花鶏絵
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<第四十三回 擬人観めぐり>

アトリさん!こんにちは〜!
今回は前回の続き、『擬人化』ですよね!ね!
・・・前回は黒ストがどうのこうのって話じゃなかったかしら?
アレには特に次回に引っ張るような話はなかったと思うのだけど?
いえいえ、それは“アタシの”休憩室の方のネタですよぉ〜。
前回のメカ少女のお話の時に
『マスコットキャラの擬人化と比較すると描く時に意識する部分が異なる』
と仰ってたじゃないですかぁ〜。
伏線回収せずに『続きは劇場版で!』なのに劇場版でも伏線が回収されない、
みたいな放置プレイはヒドイと思いますよぉ?
(・・・だから“アナタの”ではないと何回言ったら
・・・あとそのネタは昨今の劇場版商法への皮肉?)
・・・そういえばそんなことを言っていたような気がしないでもないわね。
とはいっても、それって当たり前の話だから、
改めて説明するまでもないと思うのだけど・・・。
え?
当たり前と言われてもわかんないですよぉ〜
だって、『メカ少女』も『マスコットキャラの擬人化』も
どちらも同じ擬人化ですよね?
それなのに『意識する部分が異なる』と言われてしまうと
どう異なるのか、知りたいと思う〜普通でしょ?って感じですよ?
(・・・『普通でしょ?』と言われても、アナタの思考回路自体が特殊・・・ゲフンゲフン)
・・・いえ、そもそも『どちらも同じ擬人化』ではないのだけど。

・・・その前に一応、確認しておきたいのだけど、
アナタのいう『メカ少女』は、この間の話のように
下の例の『ロボットタイプの少女化』でいいのよね?

メカ素体
【メカ素体】
顔出しメカ少女
【顔出しメカ少女】

はい、そうですけどぉ〜
改めてソレを確認するということは何かあるんでしょうか?
例えば『人の皮を被った機械が街に潜伏している』とか
『女の子の耳にパーマソのメットのアレみたいのがついてる』みたいに
擬人化以前に『ほとんど人だ、コレっー!!!?』なロボットと区別するためですかぁ?
(・・・ス○ッチャーと・・・もう一つは何?)
・・・微妙に鋭いような、ベクトルが真逆なようなという感じ、ね。
・・・改めて確認したのは、銃器や戦闘機、戦車のように
人型でないメカの『メカ少女』化と区別したかったからなのだけど。

・・・あ、ほとんど答えを言ってしまっているかな?
えっ!?
銃器や戦闘機、戦車の『メカ少女』化が
『マスコットキャラの擬人化』の答えということは!

レオパルドン? こんな感じに女の子の頭の部分を
戦車だったりマスコットキャラに
すげ替えればいいってことですね!?
(・・・あなうめ君方式?)
・・・『メカ少女』の定義を根底から覆すような絵ね。
・・・答えといったのはそっちじゃなくて、
戦車等が人型でないメカなら、
ロボットタイプは何なのか、ということなのだけど。

え?ロボットタイプは人型、ですよね?
某科学の子だって、亡くなった息子に似せて作ったわけですし、
MSだって人のモーションデータや既存兵器を流用できるように
手足が付いているわけですし・・・漢の浪漫もあるんでしょうけど。

・・・・・・・・・
あっ〜!!!
もしかして、ロボットタイプのメカ自体が
既に人を模した存在、『擬人化』だってことですかっ!?
(・・・メカや特撮の話題だと妙に言い回しが小難しくなるのね)
・・・そんな感じね。
ロボットの時点で既に『擬人化』
・・・頭胴腹手足等、人間と構成パーツが相似しているわけだから、
一部を少女のソレに置き換える『メカ少女』化が『擬人化』と
一線を画することは自明じゃないかしら?
なるほどっ!
アタシが勝手に『メカ少女』=『擬人化』って思っちゃっただけで、
実は全くそんなことはなくて、ただの勇み足サニーだったんですねっ!?
・・・って難しい言い回しに何となく分かった気になっちゃったりしたんですが、
よく考えると前回も今回も『擬人化』の説明は一切してませんよね?ね?

結局、『マスコットキャラの擬人化』の際に意識することって何だったんですかぁ?
それに今回、人型でないメカの『メカ少女』化という伏線も増やしちゃってますし〜
(・・・『しかし、まわりこまれてしまった!』気分ね)

・・・わかったわ。
じゃあ、とりあえずアナタに『鳥の擬人化』の例を描いてもらおうかしら?
わかりましたっ!!

(カキカキ・・・)

トリ人? こんな感じでしょうかぁ?
『見ろっ!人がトリのようだ!』
って感じですよね!ね?
(・・・豆鉄砲食らって『目がぁぁっ!?』って感じ?)
・・・またこのパターンなのね。
こういう擬人化もありといえば、ありなのだけど・・・
(・・・お笑いは詳しくないので、鳥人とは関係ないわよ?)

