彗星堕つ

性別変更キャラ

シャア・アズナブル→シェリル・アズナブル

ブライト・ノア→ブリーチ・ノア(ブライ子改め)

ジュドー・アーシタ→ジュディ・アーシタ

ナナイ・ミゲル→ナイル・ミゲル

ルー・ルカ→ルイ・ルカ

過去の人物(性別変更キャラ)

ララア・スン→ラミル・スン

ハマーン・カーン→ハニエル・カーン

エマリー・オンス→エメット・オンス

(ハサウェイとチェーミンはブリーチの養子という設定です)
第1話「前夜−シェリル」

シェリル「く、百式が持たない?」
ハニエル「これで終わりにするか、続けるか、シェリル!」
 周囲の「漏斗」全てがこの金色の機体に狙いを定めているのが分かる
シェリル「あら、そんな決定権があなたにあるの?」
 余裕を装っても、この絶望的な状況はなんら変わらない
ハニエル「この状況が分からんお前ではあるまい!見ろ!私はお前を跪かせるだけの男になった!
     さあ!私と共に来い!我々が力を合わせれば、無能な連中に地球圏を好きにさせることもない!」
シェリル「フ、ガッカリね!いい男になると思っていたら、思い込みが強いだけのつまらない男に成り下がっていたとはね!」
ハニエル「私は、お前がいないあのどうしようもなく、暗く冷たい世界で5年も待ったんだぞ!」
シェリル「慰めて欲しかったの?フフ、だったら、他を当たりなさい!」
ハニエル「く!ならば、せめて私の手で暗黒の世界へ送ってやろう!」
シェリル「・・・まだよ!まだやらせない!」
 ・・・・・・・大佐、・・・大佐!・・
シェリル「ん・・・・」
ナイル「大佐・・・大丈夫ですか?随分うなされていたようですが・・・」
シェリル「・・・・・ナイルか・・作戦開始まで、後どれほどだ?」
ナイル「4時間と13分です。後2時間半ほど御休みになれます」
シェリル「そう・・・では私が寝ている間、私の体を抱いていろ」
ナイル「あ、はい・・・これでよろしいですか?」
シェリル「そう、それでいい・・・今度はゆっくり寝られそうよ・・・」
第2話「前夜−ブリーチ」

ブリーチ「・・・そう、じゃあジュディーは間もなくこちらに着くのね?」
クム「はい、ジュピトリスのルイからそう報告がありました」
ブリーチ「何年ぶりかしらね・・・・こういう時じゃなかったら、歓迎会でもしてあげたかったのにね・・」
クム「ええ・・・あの、ブリーチ艦長!」
ブリーチ「どうしたの?クム?」
クム「クラリス・・・いえ、シェリルは本当に・・・」
ブリーチ「クム・・・」
クム「いえ、なんにもありません・・・失礼します」
アムロ「あの子もつらいんだろうな」
ブリーチ「ええ、わかってるわ・・・」
アムロ「ジュディって子、どうなんだい?」
ブリーチ「とってもいい子よ。明るくて、素直で・・・MSの操縦もあなたに負けないくらいじゃないかしら?」
アムロ「へえ・・・そいつは会うのが楽しみだな」
ブリーチ「あの子もいろいろあったからね・・・決着をつけたいのよきっと・・・でなければ、地球圏に戻ってきたりはしないわ」
アムロ「俺たちもそうだな・・・だから軍に残った」
ブリーチ「・・・そうね」

(シェリル、あなたは本当に・・・?)
第3話「前夜−ジュディ」

ジュディ「・・・・・地球圏、か・・・・」
ルイ「ジュディ!ここにいたのか?もうシャトルの用意はできているぞ」
ジュディ「ん・・・ありがと。じゃあ、行ってくるね」
ルイ「ジュディ!」
 行こうとするジュディの腕をおもわず掴んでしまう。
ジュディ「?・・・どうしたの、ルイ」
 一時は男に触れられるだけでもひどい拒否反応を示していた。それから思えば、随分落ち着いたものだ
ルイ「俺は、あの頃偉そうなことばっか言ってたのに、お前を守ってやれなかった・・・」
 そう、あのハニエルやグレミーが14歳の少女の身も心も蹂躙したことも、そして少女自身が
 彼らを倒さなければならないのを黙って見ているしかなかった自分自身に悔しくて涙が出てきた
ジュディ「やだ・・・ルイ、泣かないでよ。あたしは大丈夫!今回の戦いを終えたら、きっと前に進めそうな気がするの!」
ルイ「なあ、ジュディ・・・」
ジュディ「なぁに?ルイ」
ルイ「今回の戦いが終わって、もしお前が迷惑じゃなかったら、その・・・俺と一緒に暮らさないか?」
 キョトンとした目で見上げている、沈黙が息苦しい
ルイ「わ、悪かったこんな時に!き、聞かなかったことに・・・」
ジュディ「・・・いいよ。」
ルイ「・・・え?」
ジュディ「嬉しい・・・いつか、ルイとそういふうになれたらって、ずっと願ってた。ホントに叶うなんて・・」
 ジュディの目から大粒の涙がポロポロ零れている。俺は馬鹿だ。変に気を回して、ジュディの気持ちに気付いていなかったなんて
 俺はおもわずジュディを抱き寄せた
ジュディ「あ・・・ねえ、ルイ。ちゃんと帰ってこれるように、おまじないちょうだい」
ルイ「おまじない?」
ジュディ「もう!ほら早く・・・」
ルイ「あ・・・うん、ジュディ・・・・・・」
ジュディ「ん・・・・・・・・ありがと!あたし、ちゃんと帰ってくるからね!」
ルイ「なあ、やっぱり俺も・・・」
ジュディ「ダメ!ルイにはこの艦を守るっていう大事なお仕事があるでしょ!じゃあ、行ってきます!」
 ジュディの表情に、さっきまであった僅かな翳りはもう無かった
第3話「再開と遭遇」

ジュディ「あ!アストナージさんだ!」
アストナージ「おお!ジュディか!すっかり大人っぽくなったな!」
ジュディ「やだ!アストナージさんたら!」
ケーラ「・・・このお嬢さんがそうなのかい?へえ〜」
アストナージ「いや、中尉、普通の女の子に見えて、すごいんですよ!こいつは」
ケーラ「ふ〜ん。まあ、アストナージが言うんなら、そうなんだろうね」
ジュディ「・・・この人、アストナージさんの恋人さんなんだ?」
アストナージ「な!?ニュータイプの勘って奴か?」
ジュディ「・・・・だって、そういうオーラ出まくってるもん。誰だってわかるよ」
ブリーチ「ジュディ!」
ジュディ「え?・・・あ!ブリーチさん!」
ブリーチ「元気してた?あら、随分女らしくなったんじゃない?」
ジュディ「ブリーチさんも、えーと・・・前よりも大人の風格が・・・」
ブリーチ「もう!正直に『老けた』っていいなさいよ!相変わらずお世辞が下手なのね」
ジュディ「ヘヘ、ごめんなさぁい」
アムロ「艦長、その子かい?」
ジュディ「ブリーチさん、もしかしてその人が・・・」
ブリーチ「そう、『英雄』アムロ・レイ大尉よ」
アムロ「よせよ、ブリーチ。人が悪いな」
ブリーチ「あら、あなたが人のことを『すっかり貫禄がついた』とか言うからでしょ」
ジュディ(この人がアムロ・・・ハニエル)さんとは違う・・・少しカミーユさんに似ている?)
アムロ「とにかく、よろしく頼むよジュディ」
ジュディ「あ、はい!こちらこそ、無理に艦に乗せてもらっちゃって・・・」
アムロ「いや、君に関してはブリーチのお墨付きだからな」
トーレス『こちらブリッジ!艦長、すぐ戻ってください!5thが・・・!』
ブリーチ「・・・シェリルが動き出した?」
ジュディ「・・・・・・また、戦争なのね」
第4話「赤い彗星再び」

