1. USBクライアントケーブルの作成

TTA20端子へ接続する標準付属品の「イヤホン・ハンドセット接続ケーブル」を分解し、USBクライアント兼充電ケーブルを作成する。

                                      

1.1   イヤホン・ハンドセット接続ケーブルの分解

カッターナイフで切断

 

1.2   TTA20端子の信号解読

TTAの規格「TTA Standard (Standard on Integrated I/O Connection Interface for Mobile Phone)」をダウンロード。ピンの機能は以下のとおり。そ野結果、イヤホン・ハンドセット接続ケーブルの配線は仕様に適合していることを確認した。

(ア)  外部装置の検出と外部装置認識(Pin7 Device Sense

DeviceSenseピンはホスト側で200kオームで5Vにプルアップされている。また、外部装置側で、GND間に抵抗が接続されている。抵抗値は、外部装置の種類により表6の値である。

外部装置を接続すると、外部装置側の抵抗により電圧が降下し、接続を検出(割り込み入力)して、電圧を測定し(ADC入力)、外部装置ID認識する。

<6>外部装置の分類とID

終端抵抗(KΩ)

外部装置

0

Ear speaker + Ear MIC

2443,68

Reserved for future use

100

USB On The Go

130

データ通信用I2C外部装置

180

データ通信用UART外部装置

240

ビデオ ディスプレー外部装置

330

intelligentオーディオ装置(LCD or microcontroller内蔵外部装置)

430, 620

Reserved for future use

910

Factory test

(ア)  USB On The Go (Pin17-20

ホストと端末の両方になれる。USB Vbusは、USB Hostから端末機でVbus(+5V)電源入力。端末機がHostで動作時Vbus電源出力。

(イ)  充電関連機能(13:BATTRY_ID9,10:4.2V電源入力、1,20:GND

充電機能に関する端子BATTERY IDは、以下のとおり。

     27kΩ:450mA、および、4.7kΩ:750mA(1.5kΩ:900mAは選択事項)

     ID抵抗値許容誤差: ± 10%

     充電電流許容偏差: ± 50mA

     充電器のID port3個抵抗値(27kΩ、4.7kΩ、1.5kΩ)全部認識可能なこと

     900mAを出力しない場合、1.5kΩを認識するものの、750mAで出力すること

     POWER (+4.2V)は、充電器で外装型端末供給電源. 許容誤差4.2± 0.05V(推測:外部機器として充電器を接続する場合、端末の内臓バッテリーの特性により充電電流を3段階で指定できる。充電器はBATTRY_ID端子の抵抗値を測定して指定の電流を供給せよ!ということか?)

(ウ)  UARTI2C

切り替え式。UartTxI2CClockUartRxI2Cdataになる。

     UART_RXD:外部UART装置から入力で、Min. 2.4V / Typ. 2.6V / Max. 2.8Vと規定する。外部UART装置は最小1m A以上の電流駆動能力を持たなければならない。

     UART_TXD:端末機から外部UART装置で出力される信号で、Min. 2.2V / Typ. 2.6V / Max. 2.8V

(エ)  リモートキー

外部遠隔調整装置(リモコン)を接続した場合に、外部遠隔調整装置に対する多様な機能を支援するためのキー。抵抗器を通してGND間にスイッチでショートすると、抵抗値で13種類の機能(音量、スタート、ストップ、録音、再生など)を識別しコマンドを受け取る。

(オ)  TV機能

NTSC CVBS(Composite Video Baseband Signal)アナログ信号を出力する。75Ω。

(カ)  その他機能(Pin2、11、12)

OnSwitchは、端末製造会社チョニョンピンで割当.(外部アクセサリー開発会社では使用できないということ)

 

1.1   USBクライアントケーブルの改造

USBの結線は簡単。充電機能はわたしの解釈では上記のとおりちょっと複雑。

充電端子を使うためには、BattreyIDGND間の抵抗値を測定して定電流回路の電流値を制御する必要があると思う。それを裏付ける証拠として、eDihoさんのblog UMID mbook M1 USB 充電 TTA 20ピン ケーブル) その2 の韓国製充電用ケーブルのコネクタ内部の写真を拡大すると、

 

ICが付いている。

とりあえず、充電端子には繋がず、USBonTheGoを試してみる。

テキスト ボックス: GND
D+
D−
5V

 

1.2   USBクライアントの確認

価格COMのクチコミ掲示板 http://bbs.kakaku.com/bbs/K0000057066/SortID=10605835/ の方法で試したら、動いた。ただし、ネットワーク接続となり使いにくい。

 

1. 消費電力について

ACアダプタが大きくて嫌い。充電時間が長くて大嫌い。それで、消費電流を測定してみた。

(ア)  仕様

     純正ACアダプタの電源容量は、9V、 2.6A、 23.4W

     バッテリーは、7.4V、 2400mAH

(イ)  DCプラグの作成

     消費電力を確認するために電源コネクタを作成 外径:φ3.5mm 内径:φ1.1mm(いつものように精密ドライバ(φ1.1)に銅箔テープを巻き、ビニールテープを巻き、銅箔テープを巻く)

(ウ)  消費電力の測定結果

     電池をはずしてPCの消費電力を計測

LCD明るさ

WLAN

その他

消費電流(mA

電力(W)

Max

ON

動画再生

530−600

5.4

Max

ON

 

380−500

4.5

Min

ON

 

260−410

3.7

Min

OFF

 

250−410

3.6

     バッテリー充電電流

PC

開始

終了時

充電完了赤LED

OFF

630mA

200mA

10mA

(エ)  考察

     バッテリー容量2400AH/動作時間7時間=340mAとなり、測定結果にほぼ一致している。

     充電に必要なACアダプターの容量は、9V1.2Aとなる。多分1時間で充電するよう設計したが、発熱するため630mAに抑えてしまった。だけどアダプタはそのままにしてしまった。

     PMを連続運転するためには、USBバスパワー(5V500mA2.5W)では無理(2個のUSBコネクタを使えば可能)