎少しずつ変化し、そして、過ぎた星はまたいつか巡り来る。明日は、来年は、何が見えるのか、先の夜空が楽しみになる。この冬、光度を落としたベテルギウスも、気付くと明るさを取り戻していた。次の冬にはまた輝く姿を見せてくれることだろう。
 一日の終わりに、空へふわりと心を浮かばせ、ゆるめたら、また適度に気を締めて、この閉塞の日々を乗り切ろう。頑張ろう。 (の)

 アイプラかわら版 卯月(4月・2020)No.91
 星声人語
 黄昏の中、清らかに輝く金星。それに導かれるように西の地平線へと傾き行くきらめく冬の星々を見送るころ、東の彼方から天空を春の星たちが覆ってゆく。にぎやかだった冬の星空に比べると、どことなく寂しく、春を迎える期待感とは裏腹に、栄枯盛衰を思わせる様相だ。しかしよく見るとそこにある星座たちは、大柄なものが多く、春らしい伸びやかさが感じられ気持ちが良い。そしてこれら星座に秘められた物語は躍動的で印象深いものが多い。
 さて、星が少ないと感じるのは、銀河円盤の薄い方向を見上げているからに他ならず、そのおかげで星々の隙間から夜空のはるか彼方の宇宙誕生の秘密を望むことができる。
 輝きを放つ目に見える物事はわかりやすいが、見えないものや薄暗がりの陰影、かすかな諧調の中にも本質や真実が隠されている。  (平)

 アイプラかわら版 弥生(3月・2020)No.90
 今月の特別投映
  プラネタリウムスペシャル 「春分の日~昔は春分が元旦⁉~」
  日時:3月22日(日) 午後3時~
  語り 天文研究家 浅田英夫、アイ・プラネッツ 平岡 晋
  マリンバ演奏    神尾幸奈 近藤幹夫
 
 3月22日は、昼と夜の長さが同じになる「春分」でしす。古代エジプトでは、春分・夏至・秋分・冬至の日を定め、それが一巡するサイクルを一つの区切りとしました。だから大昔は春分の日が一年の始まり、つまり元旦だったのです。
 その後カレンダーは、ローマ帝国で改良が加えられ、現在の形になったのです。  マリンバの春らしい音色を聴きながら、カレンダーの謎に迫ります。
 今月の生解説 「仲良し兄弟のふたご座」
  3月1日(日)、7日(土)、8日(日)、14日(土)
   午前11時30分 午後1時30分 午後3時
   語り:アイ・プラネッツ
  3月初旬の宵、冬の最後の星座ふたご座が天頂に昇ります。目印は銀と金のペアの星。日本ではひな祭り星、西洋ではカストルとポルックスの双子の星。そこで今夜は仲良し兄弟ふたご座をご紹介します。
       「友だち思いのかに座」
  3月15日(日)、21日(土)
   午前11時30分 午後1時30分 午後3時
   22日(日)
   午前11時30分
   語り:アイ・プラネッツ
  ふたご座が天頂から西に傾くと、春一番のかに座が南中します。かに座は黄道十二宮でありながら、目立たない星座。でもギリシャ神話では、友達思いの蟹として登場します。かに座の魅力に迫ります。
       「ネメアの森のしし座」
  3月20日(祝金)、28日(土)、29日(日)
   午前11時30分 午後1時30分 午後3時
   語り:アイ・プラネッツ
  最もメジャーな春の星座しし座。胸元で輝く一等星レグルスは、小さな王という意味です。ギリシャ神話ではネメアの森の化け獅子として登場します。どんなお話が展開されるでしょう。お楽しみに。
 星声人語
 黄昏の中、清らかに輝く金星。それに導かれるように西の地平線へと傾き行くきらめく冬の星々を見送るころ、東の彼方から天空を春の星たちが覆ってゆく。にぎやかだった冬の星空に比べると、どことなく寂しく、春を迎える期待感とは裏腹に、栄枯盛衰を思わせる様相だ。しかしよく見るとそこにある星座たちは、大柄なものが多く、春らしい伸びやかさが感じられ気持ちが良い。そしてこれら星座に秘められた物語は躍動的で印象深いものが多い。
 さて、星が少ないと感じるのは、銀河円盤の薄い方向を見上げているからに他ならず、そのおかげで星々の隙間から夜空のはるか彼方の宇宙誕生の秘密を望むことができる。
 輝きを放つ目に見える物事はわかりやすいが、見えないものや薄暗がりの陰影、かすかな諧調の中にも本質や真実が隠されている。  (平)

 アイプラかわら版 如月(2月・2020)No.89
 今月の特別投映
  あんプラスペシャル 「今年の天体ショー」
  日時:2月23日(日) 午後3時~
  語り 天文研究家 浅田英夫
 