ジュディ「あたしも行かせてください!」
ブリーチ「あなたはまだ来たばっかりなのよ?ここはアムロたちに任せなさい!」
ジュディ「あのガンダムもどきが残ってるじゃないですか!」
アストナージ「あれはデータ収集用に持ってきた実験機だぞ。調整しても実戦に出せるかどうか・・・」
ジュディ「む〜!アストナージさんの意地悪!」
ブリーチ「戦況は思わしくなさそうね・・・」
ジュディ「だから、あたしが・・・」
トーレス「駄目です!阻止臨界点を突破されました!フィフスは地球に降下します!」
ブリーチ「く!こうも後手後手では!」

アムロ「くそ!シェリルのいいようにやらせるとは!・・・そこ!」
ギュネイ「うお!?お、俺がいいようにやられるなんて!ん?サザビーだと?大佐自ら来たのか?」
シェリル「ギュネイ、無事か?」
アムロ「新手だと?・・・シェリルか?」
シェリル「フ、アムロ・レイ・・・か」
アムロ「なぜ、こんなものを地球に落とす?これでは人が住めなくなるぞ!」
シェリル「地球に住む身勝手な連中には、こうでもしなければ!」
アムロ「人が人に罰を与えるというのか?エゴだよそれは!」
シェリル「もう時間は残されていないのよ!・・・地球には!」

シェリル「ギュネイ、大丈夫か?」
ギュネイ「一人で帰艦できます!」
シェリル「その損傷では無理よ。アイリ!ギュネイ機を牽引してやれ」
アイリ「は!」
ギュネイ「くそ!アイリのヤクト・ドーガの世話になるとは!」
アイリ「・・・何か言ったか?」
ギュネイ「何でもねえよ!」

アムロ「シェリル・・・何故今になって地球圏に戻ってきたんだ?」
第5話「道化」

アムロ「この2年間、全部のコロニーを調査したんだぞ!なぜシェリルが軍の準備をしているのがわからなかったんだ!」
ジュディ「スペースノイドはみんな地球連邦政府が大嫌いなんだよ・・・あたしだって・・・」
ブリーチ「だから、ロンドベルが調査に行ってもガードしてしまう・・・ってわけね」
アムロ「・・・月に行く!」
ジュディ「アムロさん?」
ブリーチ「νガンダムね?チェーンが仕上げてくれているはずよ」
ジュディ「ガンダム?いいなあ・・・・」
アストナージ「お前さんにはあの試作機を調整してやるよ」
ジュディ「え?あのガンダムもどき、くれるの?」
アストナージ「ガンダムもどきって・・・あいつは『リ・ガズィ・カスタム』!BWS無しでの単独変形と、試作型のサイコミュパックを搭載した・・・」
アムロ「アストナージ!そんなことよりゲタの用意はできているのか?」
アストナージ「あ!すいません、もう外に用意してあります」
アムロ「では行ってくる!ケーラ、MS隊は任せたぞ!」
ケーラ「了解!」

ナイル「兵への演説、ご苦労様です」
シェリル「フ、これでは道化ね」
ナイル「イメージ作戦も仕事のうちです」
シェリル「わかってるわよ・・・ナイルは真面目ね」
ナイル「・・・・すいません」
シェリル「いいのよ!それがあなたのいいところなんだから」
ギュネイ「大佐!フィフスでは・・・」
シェリル「いいのよ、大事な部下を守るのは当然でしょう?」
ギュネイ「は!ありがとうございます!」
ナイル「それにしても大佐・・・大佐の見つけてこられた者ども、私は好きません」
シェリル「ヤザンとアイリのこと?腕は確かよ」
ナイル「そうですが・・・アイリに関しては、過去の経歴もわかっていないんですよ?そんなものを我がネオ・ジオンに・・・」
シェリル「・・・大義の前にはそのような仔細なことを気にするべきではない」
ナイル「は・・・・」
第6話「第二波」

アストナージ「わかるか?ジュディ」
ジュディ「うん、やっぱりΖと似てるね。別に違和感ないよ。さっすがアストナージさん、いい仕事してるぅ!」」
アストナージ「あ、ああ・・そいつはよかった。(違和感が無いだって?こんな癖の強い機体を・・・?)」
ジュディ「これなら次の出撃には出れるね!」
アストナージ「そうだな。まあ、こいつの調整にはかなり気合入れたからな!」
ケーラ「・・・で、私用のリ・ガズィの修理が遅れていると・・・」
ジュディ「ケ、ケーラさん!」
アストナージ「だ、大丈夫ですよ中尉!第二波はしばらくありませんよ」
ケーラ「ま、そりゃそうだけどね。私はジェガンでもちゃんと仕事してみせるよ」
ジュディ(第二波はしばらくない?・・・ホントにそうなのかな?)

シェリル「・・・政治家も楽ではないわね」
ナイル「MS隊の交戦開始に紛れて発進いたします」
シェリル「陽動は任せる」
ナイル「は!護衛にはギュネイとアイリをつけます」
シェリル「任せる」

トーレス「敵艦隊動きだしました!」
ブリーチ「どういうことなの?こんな月とサイド1の中間の宙域で・・・何が狙いなの?」
トーレス「さあ・・・何考えてんでしょう?」
ブリーチ「アナハイムのアムロを呼び出して!MS隊は発進準備!指揮はケーラに任せます!」
トーレス「ジュディはどうします?」
ブリーチ「あの子は隊に組み込まずに好きにやらせた方がいいわね」
トーレス「了解!」

レズン「レズン隊出る!・・お前達!ヤザン隊に遅れをとるんじゃないよ!」
ヤザン「フン!こんな囮任務でマジになるやつがいるか!・・・ヤザン隊出るぞ!」

ケーラ「あ〜あ、結局私はジェガンか・・・ケーラ隊出ます!」
ジュディ「いよいよね。ジュディ・アーシタ、リ・ガズィ・カスタム行きます!」
第8話(3話が二度あったので)「ヤザン再び」

トーレス「MS隊、交戦に入りました!」
ブリーチ「そう・・・弾幕!敵を近づけないで!・・・・一体、どんな狙いがあるというの?」
トーレス「味方MS部隊を突破した機体が!・・・2機です!」
ブリーチ「もう!ジェガン隊は何をやっているの?」

レズン「こういう時に数を減らす!」
ケーラ「させないよ!」
レズン「フン!やるじゃないか!嬉しいねえ」
ケーラ「く!大尉がいないんだから!」
ジュディ「ケーラさん!」
ヤザン「おっと!そこのガンダムもどき!お前の相手はこっちだ!」
ジュディ「ガ、ガンダムもどきって言うなぁ!」
ヤザン「女?いや、この声はどこかで!」
ジュディ「え?」
ヤザン「・・思い出したぞ!貴様はΖガンダムにのっていたガキだな!あの時はよくも!」
ジュディ「え・・・だ、誰なの?」
ヤザン「忘れたとは言わさんぞ!シャングリラの時はよくも!」
ジュディ「シャングリラですって?・・・・あ!ゲモンさん?」
ヤザン「ゲモンじゃねえ!!!俺はヤザンだ!貴様のせいで俺は屈辱にまみれた日々を送ったんだぞ!」
ジュディ「ヤザンさんですって?・・・・ガンダム盗もうとしたくせに!」
ヤザン「フン!いつまでもガキに舐められっぱなしだと思うな!」
ジュディ「う!やるぅ・・・・でも・・・負けるもんかぁっ!」
第9話「親子の再会」
トーレス「戦線、停滞しています」
ブリーチ「く!またしても後手にまわされるなんて!きゃあ!?」
トーレス「被弾しました!」ブリーチ「隔壁、消化剤防御!・・弾幕、なにやってるの?」

