愛知県碧南市 鷲塚「矢作川桜堤」に咲く桜はまだ若いけれど きっと将来は名所に

春が来た!碧南の桜

鷲塚のさくら

「矢作川桜づつみ」の桜に告ぐ まだまだ若くて頼りないが未来は明るい

桜の下の老夫婦

<がんばれ!若い桜の木。いつしか届く未来への贈り物。桜たちの成長を見守るおじいちゃん、おばあちゃんの気持ちは、きっと私と同じ> 鷲塚の集落東側、矢作川の堤防沿いに桜の遊歩道が造られたのはいつの頃だろう。 「矢作川桜づつみ」と名付けられたその場所、咲く桜はまだまだ若く頼りなく花を咲かせるのみ。 桜の咲く土手の下には老人ホーム。いくつも連なる部屋の中から、桜へと視線が集まる。 おじいちゃん、おばあちゃんたちだ。桜が立派となるのは数十年先、おそらく私も見られない。 でも気持ちはみんな同じ。この桜たちは未来への贈り物、きっと思いは届く。満開の桜の下、幸せ顔をした人々が多き事を願う。

グラウンドの縁に並ぶ桜

<コピー&ペーストを繰り返したかのように同じ枝振りの桜が連立する。グルリと囲む、ここは桜のグラウンドなのか。 春麗らかな日、野球をする少年たちの掛け声がグラウンドいっぱいに響き。春爛漫に咲く桜たちは、まるで野球少年たちに「がんばれ!」といっているように見えてくる> 水源公園には、転写を繰り返したかのような桜たちが、グルリと野球グラウンドを取り囲む。 水源公園は名の通り、かつて鷲塚に住む人々がここで洗濯したり、野菜を洗ったり、水浴びしたりした場所。 豊富な水が桜の成長を促進させているのだろうか?桜たちは、若々しく、そして背丈が高い。 野球グラウンドでは、少年達が試合をしていた。たくさんの桜たちを背に、白熱した試合。チームメートを応援する声が大きくなる。春の陽気に誘われて平凡だけれども、とっても幸せで大切な一日が過ぎて行く。

ヘボト自画像ヘボトの「落花枝に帰らず」

桜の下、ひとりたたずむお地蔵さん

「桜の下のお地蔵さん」

鷲塚の「川端蓮成寺」前から東へ向かう道がある。かつて鷲塚集落の本通りであったという。 銭湯や八百屋などが並ぶ賑やかな通りであったはずなのに、今はその面影を追うことさえ出来ずに淋しい通りとなった。 その道が矢作川の堤防へと出る辺り、鷲塚湊であったという場所に、一体のお地蔵さんが山桜の下で春を楽しんでいる。 お地蔵さんは、どのような事情により建立されたかは今日では全く伝えられておらず、地元の人でさえ首を傾げる。 「ソメイヨシノ」よりも早くに開花する「山桜」である。その気まぐれさに、いつも機会を見逃してしまう私。 桜の咲き頃は、このお地蔵さんだけが知っているのだ。

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