トリくん あれれ?間違ってましたかぁ?
じゃあ、アンパ○マソのカバ男くんとかみたいに
『頭だけその動物』って感じにしてみますね!
(・・・むしろ某『目玉の父さん』みたいなシルエット、ね)
・・・この絵はおいておいて、
某『成人式で配られたDVD』のニュース画像(の前列)等を見ると、
世間一般的にはそういう擬人化の方が主流なのかもしれないわね。

・・・でも今回のお話の『擬人化』は
こういうタイプをイメージしているんじゃないのかしら?

クラゲ娘狐娘ヒトスジシマカ娘

あっ!そういえば!!
『メカ少女』に対しての『マスコットキャラの擬人化』の話なので、
『マスコットキャラの少女化』のつもりだったはずなのに、
どうしてどうしてアタシ達、間違ってしまったんでしょう?
(・・・アタシ“達”って、勝手に巻き込まないでね)
・・・じゃあ、本当はこのタイプの『擬人化』をイメージしていた
ということで軌道修正しておくわね。
・・・このタイプの『擬人化』というか『少女化』は
最近、町おこしや村おこし等でもよく見かける気がするわね。
みかんや炭やいちごの『少女化』キャラのことですねっ!
『マスコットキャラの擬人化』じゃなくて
『擬人化』して『マスコットキャラ化』したって感じですけど。

その辺りのニュアンスの違いは置いておいて、
ああいう『擬人化』の場合に意識してみるとよいことって何かあるんでしょうかぁ?
(・・・『安易に少女化しないこと』という回答は反則かな?)
・・・そうね。このタイプの『擬人化』は幅が広すぎて説明が難しいけれど、
『擬人化』する対象のパーツを
『相同パーツ』『相似パーツ』のどちらとして認識するか、かしら?
それによって『擬人化』した結果が大きく異なると思うの。
ええと、騒動パーツ?掃除パーツ?
黒鼠の耳みたいに付けると騒動の元になるパーツが騒動パーツ?
擬人化の際に綺麗さっぱり無くしてしまうパーツが掃除パーツ?
アタシにはさっぱりわかりません〜
(・・・アナタの解釈の方が反則ね)
・・・ああ、生物学用語だからあまり一般的じゃないのかも。

・・・下の例の人の手と鳥の翼のように、形や機能は異なるけれど、
どちらも同じ起源だったものを『相同器官(パーツ)』・・・

【相同器官(パーツ)】
翼 手

・・・下の例の鳥の翼と蝶の羽のように、形や機能は似ているけれど、
起源が全く異なるものを『相似器官(パーツ)』というの。

・・・今回の話においては機能の類似性は置いておいて、
形自体の類似性のあるものを指すことにするわ。

【相似器官(パーツ)】
翼 羽

・・・これを踏まえて、先の『鳥の擬人化』を・・・
・・・・・・・・・
・・・あら?完全に固まってしまっているわね。
どうしようかしら?

・・・あ、ちょうどいいところに。
あれ?店長、どうかしたんですか?
・・・この娘の8bitメモリがオーバーフローしてしまったみたいなの。
代わりといっては何だけど、絵は私が描くから、貴女には例を出してもらいたいの。

【スーパー説明タイム】
なるほど、『相同パーツ』と『相似パーツ』のそれぞれを意識した
『鳥の擬人化』の例を挙げればいいんですね?

鳥と人の『相同パーツ』を意識した『擬人化』の例・・・
人の手足を鳥の翼と足に置き換えた幻獣『ハーピー』なんかどうでしょう?

【相同器官(パーツ)】を意識した例
ハーピー

(・・・流石はジョーカー的存在ね)
・・・そうね、鳥以外にも下半身を魚に置き換えた『人魚』や
蛇に置き換えた『ラミア』のように、
幻獣は『相同パーツ』を意識した『擬人化』が多い気がするわね。
・・・牛の頭と下半身を置き換えた『ミノタウロス』もその範疇かもしれないけれど、
あの娘の鳥人の例みたいになるからここでは省くわ。
鳥と人の『相似パーツ』を意識した『擬人化』の例は・・・
肩甲骨部分を翼の生え際に見立てた『有翼人』なんかがそんな感じでしょうか?

【相似器官(パーツ)】を意識した例
天使

ガバっ!!

ハァハァ・・・
ヒドイ夢を見ましたぁ〜
アタシがいなくても話が進んでいく夢です・・・
って今まさにそんな状況じゃないですかぁー!!

こ、これが伝説の『主人公が寝ている間に話が進む』ってヤツですかぁ!?
(・・・主人公?)
・・・あら?再起動したわね。
どうしようかしら?
主人公が寝ている間に話が進むと、
大体その後復帰した主人公はパワーアップしていたりしますよね?
それに賭けてみたらいいんじゃないでしょうか?
なるほど、つまりここで覚醒したアタシがフ○ーザを倒せば、
主人公の面目躍如、汚名挽回といったところですね!