ケーラ「行かせないよ!」レズン「ちょこまかと・・・!」
ジュディ「ケーラさん!」ヤザン「オラ!よそ見している余裕があるのか?」
ジュディ「く・・・このままじゃ!え?あれは!?」
レズン「データに無い機体だと!?」ヤザン「あ、アレは・・・ガンダムなのか?」
アムロ「間に合ったようだな、チェーン」チェーン「ええ、無理した甲斐がありましたね」
ヤザン「退くぞ、レズン!」レズン「ち!だが役目は十分果たした!後退信号を出せ!」
ジュディ「退いていく?・・・やけにあっさりと?なんで?」
アムロ「ご苦労だったな、ジュディ、ケーラ。ラーカイラムに戻るぞ」ジュディ「え?あ、はい!」

トーレス「敵MS部隊撤退していきます」
ブリーチ「・・・一体なにが狙いだったの?・・シェリル」
トーレス「戦闘に巻き込まれた民間のシャトルが救援信号を出しています」ブリーチ「そう・・・収容急いで」

クム「ここから先には入らないでください」ブリーチ「・・・地球からの脱出組、か」
ハサウェイ「あ!義母さん!」ブリーチ「え?ハサウェイなの?」
ハサウェイ「義母さんの船だったなんて!」ブリーチ「チェーミンはどうしたの?一緒のはずでしょ?」
ハサウェイ「熱出しちゃって・・入院してるんだよ。だからシャトルには僕だけが」
ブリーチ「・・・・そう」
ハサウェイ「あ、でも熱はそんなにひどくないから、次のシャトルで上がってこれるよ」
アデナウアー「失礼、ここの艦長さんでいらっしゃいますか?」
ブリーチ「・・・参謀次官殿で?」
アデナウアー「ああ、特命を受けている。この船をロンデニオンに向けてくれ」
ブリーチ「・・・・来賓室でお話を伺いましょう。ハサウェイ、食堂に行ってなさい」
ハサウェイ「はい、義母さん!クェス!食堂に行こう」クェス「あ〜待ってよ!ハサウェイ!」
ブリーチ(ガールフレンド?・・・もうそんな年齢かぁ・・・)
第10話「昔の夢」

ジュディの意識「ん・・・あれはグレミーさん?・・・それにあたし?・・・そっか、あたし昔の夢見てんだ・・・」

 高価そうな内装の部屋のベッドの上でキャミソール・ワンピースのみを身に着けたジュディが座りこんでいる
グレミー「ジュディ、僕の可愛いジュディ、元気にしていたかい?」
 声をかけられてようやく気がついたのか、虚ろな目でグレミーを見上げる
ジュディ「あ・・・・・グレミーさん・・・クスリ、クスリをちょうだい・・・・・」
 よろよろと胸元にしがみつき懇願するジュディにグレミーは平手を浴びせる
ジュディ「あ・・・・・・なんで?」
グレミー「違うだろう?ジュディ。ちゃんと教えたとおりにお願いしてごらん」
ジュディ「・・・・・・・・グレミー様、お薬をください・・・グレミー様のためならなんでもしますからぁ・・・」
グレミー「フフ、よくできたね。ご褒美だ、さあ腕を出しなさい」
ジュディ「はぁい・・・ありがとうございます・・・・」
 ジュディの差し出した腕に注射器があてがわれる
ジュディ「あぁぁぁぁ・・・・・」
グレミー「さて、ジュディ。この後何をするか、わかっているね?」
 力なく頷くと、のろのろと服を脱ぎだす
ジュディ「・・・・用意できました・・グレミー・・・様・・・・・」
グレミー「それでいい・・・可愛い、僕だけのジュディ・・・」
 一糸纏わぬジュディを抱き寄せ口づけをする
ジュディ「あ・・・・・」
グレミー「これも君が立派なレディになるためのレッスンなんだ、わかるね?」
ジュディ「ハイ・・・・」
グレミー「君と僕とで新しいザビ家の血統を作るんだ・・・・いいね?」
ジュディ「ハイ・・・・」
後編(夢から覚めて)

ジュディ「・・・・木星に行ってからはこういう夢見なくなってたのに・・・地球圏に戻って来たからなのかな?
    そもそもあの時は、ルイとミーシャがあんなことになってたって知って、
    一人でアーガマを飛び出して捕まっちゃって・・・ルイ、もう100時間もルイの声を聞いてないよ・・・
    会いたいよ、声を聞きたいよ・・・笑いかけて欲しいよ・・・・・・ルイ・・・・・・・」

ジュディ「あ、チェーンさん?アムロさんの部屋の前で何してるんです?」
チェーン「・・・あ、ジュディ?・・・・大尉を起こしに来たら怖い顔されたから、ここで待ってるのよ」
ジュディ「チェーンさん、アムロさんのことホントに大好きなんですね」
チェーン「もう!からかって!・・・・いつもは優しいのに、なんであんな怖い顔したんだろ?」
ジュディ「・・・・・嫌な夢でも見たんじゃないですか?」
チェーン「夢?・・・・そうかもね」
ジュディ「そうですよ・・・好きな人と一緒にいたら、きっとすぐに忘れますよ・・・」
第11話「ニュータイプ」

ハサウェイ「・・・だから、ニュータイプっていうのは、MSのスペシャリストのことなんだよ」
クェス「ふーん・・・あたしがインドで勉強したのは違うな。距離とか関係なく『わかりあえる』人たちのことだよ」
ハサウェイ「でも、アムロさんはわかりあえた相手を殺しちゃったって・・・・」
ジュディ「ハーイ!なんの話してるの?」
クェス「あ!ジュディ!」
ハサウェイ「あ、ジュディ。そうだ!ジュディもニュータイプなんでしょ?」
ジュディ「え?いや、よく言われるけど、実際どういうことかよくわかんないし・・・」
クェス「戦ってる相手ともわかりあえるってホントなの?」
ジュディ「え・・・(あたしはグレミーさんやハニエルさんとわかりあえてたのかなあ・・?)」
ハサウェイ「戦場で相手の考えることわかったら、強いだろなー!」
ジュディ「・・・そんなに、いいことじゃないと思うよ・・(死んでいく相手の気持ちまでわかるのはね)」
ハサウェイ「でも、ニュータイプになるにはやっぱりMSに乗らないとな」
クェス「それなら大丈夫だよ。さっきシュミレーターやらせてもらったもん!」
ハサウェイ「でも、戦場ってすごい怖いって義母さんが言ってたよ」
クェス「大丈夫だよ。ほら、これがあるもん」
ハサウェイ「・・・・なんだい?ビタミン剤かなんかなの?」
クェス「ううん、なんか飲んだら怖いとか寂しいとか忘れられる薬なんだって。インドでもらったの」
ハサウェイ「ジュディ?・・・・・どうしたの、急に怖い顔して?」
ジュディ「馬鹿っ!」
ハサウェイ「な、なにするんだよジュディ?いきなりクェスをひっぱたくなんて?」
クェス「う・・・・ジュディなんて嫌いだっ!」
ハサウェイ「あ、待ってよクェス!」
ジュディ「あ・・・・」
ブリーチ「あら?どうしたの、ジュディ?」
ジュディ「あ、ブリーチさん・・・」
ブリーチ「・・・・部屋にいらっしゃい。せっかくだから、一緒に飲みましょう?」
ジュディ「え・・・でもあたし・・・」
ブリーチ「いいのよ!私がいいって言ってるんだから。ただし、これはトップ・シークレットよ?」
ジュディ「あ、はい・・・じゃあお願いします」
第12話「ブリーチとジュディ」
ブリーチ「・・・で、ルイ君とは仲良くやってるの?」
ジュディ「あ・・・まあ、それなりに・・・」
ブリーチ「ダメよ、早く捕まえておかないと。いい男は、すぐどっか行っちゃうんだからね!」
 少し寂しげにそう話すブリーチを見ながら、ジュディはルイとの約束を思い出していた
 この戦いが終わったら一緒に・・・約束はしてみても、いざ想像してみると思わず顔が赤らんでしまう
ブリーチ「ん?・・・・あ!その反応は、なにかあるわね?」
ジュディ「え?いや、なんでもないですよ?」
ブリーチ「嘘おっしゃい!耳まで真っ赤じゃないの!さあ、白状しなさい!」
ジュディ「ブリーチさん!首、首しまってる!く、くるしい・・・」
ブリーチ「・・・ジュディ、絶対幸せになるのよ。あなたも私にとっては大事な娘なんだからね!」
ジュディ「ブリーチさん・・・うん、ありがと。あたしきっと幸せになるよ!」
ブリーチ「そう・・・・約束よ?」

