愛蔵盤級 交響曲
作曲家 リヒャルト・シュトラウス
曲名 家庭交響曲
指揮 ロリン・マゼール
演奏 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音 1983ごろ ムジーク・フェラインザール
プロデューサー ウォルフガング・ステンゲル
エンジニア ウォルフガング・ミットレーナー Wolfgang Mitlehner
その他 Live
評価項目 評価内容
ホールトーン 7
ステージレイアウト 8
リアリティ 7
クオリティ 8
ダイナミックス 8
平均点 7.6
商品番号:413 654−2 グラモフォン ステレオ
解説
グラモフォンのデジタル・ライヴは、1980年から始まるマゼール・ウィーンPoのニューイヤー・コンサートでノウハウを構築したといってよい。ニューイヤーは客席の気配を含めた実況録音であるが、セッションライヴでは、そうした気配を極力排除する必要がある。この録音は、ホール全体の空気感を削除して、残ったステージ成分を生かしたサウンドである。
ホールトーンの評価は高くないが、響きが薄いということではなく、客席の気配を削除したことによる空気感の弱さを指摘したものである。
表面的には広域が張り出した印象にあり、低域不足と感じる。一方で、ステージレイアウトやオーケストライメージは適正値を保っていると評価でき、ライブらしいリアリティも聴き取ることができる。このエンジニアのオーケストラのまとめ方には好感が持てる。
「家庭交響曲」は、シュトラウスが手掛けた一連の交響詩の集大成ともいえる大管弦楽のためのシンフォニアである。形式的な交響曲というよりも、交響詩の1楽章スタイルを採っている。しかし、1、主題提示部 2、スケルツォ 3、アダージョ 4、終曲というように、交響曲に該当する4部形式を踏襲している。
この曲はシュトラウスの家庭生活を音楽で表現したと言われていて、4年前、34歳で作曲された自叙伝的作品「英雄交響曲」とセットで聴くとシュトラウスの人生観までも感じ取ることができる。
それぞれのモチーフはシュトラウスの家族からイメージされてはいるが、必ずしも家庭生活を描写したものではなく、愛する妻との幸せと喧騒、子どもの成長への喜びなど、一般的な家庭に置き換えて表現されている。
独善的でナルシストとも言えるシュトラウスの壮年期の作品として、その極められた技法を聴きとることができる。
愛蔵盤級