 2020年の星空の世界では、私たちにどんな素晴らしい天体ショーが待ち構えているのでしょう。  
 まず国内では、部分日食が一回、半影月食が三回起こります。また、南アメリカ南部では、十二月に皆既日食が見られます。今年もまた「食三昧の年」と言えそうです。そしてもうひとつ忘れてはいけないのが、火星大準接近。二年前の接近は十五年ぶりの大接近。その直後なので今回もかなりの接近となります。
 このような、今年注目の天体ショーをご紹介します。
 今月の生解説 「探そう、仲良しペアの星」
  2月2日(日)、8日(土)、9日(日)、11日(火祝)、24日(月祝)
   午前11時30分 午後1時30分 午後3時
   語り:アイ・プラネッツ
  冬は一年の内で一番美しい星空を楽しめる季節。そんな星空を眺めていると、まるで仲間のように二つの星が寄り添うように仲良く光り輝く星々を見つけることができます。そんなペアの星探しに出かけましょう。
       「長寿の星、カノープス」
  2月1日(土)、15日(土)、16日(日)、22日(土)、29日(土)
   午前11時30分 午後1時30分 午後3時
   23日(日)
   午前11時30分 午後1時30分
   語り:アイ・プラネッツ
  冬の夜、南の低空に短時間だけ現れる一等星、カノープス。中国では、滅多に見られないことから、見ると長生きできる星、と言われています。このありがたい星の見つけ方を、ご紹介します。
 星声人語
 二月十四日はバレンタインデー。気になる人や恋人、大切な家族や友達にチョコレートをプレゼントする人も多いと思います。好きな男性に恋を打ち明けるため、そわそわしている人もいるかもしれません。
 さて、夕方の西の空には宵の明星「金星」が明るく輝いています。金星は太陽、月に次いで三番目の輝きを誇る星。
 金星の強い輝きの秘密は、分厚い雲に覆われて、太陽の光を強く跳ね返すこと。地球から近い距離にあるためです。
 この美しく輝く金星を、古代の人々は愛と美の女神の星としていました。この女神はギリシャ神話ではアフロディーテ、ローマ神話ではヴィーナスと呼ばれています。
 感動的な夕焼けの空を神々しく彩る、愛と美の女神に見守られながら、愛おしい人に愛を告白してみてはいかがでしょうか?    (kaori)

 アイプラかわら版 睦月(1月・2020)No.88
 今月の特別投映
  新春スペシャル 「新春の星空 ~星の一生をたどる旅~」
  日時:1月26日(日) 午後3時~
  語り 天文研究家 浅田英夫
 
 オリオン座の右肩で華々しく赤い光を放つベテルギウスは、赤色超巨星と呼ばれる巨大な星。直径は太陽の一千倍。もしベテルギウスが太陽系にあるとしたら、地球や火星はおろか木星をも飲み込んでしまう大きさ。
 このベテルギウスは、近い将来超新星爆発をしてその一生を終えると言われています。恒星はどんな一生を送るのでしょうか?
 今夜は、冬の星空を眺めながら、星の一生をたどる旅に出かけることにしましょう。
 今月の生解説 「オリオン座はどんな星座?」
  1月4日(土)、5日(日)、11日(土)、12日(日)
   午前11時30分 午後1時30分 午後3時
   語り:アイ・プラネッツ
  凍てつく冬の夜空でひときわ目立つオリオン座。紅白二つの一等星を持ち、その間に並ぶ三つ星。まさに星座界のスーパースター! 今回はそのオリオン座の魅力をお伝えします。
       「冬のきらめく星たち ~星の色いろいろ~」
  1月13日(祝月)、18日(土)、19日(日)、25日(土)
   午前11時30分 午後1時30分 午後3時
   26日(日)
   午前11時30分 午後1時30分
   語り:アイ・プラネッツ
  全天で二十一個しかない一等星の八個が輝く冬の星空。しかも星の色もいろいろ。今回は、冬の星座をたどりながら、星の色について考えます。
 アイ・プラネッツのフェイスブックページ開設!
  安城市文化センタープラネタリウムで検索してください。
 アイ・プラネッツのホームページとあわせてご覧ください。
 プラネタリウムの最新情報が満載です。皆さんのご感想もお寄せください。
 星声人語
 令和の初日を迎えに行った。 枯野の畔に座ってその時を待つ。太陽はいつもと変わらぬ暖かさで現れ私を見つめてくれた。太陽と地球と私は一直線で結ばれた。歓喜、ほっと一安心。
 太陽の残りの元素と塵で地球が生まれ、そして私達も生まれた。この三者に流れる血潮の元はすべて宇宙で生まれた素材。私達は太陽の孫だ。しかし太陽は、この頃の私達の行動に愁いて元気がない。二酸化炭素の大量放出、オゾン層破壊、自然林伐採などは、私達の奢りの所為だと云う。
 昨年の自然災害は戒めの鉄拳かしら。「自然の摂理に背いては駄目よ」太陽の声がした。太陽は孫の行く末を案ずる。
 生を受けたものは、次の世代に正しく生命伝達をする義務がある。私たちには太陽の意を正しく繋ぐ義務がある。「地球の未来が、明るく平和でありますように」(李)