AutoMenでMPEG-4 AVCへ高速変換
PT1録画番組をMPEG-4 AVC/H.264へ高速変換した場合の画質は如何
(2009.10.24作成)
AutoMen は、多くのビデオ圧縮のフォーマット/コンテナ形式に対応しているMEncoder
   のGUIフロントエンドで、出力容量も指定可能。他にも対象ファイルのサイズ指定や複数
   の動画のバッチ処理も可能。
   マルチコアプロセッサーによるエンコーディングにも対応している。
  今回は PT1で録画したTSファイルを素材として、MPEG-4 AVC/H.264へ高速変換した場
   合に視聴に耐えうるか試用してみた。
  マシン環境は、Intel Core 2 Quad Q6600(2.40GHz)、DDR2(PC2-6400)2GBx2、
    GeForce9600GT(VRAM 512MB、Drive v190.38)
    Windows Vista HomePremium(SP2)で実行した。
 
 AutoMenのインストール
   AutoMenの入手先: こちらから (但し、AutoMen 6 beta 24/09/2009は不具合あり)
     今回は、AutoMen 5.3を試用した(こちら から入手)・・・v5.4の入手先が見つからない。
    但し、MP4Boxが不具合の為 v5.1のMP4Box.exeで置換して使用。
    その他、Halli Media Splitter(今回は1.9.42.1)、ffdshow(今回は」tryouts revision2975)
     が必要。
   起動したらProgram Pathタブで、同梱されているmencoder.exe、mplayer.exe、MP4Box
    .exeのパスを確認しておく(自動で登録されるが・・・)

 AutoMen対応フォーマット形式
  1)入力
    avi、mkv、mp4、mov、vob、mpeg、vro/ts、dvr-ms等
  2)出力

    XviD (XVID & MP3)、FF4 (MPEG4 & MP3)、MP4 (x264 & ACC)、FLV (FLV &MP3)、
    WMV (V7,8 & MP3)、FFvHuff (HuffyUV lossless format)、MPEG2 (MPEG2 &MP2,AC3)
    となっているのだが、追記を参照。

 AutoMenによるエンコード
  A. 素材
    今回は PT1で録画した地デジ二ヶ国語音声の洋画番組(X-MEN[デ][SS][二][字].ts、
     収録時間 1時間54分、映像MPEG2、音声AAC圧縮)を元素材とした。
    この元素材を読み込もうとするとエラーとなってしまう
Y (>_<、)Y
    <参考>
      別の洋画番組を邦画番組も含めて検討したところ、
      読み込み時に右の音声トラックの選択画面が表示さ
      れて読み込みが可能な場合もある。しかし、変換を
      開始しても一時ファイル...aviと...h264ファイル迄は作
      成可能だが ...aac等への変換が出来ず、結果...mp4
      を作成する事が出来ない。
 
    そこで、別記の方法Aこちら参照)BonTsDemuxWAV to AC3 Encoder
   
 で処理後、tsMuxeR GUI
で「TSMuxing」出力した MPEG2_AC3.tsファイルを素材と
     した(MediaInfo 0.7.20で解析)。
  B. 圧縮方法の設定
   
MPEG-4 AVC/H.264(H.264_AAC.mp4)への変換
     「MencoderをGUIで簡単に使えるフリーソフト、AutoMen」及び「地デジTSファイルを
     AutoMen(Mencoder)で簡単・爆速エンコード」 を参照(こちらに転用)。
   1)Basic Settings
    「Open File..」 ボタンから素材を読み込む。
    「Codec..」のプルダウンメニューで今回は「x264」を選択。
     すると、Audioの種類が自動的に「FAAC」に選択されるので「Audio Quality」バーでビ
      ットレートを指定する(今回は、256 Same Channels を選択)。
     「Video Risize」バーを操作して出力幅を指定する(今回は、Original Sizeを選択)。
    「Video Preset」のプルダウンメニューから出力方法を選択(後記の成績を参照)。
    なお、「Threads」(自動的にマルチスレッディング機能が最適化される)をチェック。
        「none」を「Interlaced」(インターレース解除)に変更。
     Codec
Video Preset
    自作のVideo Preset:「x264 1 pass Jisaku」は、profile.txtをメモ帳で開いて、
       「1 pass Slow」をコピーし、参照フレーム数 frameref=6を frameref=2に
       変更して追加した。
     * 編集は筆者には難解な為、1パスエンコードで "High”プロファイルを用いる
       設定方法を見出せなかった。
   2)Advanced Settings
    「Resizer」 の「Height」欄に、リサイズしない場合は高さ1080を入力しないと1440x810
     
