【第34番・本尾山・種間寺 (真言宗豊山派)】 高知県呉川郡春野町秋山

 高知県の中央部に位置する。のどかな田園地帯の中にある。
敏達天皇の時代(577)、百済からの工匠や仏師が大阪の四天王寺の落成を期に帰国の際、風を避けて土佐沖の本尾山近くの秋山港に寄港し、その地で薬師如来を刻み本尊としたという。しかし現存の本尊は、平安末期の重文薬師如来坐像である。

本来、航海安全を祈願して刻む薬師如来は熊野新宮の本地仏と考えられる。土佐地方は熊野信仰が盛んで、現在でも土佐には137社の熊野社がある。

平安初期、弘法大師はこの地で、その薬師如来を本尊として寺を開創した。この時大師が唐から持ち帰った五穀の種を蒔いたのが、寺号の由来という。

当寺は、昔から安産の神様として近郷の人々からあがめられている。吹き抜けの建物の中には沢山の底の抜けた柄杓ばかりがぶら下がっている。「底を抜いて通りをよくする」というので、妊婦は底なしの柄杓を持って安産祈願をするそうである。


 山門はなく石柱門である


 本 堂・本尊・(重文)薬師如来坐像
         藤原時代の作
          昭和45年台風で倒壊後に再建
          された

 門を入って短い参道がある


 大師堂・この建物も台風倒壊後再建された