南仏 プロバンスの旅  (5月13日~21日) 
 
  マルセイユ  (5月13日~14日)
南仏プロバンス旅の初日は、商業都市のマルセイユ。
 紀元前600年頃に開かれた港町で、以後ローマ帝国の支配、異敵の侵入など、地中海の天然の良港、港町を巡る激しい覇権争いの舞台となった。
対岸はアフリカ大陸であり、様々な人種が行き交う国際商業都市だ。

1泊目の市内のホテル
 
ノートルダム・ド・ギャルド・バジリカ聖堂
 
旧港からノートルダム・ド・ギャルド・バジリカ聖堂を望む
※ロールオーバー効果

  マルセイユ旧港  
港の入り口を要塞で固め、港内は魚市場、観光客相手の土産物屋で賑わっている。 

   
アヴィニョン (世界遺産 法王庁とサン・ベネゼ橋)  (5月14日) 
 「アヴィニョン の橋で踊よ、踊ろよ・・・」という歌でその名を知られた街だ。
14世紀の初めにローマ法王庁とフランスの王との諍いから、アヴィニョン に法王庁が移された。この時ほど富と繁栄を享受した時代は、後にも先にも無く、時代の雰囲気を表した歌である。
 高い城壁に囲まれた街は劇場やカフェ、ホテル、土産物店が所狭しと立ち並び、今も市民や、世界遺産見たさに訪れる外国人観光客で賑わっている。
法王が去ってから600年もたったことが信じられないほど、その威容は今も私達を圧倒する。
       

ローヌ河にかかる「アヴィニョン の橋」サン・ベネゼ橋

高い城壁に囲まれた街 
(ロールオーバー効果)
 
法王庁前広場 (ロールオーバー効果)
     
 
    法 王 庁 舎 内   

エクス・アン・プロヴァンス  (5月15日) 
画家のセザンヌが、アトリエを構えた街である。プラタナスの美しい並木通りには市が開かれており、彩り豊かな野菜や果物が沢山並んでいた。周辺の山は石灰岩でできており、セザンヌが度々描いたサント・ヴィクトワール山もこの近くにあり、痩せた岩山には、松が多く、里には背が高く端正な姿の糸杉が、所々風景にアクセントを付けている。また、プロバンスにはいたる所にブドウ畑がある。
車窓から*ロールオバー効果

市内サン・ソヴール大聖堂

*ロールオバー効果

セザンヌのアトリエ
 ポン・デュ・ガール  (世界遺産 ローマの水道橋) (5月15日)
ローマ時代の1世紀中頃に、緑深い谷を流れるガルドン河 にかけられた壮大な水道橋だ。高さは48m、全長275mで最大6tの巨石が使用されている。ローマ人の土木技術に驚かされるばかりでなく、3層からなる建築物の美しさには目を見張るものがある。最上部に水が流される。
周囲の自然と橋の景観が、見事に調和している。 
  
ロールオーバー効果

ロールオーバー効果
 
河畔のホテル(ロールオーバー効果)
 アルル   (世界遺産 円形闘技場)     (5月16日)

アルルで私達は、「ゴッホの手紙」にもよく登場する“ミストラル”と言われる強い季節風に見舞われた。
アルルは、ゴッホが憧れのゴーギャンと“黄色い家”で共同生活を始めた場所であり、その暮らしが破たんして自分の耳を切り落とし、病院へ収容される事件も起きた場所でもあるが、彼はその2年間の滞在中に300を超える作品を描き上げた場所でもある。印象派の画家達が、明るい戸外の光を求めたように、彼もまたこの地をとても好んだのだ。
強風の吹きすさぶ世界遺産、円形闘技場の上から眺めたアルルの町並みは、オレンジ色の屋根が幾重にも重なり、遠くにローヌ川がゆったりと流れ、絶好の眺めだ。
土曜日のせいか、通りや広場は、 人人人であふれていた。
 
市内の歩行者天国(ロールオバー効果)


円形闘技場(ロールオバー効果)
  
“夜のカフェテラス”のあるフォーロム広場
(ロールオバー効果)

”アルルの跳ね橋”

  
アルル市内  
   
 
ゴッホが収容された病院中庭

市庁舎前のレピュブリック広場 
    
 モナコ・エズ村ニース     (5月17日)

