《烏帽子ヶ岳・小八郎岳》  Motaのホームページ
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烏帽子ヶ岳 小八郎岳


烏帽子岳マップ烏帽子ヶ岳(えぼしがたけ):2,195m
  小八郎岳(こはちろうだけ):1,470m

◆所在地:長野県松川町・飯島町
◆山行日:2015年 6月 2日(月)
◆メンバー:馬籠のKさん、中津川のOさん & Mota

〔登山コース〕
鳩打峠駐車場登山口―(25分)→小八郎岳・巻き道分岐―(25分)→小八郎岳(休憩5分)―(5分) →巻き道合流―(20分)→4合目―(15分)→5合目―(20分)→6合目・白ナギ(休憩5分)― (10分)→7合目・飯島ルート合流―(15分)→セキナギ―(15分)→8合目―(15分)→ 9合目手前(休憩5分)―(25分)→烏帽子岩(休憩5分)―(5分)→烏帽子ヶ岳(休憩65分)―(45分)→ 7合目・飯島ルート分岐(休憩5分)―(70分)→小八郎岳・巻き道分岐―(20分)→鳩打峠駐車場登山口

〔所要時間〕
7時間00分(歩行時間=5時間30分、休憩=1時間30分)      詳細ルート地図はこちら 〔ヤマレコ・烏帽子ヶ岳〕


伊那谷の松川町付近を通ると中央アルプス側に尖がった山があって気になっていました。 奥念丈岳から東へのびる尾根上にある烏帽子ヶ岳です。
いつか登りたいなあと思っていたところ、山友の馬籠のKさんから6月初旬、梅雨入り前に 行きませんかとお誘いがあり、中津川のOさんと3人で行くことになりました。
烏帽子ヶ岳は往復8.5km程度の距離ながら特に7合目以降急登を強いられる登りがいのある 山だと聞いていました。そのため朝7時半前に登山口の鳩打峠で待ち合わせました。
中央道・松川ICから県道15号を北へ。松川大橋をわたった先の上片桐の交差点(烏帽子ヶ岳・小八郎岳登山口 の案内標識あり)を左折。中央道をくぐり林道小八郎線を西へ進んだ終点が鳩打峠で20台 くらい止められる駐車場があります。

鳩打峠登山口

駐車場にはすでに1台車が止めてありました。どなたかすでに先行者がいるようです。
駐車場で身支度をして出発。最初から急坂があり前途多難を感じました。

〔鳩打峠駐車場登山口 発=7:30〕
小八郎岳・巻き道分岐

25分くらい登ったでしょうか、小八郎岳と巻き道の分岐に出ました。
われわれは眺望がいいという小八郎岳に立ち寄ることにして右・小八郎岳への道をとります。

〔小八郎岳・巻き道分岐=7:55〕
小八郎岳山頂(1,470m)

途中にある2つ目の分岐を右にとり小八郎岳へ登ってきました。
ここには東屋があります。また、平安時代末期にこの地を支配したという豪族・片桐小八郎の 碑が建っていました。その向こうにこれから登る烏帽子ヶ岳が望めます。

〔小八郎岳山頂 着=8:20〕
居並ぶ南アルプスの眺望

登ってくる途中にも南アルプスの展望所がりました。
小八郎岳山頂も展望台で、ここからは 南アの北から南まですべてのといっていい山々が眺望できます。
北には八ヶ岳も見えましたが、南アもすくめて朝日を背に受けたシルエット姿です。

〔小八郎岳山頂 発=8:25〕
巻き道合流・3合目

小八郎岳をあとにして下ってくると巻き道に合流します。
ここが3合目ということで、写真のように《3/10》という看板が取り付けられていました。 以後もこの標識が9合目まであるので自分の位置がわかりやすいとい思います。

〔巻き道合流 発=8:30〕
烏帽子ヶ岳を望む

林の中を登って行きますが左手が開けところがありめざす烏帽子ヶ岳が望めました。
まだあんな遠くまで登って行かなければなりません。
登るにしたがい急坂が増えてきていました。

6合目・白ナギ付近

ずっと笹の中の道を登って行きます。
そして6合目の標識がありました。このあたりが白ナギあたりでしょう。 以前はナギのすぐ上に登山道があったようですが現在は崩壊が進んだため、《安全登山道》 という 案内標識のある登山道に付け替えられたようです。
出発して約2時間になるので小休憩としました。

〔6合目・白ナギ付近=9:25~9:30〕
7合目・飯島ルート出合

もうそろそろだろうと思っていたところ、ようやく7合目・飯島ルート出合に着きました。
飯島町からのルートを登ってくると、鳩打峠からのルートとここで合流するのです。

〔7合目・飯島ルート出合=9:40〕
セキナギ

7合目から一段と急坂になった道を登ってくるとセキナギに出ます。
ここは白ナギよりも大きな崩壊地で、ナギの上縁にそって登山道が付けられていました。 恐る恐る覗くと真っ白の崩壊地に引き込まれそうな感じを受けます