サイズの動画に変換されてしまう!
    「Manual Bitrate」欄に変換動画のビットレートを入力する(今回は、8000とした)。
    なお、「Delete temporary file」にチェックをいれると、エンコード終了後に出力先の一時
     ファイル(_automen.avi、_automen.h264、_automen.aac、mp4.bat)が削除される。
     *「Preview」ボタンを押すとMPlayerが起動して再生可能だが、何時の間にかハング
       してしまう事がある→mplayer.exeを置換し直すと回復する。
   3)Program Path
    「Destination Folder」で出力フォルダを指定して、「Save Path/Settings」ボタンを押す。
    最後にBasic Settingsタブに戻って、「Start」ボタンをクリック。
 
 成績
 A)前試験の成績
   素材を更に Murdoc Cutterで本編部分を1分12秒にトリミングして出力したMPEG2
    _AC3.tsファイルを用いて前試験をした。
  1)出力したH.264_AAC.mp4ファイル情報(MediaInfo 0.7.20で解析)
    音声は全て 252Kbps、48.0KHz、2Ch、AAC(Version 4)(Main)で出力された。
    ビデオは以下の如くだった。

1 pass UltraFast
   7,889(8,000)Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Baseline@L4.1)(1 Ref Frames)
1 pass Fastest
   7,888(8,000)Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Baseline@L4.1)(2 Ref Frames)
1 pass Fast
   7,887(8,000)Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Baseline@L4.1)(3 Ref Frames)
1 pass Normal
   7,865(8,000)Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Main@L4.1)(3 Ref Frames)
1 pass Slow
   7,868(8,000)Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Main@L4.1)(CABAC/6 Ref Frames)
2 pass Blanced
   7,915(8,000)Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Main@L4.1)(CABAC/6 Ref Frames)
2 pass Better
   7,892(8,000)Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Main@L4.1)(CABAC/8 Ref Frames)
2 pass Slow
   7,892(8,000)Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(High@L4.1)(CABAC/16 Ref Frames)
2 pass Slowest
   7,906(8,000)Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(High@L4.1)(CABAC/16 Ref Frames)
1 pass Quality Poor
   3,345Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Main@L4.1)(3 Ref Frames)
1 pass Quality Average
   4,339Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Main@L4.1)(3 Ref Frames)
1 pass Quality Better
   5,075Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Main@L4.1)(3 Ref Frames)
1 pass Quality Exceptional
   6,121Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Main@L4.1)(CABAC/6 Ref Frames)
1 pass Jisaku
   8,000Kbps、1440x1080(16:9)、29.970fps、AVC(Main@L4.1)(CABAC/2 Ref Frames)

印のファイルはMPC Homecinemaの映像デコーダPDVD8の再生で不具合
    <参考>他のエンコーダで筆者が使用したH.264/AVCのプロファイル・レベル
       Avivo Video ConverterのATI Stream :AVC(Baseline@L4.0)(2 Ref Frames)
       Super LoiLoScopeのCUDA: AVC(Main@L4.0)(CABAC/2 Ref Frames)
       TMPGEnc 4.0 XPressのSpursEngine:AVC(Main@L4.1)(CABAC/2 Ref Frames)
       MediaCoderのCUDA H.264エンコーダ:AVC(High@L4.1)(CABAC/2 Ref Frames)
      SUPERcも、H.264エンコーダのプロファイ
       ル・ レベルを自由に設定することが可能
       となっている。

      1パスエンコードでは、通常はMain@L4.1、
       CABAC/2 Ref Framesで使用さている場
       合が多いようだ。
  2)1分12秒ファイルの変換に必要な時間
     2パスエンコードは超時間を必要とし実用的な変換方式とならない。
     1 pass Slowと1 pass Quality Exceptionalも変換に通常の長時間を必要とする。
  3)CPU使用率
     1 pass UltraFast: Baseline@L4.1、1 Ref Frames
     1 pass Fastest: Baseline@L4.1、2 Ref Frames
     1 pass Fast: Baseline@L4.1、3 Ref Frames
     1 pass Normal: Main@L4.1、3 Ref Frames
     1 pass Slow: Main@L4.1、CABAC/6 Ref Frames

|

|

     1 pass Quality Exceptional: Main@L4.1、CABAC/6 Ref Frames
     1 pass Jisaku: Main@L4.1、CABAC/2 Ref Frames
 