ジュディ「・・・部屋に帰る前に、クェスに謝りに行かなきゃ。やっぱり叩いたのはよくないよね」
クェス「あ!ジュディ!」 ジュディ「クェス?あ、その・・さっきは・・・・」
クェス「さっきはごめんなさい!」 ジュディ「・・って、え?だって、叩いたのあたしだし・・・」
クェス「・・・・叩かれたときに、ジュディの気持ちが伝わってきたの!だから、悪いことしてたんだってわかったの」
ジュディ「クェス・・・」 クェス「さっきは『嫌いだ!』なんて言ってごめんね・・」
ジュディ「ううん、あたしの方こそ、叩いてごめんなさいね」
クェス「・・・・あのね、お願いしてもいいかな?」 ジュディ「なあに?言ってごらん」
クェス「あたしの、お姉さんになってくれないかな?」
ジュディ「・・・お姉さん?」 クェス「うん・・・ダメ?」
 とても真剣な目でジュディのことを見上げている
ジュディ「もちろん、いいわよ!」 クェス「やった!ジュディ大好き!」

アイリ「連邦政府の提供したコードで無事通過できます」
シェリル「・・・能天気な話よね」
ネオジオン士官「我々の根回しの成果と言っていただきたいですな」
シェリル「フフ、わかっているわよ。さて、開演時間が迫ってきたようね?」
アイリ「・・・そのようで」
第13話「ロンデニオン入港」

アムロ「・・・地球のチェーミンのこと、心配かい?」
ブリーチ「まあ、そりゃね・・・それに」
アムロ「それに?」
ブリーチ「今まで忙しくしていたからね。子供たちのこと、ちゃんと見てあげられてたのかなあって・・・」
アムロ「そんなことないさ。ブリーチは立派にあの子達の母親をやっているよ」
ブリーチ「だといいんだけどね・・・昔みたいに子供の考えてることわからなくなっちゃって・・・」
アムロ「あの年頃の子はそんなもんだよ。昔も今も変わりはしないさ」
ブリーチ「そうよね・・・・シェリルは本気で地球を冷却化するつもりなのかな?」
アムロ「俺たちの目の前でフィフスを地球に落としたじゃないか」
ブリーチ「・・・完全に寒冷化するには、まだ足りない。でも月の軌道内の石ころは全て連邦軍が管理している・・・
    だから、スウィートウォーターをネオ・ジオンの領土に承認させようと・・・」
アムロ「アデナウアー・パラヤはその交渉役か」
ブリーチ「・・・間違いないでしょうね」
アムロ「シェリルは俺たちと一緒に戦った時に、地球に残っている連中の実態に嫌気がさしたんだ」
ブリーチ「でしょうね」
アムロ「それで決着をつけに戻ってきたんだよ」
ブリーチ「・・・・・間もなくロンデニオンね」

アデナウアー「よく時間内に入ってくれた。これで地球は救われる」
ブリーチ「・・・交渉のご成功を」
アデナウアー「交渉?何の話かね?」
ブリーチ「散歩のために宇宙に出ていらっしゃるご身分でもないでしょう?」
アデナウアー「・・・連邦政府の発表があるまでは私のことについて他言は無用だぞ」
ブリーチ「はっ!」
クェス「じゃあ、またね!ジュディ、ハサウェイ!」
ジュディ「うん、またすぐ会えるよ!」
ハサウェイ「一息ついたら連絡くれよ!」

カムラン「会計監査局のカムランです。ご案内します」
アデナウアー「ふむ、頼む」
第14話「裏舞台」

ハサウェイ「アムロさーん!早く!」
ジュディ「いいの?チェーンさん、アムロさん取っちゃって」
チェーン「いいのよ、あなた達がいないところで仲良くしてるんだから!」
ジュディ「あらあら、見せつけちゃって!」
アムロ「俺も君達のような若い子と接してオジサン臭くならないようにしないといけないからな」
チェーン「・・・若い子じゃなくて悪かったですね!」
アムロ「あ、いや!そういう意味では・・・」
ブリーチ「ハサウェイ、電話よ!」
ハサウェイ「はーい!・・・あ、クェス?」
ブリーチ「・・・全く、近頃の子は相手の母親にデートの電話をいれるのかしら?」
アムロ「まあ、いいことじゃないか。ああそうだ、これ・・・」
ジュディ「あ!ハロだ!ひさしぶり!」
アムロ「チェーミンが欲しがってたんだろ?3代目だけどね」
ブリーチ「ありがと、アムロ。大事にさせるわね」
ハサウェイ「アムロさん!ドレークホテルだって、クェスを迎えに行ってもいいでしょ?」
ブリーチ「・・・また、母親の前で」
ジュディ「ありゃ、随分早い再会ね」

アイリ「よくいらしてくださいました」
アデナウアー「貴官こそ、わがロンデニオンにようこそ」
カムラン(ネオ・ジオンの士官だと?一体どういうことなんだ?)
第15話「交渉」

連邦高官「おお!総帥みずから」
カムラン(ネオ・ジオンのシェリル!?一体何が始まるんだ?)
アイリ「本日の交渉は我々が連邦政府に対して礼を尽くす立場・・・当然でしょう」
アデナウアー「我々も安心して交渉の席につけるというものです、閣下」
シェリル「・・それはけっこうなことですね」
アデナウアー「では、これより小惑星『アクシズ』の売却交渉を開始いたします」
カムラン(なんだって?)

アデナウアー「では、アクシズの引渡しはネオ・ジオン艦隊の武装解除後ということで・・・」
アイリ「了解しました。スウィートウォーターへの運搬はわがネオ・ジオン艦隊にやらせていただけますか?」
アデナウアー「なぜです?」
アイリ「我々は艦隊の者に失業手当も出せない現状でして・・・」
シェリル「・・・そうか、それは気付かなかったわね。私からも是非お願いしたい」
アデナウアー「そういうことでしたら了解しました。連邦軍への再就職も考慮しましょう
      それにアクシズの核エンジンはまだ使用可能ですので運搬にさほど困らないでしょう」
アイリ「昔のエンジンがまだ使えると?それは助かります」

シェリル「フ、フフフ・・・」
アイリ「・・・どうかされましたか?」
シェリル「見事な芝居だったわよ。笑いをこらえるので必死だったわ」
アイリ「・・・それはどうも」
シェリル「あなたはやはり副官向きのようね。これからも大いに働いてもらうことになるわよ」
アイリ「はっ!」
シェリル「ここに私がいることをロンドベルが知ったら、面白いことになりそうね」
アイリ「・・・・ご冗談を」
シェリル(アムロ、私はここにいる。ニュータイプだというなら私を感じてみなさい)

カムラン「このことを、ロンドベルのブリーチさんに知らせなければ!」
第16話「ドライブ」

ジュディ「どう?二人とも、初めてのコロニーは」
ハサウェイ「宇宙に来たら人の革新があるっていうの、信じられる気がするよ」
クェス「なんか、人が作ったのに地球よりも自然な感じ。不思議だね」
アムロ「今や人類第2の故郷だからな・・地球にはまだまだそれを理解できない人も多いけどね」
クェス「・・・あたしのお父さんみたいな人のことだよね」
アムロ「あ、いや・・・そういうつもりでは・・・」
クェス「いいんだよ。あたしは宇宙に出てきて、コロニー生まれのジュディとも仲良くなれたし」
ジュディ「クェス・・・」
ハサウェイ「あ、アムロさん!馬に乗っている人が!」
アムロ「ん?ま、まさか?」
ジュディ「誰なの?・・・・知らない人なのに、知っている感じ・・・」
ネオ・ジオン士官「どうされました?」
シェリル「アイリかギュネイを呼べ!」
ネオ・ジオン士官「は!」
アムロ「待つんだ!シェリル!」
ハサウェイ「あれが、シェリル、ジオン・ダイクンの娘・・・」
クェス「・・・どうしたの?ハサウェイ」
ジュディ「あの人が・・・アムロさん!もう少し車を近づけて!」
アムロ「何をする気だ?ジュディ!」
ジュディ「ここで捕まえなきゃ・・・たあっ!」
シェリル「く!?ああ?」
クェス「アムロ!ジュディが飛び降りちゃったよ!」
ハサウェイ「向こうの丘の下に転がっていっちゃったよ」
アムロ「なんだって、こんなところで!車から降りて追いかけるぞ!」
第17話「ジュディとシェリル」

