スモークフィルム

序章
フィルム選択
価格
施工
法律
具合


序章

スモークフィルムは前車のランクルの時にも貼っていた。ランクルは11年も乗ったので、この間に色あせがあり、一度貼り変え直している。元々真っ黒だったはずが、その内、紫色のような感じになってしまい、この色がとても安っぽく感じて貼り変え直した。

この貼り変えが、これまた大変だった。貼る事自体はそれほどでもないのだが、貼ってある古いフィルムをはがすのに苦労した。スプレータイプのシール用剥離材を使用した。剥がした後も粘着質のノリが残ってしまい、これをきれいに取るため1本では足らず、2本目もそのほとんどを費やして、ようやくきれいに剥がす事ができた。

この時、できるだけ色あせの少ないフィルムを買おうと心に誓ったのである。


フィルム選択

少なくともその辺のカー洋品店で購入するつもりは無かった。予算さえ許せば専門店で施工まで頼もうとも考えていた。そんな折、車の雑誌を読んでいると、ある広告に目が止まった。それは、フィルム専門店(ふいるむ屋さん)の通信販売だった。

歌い文句はこうだ。肉厚、色あせし難い、車種別カット済み。これには心動かされた。よって、すぐにTEL。

購入したのは、ダークスモーク。透過率15%のもので、広告にはこんなことが書いてある。
「かなり濃いものです。印象としてはほとんど真っ黒。夜間、ライトのないところでは運転が難しいでしょう。車庫が暗い、というような方にはあまりおすすめできません。」
一番人気は透過率30%だからその半分の透過率。基本的に真っ黒を望んでいたのでこれにした。グランビアの場合、クォータガラスの間のピラーは純正でブラックアウトしているので、色は黒色以外考えられない。よくRVにはミラータイプ(銀色でマジックミラーのようなもの)が良く似合う。なんて書いてある事があるけど、僕には全然理解できない。せっかくのブラックアウトが台無しになるからだ。それに最近の車はガラスの周りが黒く縁取りされてるよね。これとのミスマッチを際立たせてしまうと思わない?


価格

購入したのはフロントガラス、運転席、助手席のサイドを除くすべてのガラス。リアサイド2*2面とリアの5面だ。

全部で\12、800だ。施工業者に頼むと4万円近く取られる事からすればかなり割安となった。


施工

フィルム貼りは、自分の車だけでなく、家内の車や親父の車で何度も経験しているので、それ程難しい事は何も無い。以下の手順を記すので自分でやる気のある方は、参考にしていただきたい。結構簡単なものなんだから。

  1. まずは、カット済みでないフィルムの場合は、実際のガラスより5cmほど大きめにカットしておく。
  2. 次に貼る面をきれいにする。これ大事。埃はもちろんのこと、タバコのヤニは後で付ける中性洗剤に溶けて汚くなる。タオルで掃除する事になると思うが、このタオルの糸くずが残らないように注意する。
  3. ガラスの下側にある内張りの部分が濡れないように乾いたタオルを被せておく。
  4. 次に、食器洗浄用の中性洗剤を適当に薄めた液を洗面器に作る。これをスプレー容器に入れる。
  5. 車のボディーの広い面に水をかけて、フィルムを裏返しにしてくっつける。そして、シールを剥がす。この時、剥がしながらノリ面にたっぷりとスプレーしていく。
  6. 車内に入り、ガラスの貼る面にたっぷりとスプレーする。これでもかという感じでちょうど良い。
  7. ボディーにくっつけたフィルムをていねいに取り、車内に入ってガラスに貼りつける。厳密な位置合わせはここでは必要無く、適当で良い。
  8. ガラス面と、フィルムのノリ面にたっぷり付けた中性洗剤の薄め液のおかげで、フィルムが自由に動かせることになる。自由に動かない場合は、スプレーの量が少ないことになるので、自由に動くようになるまで、めくってはさらにスプレーし、位置あわせをしていく。
  9. 位置が決まったら、ヘラで水分を追い出す。基本は、フィルム中心から外側に向かってヘラを動かせば良い。追い出されてきた水分は乾いたタオルで吸い取る。
  10. 水分が出つくしたと思ったら、一度車外に出て、外からガラス面を見てみる。空気が入っている事に中からだと気がつかないことがあるからだ。
  11. 空気が入ってしまったら、これを追い出すように再度ヘラを動かす。この時無理に力任せにやると、フィルム自体を傷つけてしまうので、ヘラの動きがぎこちなくなってきたら、ヘラ自体に中性洗剤を付けて滑りを良くすると作業がし易い。それでも空気がうまく追い出せないようなら、一度空気のあるところまでフィルムを剥がし、スプレーをたっぷりしてから、再度追い出しにかかる。
  12. すべての空気が追い出せたら、いよいよカットだ。ヘラでできるだけガラスの隅まで押しつけた状態でカッターナイフでカットしていく。
  13. これで出来上がり。

以上の作業をガラス一枚一枚に施していく。

注意事項としては、風のない、天気の良い日に、できれば屋根のあるところで作業したいもの。車内での作業が中心なので夏は熱くてかなわんし、スプレーした液がすぐに乾いてしまって作業しづらくなるからだ。


法律

このフィルムにも法律が絡んでくる。

保安基準により、フロント、および運転席、助手席のサイドガラスについては可視光線の透過率が70%以上であることが必要だ。これに違反した場合は、車検には通らないばかりか、整備不良でお巡りさんのお世話になる可能性がある。

#スモークフィルムが流行り出した頃はこんな規制は無かったんだよね。流行ってきてからこの法律ができちゃった。でもまぁ確かに危ないよね。僕も昔(もちろん法律施工前)、運転席と助手席に貼っていた事があるけど、夜間の右左折時に 見難くて困ったこともあるし。サングラスカーなんて言葉もあったな〜。

ランクルの時にユーザー車検で車検を受けたとき、助手席の窓ガラス全開のままにしてたら、試験官が「窓を閉めてください。」って言うもんだから何かと思えば、フィルムが貼ってないかのチェックだった。


具合

15%透過率のフィルムの具合は、確かに真っ黒だ。晴天の昼間でも外から中をうかがい知ることはできない。だから、僕は満足。別に車内で悪い事をするわけでもないんだけど、中が見えないことが気分的には気楽なのかな。

夜間明かりの無いところでは、フィルムを貼ったガラスから外を確認することは不可能に近い。宣伝に書いてあったとおりだ。もっとも、バックモニタが付いてるおかげで、リアガラス越しに後ろを見る事無いので苦にならないが。