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七面山


七面山マップ 七面山(しちめんざん):1,989m

◆所在地:山梨県身延町、早川町
◆山行日:2017年 5月20日(土)
◆メンバー:単独

〔登山コース〕
駐車場―(10分)→登山口・元丁目(休憩5分)―(5分)→二丁目・神力坊―(40分)→ 十三丁目・肝心坊(休憩5分)―(25分)→二十三丁目・中適坊 ―(50分)→三十六丁目・晴雲坊―(40分)→和光門―(5分)→鐘楼―(5分)→ 随身門・富士山展望地(休憩15分)―(45分)→七面山山頂(休憩5分)―(25分)→ 希望峰(休憩25分)―(25分)→七面山山頂―(30分)→敬慎院(休憩10分) ―(5分)→和光門(休憩10分)―(20分)→晴雲坊―(25分)→中適坊(休憩5分) ―(15分)→肝心坊―(25分)→神力坊―(5分)→登山口・元丁目―(白糸の滝経由10分)→駐車場

〔所要時間〕 総時間=8時間10分
          歩行=6時間45分
          休憩=1時間25分

〔距  離〕  13km(31,000歩)
 


 七面山は以前より登りたい山のリストに挙げていました。今年(2017)2月に身延山へ登りましたが、 そのとき山頂から七面山を間近に見上げ、計画を具体化しようと決めたのです。
七面山は山頂下に敬慎院という日蓮宗の古刹があり、身延山の奥の院のような存在 でもあります。 したがって参道が整備されているのはわかっていました。しかしながら登山口から山頂までの標高差が 約1500mあり、コースタイムも往復8時間30分とタフなコースでもあります。 そのため、積雪がなくなって日が長いこの季節に行こうと計画したということです。
新清水ICで降りて国道52号線を北上、上沢というところで左折して県道37号線に入って西進します。 早川町七面山口郵便局を左折し春木川沿いの舗装林道を南に走り羽衣というところまで行きます。 この日は道路沿いにある広い駐車場を利用させてもらいました。
本来なら登山口のすぐ横にある10台あまり駐められる駐車場の方が近いのですが、土曜日だったので 満車と判断し手前の駐車場にしたわけです。
 〔羽衣登山者用駐車場 NAVIマップコード 312 150 867*00〕
 〔登山口横駐車場 NAVIマップコード 312 151 630*30〕
羽衣駐車場

羽衣駐車場は50台以上駐められます。
ここにトイレはありませんが、10分ほど歩いた登山口駐車場のトイレが利用できます。

実は私が着いたとき、数十吊の白装束の信徒さんがこの駐車場に集まっていました。 皆さんこれから七面山敬慎院まで登られるようです。

〔羽衣駐車場 発=6:00〕
登山口駐車場

歩いて10分、登山口横の駐車場まできました。
広い羽衣駐車場に車を置いてきて正解でした。すでに登山口駐車場は満車でした。
そして先ほどの白装束の信徒さんが登山口に整列していたのです。

〔羽衣駐車場 発=6:00〕
元丁目・登山口

元丁目の燈籠がある登山口です。
大勢の信徒さんが出発前のお祈りをしていましたのでしばらく待たされました。
聞くと、全国の信徒さんからなる霊友会という会の集まりで、一緒に敬慎院まで 登られるのだそうです。全部で240人だそうです。
お祈りが終わったところで、列の間を開けてもらい先に通してくれました。

〔元丁目・登山口=6:10~6:15〕
二丁目・神力坊

信徒さんの間を抜けて登ってきたのですが、二丁目・神力坊までくると またもや信徒さんで埋め尽くされていました。 先に出発していた人たちがいたのですね。
私に気が付いた責任者の方が、列の間を開けるように言って 私を通してくれたのです。

〔二丁目・神力坊=6:20〕
十三丁目・肝心坊

2つの集団を抜けてからは独り歩きになりました。
ただ、信徒の方たちが節をつけて唱和する 『南無妙法蓮華経』 という 声がずっと聞こえてくるのでした。
敬慎院までは全部で五十丁だそうです。出発して約1時間なので、この 肝心坊で小休憩としました。

