スーパーラドアンテナ

スーパーラドアンテナ(Super Rad Antenna)

スーパーラドアンテナは誘導二次輻射型アンテナ(Induced Secondery Radiation Antenna)と命名したアンテナです。

スーパーラドアンテナは誘導二次輻射型アンテナ(Induced Secondery Radiation Antenna)です

等価回路図
誘導二次輻射型と命名された理由

回路図をご覧ください。共振コイルから発生した磁界によってシリンダに二次的に電流が誘導されます。これは、トランスの原理そのものです。トランスでは二次コイルに電流が誘導されます。この二次電流は時間と共に上側に向かって移動します。そして、それぞれ誘起された二次電流間には相互インピーダンスが生じます。この相互インピーダンスによって大きな輻射抵抗を生み、スーパーラドの性能を決定付けています。

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スーパーラドアンテナを使用(自作)する際の注意点とアドバイス

■自作される場合、アンテナ側での同軸ケーブル被覆側接続はしっかりと行なって下さい。ケーブル長によっては、この被覆側が接触不良を起こしていてもVSWRが2.5以下になることがあります。こういう状態でチューナーで無理矢理マッチングをとりパワーを入れますと、アンテナ内部で異常な高電圧が発生しアンテナを破壊することがあります。発見し難いトラブルですので、くれぐれもケーブルの接続にはご注意下さい。
■大出力リニア・アンプで出力をしぼって使う場合には以下の事項にご注意下さい。出力低下させる際、エキサイタの出力を低減させて使いますが、エキサイタの出力が短時間ではありますがフルパワーが出ることがあります。このハイパワーがアンテナにダメージを与えますのでディレーをかけるなど対策の上ご使用下さい。
■フルサイズDPに比し受信レベルが概ねS1程度低いという報告を受けますが、DPは指向性のあるアンテナです。Super Radは無指向性のアンテナ(垂直設置時)です。信号の方向によってはSuper Radの方が強く受信出来る場合もあります。信号の強弱は距離にもよりけりですが、Super RadはDXに強いアンテナです。
アンテナの設置法は非常に重要です。小さいからと言って設置をおろそかに出来る訳ではありません。特に屋根の影響は大きいですから、離す努力が必要です。当社の実験で、クランクアップ゜タワーを下げて行き屋根に近づきますと極度に性能が劣化することが分かっています。例えば典型的な日本風三角屋根の頂上1m程度離して設置した場合、聞こえてもまるで飛ばないという症状となります。Super Radの飛びは素晴らしいとの評価が一般的評価ですから、「飛ばない」と感じられる場合は設置法を再考して下さい。
■タワーの途中に設置した場合、十分にタワーから離せないとインピーダンス低下、狭帯域化、中心周波数低下等の症状がでます。VSWRが低下しない場合はタワーの影響とお考え下さい。すぐ側に同一バンドアンテナが設置されている場合も同じような症状となります。
■中心周波数調整に所謂インピーダンス計を使ったところ、測定値が不安定で調整出来ないと仰る方が時々おられます。ある程度Qが高い被測定対象の場合によく起こる現象です。説明書に謳ってあるようにVSWRの確認は、アンテナ設置後に小パワーを入力して行って下さい。
■よく聞こえるのに飛びが今一と感じられる場合には設置環境が悪い場合です。よく聞こえるアンテナは基本的に良く飛ぶ可能性があると考えるべきです。設置法を再考するべきです。
■耐電力について誤解があるようです。250Wデューティー50%とは、平均電力125Wを意味します。250Wフルパワー連続での耐力ではありません。
■すぐ側にDP等の同一バンドアンテナが設置してある場合、干渉もさることながら送信能力を著しく低下させることがあります。アンテナを比較する場合に注意して下さい。
給電点地上高は15m以上を推奨します。ある地上高以下になりますと著しく性能劣化します。周波数との詳しい関係は未だよく分かっていませんが、14MHz以上では10m程度でも性能を発揮します。
同相電流が多いと飛びが悪くなります。設置環境が良いにも拘わらず飛びが悪いと感じられる場合は同相電流を疑って下さい。コモンモード・フィルタを挿入することをお薦めしくます。
■屋上や屋根の上に設置した場合には、アンテナと屋根や屋上との間隔が狭いと長距離に飛ばなくなる傾向にあります。ケースバイケースですが、やはりなるべく離す努力が必要です。
■他のアンテナとの比較をする方が多いようですが、得られたデータの殆どはただの参考データにすぎず客観性、公正性は皆無と言ってよいものです。例えば1/4波長接地アンテナとダイポールとを客観的に比較出来るでしょうか。片や地上高を自由に設定出来る代物であり片や地面にへばりついており、しかも接地抵抗に依存するアンテナです。このようにまるで種類の違うアンテナ同志の比較は出来るものではありません。Super Radも同じです。DPを基準にすることが、何とかの一つ覚えになってしまっているようですが、DPはDP同志バーチカルはバーチカル同志で比較するものでなければあまりあまり信頼出来るデータは得られないと思います。そもそもアンテナの比較などというテーマはそう簡単に出来るものではありません。とにかく使ってみてよく飛ぶと感じることが出来るならきっと良いアンテナだと言えます。
交信相手局の信号が非常に弱く聞える場合やその逆もあります。こちらの信号強度にフルサイズDPと間違われることもあります。他のアンテナと比較するとSuper Radが圧倒的に有利な場合もあれば逆の場合もあることが多くの交信実績から分かってきました。とにかく単純に他のアンテナと比較し結論を出すのは禁物です。長期間使ってみると傾向が分かってくるはずです。コンデションにもよることと思れますが、やはり長距離に向くアンテナと言えます。また意外に悪コンデションの中でも交信出来ています。このアンテナの特性について只今色々実験中です。飛び方は特異な面があります。このことがどうも良きにつけ悪きにつけ誤解を生む場合があるようです。
地上高が低いと長距離に飛ばなくなります。
絶対にベクトル表示の出来ないアンチョコなインピーダンス測定器は使用しないで下さい。測定器をお持ちでない場合には以下の手順で調整して下さい。
 1.アンテナと無線機との間に同軸ケーブルを接続しておきます。勿論、適宜CMCも挿入しておきます。
 2.無線機をSSBモードで受信出来る状態にします。ノイズリジューサは切っておきます。
 3.無線機のチューニングダイヤルを回し、最もノイズが大きく聞こえる周波数を探します。
 この周波数が中心周波数付近です。
 4.中心周波数がバンド外の時は周波数調整棒で調整します。3を繰り返しバンド内に中心周波数が入る
  ようにします。
 5.ローパワーにて送信し、VSWRが最も低くなる周波数を探します。所望の中心周波数になるように、
   周波数調整棒を調整します。

2つの放射体

現在、アンテナエレメントとしてシリンダ型とディスク型があります。開発当初はシリンダ型が主でしたが、実験者の様々な試みからディスク型が開発されました。

スーパーラドアンテナα7-5