青雲の声
          このページは星野雅春が毎月発行するほしの雅春だよりに掲載される300字コラムです。

低投票率を嘆く前に・・【4月号から】
 『投票する側』と『投票される側』の意識の隔たりが投票率に反映された県議選だった投票する側は企業推薦の人は指定席で、残り1議席を自民党同士で戦う事から、どちらがやっても同じと写ったのかもしれない投票される側の人たちは、相変わらず企業選挙と古典的な田舎選挙を行い、市民のシラケを助長した。カミ爆弾と称されるパンフレットは連日これでもかとばかりにポストに投げ込まれた。これだけ激しい選挙戦だったのだが、それでも半分の有権者は棄権した。個人が企業という組織に押しつぶされ、特定の団体の思いが強すぎる政治が全ての人々に幸福をもたらすとは思えない。投票率の低下は、投票される側の意識の変革を求めている。
『かりこう』出身?
 寿町の『かりこう』は知らないが矢場町の『かりこう』の校訓は【技術者たる前に人間たれ】だ。どんなに技術が進んでも、どんなにすぐれた発明もその人の人間性によっては良くも悪くもなる。技術の革新は人々の生活を豊かにするものでなければならない。この校訓はそのまま『政治家たる前に人たれ』として生きている。人の心の痛みや願いをその人の立場にたって感じる事ができるかどうか、豊かな人間性が求められている。その上で政治が同あるべきかとを考える事だ。政策も理念も必要だが、政治の本質、基本は政治家自身の人格と人間性にある。『あの人が言うなら』『あの人が押すなら』という信頼関係が大切だ。そっと胸に手を当ててみる。大丈夫か?矢場町の『かりこう』出身、星野雅春ー。
うそつきは政治家の始まり?
 かつて放送されたクレヨンしんちゃんのお話。うそをついたしんちゃんへ母親がひと言『うそおっしゃい。うそつきは政治家の始まりヨッ!』次の場面、保育園で園児が好きな食べ物を話している。ハンバーグ、カレーライス・・。そこへどういう訳か政治家登場。しんちゃんが言う『僕おじさんの好きなもの知ってるー。』『なんだい?』『札束−』笑えない一こまだ。『政治家はうそを言う』『政治家は金に汚れている』このイメージを払拭するのは容易ではない。だが平気でうそをいい、善良な市民を政治的に利用する人はたくさんいる。くだらない誹謗中傷は言葉を発した政治家自身の人間性を下げるだけだ。県会議員選挙はますます過熱していく。
いけいけどんどん。
 連日イラクでの空爆や地上戦のニュースが新聞紙上をにぎわしている。国連中心主義を貫くべきわが国の対応は信念亡き盲従としか言いようがない。米国の新たな国連決議無き攻撃や小泉首相の素早い支持表明はやりきれない思いだ。仏、独などの査察継続要求は正しいと思う。イラクに大量破壊兵器所有の疑いがあって、攻撃されるかもしれないと言うだけで戦争なら、北朝鮮の核開発やテポドン、ノドンで即戦争だ。これまでの日朝交渉や国際社会の努力は全く否定される。暴力の連鎖が中東から朝鮮半島に広がっていかない事を切に願うばかりだ。唯一の被爆国で世界に誇る平和憲法を持つわが国の対応はこれで本当によかったのだろうか?今夜もまた、眠れない。

たかがケンカ?
子供のけんかに親がしゃしゃり出て余計にややこしくなる事はままある。小学4年生の友達同士、パソコンゲーム中にケンカが始まった。遊びにきていた友達はプィッと帰ってしまった。一部始終を見ていた母親は『どう見てもあなたが悪い。明日一番で謝りなさい』と諭した。次の日彼は友達に謝った。その報告を受けた母親は言った『ありがとうと簡単にはいえてもゴメンねと素直に言えないね。よく謝ったね』プィッと帰ってしまった友達の母親は子供から話を聞いてこう言った『相手より先にゴメンネと言うのはとっても勇気のいる事なのよ』こうして子供たちは以前にも増して仲良くなった。2人の母親は以前にまして信頼が深まったのはいうまでもない。
ひとよひとよにひとみごろ〜
これも聞いた話。医師になるための試験があった。受験生はもくもくと試験に打ち込んでいる。するとひとりの受験生がばたりと倒れた。ほとんどの受験生は見向きもしなかったがひとりの受験生が助けに入った。この助けた受験生だけが医師試験に合格した。【倒れた病人がそこにいる】これこそが試験そのものだった。長い努力の積み重ねを強いられ、試験という一瞬で人生をも変わる。試験には運不運がつきまとう。時にはこんなだまし討ちに遭うかも・・。受験という重圧を乗り越え、輝かしい未来の入り口をつかんで欲しい。が、挫折してもくじけないでいて欲しい。難しいけど・・。おじさんとは違いやり直しができる時間はいくらでもある。若すぎる受験生諸君。フレー、フレーだ。
母ちゃん。ヨメさん、まだぁ?