シェリル「く!なんて無茶をする?何者だ?」
ジュディ「あてて・・・あ、あたしはジュディー!ジュディー・アーシタよ!」
シェリル「ジュディだと?フ、ハニエルを屠った小娘か・・・何をトチ狂ってノコノコ舞台に上がってきた!」
ジュディ「アムロさんたちと一緒に戦ったんでしょ?なんで、地球を潰すようなことを!?」
シェリル「フ!あそこに残っているのは、地球を汚すことしかできない重力に魂まで縛られた愚か者たちなのよ!」
ジュディ「人はわかりあえるのよ!」
シェリル「笑わせないで!だったら、今すぐ人類全てをわかりあわせてみせなさいよ!」
ジュディ「あなたがそんなだから、ハニエルさんはあんな寂しい人になっちゃったんだ!」
シェリル「私は亡霊などに興味はない!・・・私を不愉快にさせる小娘め!」
アムロ「そこまでだ!」
シェリル「アムロ・レイ・・・フ、遅かったじゃないの?」
アムロ「動くな!ここで貴様を止めさせてもらう!」
シェリル「・・・・できるのかしら?」
アムロ「やってやるさ!」
ハサウェイ「アムロさん、いけない!」
アムロ「く?ハサウェイ、何をする!銃を返すんだ!」
ハサウェイ「・・・僕はジオン・ダイクンの本は全て読んだ。今の腐った連邦政府には正義はない!シェリルのような人が今の時代には必要なんだ!」
クェス「ダメよ!ハサウェイ、戻ってらっしゃい!」
シェリル「フ、ありがとうボウヤ。ついていらっしゃい・・新しい時代をつくるために!」
ハサウェイ「は、はい!」
ジュディ「ハサウェイ!行っちゃいけない!」
アムロ「あ?あれは旧型のザク?」
アイリ「お迎えに上がりました、シェリル大佐」
シェリル「さすが早いな。助かる」
クェス「ハサウェイ、ハサウェーイ!」
ジュディ「・・・・?この感じ、どこかで?」
第18話「帰らぬわが子」

カムラン「お忙しいところを」
ブリーチ「お久しぶりですね、カムランさん。ミライ・・いえ、奥様はお元気ですか?」
カムラン「もちろん、元気にしております。いえ、それよりもお伝えしなければいけないことが・・・」
ブリーチ「なにか?・・・・クム、悪いんだけど、コーヒーのお代わりもらってきてくれない?」
クム「あ、はい。わかりました・・・」
ブリーチ「・・・で、どうしたんです?」
カムラン「シェリルがこのコロニーにいるんです!」
ブリーチ「なんですって?」
カムラン「連邦政府の高官たちと直接交渉を・・・」
ブリーチ「・・・あの戦闘はそのための陽動だったというの?」
カムラン「アデナウアーはそのためにアクシズをネオ・ジオンに・・・」
ブリーチ「なんてこと!連邦政府には人はいないの?」
カムラン「連中には今回の地球寒冷化対策の予算作りしか興味はないんですよ」
ブリーチ「もう!・・・・・・・あ、アムロ?それにみんな、クェスまで一緒に来たの?お土産の一つくらい買ってきたんでしょうね」
ジュディ「ブリーチさん、その・・・」
ブリーチ「な、なによ?そんなに暗い顔して・・・あら、そういえばハサウェイは?」
クェス「うっ・・・うっ・・・・」
アムロ「ブリーチ、すまない・・・俺がついていながら・・・」
ブリーチ「え・・・?何?一体どうしたって言うのよ・・・・」
第19話「親子」

ブリーチ「・・・・・・そう、ハサウェイが・・・ね」
アムロ「すまない・・・・俺がついていながら!」
クェス「うっ・・うっ・・・・」
ジュディ「ブリーチさん・・・」
ブリーチ「・・・あなた達に責任はありません。私は常日頃から子供たちには『自分の生きる道は自分で選べ』と
    教えてきたわ。今後ハサウェイ・ノアがネオ・ジオンの尖兵となって私達の前に姿を現した時は
    迷わず排除しなさい。これは命令です!」
ジュディ「ブ、ブリーチさん!?なんで?」
クェス「そんな!ひどいよ!」
ブリーチ「・・・私達の任務には、地球の命運がかかっているのよ!個人的感情を挟む余地などありません!」
クェス「なんで?血が繋がってないから?親子の絆って、そんなものなの?」
アムロ「・・・ブリーチ」
ブリーチ「・・・アムロ、私は部屋で少し休んでくるわ・・・・・何かあったら呼び出してちょうだい」
アムロ「あ、ああ・・・」
クェス「待ちなさいよ、冷血人間!あなたそれでも人の親なの?」
ジュディ「クェス、やめなさい!」
アムロ「・・・・君達が納得できないのはよくわかる。だが、ブリーチの気持ちも少しは考えてやってくれないか?」
クェス「そんなの、わかんないよ!」
ジュディ「クェス・・・」
アムロ「たとえ血は繋がっていなくても、ブリーチの子供たちへの愛情は本物の親子のそれ以上だ。
   自分が犠牲になることで子供を助けられるなら、ブリーチは間違いなくそうするだろう。
   付き合いの長い俺にはわかる。だが、今回犠牲になるのは、地球に残っている多くの罪もない人達だ。
   その中にはブリーチのもう一人の子供も含まれている・・・察してやってくれ」
クェス「でも、でも!それじゃあダメなんだよ!あたしがハサウェイを連れ戻す!そしたら、誰も泣かなくて済むんでしょ?」
ジュディ「そうだよ!あたし達が、きっとハサウェイを連れ帰ってくるよ!」
アムロ「・・・・・(何故、こんな悲しみを繰り返させる?シェリル!)」
第20話「電車にて」

シェリル「・・・どうしたのかしら?ハサウェイ」
ハサウェイ「い、いえ・・シェリル大佐は連邦政府の『お尋ね者』なんですよね?それがなんで・・・」
シェリル「変装もせずにこんな公共の交通機関で普通に移動しているのかって?」
ハサウェイ「え、ええ・・・」
シェリル「フフ、それはね・・・」
乗客A「総帥が乗っているって?」
乗客B「前の方だって」
乗客C「総帥、あちらのご夫人が総帥にこの花を受け取っていただきたいと・・・」
シェリル「フフ、ありがとう」
乗客A「おお!総帥だ!」
乗客D「総帥!私たちをお導きください!」
シェリル「ありがとう!あなた方こそ新しい時代の礎を築きゆく、宇宙世紀の主役なのです!」
乗客C「おお、総帥!ジーク・ジオン!」
乗客全体「ジーク・ジオン!ジーク・ジオン!ジーク・ジオン!」
ハサウェイ(すごい!コロニーの人達は誰が正義かちゃんとわかってるんだ!この人のお手伝いをするのが僕の仕事なんだ!)

