Sankyo
リズミカ

このマシンは1970年ごろ三協精機が発売した,パンチカード式電動オルゴール.
五線が印刷された細長いカードに,楽譜の音譜通りにパンチで穴をあけ,
機械に差し込むと,モーターが回ってカードを送る.
あけた穴にしたがって,爪車が回転し音弁をかき鳴らすという仕組み.

音弁は20弁で3オクターブ近い音域をカバーする.

パンチカードは自由に穴あけできるので,自作曲でも演奏できるという優れもの.

Papylon.wav
この曲は,27,8年前にリズミカで作った私のオリジナルメロディなのだ.

リズミカ外観


中の構造はこうなっている.
手前からパンチカードを挿入するとスイッチが入ってモータが回り,
ローラー(音弁に隠れている)がカードを送る.
音弁の下に弁の数だけ並べられた爪車(一周4爪)は,
そのすぐ下をカードの穴が通りかかると,
下向きの爪が穴に入って1/4回転させられる.
このとき爪車の上向きの爪が音弁をピンと弾くというわけだ.

右側にあるツマミはモータの速度を調節する可変抵抗器.
単純だがよくできている.

リズミカ内部

難点は紙詰まり.
カードの穴のないところに,時々爪車が食い込んでロックする.
このときは仕方ないので出口側からカードを強引に引っ張り出す.
カードの先が出てくる前にロックしたらお手上げだ.
そんなときは分解するしかない.
ああ何度分解したことか,,,



リズミカの取扱説明書.
表紙の最初に「▼世界ではじめて! コンピューターミュージック」と書いてある.
このマシン,電気部品はいくつかあるが電子部品は一つも見当たらない,
コンピューターだなんてよくゆーよ.(^ ^)

なにはともあれ,黛敏郎先生,安西愛子先生ご推薦なのだ.

リズミカ取説


自作曲2題

冒頭の曲の他に当時作った曲です.

ワルツ WALTZ2.WAV
無題 MUDAI2.WAV


「Sankyo リズミカ」は今は作っていない.
しかし,パンチカード式オルゴールは,「Organette」(オルガニート)という
手動式の木箱に姿を変えて,今もオルゴール売り場に並んでいる.

オルガニート



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