 NHKの朝の連続ドラマ『まんてん』を見ていると時々青年団が出てくる。青年団は時には運動会の企画運営したり、消防団にもなったりする。漁師等の仕事の問題や恋の悩みなど、青年固有の生活課題が描かれていて好感持てる。国は少子化対策だか知らないが若い男女の出会いの場に補助金を出すそうな。以前現役青年団の頃、渥美郡の農業青年に『今週、女性としゃべった?』と聞いたら『ううん、おふくろだけかな』なんて笑えない会話があった。こういうケースには出会いがきっかけとなりうるかもしれない。だが、結婚は双方の生き方の共有や人間性の共鳴にあるはずだ。青年の自立と成長を保障する社会教育を充実する事が先決だと思うのだが・・。思いつきで場当たり的すぎやしませんかと言いたい。
ヒラメ
 再びNHKのお話。プロジェクトXの語り田口トモロヲ風に読んで欲しい。男が言った。『みゆきさん。これまでスポットを浴びる事のなかった無名の人々を称える歌をつくってください』歌手中島みゆきはハッとしながら言った『トンネル開通などのテープカットする政治家の名前は知ってるけど、トンネルを掘った人達の名前は知らない』中島は決意を込めてこういった。『やらせてください』なんて事があったかどうかは知らないが、中島みゆきが歌うPXの主題化『地上の星』が人気沸騰中だ。これもまた青年団の話。よく『ヒラメ型役員になるな』と言われた。ヒラメは海底にいて上しか見ないし周りが見えない。社会を支えるドラマは無数にある。大切なものは最も身近にある事を『ヒラメ』と『地上の星は教えている。』
しぐれ茶漬けが大好き!
 小学生の頃、東浦との境を流れる五ヶ村川や砂川でのハゼ釣り、シジミ取りは一大イベントだった。今ではその姿は見られなくなったが何年か前、地元の人に『もう少し下流でシジミは採れるけど、洗剤臭くて食べられない。でも大阪の業者が採りに来て佃煮にしている。茶漬けはしぐれに限ると言いながら、君らは食べている』と言われた。以来我が家では洗剤を止めた。洗濯はセッケン、歯磨きは発泡剤防腐剤の入っていないものだ。TVコマーシャルの歯磨きは薬っぽくて使えない。もう20年になる。刈谷市民の81パーセントが『川が汚れている』とのアンケート回答があった。『原因は家庭排水』と理解も61パーセント『解かっちゃいるけどやめられない』さあどうする?
がんばっどー。
 狂牛病関連の偽装から始まり、ムネオハウス、秘書疑惑、ワールドカップサッカーで前半が終わり、拉致問題で毎日がくれる年の瀬を迎え、間もなく2002年が終わる。子供たちの学力低下に嘆き、リストラ倒産の厳しい現実に酔いも覚め、気のせいか人々がうつむき加減だ。NHKの連続ドラマ『まんてん』は、宇宙に行く夢を見る少女が周りに希望を捨てたらあかんよ、夢をあきらめたらだめよと言うメッセージが込められていて元気が出る。希望と言えば全国の企業研究者に希望をもたらしたのがノーベル賞田中耕一さんだ。来年が今年以上の希望多き年である事を期待したい。来年も『がんばっどー』だ。今年一年ご愛読ありがとうございました。
遊びの絶滅危惧種!
 『ウサギ追いし〜かの山、こぶな釣りしかの川〜』と歌われたのはご存知『ふるさと』だ。ウサギは追ったことないけれどフナ釣り、水の引いた田んぼでのドジョウ堀、四つ手網での魚とりは得意だった。ケンパン【パンキー】、ビー玉、チンギリ、天下町人には夢中になった。遊びの呼び名は忘れたが、一人が壁を背に立ち、その前に馬をつくって、連結させたところに飛び乗り、最後に乗った子が立っている子とジャンケンをし、負けたら交代という遊びもやった。高須町在住、加藤忠夫さん編さんの【およそ5〜60年前の子供の遊び】は、子供のころがよみがえりとても楽しい冊子だ。書かれていない遊びまで思い出すほど夫婦の会話は盛り上がった。そのほとんどの遊びを見ることはない。子供はどこだぁ。嗚呼。
ホントかやぁ?
