(1)浮き泥?についての考察     雑学的豆知識    TOP

 あるHPでは浮き泥、またあるHPでは緑藻等色々な呼び方をされています。 正式な名前は分かりませんが、これは植物性プランクトン、動物性プランクトン、 魚や貝などのフンやバクテリアの集合体のことです。


  
 この写真に写っている緑の集合体、よく汚れとして捨ててしまいますよね! でも、この集合体がめだか飼育の 役に立つ と言ったら驚く人が多いと思います。 実際に利用している私ですらも初めは理解できませんでした。
   
 こんな藻は室内飼育水槽でもガラス面に付いているのをよく見ると思います。 ですが、集合体と比べるとめだか飼育には無くてもよい物と言えます。 よく、酸素の供給をしてくれて、めだかのエサになると言う人がいます。 でもちょっと考えてください。 酸素の供給は昼間だけ、逆に夜には酸素を使ってしまうんです。 と言うことは、昼間は酸素過多で病気になりやすい状態になり、 夜は酸素不足で体力が消耗してしまいます。 これはめだかだけでなく、全ての水生動物にとって暮らしにくい環境と言えます。

 じゃあ、水草も入れないほうがいいの?と言うことになりますが、 水草の場合は藻のように光合成が強くは無いんです。 そこまでやろうとすると、水槽が水草でいっぱいになってしまい、 めだかが泳げなくなってしまいます。

 めだかのエサになる、と言うことですが、実際には藻を食べているんじゃなくて、 藻についているプランクトンを食べているんです。 じゃ、やっぱりエサになっているのでは?と言われると、その通りです。 と答えるしかありません。
 ただ、ここで言っているのは集合体と比べてみてどうなの? と言うお話なんで、そのことを前提として話を進めています。

 では、何故こんなお話をするのか? それはガラス面に付いている藻は残すけど、 集合体は汚れとして捨ててしまう人があまりにも多いからです。
 めだかの王国では、稚魚を育てるのに緑化した水を使用してください。 と、いつも言っています。 実はこの緑化した水とは、集合体が出来る前の状態でもあるんです。
   
 稚魚にとって集合体は、これ以上はないと言っても良い栄養源です。 上の写真(左)が親水槽の緑化した水です。これをそのまま孵化水槽に入れます。 一週間くらいで上の写真(右)のように水がきれいになってきます。
  
 この写真で違いが分かるかな?右が親水槽の緑化した水、左が一週間たった水です。 ここまでくれば稚魚を育てる水の出来上がりです。 あとは減った分の水を親水槽の水で足します。

 うまく緑化が止まらず、写真より色が濃くなっていくようなら失敗です。 集合体が出来上がっていないので、稚魚を育てる水としては使えません。 卵や稚魚を入れずに、しばらくそのままにして集合体が出来るのを待ちます。 つまりバクテリアが増えるのを待つんです。 だいたい遅くても三週間くらいできれいになってくると思います。

 では、めだかの王国ではどうしているの?と、疑問に思うでしょ! めだかの王国では布袋草を使っているので、わざわざ作る必要はありません。 産卵用に1週間親水槽に入れておくと卵と一緒にこの集合体が根に付きます。 これをそのまま孵化用水槽に移すだけで集合体も一緒に移ります。 このまま置いておけば孵化用水槽で増えてくれます。 もちろん孵化水槽用の水は親水槽の緑化した水を使っています。
 集合体の量が少ないと育つめだかの数が少なく、 丁度良い量であれば100パーセントに近い数のめだかが育ちます。 もう、 ここまでくると運ですね!
 今回の考察はここまで!