愛知県碧南市 風情在る鰻屋の暖簾 良い香りのする「小垣江道」を訪ねて

旅する大浜街道

第14回 小垣江道?・正木町にて

さすが城下町!古き時代は未だ生きる 後に判明!ここは小垣江道

鰻屋の暖簾が見える

<姿を現す!和菓子屋から始まる小垣江道。暖簾の提げられた鰻屋からは、美味しそうな匂いが漂う。情緒的な鰻屋の雰囲気に誘われてか、多くの人がご来店> 御幸町交差点、味のある昔ながらの和菓子屋店舗を越えると、左手に小さな小道を見つける。 道沿いの表具屋さん曰く、「昔からある道だよ。大浜街道?この道は違うじゃない?」との事。 この辺りは、下道という。さらに先には鰻屋が暖簾を提げていた。京都かどこかで見かけるような”和”の雰囲気。 紳士・淑女と思われる方々が、相次いで店へと入る。 近くには小川が流れ、潤いあるせせらぎが耳に届く。旅情と空腹を同時に満たす場所。御先祖さん達はここでグーとお腹が鳴ったのかな。

道は理髪店に突き当たる

<軒先の重なり合う「正木町」へと進む。手の込んだ格子窓のある家なと歴史を感じさせる家並みに足取りも遅くなる。白壁の屋敷下に「町口門跡」と刻まれた石碑をみつけた。ここで疑問が浮かぶ。番所って確か、一般人は入れなかった?> 鰻屋を越え、住宅街の中を湾曲して進む道。後にこの道は、小垣江道と呼ばれていたが判明。県道50号に出る。道はさらに先、正木町と呼ばれた地区へ。 理髪店前に出た。東浦方面の左へと進む。しかし、何だ!この道は!全てが古い。格子の窓・子供時代に見た本屋看板・そば屋の出前持ち…。 白壁の屋敷に町口門跡の石碑。右に道があり、熊村を経て名古屋道に通じるという。 大浜街道は、東浦を目指すため直進。しかし、番所ということは「鑑札」が無ければ通れないのでは…。

ヘボト自画像ヘボトの”ここもぜひ見ておきましょう”コーナー

荘厳な建築様式を見せる郷土資料館 「刈谷市郷土資料館」 旧亀城小学校の校舎を利用した郷土資料館。 荘厳な外観に負けず劣らず面白いものがあります。通常は入場無料。 かつて2階の第4資料室、東のパネルには、この地方の明治中期地図がありました。 その地図には、ハッキリと大浜街道と記され、大府までの道程が記されていました。 他にも懐かしの生活具が展示されていたりして、歴史好きには楽しめる内容であり、一日楽しめます。

次回予告です、お楽しみに!

御堂の壁に和尚さんの絵

第15回 「市原神社と市原湊」

少々の疑問は残るが自分の推理を信じて「町口門跡」を西へと向かう。庶民的な温かさを感じさせる八百屋の向かいには、小さな御堂が1つあった。名は刻まれておらず、漫画チックに描かれた賢者の姿が壁にあるのみ。 御堂の先は、見渡す一直線の道となっており、その雰囲気は村境的な淋しさをみせる。心細げに進んでいけば、県道50号の「司町」信号交差点より少し手前の場所に出た。ここから先は「市原」となる。かつては大浜と並ぶ規模の湊があり、海上交通の要所として栄えていた。 港の隆盛を偲ばせるものは、今では常夜燈だけとなっている。しかし市原神社には宮殿のように煌びやかな「市原神社」が威厳を放ち、霊験あらたかな「稲荷の玉」が有名だという。 ■ 第15回 「市原神社と市原湊」 へ

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