メールのバックアップ OE 5 版
メールデータについて

   OE のメールデータは、個人用のフォルダに保存されます。拡張子が *.dbx というファイルを
   検索すれば分かると思います。メールデータは以下のいずれかの場所に存在します。
      C:\Program Files\Outlook Express\[ユーザー名]\
      C:\WINDOWS\Application Data\Microsoft\Outlook Express\[ユーザー名]\
      C:\WINDOWS\Profiles\[ユーザー名]\Application Data\Microsoft\Outlook Express\

   C:ドライブにWindowsのフォルダが存在することを前提にしています。
   レジストリーの HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Outlook Express\Store Root に
   現在のユーザーのメールデータの格納場所が記されています。

   OE のメニューの [ツール] → [オプション] をクリックし、 [メンテナンス] タブを開き
   [保存フォルダ] ボタンをクリックすれば、メールデータの格納場所を確認できます。


   テキストボックスをはみ出すほど長いはずなので、スクロールして末尾までちゃんと確認してください。
   もしC:ドライブの空き容量が少ないから、D:ドライブに移動したい…という人は、
   OE を終了した状態で、メールデータのすべてのファイルを移動先のドライブに移動し、
   このレジストリーの値を、移動先の場所(パス)に変更すればOKです。
簡単なバックアップ

   メールを一件ずつのファイルに保存する方法です。 リストアの手順が飛躍的に簡単になりました。
   これだけ簡単になったので、どんな人でも気軽にバックアップが行えるでしょう。
   それにファイルサイズが小さいので、フロッピーディスクでも簡単にバックアップが可能です。
   バックアップは、受信トレイだけでなく、送信済みアイテムなどにも行っておくと良いでしょう。
   適当なフォルダを作成して、そこにファイルを保存するようにします。
 
      バックアップのためのフォルダを作成
          例:「受信トレイ02年4月」
               
      OE でバックアップするメールを選択(反転表示)
               
      選択したメールをドラッグして、作成したフォルダの上でドロップ

   これだけです。
   件名がファイル名として保存されます。 メールフォルダのすべてのメールを選択する場合は、
   OE のメニューの [編集] → [すべて選択] をクリックします。
   件名が重複する場合は、同じファイル名になってしまうので、ちょっと工夫が必要になります。
   たとえば件名がダブらないように、メールの件名の頭に日付(02.4.1など)を付けておいたり、
   時期(1月・2月・3月・・・)や差出人によって、別のフォルダに分けて保存するようにすれば、
   ファイル名がダブる可能性が低くなります。
簡単なリストア

   今度は保存しておいたファイルを復元する方法です。
   パソコンをリカバリ CD-ROM などを使って、OS (WindowsやMac OS) を再インストールした
   場合は工場出荷時の状態になるので、OE のメールデータもなくなってしまいます。
   OEの初期設定 (初期起動やアカウント設定) ができた状態でリストアを行いましょう。

   バックアップしたファイルを OE に復元するフォルダへドラッグするだけでリストアができます。

      バックアップしたファイルのフォルダを開く
               ↓
      ファイルを選択する
          すべてのファイルを選択する場合は、メニューの[編集] → [すべてを選択] をクリック
               ↓
      選択したファイルをドラッグして、OEのメールフォルダ上でドロップ
          受信トレイにリストアするなら、OEで受信トレイを表示しておく


高度なバックアップ

   作業効率を考えた場合、上記の簡単版バックアップは決して楽な手順ではありません。
   高度版バックアップは、OE のメールデータ全体をバックアップする手法です。
   主に Windows の再インストールやリカバリを行うときに必要な作業でしょう。