ブリーチ「うっ、ううっ・・・・ハサウェイ・・ハサウェイ・・・・・」
第21話「父と娘」

アデナウアー「なんだね君たちは?それにクェスまで!ホテルにいろと言っただろうが!」
アムロ「あなたはシェリルの本性がわかってませんよ。アクシズを売り渡すなど!」
アデナウアー「どこからそんなことを聞きつけた?・・・アクシズを売った金で連邦政府の福祉政策が充実するんだ!
      さもなくばコロニーを潰すと脅しをかけたんだぞ!」
ジュディ「そんなスペースノイドを敵に回すようなことを、あの人がするはずないわ!
    シェリルの敵は地球に残ったあなた達みたいな人達じゃない!
    なんだって、そんなこともわからないのよ!」
アデナウアー「私はルナツーに言って武装解除の受け入れ準備に向かうのだ!」
アムロ「艦隊の武装解除?なんで、我々ロンド・ベルにやらせないんです!」
クェス「お父さん達がそんな考えだから、ハサウェイは!」
アデナウアー「ええい!父親の言うことが聞けん子などいらん!どうとでも好きにしろ!」
クェス「ああっ!」
ジュディ「ちょっと、あんた!」
アムロ「よせ!・・・我々ロンド・ベルは独自の行動を取らせてもらいますよ」
アデナウアー「フン!勝手にするがいい。だが君ら軍人に2年も任せて事態は全く好転しなかったんだ
       くれぐれも我々の足を引っ張るようなまねだけはしないでもらおう!」
アムロ「くっ!都合のいいことばかり言って!」
第22話「忠誠の代価」

ハサウェイ「大佐って本当にすごいんですね!コロニーの人達にあんなに尊敬されてるなんて。アイリさんもそう思いません?」
アイリ「・・・・ああ、そうだな・・・」
ハサウェイ「僕も大佐のためなら、きっと命だってかけてみせますよ!」
アイリ「・・・・・・」
ハサウェイ「・・・?どうしたんです?」
アイリ「・・・忠誠を尽くしたからといって、それに等しいだけの情を注いでもらえるわけではないぞ・・・」
ギュネイ「へえ〜?じゃあ、あんたはなんで大佐の下で働いてんだい?」
ハサウェイ「ギュネイさん?」
アイリ「・・・・・仕事だ」
ギュネイ「へ、そうかい!いいか!この際だからはっきり言っておくが、俺はあんたが気にいらねえ!
    研究所でも一人だけニュータイプ面しやがって!あんたみたいな女は癪に障るんだよ!」
アイリ「・・・それは奇遇だな。私もお前みたいな男は一番嫌いだ」
ギュネイ「・・てめえ!」
ハサウェイ「や、やめてください!」
ギュネイ「ち!興が削がれた。だがこれで済んだと思うなよ!」
アイリ「・・・フン」
ハサウェイ(お、おっかない人達だなあ・・・)
第23話「シミュレーター」

シェリル「それにしても、君は思い切ったことをするのね」
ハサウェイ「いえ、前々から大佐のことは尊敬していましたし・・・」
シェリル「フフ、光栄ね。でも、そのためにお義母さんを敵に回すことになったわね?」
ハサウェイ「・・・・僕は僕です!・・・義母は関係ありません」
シェリル「そう・・・若いのに立派なのね。そういう子は嫌いじゃないわよ?」
ハサウェイ「え・・・・?」
シェリル「アイリ!この子を『シミュレーター』で遊ばせてあげなさい。この年頃の子はああいうのが好きでしょう?」
アイリ「了解・・・・『シミュレーター』でね・・・ついてこい、ハサウェイ」
ハサウェイ「あ、はい!・・・・・・・・・・本物のMS用のシミュレーターなんですか?アイリさんもそれで・・・」
シェリル「フフフ・・・」
ナイル「あの少年を随分お気に召されたようですね」
シェリル「フ、ナイル・・・・α・アジールはまだ廃棄していないわね?」
ナイル「・・・・?あの失敗作がどうかしましたか?」
シェリル「・・・・相応しい生体コアが見つかったじゃない?」
ナイル「な!?あれは、サイコミュが強力すぎて、常人では5分と持たずに廃人になってしまうことは、2度の起動実験でお解りのはずです!」
シェリル「・・・・・常人なら、な?」
ナイル「・・・・・もしや、『シミュレーター』というのは・・・?」
シェリル「フフフ、『強くなるレッスン』よ・・・・」
ナイル「・・・・・・」
シェリル「・・・見損なったかしら?」
ナイル「いえ、私は既に大佐の理想のためにこの命をささげております・・・大佐がなさることが『大罪』であるというなら、
   私は喜んでその罪をも共有させていただく覚悟です。」
シェリル「フ、ナイル・・・お前がいてくれて本当に助かる・・・」
ナイル「そんな、私などに・・・身に余る光栄に、体の震えを止める術を持ちません」

ハサウェイ「・・・ほら、アイリさん。どんどんスコアが上がっていくよ!僕って案外天才かもね!」
アイリ(シェリル・アズナブル!・・・・・なぜ私にこのような役目を?)
24話「シェリルの見た夢」

ラミル「何故あなたはシェリル大佐の敵として現れたんです!
   あなたは力を持ちすぎているんだ!
   命をかけて守りたいと思う人がいるわけじゃないのに・・・
   そんな人に僕は負けるわけにはいかないんだ!負けたら、僕の大佐への想いも全部嘘になってしまう!」
アムロ「なんだと!?」
ラミル「僕にはわかります!あなたには家族も、故郷もない!誰かを愛したことさえないんだ!」
アムロ「だから・・・だからってなんだっていうんだ!守るものがなければ戦ってはいけないというのか!」
ラミル「それは不自然なんですよ!」
アムロ「じゃあラミル、君はシェリルの為に命を懸けるというのか?」
ラミル「・・・・・大佐は、僕を暗い世界から連れ出してくれた!自由に笑うことを教えてくれた!
   だから、僕は命を懸けられるんだ!」
アムロ「ラミル・スン・・・・」
ラミル「・・・こういう形で出会わなければ、僕たちはきっといい友達になれたんでしょうね」
アムロ「それが運命だって言うんなら、残酷だよな」
シェリル「なんなの、この感じは?ラミルと敵が共鳴しているというの?
    ・・・その子は誰にも渡さない!敵との戯言はやめなさい!」
ラミル「大佐!」
アムロ「シェリル!」
セイラ「やめて、姉さん!」
シェリル「ええい!戦闘機もどきが!」
ラミル「大佐、いけない!」
シェリル「なんですって?アルティシアなの?」
アムロ「シェリル、もらった!」
シェリル「あ?やられる!?」
ラミル「大佐は、僕が守るんだあ!」
アムロ「ああっ、しまった!」
シェリル「ラミル!?ラミル――!!」

ナイル「・・・・・大佐、大佐・・・・大丈夫ですか?」
シェリル「ん・・・・・ナイル、か・・・」
第25話「ナイルとシェリル」

ナイル「大丈夫ですか?大佐・・・随分うなされていたようですが・・・」
シェリル「・・・・ナイル」
ナイル「どうされました?」
シェリル「私は・・・・寝言を言っていたか?」
ナイル「・・・・・」
シェリル「どうなんだ?」
ナイル「はい・・・言っておられました」
シェリル「そうか・・・ナイル、私は・・」
ナイル「何も仰らないでください!私は今こうして大佐のお側にいることができる以上のことを望んではいません」
シェリル「ナイル・・・」
ナイル「大佐、この作戦が成功すれば後世の歴史において大佐は間違いなく『人類史上最悪の罪人』として語り継がれるでしょう・・・」
シェリル「今こうして間近に私の成すことを理解してくれる者がいる。顔も見ることのない連中になんと言われようとも子細なことよ」
ナイル「・・・大佐はあのアムロ・レイを憎んでいらっしゃるのですか?」
シェリル「フ、昔はそうだったかもしれないわね・・・今はジュディ・アーシタ、あの少女の方が気になる」
ナイル「・・・・ジュディ・アーシタに関してわかるだけのことは調べておきました」
シェリル「さすがね。フ、大した戦績だ・・・しかしこれほど過酷な経験を積みながらもあんな目ができるとはな・・・」
ナイル「間違いなく、本物のニュータイプでしょう」
シェリル「フフ、あのハニエルがすんなり死に場所を決められるわけだ・・・
    ナイル、明日の作戦は頼んだわよ。先にアクシズで待っている」
ナイル「はい、かならず、ルナツーの核をお届けします・・お休み前にワインでもどうです?」
シェリル「ワイン、か・・・私はワインは好かないのだがな。せっかくだからいただこうか」
第26話「チェーミン」

