「弱視とバリアフリー」

 

 弱視者は、全盲の方と晴眼者の間に位置する存在に近く、弱視者用のバリアフリー的存在の物は結構少ないような気がします。

 ここでは、私の身近にあるバリアフリーについて書いてみます。
 
・点字
街中道路編
 ┣・点字ブロック
 ┣・信号機
 ┣・階段
 ┗トイレ
交通機関編
 ┣・時刻表・運賃表・案内板
 ┣・バスの料金表
 ┗・券売機
 
   

 「点字」

 

 皆さんは「点字」というのを見た事・触った事ありますか?身近だと缶ビールのフタの所とかエレベーターのボタンとかにさりげなくありますね。
 とはいえ、なかなか街中では見かけませんね (笑) 街中にないというのも問題といえば問題なんだけど、もう一つ、弱視者がみんな点字を理解しているわけではないんです。
 イメージ的には 「視覚障害者の文字=点字」 ってのが強いよね? でも、点字を習うとなると、盲学校へ通ったり資料を見たりしないと、自然に覚えるようなものではないですね。インチキ英語なら自然と覚えるんだけど (笑)
 相手も点字を知らないと使い様もないのも現実です。全盲の方にとっては重要な文字だけど、弱視者となると、それほど使用する機会がないです。勿論視力の度合によりますけどね。

 私の場合。盲学校へは通ってなかったので点字は読めません。最近ちょっと勉強して50音くらいは理解したけど、読むとなるとちょっと無理です (苦笑)

       

   

 「点字ブロック」

 

 通称 「点ブロ(テンブロ)」 です。決して露天ブロの略ではありません (笑)
 道路や駅などに黄色いボツボツしたラインがありますよね。あの上をたどって行くと視覚障害者でも使える機械(券売機やATM)や、駅員や有人改札へと行けるしくみです。
 また、階段やプラットホームなどの安全面でもおおいに役立ちます。
 
 しかし、点ブロも老朽化してくると、あのボツボツも磨り減ってしまいます。さらに汚れると床の色とのコントラストが少なくなり、わかりにくくなってしまいます.。そんな中、私が踏んだ点ブロで極上の物があります。 
 それは 「横浜」 です。きっと他の土地にもあるんでしょうけどね (苦笑)
 横浜の点ブロは上モノだったよぉ 特にボツボツがしっかりしてました。
 皆さんも機会があったら踏んでみてね (笑)

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 信号機」

 

 弱視でも視力によっては見える方や見えない方と様々です。昼間や夜でも見えたり見えなかったりとこちらも色々かな。
 そういう中でやっぱり助かるのが「音」で青を知らせてくれる音響信号機です。

 「カッコー」 とか音やメロディで確認できてとても安心です。
 しかし、こういった信号機は田舎に行けば行く程、利用者の数が少ない場所程設置されていません。車の通りが結構多い場所でもない所って結構あります。まぁ人通りが多ければ、周りに合わせて行けばいいんだけど、時々普段沢山人がいるのに、何故か自分一人って時があって (笑) ちょっと怖かったりします。

 信号機の色の明るさですが、昼間だと非常に見にくいですね。逆光の時もそうだし、ちょうど太陽の光が反射して 「今どこ光ってる?」 などということもしょっちゅうです。
 しかし、最近視力が落ちたのか・・・ 信号機自体が見えない (泣)
 
「どこ? 信号機?」

 こんな状態なので、これから信号機が進化してくれるなら、もっと大きく、そして強く光り、さらに音で知らせてくれるといいなぁ。
 あるいは、信号待ちしている所にもう1個信号機があると超うれしいです。

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 階段

 

 登り始め(下り始め)や踊り場などに点字ブロックがあったり、段にある滑り止めでここから階段だとわかるようになっています。

 が、そういう物がない階段も沢山あり、結構ビビってます。

 地下鉄の外に出る階段などは、登りの場合1番上まで登った所が道路ではなく、1番上から1段下がると道路になるという非常にトラップ的(笑)な造りが多いです。点ブロも滑り止めもなく、コントラストも結構弱目。

 私の場合ですが、特に下りる時。外の明るい光りに眼が慣れて、突然地下鉄の暗い階段へ下りると、時には階段が見えなくなる場合があるんです。そういう時に点ブロなどがないと、かなりの恐怖となります。

 意外に登りにくかったのが 「お城」 の階段です。まぁ 場所が場所だけにあまり点ブロとかあると「お城」っぽくないですけどね。結構不規則な階段が多く、昔の人は大変だったんだと思ってしまった (笑)

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「トイレ」

   