 小学校の授業で忘れられない先生のひと言がある。社会の授業だったかと思う。先生は『英国の経済学者が予言している。日本はアジアで最も遅れた国になるだろう』と、言った。昭和40年前後で、東京オリンピックを成功させ世界に仲間入りしたころだったろうか。資源のないわが国が加工貿易立国で生きるしかない弱さを指摘したものだったのだろう。しかしその後日本はめざましい高度経済成長を遂げ、東京都を売却すれば米国本土が買えるほどの狂喜のバブルも体験した。出口の見当たらない長期不況の今、韓国、中国などの急速な工業化など目覚しい発展を遂げている。40年前のひと言『最も遅れた国』が現実にならない保証はどこにもない。頑張るしかないのだが・・。
頑張れ!千代田区
 東京都の千代田区は指定された区域内での喫煙を禁止する条例を制定し施行した。違反すると罰金が伴う厳しいものだ。喫煙しながらの歩行中、タバコの火が子供の目にあたり大けがした事から市民運動に火がついた。タバコを吸わない人、においが嫌いな人には朗報だ。ガソリンスタンドで給油をすると必ず『灰皿は?』と聞かれる。タバコを吸う人へのサービスは吸わない人へどのようなサービスとして還元されるのか意地悪な質問もしたくなる。レストランの灰皿もそうだ。片付けや洗浄の手間ひまもタバコを吸わない人への価格に転嫁されていると思うとひがみっぽくなる。せこいけど・・。美味しい料理を前にとなりから煙が、なんていうのは全く興ざめだ。頑張れ千代田区。
マジっすか?
 ほんのチョイ前のお話。『議員っていいよなぁ』『どうして?』『だって報酬のほかに1日登庁すると別に給料もらえるんでしょ』『いやいや、報酬以外一切ないよ。各種審議会に出席すると出ることあるけど・・。議会から出るお金は市政調査費年額22万5千円だけだよ』『ほんと?』『本当さ。でも○○市はもっとすごいよぉ。報酬月額101万円、市政調査費月額55万円、1日登庁すると1万5千円、年間120万円ほどもらうんだって。ったくぅ。うらやましい』『えっ?』『いやいやもっとすごいのは未だに地下鉄無料パスが交通局に行けばもらえるって話だよ、うわさだけど・・』『えぇー。マジっすか?』ちょっと前、議員と支持者の間でこんな会話が全国いたるところで交わされたとさ。チャンチャン。
チョソヌンハナダ!
 1989年。前年のソウル五輪に対抗するかのように第13回世界青年学生祭典がピョンヤンで開催された。世界180カ国、3万人の一大祭典に日本青年団協議会の一員として参加した。一見無機質で生活観のないピョンヤンの街は映画のセットのように思えた。参加した世界青年学生のデモ行進ではどこから来たのかピョンヤン市民が沿道を埋め尽くした。チマチョゴリを着、花を掲げ『チョソヌンハナダ(朝鮮はひとつ)』を連呼し、デモ隊もこれに呼応した。国家と民族を分断された朝鮮国民の悲願を肌で感じ身震いがした。自主的平和的統一を願う純粋な世界の青年学生や朝鮮国民がいる一方で、この時すでに拉致と言うテロが実行され、亡くなられた方もいた。『命を返せ、青春を返せ、人生を返せ、平和を返せ・・』語り尽くせぬ悲劇だ!
愛なき結婚?
 結婚する意志も気持もないのに結婚しないのは判断材料がないからなどといって、全く本人とは関係のないところで結婚するかどうかが話し合われ、さらに新居の位置や今後の暮らし方、結婚の合意までしてしまう。後は本人の関係のないところで賛否が問われる。これが合併協議会の性格そのものだ。本来、問われるのは本人の意志なのにも関わらずにだ。合併協議会は合併の是非を論議し判断材料を提供するとしており、一見耳障りが良く、紳士的で民主的に聞こえる。だが合併の意志のないものにとっては全くの《大きなお世話》そのもので、悪魔のささやきにも聞こえる。親が決めた結婚は将来必ず禍根を残す。世の中そういうものだ。彼ら(合併したい人たち)は『愛なんて後から探せばいいじゃないか』というのが本音に違いない。
ええじゃないか、ええじないか
 刈谷市の夏の風物詩となりつつある刈谷総踊りが、昨年より13チーム多い42チーム約1200人の参加を得て盛り上がりのうちに終了した。よさこいソーラン系の踊りイベントが全国各地に広がっている。時は幕末、民衆が狂乱状態になり、派手な衣装を身に着け、笛や太鼓を鳴らしながら『ええじないか、ええじゃないか』叫び踊り狂った。踊りだしたきっかけは天からありがたい伊勢神宮のお札が降ってきたからという。踊り狂う人たちが大店の金品を奪っても店主は何も言わなかったとか。黒船来航や幕末の混乱など人々の将来に対する不安をかき消そうとするものだったようだ。よさこいソーランの流行も社会不安や希望無き現代社会を紛らわしているのかも・・・。そんな、どうでも『ええじゃないか』ってか。
