13.2019年の練習録

2016年2017年2018年に続き、同様の頁を起こします。

 

2019年1月:プロコ7番1楽章?

昨年は、演奏会での失敗から長く低迷しましたが、暮れに向けてようやく回復して、昨年末の忘年会に行ってみたら、昔の仲間の「寄る年波」な低迷の中で、相対的には一番元気ということで、終わりよければ・・な一年だった、ということにします。

昨年末に、
> プロコ7番3楽章を弾く度ノンペダルに苦情を言っていたM先輩が、今年はノンペダル込みで評価してくれた
> のを素直に喜んでおります。。。すぐにでも挫折しそうですが(←と今から予防線を張る駄目な私)、
> 「それなら、次は1,2楽章も練習しよっかな〜」
と書いたとおりに、あっけなく第1楽章を練習し始めています。

以前(2017年7月)に、第3楽章に続いて、第2楽章を弾こうか、と一瞬思ったのでした。その時には譜読みが面倒くさくなって、プロコ5番第3楽章に走ったのでした(そして、そのまま5番の全楽章が一応弾けるようになったのでした)。7番を「普通の人」の前で弾くとしたら、第3楽章が一番格好良く、ある程度長い時間弾けるのなら、それに第2楽章を添えるのが妥当だろう、と当時も今も思っています。でも、勢いで第1楽章の方を練習し始めました。

まず、子供が年末に録画した「ガキの使い」の「年越しスペシャル」を延々と見ている間に、2階の電子ピアノで延々と譜読みをしました。展開部のどうしようもないところ以外はまあまあ流れるようになってから、リビングのピアノで弾いています。1月5日時点で、弾けるところはそれなりに、弾けないところもそれなりに弾いて、最初から16分前後で通るようにはなりました。ちなみにプロは8分切るくらいです。

クラスターみたい、と漠然と思っていたのですが、違う音を叩くと(どこが違うのかは分からなくても)とにかく違っていることが、耳の記憶で結構はっきり分かるのに驚きました。プロコフィエフが、鋭い不協和音を、比較的少ない音で混濁させないように書いているのが分かりました。ゆっくり弾く範囲でも十分この不協和音に酔えます。

ただ、家族受け、というか、家内受けは、良いはずないだろうと思っています。家内の感想は怖くてまだ聞けていませんが、次男は「耳に突き刺さるような」との感想でした。文句が出るまでは淡々と練習を続けるつもりです。(ここまで19.01.05)

 

家内の感想は聞けていないままですが、気が付いていないはずはないので、一応受け入れられているもの、と都合の良い方に想像することにしました。日々これを中心に弾きつつ、ラヴェルのトッカータ、プロコ7番3楽章、ショパン=ゴドフスキーの1番24番、までは練習して、スクリアービンOp42-5、バッハ=ラフマニノフの「プレリュード」、プロコソナタ5番、は落としています。

それにしても、この7番第1楽章、何と禍々しくも美しいのでしょうか。高校生の時にリヒテルのLPを買って(初めて聞いた時は「なんじゃこりゃ」だったのも覚えてます)以来の憧れの曲です。

アンダンティーノの第2主題は、(今はまだ怪しいですが)そのうちに弾けるようになると思います。それ以外のアレグロで、8分音符がチョロチョロしているところは、全て難所足りうるのですが、

最大難所の最有力候補はここです(右画像、クリックで拡大)。第2主題の提示が終わって加速していって、Allegro に復帰してまもなく、の地点になります。

大体、8分音符が続くだけでヤバイのに、重音の連続、それも9度が大量に混じります。8分音符を繋ぐ横棒が6/8のリズムを無視するように書かれています。

最初の譜読み時点で両手でそのまま弾くと、本当に一音ずつ拾ってしか弾けません。右手だけで弾こうとしましたが、それでも殆ど改善されません。これではいかんだろう、と少し考えてみました。

リズムが取れるまでは練習すらできない、というのは7番3楽章の方で痛感しましたので、まず、横棒を全て無視して、6/8を徹底して(音符3つを一かたまりにして)、右手だけ弾いてみて、ようやく一音ずつ拾う状態からは脱しました。が、それでも前後の箇所を両手で弾けるテンポの、そのまた半分がいいところです。

というところで、譜例の4小節目から7小節目を3/4(音符2つをひとかたまり)で取る(譜例の赤括弧参照)のを試してみて、ようやく前進しました。1月13日現在で、右手片手なら前後の両手に遜色ないテンポ(プロの半分強)で弾けるようになりました。両手だと未だかなり怪しいのですが、ともかく自分が何を弾いているのか認識できるようになりました。