チェーミン「ハサウェイ、ちゃんとお義母さんの所に行けたかなあ・・?」
女性「どう、具合は?・・・熱は大分下がったようね」
チェーミン「あ、ありがとうございます」
院長「理事長!こちらにいらっしゃいましたか!」
女性「あら、院長先生、どうかされたのですか?」
院長「どうもこうもありませんよ!何故地球に残られたんです!あなたなら簡単に・・・」
女性「院長先生だって、こうして残っていらっしゃるじゃありませんか?」
院長「わ、私にはこの病院にいらっしゃる患者さんを最後まで守る義務があります!
  しかし、あなたのような立派な方に万一のことがあったら、それこそ世界の損失ですよ!」
女性「・・・・・これは、私と姉の戦いでもあるのよ・・・」
院長「・・・お姉様がいらっしゃったので?」
女性「ええ・・・『いた』と言った方が正確かしらね」
チェーミン「ハサウェイとお義母さん、元気してるのかなあ・・・」
第27話「それぞれの夜・前編」

クェス「・・・・うっ、うっ・・・・」
ブリーチ「あら、クェス?どうしたの、こんなところで?」
クェス「あ・・・ブリーチ?」
ブリーチ「あらあら、涙でグショグショにして・・・せっかくの綺麗な顔が台無しよ?」
クェス「・・・お父さんが、あたしのこといらないって・・・あたし、お母さんも早くに死んじゃったから・・・」
ブリーチ「そう・・・今日は私の部屋にいらっしゃい。一緒に寝てあげるわよ?」
クェス「え・・・?」
ブリーチ「イヤ?」
クェス「ううん、イヤじゃない!あたしブリーチと一緒に寝るよ!」
ブリーチ「よし、決まり!じゃあ、早速私の部屋に案内したげるわね」
クェス「あ、あのブリーチ・・・・」
ブリーチ「ん?どうしたの?」
クェス「さっきはひどいこと言ってごめんね」
ブリーチ「・・いいのいいの!そんなの気にしなくて。あ、そうだ。私寝相悪いから、覚悟しておきなさいよ!」

チェーン「・・・大丈夫でしょうか?」
アムロ「何がだい?」
チェーン「シェリルを止められなければ地球は・・・」
アムロ「大丈夫さ。俺が設計して君が整備をするνガンダムがあるんだ。上手くいかないはずはないだろ?」
チェーン「そりゃあ、そうですね!」
アムロ「そうさ」
チェーン「・・・あの、大尉・・・・・」
アムロ「なんだい?」
チェーン「あ、いえ・・・・・・その、ちゃんと帰ってきてくださいね?」
アムロ「ああ、可愛いチェーンのために、ちゃんと帰ってくるさ」
チェーン「ありがとうございます・・・・・今日はずっとここにいてもいいですよね?」
第28話「それぞれの夜・後編」

レズン「あ?こんな時間まで食堂で飯を食ってる奴がいるとはね」
ヤザン「フン!明日も腹いっぱい飯を食える保証がどこにある?」
レズン「・・・腹壊して足引っ張るんじゃないよ!明日の作戦は聞いてるんだろう!」
ヤザン「いいか、ガンダムもどきは俺の獲物だ。邪魔をしたら後ろから撃ち抜くぞ!」
レズン「・・・フ、好きにしなよ」

ケーラ「リ・ガズィ、使えるんだね?」
アストナージ「ええ、保証書でもつけときましょうか?」
ケーラ「よーし!これで、一人でシェリルを叩き潰せる!」
アストナージ「そういうのやめてくださいよ。中尉に怪我でもされたら・・・・」
ケーラ「大丈夫だよ、あたしには宇宙一のメカニック様がついたんだからさ」
アストナージ「俺、整備と祈ることしかできないですけど、中尉のこと・・・」
ケーラ「わかってるよ・・・アストナージ」

トーレス「お、まだ起きてたのか?クム」
クム「あ、トーレスさんも・・・」
トーレス「お前さんもつらい立場だな・・・」
クム「私なら大丈夫ですよ・・・この艦に乗った時から、覚悟はできていました」
トーレス「そうか・・・とにかく今日はもう寝ろ」
クム「トーレスさんは?」
トーレス「俺か?俺は省エネ型だから、人より遅くまで働いてるのさ」

アイリ「・・・・・因果なものだな。所詮他の生き方など・・・最初からわかっていたことだがな・・・」

ギュネイ「空が・・・・落ちる!・・・・くそ!またこの夢だ!」

ハサウェイ「・・・僕は、天才だ、僕は、ニュータイプなんだ、僕は・・・・」

ジュディ「う〜ん、むにゃむにゃ・・・・えへへ、ルイだ〜い好き!・・・・くーくー・・・・」
第29話「スウィートウォーター演説」

シェリル
「諸君らも知っての通り、このコロニー、スウィートウォーターは、密閉型とオープン型を繋ぎ合わせて建造された、きわめて不安定な物です。
しかも、地球連邦政府が難民に対して行った施策はここまでで、入れ物に放り込んでしまえばよしとし、
彼らは地球に引きこもり、我々宇宙移民者、すなわちスペースノイドに手を差し伸べることは一切しませんでした。
私の父、ジオン・ダイクンがスペースノイドの自治権を地球に要求した時、父ジオンはザビ家によって暗殺されました。
そしてそのザビ家一統はジオン公国を騙り、地球に独立戦争を仕掛け、彼らの敗北に終わりました。それはいいでしょう。
ですがその結果、増長した連邦政府は腐敗し、連邦政府内の覇権争いを生み、
ザビ家の残党を騙るハニエルの跳梁ともなりました。これが、難民を生んだ歴史です。
ここに至って私は、人類が今後、絶対に争いの歴史を繰り返さないようにすべきであると確信しました。
それが、アクシズを地球に落とす作戦の真の目的です。
これによって、地球圏の戦争の源である地球に居続ける人々を粛清します。
我々は正史には『罪人』として記憶されることとなるでしょう。
ですが、我々のこの罪深き行為こそが、人類を真の革新へと導くただ一つの術なのです。
そのためならば、私は喜んで『火刑台上のジャンヌ・ダルク』となりましょう。
ここに集った真の正義を知る闘士たちよ!
あと一息、諸君らの力を私に貸してほしい。
そして私は、父ジオンの元に召されるでしょう!」

ネオ・ジオン兵「おお、大佐!」
ネオ・ジオン兵「俺は大佐にどこまでもついてくぞ!」
ネオ・ジオン兵「スウィートウォーターの女神だ!」
兵全体「ジーク!ジーク!ジーク!」

