狸灯篭(たぬきとうろう)


 
東洋大学の創立者である明治時代の哲学者、井上円了博士は妖怪の実在(実在は存在にあらず)を否定した人物である。

 しかしその井上円了博士が造園した哲学堂公園には天狗松や幽霊梅といった怪しげなものもあり、またかつてこの地が古戦場だったこともあって、都内でも有数な心霊スポットとされている。

 さて、この公園内にはいくつかの石像が設置されているが、その中に狸灯なる石灯籠がある。これは腹部に明かりを灯す部分があり「いかなる悪徳の中にも光輝ある霊性が発揮されることがある」という意味があるという。さすがは円了先生である。

妖怪愛好会隠れ里(http://www32.ocn.ne.jp/~kakurezato/index.html) より


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