ええい!目覚めよ、アタシの中のカンペの力!!
・・・だいたいわかりました!
(・・・汚名は返上するものでしょ?)
・・・結局、カンペなのね。
まぁ、いいわ。・・・続けて。
ええと、つまり鳥と人を見比べて、形が似ているパーツに置き換えるのが
『相似パーツ』を意識した『擬人化』ってことですね?
つまり『人の耳の形って翼に似ているなぁ』みたいな感じで
置き換えるのも『鳥の擬人化』ってことですよね!?
・・・あ、ちなみにこの発想はカンペじゃないですよぉ?

【相似器官(パーツ)】を意識した例
耳が翼

(・・・カンペでもいいじゃない、てきとうだもの)
・・・そうね。ポイントとしては、一見して擬人化する対象と分かる
・・・鳥の場合なら翼に似た形状をどの部分に見出すかだから、
耳というのはいい例だと思うわ、他にも髪という手も・・・
そういえば、このパターンの『擬人化』の例は以前にも扱ったことがあるわね。
えっ!?そんなお話、ありましたっけ?

あれ?耳や髪の毛を一見して擬人化する対象と分かるパーツに置き換える・・・
もしかして『獣耳に念仏』の時の猫耳や犬耳娘のことですかぁ!?
(・・・何だかカンペなしでもホントに冴えてるわね、睡眠パワーアップ?)
・・・そう。
アレは女の子や特定キャラの猫(犬)耳化の場合もあるけれど、
同時に猫(犬)の『擬人化』でもあるの。
・・・『動物の擬人化』というと、このパターンが多い気がするわね。
あの、店長。
置き換える対象は体の構成パーツじゃないといけないんでしょうか?
そうじゃないなら、服や装飾品を似ている形状に置き換えるのもアリですよね?
例えば『羽根飾りのついたヘアバンドをしている少女』でも
十分『鳥の擬人化』といえるんじゃないでしょうか?

【相似器官(パーツ)】を意識した例
羽根飾り

・・・これだと『鳥の擬人化』と主張するのは少し強引な気がするけれど、
『擬人化』において服や装飾品を似ている形状に置き換えるという発想はアリよ。
・・・むしろ、そうじゃないと成立しない『擬人化』もあると思うの。
『アリだー!!』
ってそれじゃないですね;

服や装飾品を似ている形状に置き換える『擬人化』というのは
さっきの例だとどれに当てはまるんでしょう、ユナさん?

クラゲ娘狐娘ヒトスジシマカ娘

真ん中の狐娘は、耳や髪の毛を一見して擬人化する対象と分かるパーツへ置換よね?
右のヒトスジシマカ娘の黒ストライプのニーソックスは
蚊の特徴的な縞々の足の形状を置き換えてるんじゃない?
左のクラゲ娘もクラゲ状の帽子を被ってるという感じなので、
そのパターンの『擬人化』な気がしますねぇ。
あれ?もしかしたら、髪の毛を触手に見立てていたりもするんでしょうかぁ?
(・・・珍しい連携プレーね)
・・・そうね。あまりに体のパーツに置き換えづらい形状だったり、
特徴的な模様や色をしている対象の場合は
服や装飾品を似ている形状や色に置き換える『擬人化』が向いていると思うの。

・・・マスコットキャラ等も形は人や動物型だけど、
配色やパーツ構成が簡略化されている分、こちらの『擬人化』にされる方が多い気がするわね。
そういえば、みかんや炭やいちごの『少女化』も
ヘアバンドだったり、そのものが頭の上に載っていたりという
そういうパターンの『擬人化』な気がしますね!
あと某歌姫も電子楽器の擬人化だから、
配色や模様を服や髪の色、髪飾りに反映させていたりとか。
それと某懐中怪獣・・・カプセル怪獣じゃないですよ?のような
マスコットキャラっぽいものの擬人化の場合、
帽子だったり手袋だったり、元になる怪獣の色と形状が分かるものを
身に着けているってパターンが多い気がしますね!
つまり人型でも動物型でもない対象や簡略化した対象を『擬人化』させようとした場合は
可能な部分は体の部分から相似パーツを見つけ出し、
無理な部分は服や装飾品を似ている形状・配色に置き換えるという感じでしょうか?
・・・そんな感じかしら?
まとめるならば、『擬人化』のポイントは
『擬人化』対象の特徴的な形状を見つけ出し、それを何(どこ)に置き換えれば、
対象であることが伝わるかを意識すること、といったところね。

・・・とりあえず今回はここまで。
店長、それだと本編の終わり方です・・・
あれ?一応、こちらが本編じゃなかったですっけ?
あ・・・

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