  4)画質
   判定方法
     Media Player Classic Homecinema 1.3.1249のフルHD表示で再生して比較した。
     「表示」メニューの「オプション」:内部フィルタでMatroska、MP4/MOVとH.264/
       AVC(DXVA)、H.264/AVC(FFmpeg)を無効とした(別記を参照)。そして、
     SplitterにはHalli Media Splitter1.9.42.1を使用した。
     映像デコーダには外部フィルタに「ffdshow Video Decoder(tryouts revision2975)
       を追加して「優先する」とした(「インターレース解除」に設定)。
   <参考>
     (1) 映像デコーダに「CyberLink H.264/AVC Decoder(PDVD8)」 を利用すると、上表
       の1)出力した...ファイル情報の
で示したファイルの描画に不具合がある。
     (2) QuickTime 7.6.4での再生
       いずれのPresetで出力したファイルも何故か?再生後早期に無声となってしまう。
       2
パスエンコードで出力したファイルは映像の再生もガクガク再生となってしまう。
       RealPlayer Sp(12.0)での再生はQuickTimeに依存しており、無声ガクガク再生。
     (3) Windows Media Player 11
       Halli Media Splitter1.9.42.1、ffdshow(tryouts revision2975)存在下では、問題
       なく再生可能。
     (4) 自前でH.264_AAC.mp4の再生が可能な以下のプレイヤーは問題なく再生可能。
       GOM Player(2.1.18)、VLC media player(1.0.2)、SMPlayer(0.6.8)、KMPlayer
       (2.9.4.1435)
   成績
     ビットレート8,000Kbpsであれば、いずれのプリセットでも下図の如く細かい髪の毛の
      表示に問題なく、動きの速いシーンでも明らかな破綻は認められなかった。
 
 
     1 pass Quality Poor 3,345Kbpsと1 pass Quality Average 4,339Kbpsでは、細かい髪
     の毛の表示はボケてしまっている(下図)。
 
 B)収録時間 1時間54分番組の本試験
  1)上記設定の「1 pass UltraFast」でH.264_AAC.mp4への変換に要した時間: 2時間31分
     実時間の1.3倍と比較的高速な変換が可能だった。
     出力した H.264_AAC.mp4ァイルの情報(MediaInfo 0.7.20で解析)
    <参考・比較>
      MediaCoderのCUDA H.264エンコーダで変換: 1時間41分(こちらを参照)
      TMPGEnc 4.0 XPressSpursEngineで変換: 1時間47分(こちらを参照)
      Avivo Video ConverterのCABACナシ変換: 1時間24分 (こちらを参照)
      には及ばなかった。
      Super LoiLoScopeのCUDAで変換: 3時間21分(こちらを参照)より高速だった。
  2)上記設定の「1 pass Jisaku」でH.264_AAC.mp4への変換に要した時間: 5時間06分
     実時間の2.7倍と長時間を必要とした。
     出力した H.264_AAC.mp4ァイルの情報(MediaInfo 0.7.20で解析)
    <参考・比較>
      M
ediaCoderのx264エンコーダで変換: 6時間13分(こちらを参照)
      TMPGEnc 4.0 XPressで通常変換: 5時間38分(こちらを参照)
       よりもやや短時間で変換出来た。
 
 結語
  1)AutoMenの1 pass UltraFastでH.264_AAC.mp4へ変換した場合、SpursEngineや
    CUDAを適正に利用した場合程の爆速ではないが高速変換が可能だった。    
    AutoMenが高速な理由は、参照フレーム数1、CABACナシと殆どの設定が無効でエ
    ンコードする為で、参照フレーム数3の 1 pass Fastでも比較的高速変換が可能だ。
   *同様のメディアコンバータ系列で高速な変換が可能な筈のHDConvertToXは、
     1 Pass UltraFastで出力しても高速変換出来ない(こちらを参照)。
   通常のエンコーダはCABAC/2 Ref Framesが基本のようだが、自作の「1 pass Jisaku」
    で変換すると約2倍の時間が掛かってしまう。
  2) 1 pass UltraFastで変換した場合でも、ビットレートが(6,000〜)8,000Kbpsあれば動
    きが速いシーンでも画像の破綻はほとんどないと思われた。
    「ぼくんちのTV別館」さんによれば ”AutoMenのx264エンコ 4Mbpsは、動画で見る
     分には破綻が酷い。スポーツ中継、歌番組、水面のゆらぎなどの表現は無理”と。
  3) H.264_AAC.mp4ファイルの再生時、MPC Homecinemaで映像デコーダに「PDVD8」
    を利用すると、上手く描画出来ない事がある。
    1 pass Jisaku(
Main@L4.1、CABAC/2 Ref Frames)で変換した場合は、問題なく
    
可能なので参照フレームが多数のファイルには適応出来ていないのであろう。
    QuickTime 7.6.4では上手く再生出来ないファイルとなってしまっている Y (>_<、)Y
  
