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 X68000 XVI Compact専用内蔵6Mバイトメモリ [ XM-6BE6DP ]

XVI Compact用メモリの設計を見直し、新たに製作しました
2Mバイトモジュールは使わず、最初から6Mバイト搭載してます
今回の設計仕様からメモリチップ選定の自由度が増し、結果的に容量の大きいDRAMを使うことでメモリチップの数も4分の1にでき、IPL-ROM用のPLCCソケットを搭載することができました
シャープがIPL-ROM用のアドレスバスをコネクタまで用意していたにも関わらず、今日までどのメーカーも搭載すること無く時が過ぎてきたわけですが、今回ようやく搭載することができ、Compact用メモリボードとしては最高のものが出来上がりました
・・・といっても現在では独自IPL-ROMというものは海外の人が実験用としてしか作ってないみたいで寂しいですが(汗

メモリチップ数が減ることで、若干ですが省電力なエコ仕様になってます



この6M増設RAM ボード(XM-6BE6DP)は
X68000XVI Compact(CZ-674C)
の内部メモリスロットに増設する拡張RAM ボードです
標準メモリ+内部スロットメモリMAXの最大8Mバイトまでの領域が使用可能になります
*標準+内部スロットメモリの最大増設容量は8Mバイトで、本体後面の拡張スロット用メモリを併用することによりX680x0で使用できる最大容量の12Mバイトまで拡張可能です

IPL-ROMソケット(PLCCタイプ)を用意してあるので、改変したIPL-ROMなどを書き込んだFlashROMやEP-ROMから起動させることが可能です
実験的に、ジャンパスイッチでXVIに取り付けたままFlashROMの書き換え(/WE 信号を有効)ができるように設計してあります
*回路的には書き換え機能は動くはずですが、現状では書き込みソフトが無く実験もしていないため、実際に書き込めるか判りません
動作すれば限定的ですが簡易ROMライタとしても使えるかもしれません

クロックアップ(24MHz)して動作することを確認しております(当然SHARP非公認)が、魔改造された本体など、あらゆる環境でテストしたわけではないので、確実に動くとは断言できません
*改造を推奨するわけではありませんので、弄る際は自己責任でお願いします


シャープ純正RAM ボード(CZ-6BE2D)と同じくコプロセッサ(FPU)、68881/68882 を搭載することができます


使用できるのは上写真の左側、PGAタイプ(68pin)のものです
*右側はPLCCタイプでX680x0シリーズではX68030で採用されています


コプロセッサ(68881/68882)を取り付ける場合、向きを間違わないようにコプロセッサとRAMボード上のソケットの目印を合わせ、しっかりと奥まで挿しこんでください

PLCCタイプの対応は変換アダプタで対応予定です


【おまけ機能】

外部IPL-ROM
過去に各所から販売されたXVI Compact用RAMボード(シャープ純正含む)は外部IPL-ROM用ソケットが搭載されていませんが、XM-6BE6DPではPLCCタイプのFlashROMやEP-ROM(ソケット1つにつき最大512Kバイト、8bit仕様JEDEC標準のピン配列)が使用できるようになっています
X68000 XVI CompactのIPL-ROMサイズは128Kバイト(EVEN、ODD各64Kバイト)なのですが、SUPER以降はSCSI対応したことにより別途SCSI-ROM(8Kバイト)というものが存在します。このSCSI-ROMは無償公開されていないので、外部IPL-ROMで内蔵SCSIポートを使用する場合は実機から自分で抽出して用意する必要があります
*SCSI-ROMが無くても外部IPL-ROMから起動させることは可能ですが、その場合は内蔵SCSIポートが機能しませんので、1つのROMデータとして実質256バイト(EVEN、ODD各128Kバイト)の領域を使用します
512KバイトのFlashROM×2個ならIPL-ROMを最大4個分記憶でき、ジャンパスイッチにより使用するROM領域を設定できます

使用できるROMの参考
左から、
M27C1001(1Mビット=128KバイトのEP-ROM)
EN29F002T(2Mビット=256KバイトのFlashROM)
AM29F040B(4Mビット=512KバイトのFlashROM)



/WE
実験的に設置した、FlashROM書き換え用
現状ではソフトが無くX68000上で書き換えができない為、外部IPL-ROMを使用する場合は市販のROMライタなどで書き込む必要があります

右側:書き込み無効(デフォルト
左側:書き込み有効
*EP-ROMを使用する際には全く使わない機能なので、常に右側ショートにしておくこと



BANKSEL
外部IPL-ROM用のバンクセレクタ
この2本のアドレスバスをそれぞれGNDかVccへ繋ぐことにより、使用するROM領域を選択できます
XVI CompactのIPL-ROMは128Kバイトなので、256KバイトのFlashROM(EN29F002T等)を使った場合は2個、512KバイトのFlashROM(AM29F040B等)なら4個分記憶できます
*512KバイトのEP-ROM(27C4001等)を使用する場合、A18とVPP(FlashROMでは/WE相当)のピン配列が逆なので、仕様上256Kバイト(2個分)としてしか使用できません

128KバイトのROMはA16までなので、A17/A18共にVcc(右側)固定

256KバイトのROMを使った場合(左側がGND、右側がVcc)

A17
BANK1
Vcc
BANK0
GND
*A18は右側(Vcc)固定

512KバイトのFlashROMを使った場合(左側がGND、右側がVcc)

A17
A18
BANK3
Vcc
Vcc
BANK2
GND
Vcc
BANK1
Vcc
GND
BANK0
GND
GND


ブートできるIPL-ROMを作る(ビルドする)例

XVI、CompactXVI でXEiJのIPL-ROM 1.6を使う



ROMSEL
外部⇔内部IPL-ROMセレクタ
右側:本体IPL-ROMでブート(デフォルト
左側:外部IPL-ROMでブート


【本体の分解について】
本体の分解方法がわからない方は少ないと思いますが、ネット検索していただくか、SHARPの電子書籍ストア(COCORO BOOKS)にあるサービスマニュアルが参考になると思います
書籍ストアでしたら無料で公開されていますので、ブラウザ上から読むことも可能です
サービスマニュアル X68030 Compact CZ-300C/CZ-310C
※X68000 Compactのサービスマニュアルが公開されていないため、030 Compact用をご参考ください


対応機種:
XVI Compact - CZ-674C



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c 2016, えくしみえむ Last updated 2023/09/18