   上述のメールデータの場所には、拡張子が *.dbx というファイルがいくつか存在します。
   少なくとも以下の六つのファイルが見つかるはずです(これをフォルダファイルと呼ぶ)。
   カッコの中は対応するメールフォルダの名前です。       
  • 受信トレイ.dbx (受信トレイ)
  • 送信トレイ.dbx (送信トレイ)
  • 送信済みアイテム.dbx (送信済みアイテム)
  • 削除済みアイテム.dbx (削除済みアイテム)
  • 下書き.dbx (下書き)
  • Folder.dbx (ローカルフォルダ)
   このほかにも、自分でメールフォルダを作成した場合は、そのメールフォルダに
   対応するデータファイルが存在します。 これらすべてのファイルを
   別のハードディスクやリムーバブルメディア(MOやZip)にコピー
すれば、
   OE 全体のメールデータをバックアップできます。
   なお、コピー作業を行うときは、OE をいったん終了してから行いましょう。
   メールデータがフォルダファイルに反映されない状態がありえるからです。
高度なリストア

   Windows の再インストール(*)やリストア作業を行うと、当然今までに送受信したメールも
   消えてしまいます。再インストールやリカバリの作業前には、
   大切な文書ファイルなどと一緒にOE のメールデータもバックアップしておきましょう。    

   さて、バックアップしたメールデータをリストアするには、いったんOE の初期設定を
   済ませてから行います。 初回の起動時には、メールデータの格納場所などを
   設定するからです。復元先の場所に付いては、これも上述のメールデータの場所に、
   バックアップしておいたメールデータをコピーします。
   このときにもOE は終了しておきます。ふたたびOE を起動したときには、
   バックアップしておいたデータがすべて復元されます。

       (*)ハードディスクのフォーマットを行う場合の再インストールです


効率的なバックアップ(特定のメールフォルダだけ)

   OE 5 ではメールフォルダの名前に一致するファイル名で、フォルダファイルが作成されています。
   特定のメールフォルダだけをバックアップすることもできます。 たとえば受信トレイだけを
   バックアップする場合は、受信トレイ.dbx だけをバックアップ
すれば良いのです。

   もし重複する場合、たとえば 4月 というフォルダを受信トレイと送信済みアイテムの下に作成した場合、
   後から作成したほうのフォルダファイルは 4月(1).dbx というファイル名になります。
   つまりフォルダ名のあとに連番数字をカッコではさんだファイル名になるのです。

   このフォルダファイルの理屈を踏まえておけば、特定のフォルダだけをバックアップすることは可能です。
   なぜ特定のフォルダだけをバックアップするかは次の通りです。
   マメにバックアップを行う場合、メールデータ全体をバックアップする場合、
   過去の古いデータほど重複する形でバックアップを行います。 データファイルのサイズや時間効率を
   考えた場合、すべてのデータをバックアップするのは効率的ではないと考えます。

   送受信したメールに各月ごとにメールフォルダを作成すると、新しい月になるごとに、
   前の月のフォルダを作成(02年3月受信)して、受信トレイのメールをそのフォルダに移動します。
   OE を終了して、メールデータが格納されているフォルダの、
   フォルダファイル(02年3月受信.dbx)をバックアップします。

   これだけなら、メールデータすべてをバックアップする手順とはあまり違いがなく、
   特定のフォルダをバックアップする意味を持ちません。OE では、全体のメールデータの量が多くなると、
   パフォーマンスが低下する傾向があります。 ならば過去の古いデータを OE 上から削除すれば、
   パフォーマンス低下を避けることができます。 OE 上から削除したデータが、もし必要になったときは
   そのデータだけをリストア(復元)すれば良いのです。OE 上でフォルダごと削除すると、
   そのメールデータのファイルも削除されます。OE 上で削除する前にちゃんとバックアップしておきます。

効率的なバックアップのリストア

   というわけで、「昨年の12月だけ復元」というケースを想定してリストアするとします。
   メールフォルダの名前は 01年12月受信 で、バックアップしておいたフォルダファイルは
   01年12月受信.dbx とします。OE 上で、

      @復元するフォルダと同じ名前のフォルダを作成し、
      A作成した OE のフォルダを開きます。
         こうしないと実際にフォルダファイルが作成されないからです。
         フォルダファイル 01年12月受信.dbx が作成されたのを確認して、
      BOE をいったん終了します。
      Cバックアップしておいた 01年12月受信.dbx をメールデータの格納場所にコピー(上書き)します。
      D再び OE を起動して 01年12月受信 のフォルダを開けば、そのフォルダが復元されています。


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