〔セキナギ=9:50〕
セキナギを振り返る

少し登ったところからセキナギを振り返ってみました。
さらに崩壊が進むと登山道もより内側に付け替えなければいけないでよう。

岩と木の根の道

ずっと急登が続き息が切れます。
シラビソなどの原生林の中を岩の間を縫いむき出しになった木の根を梯子段のように 登ります。あちこちに咲くかわいいイワカガミがせめてもの慰めでした。
また1ピッチ登ったので9合目下で水分補給休憩とします。

〔9合目下=10:25~10:30〕
烏帽子岩の頭を望む

次々に現れる巨岩を巻くように登って行くと前方に山頂のような頭が見えてきました。
頭頂部に岩塊が重なり合った烏帽子岩です。

烏帽子岩へ取りつく

烏帽子岩の下までくると、《右=烏帽子岩 左=巻き道・安全登山道》 という指導標がありました。
先頭の馬籠のKさんは、迷うことなく岩登りコースの方へ行ってしまったのでやむなく私もその後を 追うことになりました。

頼りない鎖

岩場には鎖がいくつか取り付けられていました。
ところがこの鎖が貧弱です。鎖の先を見ると何と針金ではないですか。 とてもこいつに頼る気にはなれません。登るコースを示してくれていると考え 岩をつかんで登ることにしました。

烏帽子岩から南側の景色を望む

烏帽子岩の登攀途中で南側の景色を見たところです。
烏帽子岩が傾斜角60°~70°あることがわかります。
南側の山々は念丈岳から大島山へと続く尾根、もう一つ奥は安平路山から摺古木山へ 続く尾根筋です。

烏帽子岩最後の登り

こんな岩場を登ってきました。
ちょっとしたスリルもあり楽しい岩登りができました。
下の方には片桐ダム湖が見えます。

烏帽子岳(2,195m)山頂にて

烏帽子岩をいったん下りさらに西に進んだところが烏帽子岳の山頂。 駐車場にあった車の持ち主である男性が休憩していました。
われわれは3時間35分かかって登ってきたことになります。正直言って疲れました。 大きな岩が重なり合った山頂でまずは登頂記念撮影を。

〔烏帽子ヶ岳山頂 着=11:05〕
中央アルプスが眼前に迫る眺望

この日の天気予報は晴れのち曇り。昼前には曇ってくるといっていましたが何とか晴れていました。
山頂に着いた時は伊那谷側から雲がわきあがっていました。 ところが昼食をとっていると雲量が減ってきたのです。
写真左端が越百山(2,613m)、中央に仙涯嶺(2,734m)と南駒ヶ岳(2,841m)、雲間に少し見える 頭が赤梛岳(2,798m)。

山座同定

長い時間待っての一瞬ですが最も雲がとれた時の写真です。 昨年登った空木岳は頭の部分がちょっとだけ見えました。
伊那谷も見下ろせますし、南アルプスも見えてはましたが、昼近くなってだいぶ雲がかかって きていました。

後ろ側から見た烏帽子岩

昼食をとり、景色を眺めながら1時間余り山頂で過ごしてしまいました。
もうこれ以上雲がなくなることはないと判断し下山にかかります。
帰りは烏帽子岩を下るのではなく巻き道を行きます。

〔烏帽子岳山頂 発=12:10〕
7合目・飯島ルート分岐

さすがの急坂も下りの方が楽です。 7合目・飯島ルート分岐まで45分で下り小休憩をとります。


〔7合目・飯島ルート分岐=12:55~13:00〕
烏帽子岳で出会った花

烏帽子岳ではイワカガミやヤマツツジの外は地味ではありますがいろいろな花が咲いていました。

この日は椊物学者、元高校の生物の先生である中津川のOさんと一緒でした。そのため登山道沿いに 咲く花を教えてもらながら歩いてきました。 単に花のなまえということだけでなく、例えばカマツカというなまえは材が強靭なため鎌の柄に 使われたからだ、というように興味が広がるのです。
ただ、生徒の能力が今一つで、教えてもらってもすぐに忘れてしまい申し訳ない 限りです。あらためて補習授業と追試を受けないといけませんけどね。


鳩打峠登山口駐車場

帰りは小八郎岳には寄らず巻き道を下りてきました。
山頂で出会った豊田市の方は帰ったようで、すでに車はありませんでした。

〔5合目=13:20〕
〔3合目、小八郎岳・巻き道分岐=13:45〕
〔鳩打峠登山口駐車場=14:30〕

思った以上にきつい山でしたが、山仲間と一緒に今年初めての2000m超えの山・ 烏帽子ヶ岳に行ってくることができました。
特に最後の方になって急登が続くというのが堪えます。 そのため、家に帰ってから2日間、太ももが筋肉痛になっていまいました。
苦労したこともありますが烏帽子ヶ岳は登り応えがある山です。また、ちょっとスリルを感じる岩登り もある楽しい山でもあります。そして山頂眺望もいい山なので、総合的に見て烏帽子ヶ岳は 本格的な登山対象の山に準ずるいい山だといえるでしょう。
登るのが遅い私が同行の2人の足を引っ張ってしまった感があります。 それは歳に免じてお許しいただくことにして、また次の気になる山へ一緒に出かけられたらいいなあと 思っています。



     

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