西尾市茶業組合 EXPO
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概要
  上師

 上師は、まず「転繰り」法を約20分間行う。これは茶の縒りをしめてかためる作業である。
焙爐内の茶葉を中央に集め、両手で前後左右からこねるようにして茶葉を回転させる。
常に茶葉が一定のところにないように軽く掴むようにして、手返しをしながら乾燥させ、縒りを締めるのである。
この転繰りが終わる頃には茶葉は80パーセント前後乾燥し、縒りがかかって細くなり、一本一本がさらさらとしてくる。
次は荒茶(選別前の加工茶)の仕上げである。方法としては、「宇治の板ごっくり」(伊勢も同様)と「遠州のモミキリ」法とがあり、市内の茶師は双方の技術を取得している。
それは、市内の茶業者が宇治と静岡から技術指導を受けていることと、茶師を両先進地から雇ったことによる。
初期は揉み切り法が主であったが、板ごっくりの方が作業が楽なためほとんどこの方法に変わった。
なお、この仕上げ作業は生葉3.75キログラム分を約15分間行う。
 揉み切り法は、両手に茶葉を掴んで拝むように両手を合わせて前後して、焙爐内に散布する。
乾燥と縒り固めと、茶葉を一本一本に別れさせるためである。
また宇治の板ごっくりは、焙爐の枠板に幅15センチメートル余の一枚の板をやや斜めに凭せ掛けて固定し、茶葉を両手で集めて板のところでちょうど洗濯板で揉み洗いするように擦る。
乾燥と茶葉の光沢を出す作業である。
 以上で荒茶の加工は完了する。蒸熱から仕上げまでの所要時間は2時間から2時間15分程度が最良とされている。
玉露は覆下園で摘葉するため、生葉は煎茶に比して柔らかいので蒸す時間を短くする必要がある。
碾茶の場合も同様であるが、玉露に比し茶葉が生長してから摘葉するので玉露ほどではない。
 茶師の作業量は、上師が一人で行う場合、一日五つ(一つは一貫目)、18.75キログラムの仕上げができて一人前といわれた。
下揉を使った場合、最初は上師と下揉がそれぞれ一つを一緒にはじめるため、上師は八つ、下揉は七つが一人前で、その労働時間は午前6時頃からほぼ12時間作業である。

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