他の最大難所候補は、この2頁後の右手16分音符上昇音階です。こちらも同程度にしか弾けていませんが、部分練習した量が大分違いますので、譜例箇所の方が難しいのだろうと想像しています。

こんな調子ですので、この曲が人前に出せるレベルで弾けるようになるのか、の見通しはまだ立ちませんが、

もうしばらく練習するのは間違いないので、製本最悪なMCAのソナタ全集(開いた箇所から、開き癖がつくより前に、次々崩壊していく)を使うのは止めて、IMSLPの楽譜をプリントアウトしました。

そのついでに、第2主題部の中では苦戦している箇所の譜面表記をペイントで書き直しました。
譜例の、左がオリジナル、右が修整後、です。再現部の類似箇所でも同じ処置をしました。ほぼ見分けのつかないレベルで書き直せたと思っています。
#何故プロコフィエフがこちらで記譜しなかったのでしょうか? 右手で弾かせたかった?

こちらの譜面に修整しても、まだ多少苦戦していますが、覚えてしまえば大丈夫でしょう。

ラヴェルのトッカータ(こちらも学生時代からの憧れ曲かつ自分には縁の無い曲と決め付けていた)でも、2016年2月の記録によると、練習開始から2週間でプロのテンポの半分だったらしいので、まだ見込みはありそうです。(ここまで19.01.13)

 

この曲(プロコ7番1楽章)について、意を決して家内に聞いてみました。
「パパの好きそうな曲だと思った」
「抑えて弾いてくれている分には、そううるさくない」
と、覚悟していたよりは遥かにマシな評価でした。
#ついでに、フォーレの舟歌10番の不評ぶり(無敵?)を再確認しました。

(プロコ7番1楽章が)「明るいのか暗いのかはっきりしない感じがする」というので、
・この楽章が「動−静−動−静−動」の作りになっていること、
・これが第1楽章で、(これも家内には耳タコ状態になっている)第3楽章まで繋がっていること、
等を説明したら、色々と腑に落ちたらしいです。

豊富な練習量を反映して、アンダンティーノがかなり速め、ではありますが、12分を切れるようになりました。問題箇所も絞れて来ました。1頁目の両手8分音符進行は何とかなりそうです。その先、提示部が終わるまで問題箇所はありません。上述したように、展開部には色々問題があります。それでも右手重音進行、16分音符上昇音階、の2大難所とも「ゆっくりであっても弾けない」状態は脱しました。最後の頁の両手8分音符進行の方は、最初の頁の水準には達していません。。

こうしている一方で、ショパン=ゴドフスキーの24番(エオリアンハープ)で記憶が飛びました。この曲、楽譜見ながら弾こうとすると、脳内の処理系がパンクするので暗譜でしか弾けないのですが、これまでも何箇所かで飛ばしていて、そして今回また別の場所で飛びました。メモリ領域の圧迫が深刻化しているような気がします。一度飛んでしまうと、楽譜を見ながらでは弾けないに近いので、リスタートに手間が掛かるのですが、何とか元通りにはなりました。

その他の、ラヴェルのトッカータ、プロコ7番3楽章、ショパン=ゴドフスキーの1番、は今のところ順調です。7番の1楽章2楽章が出来上がる前に、3楽章が駄目になったら本末転倒ですので、これだけでも何とかしたいところです。(ここまで19.01.20)

 

 

 
2019年2月:プロコ7番2楽章も!

プロコ7番1楽章が何とかなりそうな気がしてきたので、図々しくも早速第2楽章も譜読みを始めました。2年前に放り出した際には最後まで譜読みが辿り着いていなかったように思いますが、今回は大して苦労することなく通ってしまいました。8分音符で流れているところは問題なく、16分音符が増えてくるあたりからそれなりに大変です。さらに細かい音符では128分音符(!)まで出てきますが、ここの指の動きは最大限に素直なので何とかなるでしょう。64分音符の音階の方が不安ですが、ここも素直な方です。16分音符の重音で臨時記号が多いところが今は一番弾けていませんが、覚えてしまえば弾けるでしょう。というわけで、この楽章も何とかなりそうな気になってきました。

何故2年前に譜読みが出来なかったのか、とは思いますが、この年になってもまだ進歩している、と思うことも出来ますし、2年前に放り出したからソナタ5番全曲を一応弾けるようになったのだ、と思うことも出来ます。良いことづくめだったことにしましょう。

第1楽章は少しずつ前進しています。譜読み段階で感じていた「禍々しさ」は後退して、「古典的な響き」に聞こえてきました。これも前進の一つの形、なのでしょう。上述の2大難所とも、当たるかどうかはともかく、演奏テンポの中に組み入れられるようになりました。これで全曲を通して25分を切れるくらいです。他の曲もまずまず順調です。(ここまで19.02.03)

