8.納沙布岬

8月30日からレンタカーでの道内旅行です。この初日の行動を実は決めていなかったのです。宿泊は川湯温泉なのですが、釧路湿原を見てから湖のどれかに行くか、納沙布岬まで行くか、のどちらか、です。

家内の意見では、釧路湿原は(好きな人にはたまらないのでしょうが)それ程長時間つぶせる場所ではない、さりとて、遠路はるばる納沙布岬まで行っても何もないが、この機会を逃したら日本が実効支配している最東端に一生行けないかも、ということです。霧の中で釧路湿原に出かけてもどうにも詰まらないだろうから天気次第で、ということにしていました。で、朝起きてみると、あたり一面釧路名物の霧です。迷わず根室方向に出発しました。

車はエクストレイル、霧はますます深く、前方のカーブの向きをナビで確かめるくらいです。借りたままの状態だったラジオが、「北海道の各地で沖縄以上の高温になっています!」などと話題の半分が気温の話です。その異常に暑い北海道は後で体験することになるのですが、根室に向かう霧の中では無縁の涼しさでした。

厚岸グルメパークで休憩後、根室市内を通過して納沙布岬に直行しました。相変わらずの霧です。眼下には荒々しい海。

納沙布岬灯台の脇にある「これより先は・・」の看板の前が、多分日本の実効支配している領域で一般人が踏むことの出来る一番東の地面だと思います。


土産物屋と北方領土返還運動関連施設群は灯台から少しだけ離れたところにあります。

晴れていれば北方領土がよく見えるはず、と思われる「オーロラタワー」の上の方は霧の中に消えていました。

碌なことがなかったように見えるかもしれませんが、長男が四葉のクローバーを見つけたりして、子供達もなんだか楽しんでいました。

沖縄旅行中にわざわざ本島最北端の辺戸岬(へどみさき)まで行ったこともある我々にとっては、景色も何も無くとも、こちらに来て正解だったようです。

 

 

9.根室

その次は、とりあえず日本で一番東の有人駅である根室駅を目指しました。実はこれは不正解、鉄道ファンの方、納沙布岬に先に行くなら、その次は根室駅に行く前に、日本最東端の駅である東根室に向かいましょう。

列車で来たわけではないのが値打ち半減
とも思いますが、そうは言っていられない
のが、根室という場所です。


類似写真が人数分ありますが、
一番かわいい分で。

時刻表を見て、一日7往復しかないこと、次の発車は1時間以上先であること、を確認して、根室駅を後にしました。

そのまた次は、納沙布岬方向の道を三度少し走ってから右に逸れて、日本で一番東の駅、東根室駅を目指します。

線路にほぼ並行する道はそこそこ広いのですが、東根室駅に入る脇道は路地並みの狭さです。ナビが教えるタイミングが感覚とずれていたこともあったのですが、一度は曲がりそこなったりしながらも、辿りつきました。

近所の名鉄の無人駅だと、元は有人駅だった気配みたいなものがあるのですが、こちらはすがすがしいばかりの1面1線の無人駅です。霧は大分薄くなりました。 


ホームに上がって遊んでいたら・・
日に3本しかない貴重な通過列車の一つ、快速ノサップ根室行きの通過を見ることが出来ました。結構スピードは出ていました。
  

 

 

10.摩周湖

東根室駅を後にして、つまり根室市内では駅2つしか見ずに、釧路方向に戻りました。途中の道の駅で遅い昼食を取ったあたりから、霧がいよいよ晴れてきました。最初は川湯温泉の宿まで直行するつもりでしたが、さほど遠回りでは無さそうだったので(実は高低差はかなりあるので、本当に余裕の無いときには避けたほうが良いところだったのですが、一応の余裕はあったので結果オーライで)、夕方の摩周湖によってみることにしました。

いやはや、「霧の摩周湖」が、朝の釧路は深い霧だったにもかかわらず、すごい天気です! 「日頃の行い」でしょうか!

背後からの日光がまぶしすぎて、液晶画面が全く見えない、とボヤキながら撮影した動画から、静止画を切り出して繋いで作ったパノラマ画像です(クリックで拡大、つなぎ目のボロも見えてしまいますが)。
*実際には一度に視野に収めることが不可能な幅を繋いでいます。

ちゃんとしたカメラでの画像も載せておきます。深い青色の湖面のさざ波まで、くっきり見えていました。

「霧のかかっていない摩周湖を見ると、婚期を逃す」という話があるけれど、ウチは男の子二人だから関係ないことにしよう、などと家内が言っていました。

これは第1展望台ですが、その先の第3展望台にも寄って・・第3展望台からは屈斜路湖も結構きれいに見えました・・から、ヘアピンカーブを降りて、川湯温泉の宿に向かいました。このレンタカー1日目の走行距離が320kmくらいでした。

決して天気に恵まれたとは言えない状況下で、最大限に上手く立ち回れた一日だったように思います。

 

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