ランチュウ



 ランチュウは高級金魚の代表です。
 現在でも、日本中に多くの愛好家がサークルを作って、その美しさを競っています。

 ランチュウは、「マルコ」と言う背びれの無い金魚から派生した品種で、元々は中国の金魚だと言われています。
 日本に渡来してから、体形や頭部の肉瘤(シシと言います。)が改良され、現在のような美しい魚になりました。

 各地で品評会が開催されていて、その審査基準は大変厳しいものです。
 近年、ガラス水槽が普及して、金魚を横から見る機会が増えましたが、元来、金魚は上から見て楽しむものであったため、今でも、この審査基準は上から見た姿が非常に重視されています。

 このランチュウに似た品種で「オオサカランチュウ」と言うものがありますが、まったく別の品種で、頭部は小さめで肉瘤はほとんどありません。第2次世界大戦中に消失しましたが、熱心な愛好家の手で、最近、復活したとの報道がされました。

 ランチュウの類縁品種に「江戸錦(エドニシキ)」と言うものがあります。ランチュウが素赤(赤一色)か更紗(赤白)の体色なのに対し、エドニシキは、三色出目金のと同じキャリコ模様をしています。体形はランチュウとまったく同じであることが条件になりますが、出目金との交雑によって作られた品種と伝えられ、頭部の肉瘤はランチュウほど発達するものは少ないようです。
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