クロニクル千古の闇 5 「復讐の誓い」
ミシェル・ペイヴァー/著 さくまゆみこ/訳 酒井駒子/画
評論社/発行
やっと手元に届きました。図書館で予約して待ち続けていました。(買えよ・・でも1800円なんだよ・・)
馬と一緒にいるうな垂れたトラク、酒井駒子さんの表紙をずっと見守ってきたがどれもはっきりとトラクやレンを描かないのは何か理由があるのかな、読者に先入観を植え付けない酒井さんの配慮なのか、毎回動物は素晴らしい描写なのだが。
このシリーズが始まる時は孤独が付きまとっていたけど、物語の始まりも兄のようなバイルと一緒に過ごしているトラクから始まります。でも静かなひと時はほんの一瞬で終わりを告げます。小さないさかいでベイルと離れた隙に彼が殺されてしまうのです。この時点で嫌な予感がするのは多くの読者の共通とするところでしょう。またしてもこんなに暗くてトラクを追い詰めて、苦しい旅がトラクを襲います。
ベイルを殺した魂食らいのシアジを追い詰めて仇を討つ復習の誓いを立てるのでした。
この物語の大きな進歩、いやいままで気がつかなかった真実がやっと語られる気がするのですが、それはウルフがトラクをオオカミではないとやっと気がついたところでした。
背高尻尾なしはオオカミではない。オオカミじゃない!
ウルフの叫びは心に響く言葉だった。
2009年7月24日
※表紙掲載許可は、評論社さんより得ています。