「クロニクル 千古の闇 追放されしもの」
ミシャル・ペーヴァー/著 さくま ゆみこ/訳 酒井駒子/画
評論社/発行

一番辛い話になってしまった。タイトルにある追放されしものとはトラクのことなのだ。
表紙にとうとうレンの姿があります。赤く長い髪、その美しい容姿、13歳になったレンの顔には赤い大人になった印がついています。表紙は日本人の酒井駒子さんが描いたものなので、作者のほんとうのイメージ通りなのかわかりません、もしかしたらかなり日本人好みになっているのもかもしれない。でもそこがいい!(ちなみに裏表紙には成長したウルフがいる)

トラクは前作の魂くらいで胸に魂食らいの印、三つ又のフォークをつけられてしまいました。その印は彼自身をワタリガラス族からも、そしてすべての氏族からハズシという名のもとに追放されてしまいます。ハズシとなった者は見つかったら殺される運命にあります。ハズシを助けるものも同じ運命をたどってしまうので、レンの力を借りず、トラクとウルフは必死に逃げ続けなくてはいけません、胸につけられた印を取り除き、それが魂食らいたちの罠だとわかっていても、彼は走り、そして飛び込まねばならない。過酷な運命の先に、悲痛な秘密が隠されていることも、トラクは気がつきませんでした。

2008年1月24日

※表紙掲載許可は評論社さんより得ています。

追加記事)


ナナカマドの実 レンはこの実を干したものをヤナギランにつなげて腕輪を作った。
http://www.hana300.com/aacyosaku.html 「季節の花300」より












ガンコウランの実 セシュルがこの実に毒を盛り、トラクに食べさせた。
果実は黒く食すことができる。実際に採取してジャムなどにする人もいる。果実はビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富である。そのためか果実は鳥のえさともなっている。
ウィキペディアフリー百科事典より抜粋。











灯心草(とうしんそう) 
山野の湿地帯に自生するイグサのことで、茎の随に火を灯すそうだ。















P73にあるレンと一緒にたべたハシバミの実は西洋ハシバミでヘーゼルナッツのことかもなあ・・・
←ヘーゼルナッツ












絶滅したという原種の牛オーロックス。