 お店や駅でトイレを利用する事もしばしばあります。
 そんな時困る事もいくつかあります。

 男性女性の入り口のマーク。わかりやすい表示が多いと思うのですが、オシャレなデザインのお店とかありますよね? そういったトイレのマークの中には

 「男性用? 女性用?」

 と考えてしまうようなマークがあります。 色も形もすごく微妙な感じで、男性とも女性ともとれるマークがあります。
 ついうっかり違う方へ入ってしまい、中にいた方に変な目で見られた事も何度もあります。

 でもバリアフリーのあるトイレも最近増えてきました。

 「案内板・音声案内」

 トイレの入り口に、どちらが男性用か女性用か。更には障害者用かを音声や案内板で教えてくれます。駅とかで見かけます。残念ながらオシャレなマークのトイレで見かけた事は少ないです (泣)

 「点字ブロック付きのトイレ」

 点字ブロックがひいてある所があります。入り口付近で終わるものや、ちょっと中まであるもの。

 音声案内も点字ブロックも、大きな施設や会場以外はまだまだ数が少ないですが、少しずつ増えてる気がします。だいたい音声案内なんかのあるトイレは、入り口のマークも見やすく、逆にオシャレなマークのトイレには音声案内がないのが現実でしょうかね (苦笑)  


 次に困るのが、水を流す時です。
 基本的には、タンクの横や便座付近にそれらしいレバーなりボタンがありますが、駅や新幹線などのトイレはわかりにくい所にある時があります。
 横の壁にボタンがあったり、フタを開けるとそこにボタンがあったり。最新式ではパネルにボタンがいくつもあったりと、なかなか見極めが難しい時あります。
 普段なら見てわからない時などは、手探りして探したりしますが、トイレで手探りはできたら避けたいです。あまりベタベタ触りたくない場所ですよね。


 次にウォシュレットです。
 ウォシュレットのボタンは結構統一性がありますね。でも書いてある文字はすごk見えに食いです。座ってから見ようとしても私は見えません。点字がついているものが多いので、点字が読めるなら問題ないですけど、私は点字も読めないので、便座に座る前に軽く確認します。

 トイレはその場所柄なのか、どうも周りに聞きづらい気がします。手引きをする側にしても、どこまで説明した方がいいのか迷ってしまいます。

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「時刻表・運賃表・案内板」

 

 電車やバスに乗る時。結構戸惑ってしまいますね。なんせ設置してある場所が高い。あれだけ上にある文字を読むのは大変です。しかも文字もそんなに大きいって程でもないし (泣)
 でも、最近目の高さくらいの場所に設置されている時刻表なども増えてきましたね。ホント助かります。それでも文字が小さくて見えない事も多いのですけどね。時間は見えても、特急とか普通とかの文字は結構小さいんです。
 まぁ 設置した側も、まさかあの字を小さいと思ってる人がいるとは思ってないんだろうけどね。やっぱり大きな字だとかさばるんだよね。でも、せっかく下に設置してくれたんだからあとちょっとサービスして欲しいー (笑)

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 「バス車内の料金表」

 

 バスの先頭に次の停留所と料金表が電光掲示板で表示されていますよね。
 停留所の文字は結構大きいので見えるのですが、料金の方は全然ダメです。かなり近くに行っても見えるかどうかは謎 (笑) それに、必ず前に行けるとも限らない。

 以前バスに乗った時席が後の方でした。で、一緒にいた弱視の人が単眼鏡(6倍)を持ってて、自分ではこの距離だと見えないから、私に代わりに見て欲しいと言ってきたんです。
 
 「どれどれー」

 「・・・」

 「見ない」

 私は、どこかに出かける時すごく下調べします。特に料金。決して「マメ」な性格という訳ではないんです。調べないと結局後で困るんです。

 「人に聞けば済む事」

 確かにそうだけど、自分一人の力で料金がわからないと意味ないんです。その為のバリアフリーだから。

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「券売機」

  

 土地柄によっていろんなタイプの券売機がありますね。

 「発光ダイオードタイプ」

 金額の数字が発光ダイオードで赤く光ってるやつですね。
 これは結構見やすいんだけど、古くなったやつだと数字の輝きが衰えていて見にくくなってます (泣) うちの近所はみなこのタイプの券売機です。

 「パネルタッチタイプ」

 銀行などのATMとよく似た感じのタイプですね。このタイプも画面のコントラストや文字の大きさで結構見やすい方だと思いますよ。だけど、誤操作しやすい (泣) ボタンじゃないから感覚で確かめて押すわけにはいかないもんね。

 「点字表示タイプ」

 文字が点字表記対応のタイプですね。
しかし、「点字」 は前にも述べたように、弱視者がみんな理解しているわけではないから、私的には使えない。勿論全盲の方や点字愛用者にとってはすばらしいタイプですよ。

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