版画とは?

オリジナル版画とはなにか。
芸術的な意味での「版画」とは、オリジナル版画を指します。
これは画家が直接制作の過程にかかわって仕上げた版画作品のことで、
複製とは全く異なり、芸術的にも高い評価を誇るものです。
画家にとっても、興味深い表現方法の一つです。
美術品はかって、ごく限られた富める人のみが持てるものでした。
しかし版画は違います。オリジナル作品を油彩などより手軽な価格で
入手できるのが最大の魅力でしょう。

オリジナル版画のできるまで。
画家はまず、版画を作成するにあたって下絵を描きます。
この下絵は版画制作のためだけに描かれるもので、
まったくのオリジナルです。
版画の制作には、刷師という版づくりの専門家の協力が
欠かせません。画家は刷師と意見を交しながら版を制作、
試し刷りを繰り返し、版を修正しながらイメージを追及していきます。
本刷りでは一定枚数を刷り上げた後、そのすべてについて作家自身が
出来栄えを厳しくチェック。納得できる物のみに自筆サイン、
作品番号を記入しますが、これがオリジナル作品の証明となるわけです。
版はその後、廃棄され、限定制作の美術品であることが保証されます
版画用語の知識
限定番号(エデイション)
オリジナルの版画は限定制作の美術品です.
版の耐久力、芸術性の保持から見て、限定枚数は500〜600枚が
限度とされています。刷り上がったうち、作家自らが一枚一枚を
吟味。納得のいくものだけが選ばれ、通常、画面の左下の余白に
限定番号が入れられます.
たとえば20/300(エデイション300部のうちの20番目)のように、
版画作品の限定総部数分母、作品番号を分子として記入します。
なお、若い限定番号を望むことは、それほど意味のあるのことではありません。
ローマ数字で書かれている作品もあります。
E.D=Edition Number (英語) エデイション・ナンバー:全摺り数
H.C=Hors Commerce(フランス) オース・コマース:非商業品(あるいは、非売品)
A.P=Artist's Proof (英語) アーティスト・プルーフ:作家保存用
E.A=epreuve d'artiste(フランス) エプルーヴ・ダルティスト:作家保存用
A.P&E.A共に作家保存用ですが市場に出る場合もあります。
限定番号入り EDの作品と同じ価格で芸術的価値もおなじです。

サイン
今日、多くの場合、作家の自筆サインは画面の右下の余白にいれられますが、
この習慣が始まったのは19世紀ごろと言われます。
同じ作家でも年代によってサインが変化する場合もあり、
その姿を追っていくのも興味深いものです。
なお、サインと限定番号のほとんどが鉛筆で記入されますが、
その理由はインクは年月を経ると槌色しやすいためです。