正信偈(しょうしんげ)

正信偈(しょうしんげ)とは、キミョウ−ムリョウ−ジュニョウラ−イ

正信偈(しょうしんげ)は、親鸞の著書『教行信証』の「行巻」の末尾に所収の偈文。「正信念仏偈」の略称。
教行信証 (きょうぎょうしんしょう)とは、親鸞(しんらん)聖人の著作のなかにある。「正信念仏偈」のもっとも重要な部分だけを編集したエッセンス。浄土真宗の日常在家で唱えるお経である。
本願寺第8世蓮如によって、この「正信偈」と同じ親鸞著の『三帖和讃』とともに、
僧俗の間で朝暮の勤行として読誦するよう制定され、現在も行われている。三国七高僧の行実や教義によって、真宗の要義大綱を七言60行120句の偈文にまとめたものである。


<内容>
大きく二つの部分によってできている。最初の部分は依教段と言われ『無量寿経』に明らかにされている、浄土往生の正因は信心であり、念仏は報恩行であることを説明し讃歎している。
印度西天之論家(いんどさいてんし-ろんげ)から後の部分は依釈段と言われ、インド・中国・日本でこの教えを正しく伝えた高僧七人の業績を讃えて、その徳を讃歎している。

御文章=御文(おふみ)を読む

年忌法要でお経の終わったあと、御文章=御文(おふみ)を読みます。僧侶はくるっと右方向を向いて蓮如さんのおことばを、お坊さんが仲立ちをしている意味で横を向きます。
蓮如さんの布教は、教義を消息(しょうそく)「手紙」の形で分かりやすく説いた『御文(おふみ)』(『御文章(ごぶんしょう)』とも)を中心に行なわれた。のちに蓮如の孫円如がこれを収集して五帖80通(『五帖御文』)にまとめた(これに含まれない消息は帖外御文と言われ、倍くらいの数の消息が数えられている)。
なお、御文章という言い方は浄土真宗本願寺派(西本願寺)によるものであり、御文(おふみ)という言い方は真宗大谷派(東本願寺)によるものである。


 
お坊さんがお経の途中で歌を歌っているが? これは和 讃 (わさん)といいます

和讃(わさん)とは、仏・菩薩や祖師・先徳、経典・教義などを日本語で讃歎した讃歌。インド語または中国語でとなえる「梵讃」「漢讃」に対する。七五調で作られたものが多く、これに創作当時流行していた節を付けて朗唱する。
声を出して歌を”声明”(しょうみょう)といいまして
創作は古く、平安時代にさかのぼり「法華讃歎」「百石(ももさか)讃歎」などが流行した。そのような古い和讃に、良源作と伝えられる「本覚讃」、千観の作になる「極楽浄土弥陀和讃」、源信の作「極楽六時讃」「来迎讃」などがある。ほとんど平安中期の天台浄土教によって流布したものである
鎌倉時代には、和讃は布教の用に広く認められ鎌倉仏教各宗で流行をした。
浄土真宗の親鸞作の「三帖和讃」(浄土和讃・高僧和讃・正像末和讃)や、時宗の一遍作「別願讃」や他阿作「往生讃」などを含む「浄業(じょうごう)和讃」などが代表である。
こうした和讃は、広く民衆の間に流布し、日本の音楽に大きな影響を与え、民謡や歌謡、ことに演歌などの歌唱法に影響の形跡が残っている。



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