 

受験生の長男には、「年明けから突然パパが弾き始めた曲」についての感想を聞けていないのですが、私立高校の試験が2校とも終わった日に、その長男が第1楽章の冒頭を弾こうとしていたからには、十分気に入っているのだろう、と思うことにしました。2校とも合格していたので、パパのピアノ練習は受験勉強の邪魔にはなっていないと判断して、本命の公立入試に向けて、パパも一段と練習を強化しようと決意を新たにしております。さて、

第2楽章がそれらしくなってきたように思ったので、家内に聞いてみました。
「これは好き」「ずっとこれだといいんだけど」

というので、前後の楽章は、と聞くと、
「第1楽章はそんなに嫌いじゃないよ」・・・ようするに、「第3楽章がうるさい」らしいです。

というところで、ペトロフの演奏で第1楽章を聞かせたら、
「別の曲みたい」「ポキポキしたところが、この速さだと格好いいのね」
・・・速いところのテンポが全然違うので、これも止むを得ません。

「パパはいつも格好いい曲を選ぶね」、とフォローされました。

この第1楽章のテンポ、すぐには上げられそうにないです。地道に練習します。これに比べると第2楽章は大分簡単でした。

他は大体順調な中で、ショパン=ゴドフスキーの24番がまた小トラブル、先月こけたところの1小節前(最終頁の1小節目)が弾けなくなりました。トラブってから楽譜を見ても、この曲の場合は指使いがすぐには戻せないのです。それでも何とか部分練習をして通るようになってから、通しで弾こうとしたら、今度は1頁目でこけました。が、もう一度最初から弾くと通ってしまったので、どこでこけたか、よく分からなくなりました。処理能力オーバーになってしまうので、楽譜を見ながらでは弾くに弾けないこの曲で、こんなことばかりやっていますが、それでも練習曲として極めて優秀だと思うので、引き続けています。(ここまで19.02.10)

 

第2楽章なら、弾けるようになりそうです。128分音符はただの1オクターブ上昇で問題なし、64分音符は2オクターブですが遅くもなるので何とかなりそう、16分音符の重音進行も覚えてしまえば弾けそうです・・と書いてみると、3週前とほぼ同文ですが、これらが、まだあちこち不完全ながら、ほぼ形になってきました。比べれば、第1楽章の方が大変です。

急−緩−急−緩−急 の、緩の部分は問題ありません。3つの急の部分は同じテンポであるはず(2回目の急には come prima と明示してある。3回目にはないが、テンポ指示自体は同じ)ですが、練習途上の二流素人としては、そうも言っておられません。

最初の急は、1頁目の両手8分音符進行以外は簡単ですので、この部分が弾けるスピードで弾いてしまいます。最初の緩も割と速めで弾いてしまいます。で、そこから2回目の急に向かって、29小節に及ぶアッチェレランドが指定されているのですが、そのまま速くしたら一番難しい2回目の急は弾けませんし、アッチェレランドの加速感も欲しいのです。そこで、

アッチェレランド開始直後の同音連打3つが左右交替するところで、テンポをすとんと落として、そこから少し加速するのだけれど、 come prima までは行かない、ということで2回目の急を概ね弾けるテンポに留めております。

3回目の急は、譜読みでは2回目よりも簡単ですが、速く弾こうとした際に問題が起きる点では2回目にも劣らないと思います。ここは、2回の緩から、そのままのテンポで繋いでしまっています。最終頁で最後に ff になるところは、このテンポでは非常に物足りないのですが、その直前の両手8分音符進行に問題がありすぎるので、やむを得ません。

こんな風に、今後しばらく、下手すると何ヶ月間は、進歩が表に出にくい状態が続きそうです。

弾いている他の3曲は、年明けから続けざまに問題を出したショパン=ゴドフスキーの24番も含め、安定しています。(ここまで19.02.24)

 

 

 
2019年3月:我慢の季節

長男の入試が、7日8日の公立高校で全部終わり、年明けからパパが突然「狂ったように」プロコ7番の1、2楽章を練習し始めたのにも関わらず、首尾よく第一志望に合格となりました(19日の発表まで随分待たされました)。