〔十三丁目・肝心坊=6:55~7:00〕
二十三丁目・中適坊

丁目燈籠を数えながら歩きやすい参道を登ります。
一丁登るのに4分弱といったところでしょう。
もうじき半分というこの中適坊で2度目の休憩としました。

〔二十三丁目・中適坊 着=7:25〕
相撲の銘板

坊の休憩所には長椅子と長テーブルがたくさん置かれています。
ふと天井を見上げると力士のなまえが書かれた銘板が掲げられているではありませんか。 大鵬、柏戸、房錦などなど、懐かしい力士ですねえ。

〔二十三丁目・中適坊 発=7:30〕
北側の眺望が開ける

登っていく表参道はほとんど林の中です。
そのため眺望はありませんが、二十九丁目あたりで北側が開けました。
ぎりぎり左端に白根三山、その右に鳳凰三山、富士見山、さらに遠く金峰山が見えていました。

四十六丁目・和光門

和光門まで登ってきました。『下乗』 と書かれた立札のある立派な門です。
身延山久遠寺に属する敬慎院の表門にあたり、ここから先が境内ということでしょう。

〔四十六丁目・和光門=9:00〕
四十八丁目・鐘楼

和光門からは、真ん中に手すりのようにロープが張られた広い参道の坂道を登ります。
登りきった平坦地に鐘楼が建っていました。『連打禁止』 と注意書きがあります。
なお、この右手に敬慎院へ通じる吉祥門があります。

〔四十八丁・鐘楼=9:05〕
四十九丁目・随身門

鐘楼から左へさらに登っていくと立派な門がありました、四十九丁目・随身門です。
丁目の石燈籠は髄身門の裏側にありました。
御来光遥拝所だそうで、門の前は富士山などの展望広場になっています。

〔四十九丁目・随身門 着=9:10〕
髄身門から見た富士山

みなさんが撮られていて定番となった感じの、髄身門を額縁にした富士山です。
ここは春分・秋分の日にダイヤモンド富士が見られるところですが、そのあと 富士山頂から昇った太陽の光が随身門を通して敬神院の本殿を照らすのだそうです。

富士山を背に、バンザーイ!

髄身門前の広場からは大展望が広がります。
きょうもでっかい富士山を見ることができました。バンザーイ!
敬慎院へは帰りに寄ることにして七面山山頂へ向かいます。

〔四十九丁目・髄身門 発=9:25〕
カラマツの新緑の道

七面山へは要所に設置された案内標識にしたがって進みます。
荷揚用リフトの建物の横を通っていくと 芽吹き始めたカラマツ林に入り、気持ちよく歩いていきます。

ナナイタガレ(七面がれ)

少し行くと大崩壊地・ナナイタガレの縁に出ました。
危険なので立ち入らないようにとロープが張ってありますが、怖いもの見たさですね。
このあとナナイタガレの縁に沿って登っていきますが、これまでと違って急な登山道に変わります。
急登とまではいえませんが、ここまで1300mの標高差を登ってきた足にはこたえます。


七面山山頂(1,983m)

敬慎院の髄身門から標高差で約250m、45分で山頂まで登ってきました。 出発してからはちょうど4時間です。
ここは三角点と山標がある七面山の山頂です。
この奥に1,989mの最高地点があるようですが、 展望も何もないところだそうなので行くのはやめました。
写真だけ撮って希望峰へ向かいます。

〔七面山山頂=10:10~10:15〕
鞍部の案内標識

希望峰へはいったん緩く下って行きます。
50mくらい下った鞍部にこの案内標識がありました。

希望峰

七面山山頂からコースタイム通り25分で希望峰までやってきました。
七面山もそうでしたが希望峰にも誰もいません。

〔希望峰 着=10:40〕
希望峰から見る富士山

希望峰からも、かろうじて富士山を見ることができました。

西側南アルプス大展望

希望峰は西側が開け、南アルプスの大展望が広がります。
私を脅すように変な声でなくカラスが邪魔ですが、この眺望を独り占めしての昼食タイムは 何物にも代えられませんね。

 Please permit it if mention of the name of the mountain includes an error.

