小秀山 1,982m 唐塩山(からしおやま) 1,609m |
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・日 時 平成21年11月19日(木)〜20日(金)
19日 碧南 16:45 = 倉屋温泉 = 21:00 木曽越林道登山口20日 林道 6:30 〜 6:35 登山口 〜 7:45 唐塩山 〜 8:50 休憩 〜 9:25 前山 〜 10:00 第一高原分岐 〜 10:50 小秀山 11:35 〜 12:15 第一高原分岐 〜 12:35 前山 〜 13:10 休憩 〜 13:45 唐塩山 〜 14:35 林道 = 倉屋温泉 = 19:15 碧南 ≪行動時間 8時間5分≫
・山行記録
小秀山は阿寺山地の最高峰で日本二百名山にも選定される著名な山である。
週末は天気が悪そうであるが、金曜日に休みが取れたので木曜の晩から出掛けることにする。 出発時間が遅いので温泉に寄るのは止めようと思っていたのだが、余りに冷え込むためおんぽいの湯で身体を温める。 加子母の気温は午後8時半で3度しかなく、林道上部では凍結も考えられるが、わたぼうは既にスタッドレスタイヤに交換済みで、 少し位の凍結なら大丈夫だろう。 加子母の北外れでR257が白川を渡る橋の手前を右折し、左岸道路に入って200m位でさらに右折して木曽越林道に入る。 林道は最初から未舗装の揺ら揺ら道だ。
真っ暗な道を慎重に運転すれば、麓から約40分で登山者用駐車場の看板があり、車を停める。 登山口が何処にあるかは判らないが、明日の朝探すことにしよう。 外は快晴、物凄い星空で、明日の朝は放射冷却で相当冷え込みそうだ。 加子母の街の灯火や遠く中津川方面の燈火が宝石のように輝いている。わたぼうは明日の好天を期待して眠りに就く…。 翌朝、明るくなった6時半丁度に車を出発する。予想どおりの冷え込みで、水溜りはバリバリに凍り付いている。 わたぼうはフリースに二重手袋の防寒体制だ。 まずは林道の先に見える稜線上の広場に向かうが、登山道の取り付きは見当たらない。 引返して今度は林道を戻ると直ぐに斜め上に向かう登山口を発見する。 少し登ると右に御岳展望台への分岐で、わたぼうは勿論左の唐塩山方面に向かう。 2m幅はあろうかという整備された登山道であるが、10月上旬の台風で倒れたのであろうか、周囲には倒木が目立つ。
意外とアップダウンがある尾根が続き、復路のことを思うと早くも気が滅入る。 1537mの痩せ尾根からは行く手の前山方面の稜線が良く見える。ピークが幾つも連なって厳しい登り下りが待っているようだ。 渡合温泉方面からの林道を横切ると、唐塩山はもう直ぐである。 山頂手前の急登にわたぼうは流石に暑くなり、フリースをザックに仕舞う。 唐塩山三角点は縦走路から少し外れた西側にある。三角点先の岩場からは舞台峠が一望の下である。 阿寺山地から西には目立って高い山は無く、遠く白山がポツンと雲から顔を覗かせているだけである。 予定時間より早い到着に、わたぼうは気を良くして小秀山縦走路に向かう。 始めは良さそうに見えた登山道であるが、間もなく倒木や笹が覆い被さった箇所が頻繁に現れ歩き難くなる。
笹薮に激しい登下降、笹に載った雪の払い除けなどでわたぼうは次第にペースを乱され、歩みが遅くなってしまう。 特に笹の雪払いが余り続くようだと、小秀山は断念せざるを得なくなる。 ただ、日射しは燦々と降り注ぎ、風も無風で非常に暖かだ。 1780mピークを超えた次の鞍部でぽかぽかと陽射しを受けながら一旦休憩を取る。 前山まではもう一つ1780mピークを越えなければならない。 2つ目の1780mピークの急登急下降に、調子の上がらないわたぼうはバテ始める。 そして次々と肩のようなにせピークが現れ、なかなか着かない前山にどっと疲れてしまう。 前山三角点は唐塩山と同じく縦走路から外れた場所にある。わたぼうは面倒になって前山三角点を素通りして小秀山に向かう。 1910mピークに向けて登っていくと、どんどん雪が増えてくる。
小秀山登山道には昨日歩いたと思われる1人分の往復の足跡が残されている。 人が居る訳ではないが、わたぼうは何だかとても安心する。 樹林と平原を交互に繰り返す準平原的な山頂部を進んでいくが、意外と距離があって山頂が近付いて来ない。 一面雪景色の第二高原、第三高原と過ぎ、じわじわと高度を上げると漸く小秀山山頂に到着だ。 アップダウンが多いため登山口からの実質標高差は900m位ありそうである。 晴天無風の下、一気に360度の展望が開ける。何と言っても御嶽山がずば抜けて大きく、端正な姿で他を圧倒している。 大きな御嶽山に邪魔されて北アルプスは黒部五郎岳と笠ガ岳の山頂だけが御岳山の左端にへばりついている。
山頂部は20cm程度の新雪である。オコジョが棲み付いているようであるが、足跡すら見られなかった。 わたぼうは暖かい陽射しを受けて、カップ麺を作り、インスタントコーヒーを入れてゆっくりと山頂を堪能する。 こんなに山頂でのんびりしたのは何時以来のことであろうか…。 ひつじ雲が西の空から迫り、日が陰った頃合で山頂を後にする。 帰りは何時ものように一目散。 唐塩山縦走路も往きにルート工作をしておいたため、足元さえ注意をしていれば雪を被るようなことはなく下っていける。 帰りも登り返しが多くて非常に疲れる縦走路ではあるが、往きと違って調子がなかなか良い。 前山三角点は帰路も素通りで、途中で1回の休憩を挟み、唐塩山も素通りして一気に登山口まで戻って来る。 流石に3時近くになると登山口でも寒くなってくる。わたぼうはさっさと着替えを済ませ、林道を下り始める。 林道の途中では猪を5頭も見掛けてしまう。再びおんぽいの湯で汗を流してから家路に就く。 |