《霧訪山・大芝山》  Motaのホームページ
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霧訪山・大芝山


霧訪山マップ 霧訪山(きりとうやま):1,305m
 大芝山(おおしばやま):1,210m

◆所在地:長野県塩尻市、
             辰野町
◆山行日:2017年 5月 2日(火)
◆メンバー:仁べえさん、
       浜松のOさん、
       馬籠のKさん、& Mota

〔登山コース〕
北小野登山口駐車場―(5分)→登山口―(15分)→御嶽山大権現―(5分)→かっとり城跡 (5分)→現・新登山道分岐―(20分)→頂上まで400m展望地(休憩5分)―(10分)→ 霧訪山山頂(休憩25分)―(5分)→男坂・女坂分岐―(12分)→ブナの分岐―(3分)→ 北小野登山口分岐(新道)―(20分)→たきあらしの峰(休憩10分)―(20分)→大柴山(休憩30分) ―(15分)→たきあらしの峰―(20分)→北小野登山口分岐―(20分)→南沢口― (20分)→現・新登山道合流―(5分)→かっとり城址―(5分)→御嶽山大権現―(10分) →登山口―(5分)→北小野登山口駐車場

〔所要時間〕 総時間=4時間50分
          歩行=3時間40分
          休憩=1時間10分

〔距  離〕  7km(15,000歩)
 


 眺望がよく、絶滅危惧種のオキナグサが咲くという霧訪山は登山候補リストに 入れてあった一山です。
オキナグサが咲くのは5月の連休あたりのようです。ただ、年によって前後にずれるので ネット上の山行報告を毎日のようにチェックし、ようやく 『4月28日に咲いているのを見てきた』  という情報を得ました。
そこで、仁べえさんなど山友さん3人に声をかけ、一緒に出かけることにしたわけです。
霧訪山の登山コースは3つあります。1つは南東側の北小野から登るかっとりコース、 2つ目は北東側の うとう峠から大芝山を経て登るうとう峠コース、3つ目は北の山ノ神自然園から のコースです。
われわれは遠くから行く関係でスタートが遅い時間になるので、最も短時間で登れる北小野からの かっとりコースを選択することにしました。霧訪山から大芝山への稜線に花が多いというので 大芝山まで行ってくることにします。
伊北ICで降り、中央本線小野駅北西にある登山口駐車場まで行きます。
〔北小野かっとりコース登山口駐車場 NAVIマップコード 75 190 264 *70〕
登山者用駐車場

ナビに従って走っていくとありました、登山者用駐車場。
17・8台駐められるでしょう、簡易トイレもある整備された駐車場です。
ちょうどピンク色の枝垂桜が満開でした。

駐車場を出発

馬籠のKさんとは駐車場で待ち合わせました。
身支度をして出発します。
右側に駐車場があり、正面の道を行くと登山口です。

〔駐車場 発=8:25〕
霧訪山登山口

実にわかりやすい登山口です。
右下に 『頂上まで 1750m』 という案内板がありました。 山頂まで100mごとにこの看板があるので行程がよくわかります。

〔駐車場 発=8:30〕
御嶽山大権現

最初は階段を登っていきますがなかなかの急登でした。
御嶽山大権現まできました。ここで頂上まで1300m地点です。
この山はアカマツ林の山です。秋にはマツタケが出るようです。 そのため、登山道以外の場所に入らないように という看板などが各所に設置され、登山道沿いにロープが張ってありました。

〔御嶽山大権現=8:45〕
かっとり城跡

御嶽山大権現から5・6分でかっとり城跡に出ます。
戦国時代の城跡で、東西10間、南北14間くらいの城があったようです。
前方に見える山が霧訪山だと思います。

〔かっとり城跡=8:50〕
現・新登山道分岐

登っていくと現・新登山道分岐がありました。 このあたりで山頂まで半分というところでしょうか。
登りは左の現登山道を行き、帰りは右の新登山道を下ってくる計画です。

〔現・新登山道分岐=8:55〕
避難小屋

現・新登山道分岐のすぐ上に避難小屋がありました。
波トタン張りの簡素なもので、内部をのぞくと木のベンチが両側に置いてありました。

頂上まで400m展望地

急なところもありますが歩きやすい登山道を行きます。
頂上まで400mの地点まで登ってくると北側の展望が開けていました。 白いタムシバの背後に北アルプス北部の山々が見えます。 中央やや左の高く見える山が鹿島槍ヶ岳でそのすぐ右が五竜岳。さらに右手の白い山並みは 白馬三山などです。

〔頂上まで400m展望地=9:15~9:20〕
霧訪山山頂(1,305m)にて

途中の小休憩も含めて1時間05分で山頂まで登ってきました。
狭い山頂ですが、先客やあとから登ってきた人も含めて全部で十数人の登山者で にぎわっていました。
居合わせた方に記念写真を撮ってもらいました。

〔霧訪山山頂 着=9:30〕
穂高・槍ヶ岳連峰

霧訪山は聞いていた通り360度眺望の山でした。
まずは北西方向に真っ白な穂高・槍ヶ岳連峰が見えます。
10日前に岐阜の小津権現山から見た時よりもだんぜんはっきりとした山の姿です。

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常念岳(2,857m)

穂高・槍ヶ岳の右にはひときわ三角頭が目立つ常念岳。
この右手には登ってくる途中からも見た鹿島槍ヶ岳、五竜岳、白馬三山など後立山連峰が続きます。
さらに北の方遠くには高妻山や火打岳なども見えますが、何せ遠いのでぼんやりでした。