聖岳

南アルプスの雄峰をズームアップしてみましょう。
まずは一番近い聖岳(3,013m)です。

塩見岳

次は塩見岳(3,047m)。

白根三山

少し遠いですが最後は白根三山。
農鳥岳(3,051m)、間ノ岳(3,190m)、北岳(3,193m)。
見あきない景色ですが、いつまでもというわけにはいかないので下山にかかります。

〔希望峰 発=11:05〕
戻ってきた七面山山頂

七面山山頂に戻ってくると、若者が2人 『疲れたー』 といって到着しました。
挨拶を交わしたあと、『ここは眺望がないから希望峰まで行ってきたら』 と勧めたのですが、 昼飯を食べながら考えますとのこと。お疲れのようでしたがこのあと希望峰まで行ったでしょうかねえ。

〔七面山山頂=11:30〕
随身門前広場からの眺望

随身門まで戻ってきました。
もう一度東側の眺望を楽しみます。
富士山には少し雲がかかってきました。今年2月に登った身延山はだいぶ下の方に見えます。

〔敬慎院随身門 着=12:00〕
敬慎院

随身門をくぐり敬慎院まで石段を下ってきました。
正面に敬慎院の本殿があります。

一の池

本殿から右手に空中回廊でつながった先に池大神宮があります。
その回廊の真ん中が門のようになっていて、その奥に一の池があるのです。 緑色に見える大きな池です。

白装束の人たち

敬慎院にお参りをし下山します。
すると吉祥門の方から大勢の白装束の人たちがやってきました。 今朝、登山口で追い越させてもらった霊友会の方たちです。
私が七面山、希望峰を往復して戻った時間にここで再会したということになります。

〔敬慎院 発=12:10〕
和光門

吉祥門を出たところに敬慎院の僧侶が5人並んでいました。 登詣する信者さんたちをお迎えしているのです。
そして、和光門まで下ってきました。ここにも白装束の人たちがいましたが、 霊友会とは別の人たちのようです。

〔和光門=12:15~12:25〕
元丁目・登山口に戻る

和光門で追加の昼食、二十三丁目の中適坊で小休憩し、元丁目・登山口まで戻ってきました。
途中で坊主頭の若者グループの人たちに3組くらい出会いました。聞いてみたら立正大学の 学生さんだそうです。修行で登っているのでしょうか。

〔晴雲坊=12:45〕
〔中適坊=13:10~13:15〕
〔肝心坊=13:30〕
〔元丁目・登山口=14:00〕
白糸の滝

登山口から橋を渡ったところに白糸の滝が見えていたので立ち寄りました。 この女性像はお萬の方だそうです。
お萬の方は徳川家康の側室。 法華経を守護する七面山への登詣を強く願い、登拝口に程近い白糸の滝で7日間身を清め、 ついに女性として初めて登頂を果たした方だそうです。
白糸の滝から10分、駐車場に戻ってきました。

〔羽衣駐車場 着=14:10〕
 標高1700mにある山上の敬慎院まで、整備された道幅の広い表参道歩きでした。 そのため、一般の登山道をよりも楽に登れ、七面山山頂・希望峰までピストンしてくることができた といえます。
標準のコースタイムは8時間30分ということでしたが、休憩時間も含めて8時間10分で 行ってくることができたのです。
七面山から敬神院への下りで出会ったご夫婦は敬神院まででやめとけばよかったと弱音をもらして いましたが、距離もそこそこ長いコースなので楽とはいえない山です。ちなみにこの日の歩数は 31,000歩でした。
今回、七面山は山岳信仰の山であるということを実感させられました。240人もの人たちが 白装束に身を包み、お題目を唱えながら登詣するのです。この日は敬慎院の宿坊に泊まるそうですが、 私のように無宗教の人間にとっては異質の山でした。敬慎院から上の七面山は山らしい山 でしたけどね。


     

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