水だけかぁ。
ちょっと前。わが国の食料自給率の低さを嘆いたたとえとして『てんぷらうどんで国産はネギと水だけ』なんていってたが、今ではそのネギでさえ中国産になろうとしている。近頃の中国産の食品は農薬付けのほうれん草、抗生物質たっぷりのエビ、水銀などの重金属入りのうなぎなど汚染の総合商社だ。日本政府の改善申し入れに、日本の食品衛生法の厳しさに不満を示したという。はては肝機能不全で死亡するやせ薬、事件にかかわるものも少なくない。若い頃日中友好運動に一時とはいえその身を投じたものの一人として心が痛い。工業立国のわが国が食料輸入することはやむを得ない事かもしれない。これは受忍限度を超えている。だがしかし、食料輸入というのはそういうものかも知りない。


よく似た言葉・・
 誰しも聞き間違いはあるし、全く別のものを創造してしまう紛らわしい言葉もある。フライドチキンが欲しくて『ケンタッキー、買ってきて』と言われ、洗濯機を買ってきたとか、ショートケーキを頼んだら届けられたのは消毒液だったという具合だ。まっ、ジョークだけど・・。不信任案が可決し失職した前長野県知事が提唱したのは【脱ダム宣言】だ。1945年、米国、英国、中国、ソ連がベルリン郊外のポツダムに集結しわが国に無条件降伏などを盛り込んだ宣言を発表した。【ポツダム宣言】だ。ポツダム宣言はわが国を終戦、平和へと導いた。【脱ダム宣言】は、長野県民や私たちになにをもたらし、どんな歴史の始まりを示唆しているのだろうか。やがて8月15日がやってくる。今日もとりあえず平和だ。感謝。合掌
離婚大国だった
 実はわが国は離婚大国だった。2001年度の離婚件数は過去最高の289000組、1分49秒に1組が離婚した。結婚は80万組で39秒に1組誕生している。離婚の急増により母子家庭に支給される児童扶養手当の財源確保のため、支給額を制限する見直し案が浮上している。離婚理由は生活費を入れないなどの経済的問題、女性問題、暴力、性格の不一致と続く。永年連れ添った熟年夫婦の離婚も急増中らしい。酒乱、ぐうたら、などそもそも結婚そのものが誤りというのは早く見切りをつけ再スタートをお勧めしたい。でも何も身に覚えのないあなたが一番危険なのです。先月はジューンブライドだっだ。誰が言ったか6月の花嫁に幸せになれるという。ほんとかなぁ。お幸せに・・。
1日100円
 一日100円づつ貯金したら一ヶ月で3000円、一年で36500円になる。5人家族では一日500円、一年で約18万数千円だ。ちょっとした旅行を楽しめるし、うれしくなる。貯金なら夢も広がる。国と地方の借金の総合計が667兆円を超えている。今、全ての国民が毎日100円づつ借金返済すると、ざっと154年かかる。一日1000円なら、15年以上だ。しかも利息抜きでだ。全てがここから始まっている。小泉内閣の構造改革、骨太の方針にも盛り込まれた市町村合併推進。返す当てのないほどの絶望的な借金を作っても誰も責任をとらないどころか、そのツケを市民に押し付ける。ぼやきたくなる今日この頃、『責任者でてこーい!』
いつでも夢を
縁あって、昭和63年に結婚した。仲人は戦後の貧しさの中で生活改善運動に取り組み、会費制結婚式をあげた尊敬する先輩にお願いした。もちろん会費制だった。列席者に配布するパンフレットの表紙には《いつでも夢を》と書いた。夢のないところに努力は生まれない、そんなこれからの人生の純粋な決意を表したものだ。決して政治家になろうとするものではなかった。6月13日、かの鈴木宗男代議士が逮捕された。彼の高校時代の色紙にも《いつでも夢を》と書いてあったという。当時はきっと貧しい故郷そのものを錦で飾りたい気持でいっぱいだったと思う。しかし現実は違った。大臣就任当時『大臣をつくる側にいたい』との夢をみた。良からぬ夢だった。だが本人はまだその夢から覚めていない。悲しい現実だ。
負の連鎖
長野オリンピックが終わって早4年が過ぎた。五輪会場建設や人の流入は長野に五輪バブルをもたらした。その後活性化をもたらすはずの五輪特需は泡と消え、その後遺症は相当大きいようだ。サッカーW杯がこれほど盛り上がるとは思わなかった人も多い事だろう。巨大サッカー場を建設した開催都市やキャンプ誘致に成功した自治体はそれなりの経済効果があったかもしれないしかし、これまでの巨大イベント誘致による地域活性化策はイベント終了と共にはかなくしぼむ。長野オリンピック、W杯、2005年愛知万博と続く。負の連鎖はないだろうか。もう外部イベント依存の地域活性化は発想そのものが時代遅れだ。W杯がまもなく閉幕する。終わりの始まりは何か、それが心配だ。