八ヶ岳

東側にはもちろん八ヶ岳があります。
北の蓼科山から南の編笠山まで一気通貫の眺望です。

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南アルプス

南南東方向には南アルプスです。
甲斐駒ケ岳と仙丈ヶ岳は大きく見えます。
北岳は仙丈ヶ岳の左裾に少しだけ頭を出していました。

そのほか御嶽山や中央アルプスの空木岳、経ヶ岳なども見えていました。

オキナグサの保護育成

360度の眺望のほか、今回霧訪山に来た目的に花があります。
中でも絶滅危惧種に指定されているオキナグサの花をぜひ見たいと思っていました。
この山頂では囲いをした中で大事に育てているようです。

オキナグサ

初めて見ましたオキナグサ(翁草)。
まだ咲きそろってはいませんが、情報通りいくつもの株が花をつけていました。
囲いの中のほか、山頂に祀られた石祠 『會地社(おうちしゃ)』の脇に2株ほど オキナグサがありました。

大芝山方面

眺望写真、オキナグサの写真を撮っているうちに登ってくる人が増え、 狭い山頂にあふれるほどになってしまいました。
邪魔にもなるのでそろそろ大芝山へ向かうことにします。
大芝山の向こうには先日山岳遭難救助ヘリが墜落した鉢伏山と美ヶ原が見えます。

〔霧訪山山頂 発=9:55〕
ブナの分岐

下っていくと、男坂・女坂の分岐がありました。
さてどっちに行くか迷っていたら、女坂を上ってきた方が、こちらの方が花が咲いてますよと いうので女坂を選択します。女坂にはカタクリがあちこちに咲いていました。
やがてブナの分岐という、山ノ神自然園方面への分岐に出ます。

〔男坂・女坂分岐=10:00〕
〔ブナの分岐=10:12〕
たきあらしの峰

途中で帰りに使う北小野登山口への分岐を右に分けます。
そして、仁べえさんがおなかがすいたーというので、たきあらしの峰でエネルギー補給休憩 をすることにしました。
ここは北側が開けているので少しですが展望があります。

〔北小野新道分岐=10:15〕
〔たきあらしの峰=10:35~10:45〕
カタクリとヤマエンゴサク

大芝山の方が花が多いと聞いていたとおりカタクリ(片栗)がたくさん咲いていました。
ほかの花がなかなか見つけられなかったのですが、ようやくエンゴサク(山延胡索)に出会いました。
ヤマエンゴサクの花に囲まれたカタクリです。

ニリンソウ

ニリンソウ(二輪草)も見つけました。
一度見つけると、その周辺にはたくさんあるんですね。

ヒゲネワチガイソウ

こちらはヒゲネワチガイソウ(髭根輪違草)。
紫色の葯がおしゃれです。

大芝山山頂(1,210m)

たきあらしの峰から花を楽しみ、写真を撮りながら大芝山まで登ってきました。

登ってきたといってもほぼ平坦な稜線なのでうっかりすると通り過ぎてしまうかも しれません。
カタクリなど花に囲まれたこの山頂で昼食にしました。

〔大芝山山頂=11:05~11:35〕
北小野登山口分岐(新道)

昼食後下山にかかります。
たきあらしの峰を過ぎ、ひと登りしたピークに北小野登山口分岐(新道)があります。
ここから大下りしていきます。

〔たきあらしの峰=11:50〕
〔北小野登山口分岐=12:10〕
展望地

5分ほど下ったところに展望地がありました。
東側が開け、霧ヶ峰から八ヶ岳方面が眺望できます。
車山の山頂にあるドームも見えていました。

〔展望地=12:15〕
ヒトリシズカ

さらに下っていくと登山道わきにヒトリシズカ(一人静)を見つけました。
まだブラシ状の花が全部開ききっていません。

南沢口

ちょっと下りすぎるのではないかと思うくらい下降してきました。 そして沢に降り立ちます。
案内板には 『南沢口』 と書かれているので、ここまで林道を車で登って 来ることができるのかもしれません。

〔南沢口=12:30〕
北小野登山口へ戻る

案の定、南沢口からは沢を越えた反対側の山腹を登り返さなければなりませんでした。
ともあれ現・新登山道合流地点まで登り、かっとり城跡、御嶽山大権現と往路をたどって 北小野登山口まで戻ってきました。

〔現・新登山道合流=12:50〕
〔かっとり城跡=12:55〕
〔北小野登山口=13:10〕
〔北小野登山者駐車場=13:15〕
 霧訪山・大柴山は、天気と花の咲き具合をよく調べたうえで出かけてきました。 おかげで、眺望もオキナグサなどの花もしっかり楽しんでくることができてよかったと思います。
 ただ、この山では上愉快なことがありました。霧訪山から大芝山へ向かう途中の狭い道・女坂で 地元の方と思われる15人くらいのグループとすれ違いました。 私は道から20cmくらいはみ出してグループを通してあげました。すると先頭にいた女性が、 『自然保護のために登山道以外には立ち入らないでください』 というのです。 もちろん私は花や椊物を踏まないように気を付けていました。一人しか通れない狭い道なので とまって通してあげたのに、それに対するありがとうの一言もなくです。 その場の状況や相手の気持ちも考えず、地元愛、自然保護の錦の御旗だけを振りかざされては たまりません。
実はこの日、一緒に行ったメンバーの一人も、私と全く同じ状況で同じことをほかの地元グループに 言われたそうです。彼も憤慨していました。
登山を始めて57年、自然を愛し保護する気持ちは十分持ち合わせているつもりです。 地元の人たちも、ほかの登山者に対する言動に配慮して下さることを願っています。


     

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