レズン「・・・ああいうのがカリスマっていうのかね?」
ギュネイ「フン!さぞいい気分だろうな!」
レズン「気に入らないのかい?」
ギュネイ「うるさい!俺にかまうな!」
レズン「・・・フ、かわいいよ」
第30話「α」
ナイル「レウルーラのバルーンダミーですか。これで連中の目を欺けますか?」
シェリル「それくらいのリスクがある方がこちらも楽しめるというもの。
         それに、ああいった連中は船の数しか確認しないものよ」
ナイル「は・・・大佐、どうしてもご自身の隊だけでアクシズに向かわれるのですか?
   せめて、レズンの隊だけでも・・・」
シェリル「ナイル・・・私は誰だ?言ってみろ」
ナイル「はっ!シェリル・アズナブル大佐であります!」
シェリル「フ、わかっているじゃない・・・では、このシェリルに必要以上の戦力など必要ないこともわかるわね?」
ナイル「は・・・申し訳ありません」
シェリル「フ、いいのよ・・・あなたが私を気遣ってくれているのはわかっている・・・でも私には『切り札』がある」
ナイル「・・・・αですか?」
シェリル「そういうことよ・・・・『コア』の準備はどうか?」
ナイル「・・大幅な強化を行なった為、生体の40%を機械で補強しています・・・」
シェリル「フ、噂をすれば・・・『コア』が搬入されてきたようね?」
ハサウェイ「あ・・・・う・・・」
シェリル「フ・・・これで敵味方の識別はできるの?」
ナイル「・・・・実験では誤差0・3パーセント以内で信号識別に成功していますが」
シェリル「そう、会話は可能なの?」
ナイル「命令はプログラムの入力で行ないますので・・・あまり明瞭な会話は不可能化と・・」
シェリル「そう・・・ハサウェイ、聞こえて?」
ハサウェイ「う・・・・た、大佐デスか・・・?」
シェリル「そうよ・・・いい?ちゃんと任務を果たせば、私が愛してあげるわ・・・」
ハサウェイ「アイ・・・?・・・・・α、任務了解・・・」
シェリル「フフ、いい子ね・・・」
ナイル「・・・・・αへの接続、急げ!」
ネオ・ジオン兵「はっ!」
シェリル「フ・・・私は間違いなく地獄に堕ちるでしょうね?」
ナイル「・・・どこであろうと、私は大佐につき従うだけです」
シェリル「・・・それとスウィートウォーターから例のものをアクシズに運ばせる」
ナイル「・・・・それほどのご覚悟ですか」
シェリル「フ、覚悟など、この作戦を決めたときから固まっているわ・・・」
第31話「商売」

アデナウアー「・・・あのルナツーには、旧世紀からの核がどれだけ貯蔵されているのかね?」
クランプ艦長「はっ、ネオ・ジオンの全艦艇を数百回殲滅できる量はあります」
アデナウアー「くっくっく・・・シェリルもそれを良く知っているのだよ。
      大体、本気でその様な馬鹿げたことができると思うかね?
      我々と『商売』がしたかっただけなんだよ・・・女にしては実に賢明ではないかね?」
クランプ艦長「・・・我々ロンドベルは戦争をしたがっているとおっしゃりたいのですか?」
アデナウアー「まあ、君らにとってはそれが『商売』なんだろうがな。少なくとも、地球からはそう見えるよ」
オペレーター「参謀次官、スウィートウォーターの放送です。」
クランプ艦長「上のモニターで」
アデナウアー「ふむ、電波状態は良好だな。軍艦にしてはよいものを使っている」
クランプ艦長「・・・・旗艦レウルーラは後方か」
オペレーター「数は揃っています・・あ、いや情報より一隻多いようです」
アデナウアー「くくく、シェリルは『商売』のルールをよく知っているのだよ。君らも見習ったらどうかね?
      もっとも、今後君ら軍人には地球の海岸掃除くらいの仕事しかないだろうがな」
クランプ艦長「くっ・・・・・・」

ブリーチ「ルナツー以外に核弾頭が15機もあったなんて・・・」
カムラン「しかし、会計監査局預かりのものですから、博物館域の代物ですよ。くれぐれも気をつけてください」
ジュディ「でも、こんなことしたらカムランさんが・・・・」
カムラン「ははは、ずっとこういう仕事ばかりしてましたから、なんとでも上手く処理できますよ」
ジュディ「でも・・・・」
カムラン「大丈夫です!それに、ミライがここにいたら、きっと同じことをしていたでしょう」
ブリーチ「ありがとうございます。必ずシェリルを止めてみせます!・・・・ミライ、奥様によろしく」
カムラン「ええ、ネオ・ジオンの艦隊が武装解除のため発進したって言う話、嘘ですかね?」
アムロ「でしょうね。見せかけでしょう」
クェス「・・・・・・・・」

カムラン「・・・・・はは、終身刑は免れないかな・・・」
32話「ルナツー」

連邦オペレーター「ネオ・ジオン艦隊確認、スウィートウォーター発進数と数、同じ」
アデナウアー「艦長、当旗艦『クラップ』を前に出せ」
クラップ艦長「な!?危険です!そんなマネは・・・」
アデナウアー「私の大物振りを、シェリルや、政府の他の連中に見せつけるいい機会なのだよ」
クラップ艦長「そ、そんな勝手な・・・!」
アデナウアー「艦長、誰に向かって意見しているのかね?・・・・君も退役が近いのだろう?」
クラップ艦長「くっ・・・・その代り、MS隊を前面に展開させますよ!」
アデナウアー「フン、小心者め・・・そんなことだからその年になってもそのような身分に甘んじておれるのだな。
      好きにするがいい」
クラップ艦長「・・・・MS隊、艦隊前面に展開しろ!」

ネオ・ジオンオペレーター「ルナツー艦隊、MS隊を展開しています。旗艦『クランプ』は前に出ているようです」
ナイル「ルナツーの艦隊司令は一年戦争時代からの生き残り・・・なかなかの戦上手らしいな・・・
        まともにやりあってはこの戦闘も一筋縄ではいかんな・・・
        だが、ここで時間を取られれば、それだけ我らのアクシズ行きは遅れることになる・・・」
アイリ「旗艦を落とせばよいのでしょう?」
ナイル「・・・お前にできるというのか?」
アイリ「ご命令とあらば」
ナイル「フム・・・いいだろう。だが、妙な素振りを見せれば、後から砲身が向けられていることを忘れるな」
アイリ「・・・お好きにどうぞ」

連邦オペレーター「ネオ・ジオン艦隊から入電、先遣してMS隊の指揮官が投降し、武装解除の段取りを打ち合わせたいとのことです」
クランプ艦長「それは、MSでこの艦に投降するという意味か?」
連邦オペレーター「そのようです」
クランプ艦長「馬鹿な!そんな話が呑めるか!」
第33話「ネオ・ジオンのアイリ」

アデナウアー「フン、これだけのMS隊の前で、たった一機でなにができるというのだ?」
クランプ艦長「しかし、相手がニュータイプならば!」
アデナウアー「ニュータイプだと?そんなものはスペースノイドどもの妄想に過ぎんよ」
クランプ艦長「お言葉ですが、自分はこの目でコンペイ島にてジオンのニュータイプを見ているのです!」
アデナウアー「・・・おかしなマネをしようとしたら、その場で落としてしまえば問題なかろう」
クランプ艦長「くっ・・・ネオ・ジオン旗艦に伝えろ!不振な動きをしたら即撃墜するとな!」
アデナウアー(フ、これで政府内での私の評価もうなぎのぼりだ。クェスも私を立派な父親だと尊敬するだろう)

ネオ・ジオンオペレーター「ルナツー守備隊から入電、MSでの投降を認めるそうです!」
ナイル「乗ってくれたか・・・第一段階は成功だな。アイリが失敗した場合はそのまま戦闘に入る。MS隊は発進準備をしておけ!」

ギュネイ「よう!今から死にに行く気分はどうだ?泣いてお願いしたら、代わってやってもいいぜ?」
アイリ「・・・・・お前には無理な仕事だ」
ギュネイ「へ!可愛くねえ女だぜ!蜂の巣にされてきな!」
レズン「ボウヤ、遊んでんじゃないよ!さっさと戦闘準備でもしてな!」
ギュネイ「チッ!・・・・よう、あんたネオ・ジオンに来る前はどこにいた?」
アイリ「・・・答える必要はないな」
ギュネイ「フン、・・・まあ思い過ごしか。せいぜい点数稼いで総帥に褒めて貰うんだな!」
ヤザン「さっさと来い!・・・だからガキは嫌いなんだよ!」
ギュネイ「うわっ!?・・・おっさん!髪引っ張るんじゃねえよ!」
アイリ「・・・・・こういう仕事は慣れているからな・・・・・・整備!ファンネルの調整はどうか?」

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作:・・・・ ◆iFt60ZwDvEさん


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