 追記1
   各種ファイル形式への高速変換
  
 素材は前試験と同じで、解像度 1440x1080を 720x406にリサイズ設定して、
    映像ビットレート 750Kbps、音声 96〜112Kbps、インターレース解除で設定。
   1)〜4)は 「1 pass UltraFast」で、5)は「1 pass V8」で、7)は「1 pass」で高速変換した。
   なお、音声コーデックの種類を選択する余地は無く自動で決定される(無論、profile.
       txtを編集すれば変更可能なのだが面倒で今回はパスした)。
1)XviD(_MP3)への変換:問題無いようだ。
2)Mpeg4(_MP3)への変換:中間のAVI(Mpeg4_MP3.avi)ファイル迄は作成されるも
   最終の ff4ファイルへ変換出来ない Y (>_<、)Y
3)x264(_AAC)への変換:一見問題ないようだが、QuickTime7.6.4で上手く生出
   来ないファイルとなってしまう Y (>_<、)Y
  Web上で疑似ストリーム配信試験
    映像ビットレートの目標値を750Kbps、解像度720x406で圧縮した動画デモを提示。
AutoMenで高速変換したMPEG-4 AVC/
 H.264の配信テスト
 (863Kbps, 1分12秒, 7.43MB)
 
Embed
方式
Stand
方式
QuickTime→
FlashPlayer→
 
映像ビットレート745kbps+音声ビットレート118Kbpsとほぼ目標値出力された。
視聴するにはQuickTime7以降、Flash Player 9.0.115.0以降が必要なのだが・・・
FastStartストリーミング方式で受信可能だが、QuickTime7.6.4では何故か?
 
途中で無声となってしまう。QuickTime 7.1.6では無声とはならない

 QuickTime 7.6.9でも7.7.2でも ”ムービーに不正なサンプル記述があります”
 となって 再生出来ない!
Flash Player 9.0.115.0以降なら問題なくストリーミング再生が可能です。
 但し、.Macサーバを利用している為ダウンロードが再生に間に合わない。
4)FLV(_MP3)への変換:出力不可。「Start」ボタンを押しても応答しない Y (>_<、)Y
5)WMV(_MP3)への変換:映像圧縮はWMV7かWMV8を選択。音声圧縮は不自然な
   み合わせの MP3となってしまう Y (>_<、)Y
  Web上で疑似ストリーム配信試験
    映像ビットレートの目標値を750Kbps、解像度720x406で圧縮した動画デモを提示。
AutoMenで変換したWMV8の配信テスト
 (818Kbps, 1分12秒, 7.41MB)
Embed方式
Stand方式
注意:ご覧頂くにはWindows Media Player11以降が必要です。
    Windows Media Player 9と10では再生出来ません
映像ビットレート722Kbps+音声ビットレート96Kbpsとやや低ビットで出力された。
音声圧縮はMP3だが、WMPlayer11以降ではFastStartストリーム受信が可能。
6)Huffy(_PCM)への変換:変換可能だが、ビットレートの任意設定は有効ではなく、
  映像 54,300Kbps、音声 1,536Kbpsと一定になるようだ。
7)Mpeg2(_MP2)への変換:目的のビットレートで出力されるも上手く作成されず、映
  の描画には問題ないが、音声はガーガー音となってしまう Y (>_<、)Y

.なお、640x272のシネスコサイズのMPE2を素材として変換した場合も、変換の可否は
  上記と同じだった。しかし、MediaInfoの情報では全てオリジナルサイズで出力さ
  てはいるが、以下のコーデックで変換したファイルは、
   Huffyへ変換
Windows Media Playerでは640x290で再生されてしまう Y (>_<、)Y
   x264へ変換:QuickTime 7.6.4(及びWMPlayer)では600x272で再生されてしまう。
          但し、QuickTime 7.1.6ではアスペクト比に問題なく再生可能だ。
AutoMenで高速変換したシネスコサイズの
 MPEG-4 AVC/H.264の配信テスト
 (614Kbps, 1分07秒, 7.98MB)
 
Embed
方式
Stand
方式
QuickTime→
FlashPlayer→
 
    Flash Player 9.0.115.0以降ならアスペクト比、音声にトラブルなく再生が可能
 
 追記2
   AutoMen 6 beta(24/09/2009)の不具合について
    MP4への変換:一時ファイルのAVIファイル迄は出力可能だが、...h264、...aac等へ
    の変換が出来ず警告なしで終了してしまう(AVIファイルもx264とAACの組み合わ
    せでは無声となってしまう)等で試用するに耐えない。

| Kenのムービー計画へ >動画狂コーナーへ |