モナコは駆け足で巡って来ました。皇居の2倍ほどの土地に約3万7千人が暮らす、立憲君主国であり、よく知られているようにカジノや観光で栄える極上のリゾート地でもあります。大公宮殿前の広場では衛兵の交代が行われていた。
高台から眺めるモナコ湾のパノラマは、まさに写真でもよく見る風景で、湾から後背に続く山に張り付くように瀟洒な建物がぎっしりと並んでおり、F1GPレースのスタート地点も見える 

 モナコ湾の眺望(*ロールオーヴァー効果)

王宮殿(*ロールオーヴァー効果)

モナコ湾
また、コートダジュール周辺には、異敵から守るために山の上造られたに集落がいくつもある。いはゆる“鷲の巣村”である。村の中央には教会の高い鐘楼が目に付く。その村の一つエズ村を訪ねた。
路は迷路のように軒を連ねた家々の間、急斜面を縫うように上り、突然視界が開けると、目の前は紺碧の地中海と白い海岸線,そして家々のオレンジ色の屋根と申し分のない地中海の景観である。是非、日没の景色も見てみたいと思うのだった。 

(*ロールオーヴァー効果)
 
 
エズ村(*ロールオーヴァー効果)
 
  
エズ村からの眺望(*ロールオーヴァー効果)

*この村からの眺める、紺碧の地中海の美しさはたとえる言葉もないほど。

 コート・ダジュールの中心地ニースは、高級リゾート地として名を知られ、海岸沿いにはホテル、別荘が立ち並んでいる。温暖な気候、降り注ぐ光を求めてシャガール、マティス、デュフィといった画家達が居を構えた。海岸通りは、爽やかな風に吹かれ、散歩する人、ジョギングする人達で賑わっていた。

ニース海岸通り(*ロールオーヴァー効果)
 
シャガール美術館(*ロールオーヴァー効果)
  オピオ(ホテル滞在)     (5月18日)
オピオとは、私達が4連泊したホテルのある田舎の別荘地で、一日中、私達はのんびりと散歩にアーチェリー、プールにもつかり気の赴くままに過ごした。
朝方、ホテル近くの村を散策する。オリーブの古木の茂る丘陵地を少し汗をかきながら、1時間ほど上り下りした。
村の中心部は、土地柄別荘客相手の雑貨屋、スーパー、役場と公園、そして小学校等が立ち並ぶどこにでもありそうな田舎町だった。

ホテル遠望
ホテル (*ロールオーヴァー効果) オリーブの古木 
   
ホテル近郊の村  村の中心 

 サン・ポール・ド・ヴァンスとニース湾遊覧   (5月19日)      
 南仏滞在最終日は、いはゆる“鷲の巣村”の一つサン・ポール・ド・ヴァンスを訪ねた。
数多くある中世の村の中で最も美しいと言われ、多くの芸術家を引きつけた村である。古い家々の間を縫うように石畳の小道が続き、小さなギャラリーが数多く点在する。

サン・ポール・ド・ヴァンス(*ロールオーバー効果)
 

 
アトリエ(*ロールオーバー)
 
シャガールのお墓
ニース 湾に面した小さなレストランでの食事の後、遊覧船に乗って湾を巡る。天気は良いが、少々波高し。市内の海岸通りには、高級ホテルやマンションが立ち並び、郊外の湾沿いや岬にはには、世界的なセレブの高級別荘が点在している。

*ロールオーヴァー効果

ニース湾

*ロールオーヴァー効果
 
ピカソ美術館*ロールオーヴァー効果



絵を見る事の好きな若いころの私は、学生時代に“ゴッホの手紙”を読んで、南仏プロバンスの風景に憧れていました。
今度の旅で私は、まさにその風景の要素の幾つか、石灰岩でできた岩山、ねじ曲がった松、オリーブの老木に糸杉、どこまでも続くブドウ畑、吹きやまぬミストラル等を五感で体感してきました。
ゴッホの“夜のカフェテラス”,セザンヌの絵に度々登場する“サント・ヴィクトワール山”,デュフィの滞在するホテルから眺めたコートダジュールの海と湾曲した海岸線がまさにそこにあったのです。
今、油絵を描く私にとっては非常に味わいの深い感銘の旅でありました。