魚の病気も、医食同源。
中国の食文化に「医食同源」という言葉があります。実は、このことは人にだけあてはまることではなく、すべての生物にあてはまる事なのです。事実、野生の生き物たちは、本能的に「食」によって健康管理をしていて、たとえ病気になっても、ある程度は自力で治癒する方法を知っているのです。
しかし、人工飼育環境下の生き物たちには、これらの健康管理に必要な「食」や「環境」を選択する余地がほとんどありません。特に、最近の「安売り合戦」のシワヨセの結果、大量生産される「商業繁殖モノ」の観賞魚類は、粗悪なエサで育てられるケースが増えたためか非常に虚弱になっている傾向があります。また、一般の飼育者も、入手しやすい安価なエサを使う傾向があり、「ちゃんと飼ってるのに、うまく育てられない。」と言った話をよく聞きます。
最近では、非常に優秀な飼育飼料が登場してきました。消化吸収率が良く非常に栄養価の高い飼料や、魚の免疫機構に働きかけて病気になりにくくする飼料などです。ただ、これらの飼料は、製造が難しかったり、高価な素材が必要だったりして、他の廉価商品に比べると割高な感じがします。しかし、体調を崩した魚の健康状態を取り戻したり、病気の魚を治療するのは、大変な時間と労力とお金が必要になり、廉価な飼料を使い続ける事は、結果として損な場合が多いのです。それ以上に、あえて魚が体調を崩したり、病気になりやすい飼い方をするよりも、健康な状態を保って病気になりにくい飼い方をする方が、飼育者も「楽」ですし、当の「魚」も幸せさはずです。。
「体調を崩してから」、「病気になってから」対処するのではなく、是非、「健康で、病気になりにくい飼育」を心がけましょう。
「水槽の魚」は自分でエサを選べないのですから。
【参考】
超高栄養価配合飼料⇒『ピースウエーブ(大自然)』
免疫機能向上飼料⇒『メディフード(日本動物薬品)』