長男に聞いてみたら、
「年明けから弾いていたのが新作とは気づいていなかった」
ということなので、気にせずに集中できていたのでしょう(・・と、都合よく解釈する)。

今月に入っても、プロコフィエフのソナタ第7番を最優先で弾いています。第2楽章が大体何とかなってきてからは、大抵全3楽章を通して弾いています。

通して弾けるようになって暫くは、「この曲を練習している私」は大変に幸せでした。

しかし、その幸せは長くは続かず、「第1楽章が中々上手くならない私」は、我慢の季節を迎えています。

「第1楽章の最難関候補」と上述した、両手重音進行の箇所(譜例)は、やはり大変です。楽譜を見ながら弾く余裕はないので、覚えてしまうしかないようです。

譜例の上段までは大体覚えましたが、下段までは未だ覚えきれません。そこで、下段の2小節目までに、右に示すように、8分音符の横棒位置を、私が取っているリズムに合うような変造を施しました。

やってみると、これはかなりいいです。オリジナル楽譜のままだと、横棒位置に余分な神経を取られて、おたおたしてばかり、でしたが、変造後だと、もっぱら左手の楽譜を見ながら、そこそこのテンポで弾けるようになってきました。

右手は片手練習の成果により、概ね勝手に手が動けるようになっていたのでしょう。その状態で、気を散らすことなく左手に集中できれば、テンポを多少上げられる、ということのようです。

第2楽章は大体弾けるようになりました。一番怪しいのが、「2つ目の64分音符上昇スケール」です。1つ目よりこちらが怪しくなるのは、スケールの冒頭が両手ともタイで、「ヨーイドン」がやりにくいことによるようです。

第1、第2楽章から通して弾くと、第3楽章を必要以上に煽らずに弾けるのも、幸せの要素の一つなのですが、、、
結局のところ、第1楽章がもっと上手くならないと・・・(ここまで19.03.23)

 

 

 
2019年4月:一進一退

先月末から家族で、ラスヴェガス&グランドキャニオンに行っておりました。リンク先で紹介した、三大絶景ツアーの日と、帰国日の2回、朝3時起きになりましたので、時差ボケだか何だか分からないまま、帰国しました。帰って来た翌日の火曜日から出勤で、期初固有の仕事などでそれなりに忙しくしていた中、ピアノを弾いてみると凄まじく弾けません。これはどうしたものか、と思ったのですが、

その週末、金曜の夜の寝付きはいつも通り良くも無かったのですが、土曜日にいよいよベッドから出る決心をして部屋を明るくしたら、時計は2時半、目を疑いました。これでようやく睡眠負債を解消したようで、ピアノも大分戻っていました。

といっても、「我慢の季節」に戻っただけ、です。プロコ7番1楽章では、手のひらの高さを心持上げてみたら窮屈さが減少したような気がしていますが、それでも最初の頁の両手8分音符地帯をノーミスでは滅多に通過できません。最後の頁も同様です。最後にはこの辺りがガンになりそうな・・・(ここまで19.04.21)

 

 

 
2019年5月:ようやく9分

第1楽章が、です。9分台かな?と計った時には8分50秒、望外の8分台でした。改善ポイントは各所にありますが、一番大きいのが1頁目(右譜例:クリックで拡大)でしょうか。

先月分の最後でも言及していた、開始早々に両手が不規則に動き続ける場所です。譜例の4小節目と6小節目とが同じ形で、8小節目とも1拍目が違うだけなのですが、その1拍目を意識するあまり、7小節目最後のBフラットが鳴らなくなるのが常態化していました。

対策は・・・月並みですが、3拍子で数える意識の強化と、その3拍目をしっかり聞いてから次に進む意識の強化、でした。全体にゆっくり、と思うより、ここだけ遅くなってもいい、と意識する方が上手くいきました。

ここを含めて、しばらくは3拍子で数えるのですが、

左譜例の9連符(MCAのソナタ全集とは記譜方法が相違します)を、倍速で弾いてしまっていたことに気づいたので、この少し手前から6拍子と言うか、1小節1拍の数え方に変えて、9連符を1小節分まで伸ばすことを意識しています。

展開部は、状況に代わり映えしませんが、当たりきらないところはそれでもいい、で開き直り始めています。そもそも、最難関箇所に至っては、正しい音を弾いているかどうか、さえ、かなりゆっくり弾かないと本人に分からないのですから。

(力不足なのに背伸びし過ぎ、なのですが、残り少なくなってきた人生で、沢山の曲を弾くことより、弾きたい曲を弾く方を優先した結果、こうなっております。)

最後の頁は、最初の頁と同じような感じで、同じように改善して来ました。あれやこれやで9分切れたのなら、当面は満足せねばなりません。

第2楽章は、6分を少し超えるくらい、第3楽章はいつの間にか3分40秒程度まで速くなってましたので、通しで19分を切れるのなら・・・当面は満足せねばなりません。

ラヴェルのトッカータ、ショパン=ゴドフスキーの2曲は、まずまず安定しています。その他は事実上弾いていません。(ここまで19.05.19)

 
 
 
 
 
 
 

 

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