青雲の声     2002、5〜2003、4はこちらでご覧になれます。
 このページは星野雅春が毎月発行するほしの雅春だよりに掲載される300字コラムです。
ネコだからか?4月号
 我が家のネコ君は近所の竹やぶに捨てられていたシャムとの混血児だ。中華航空記事の事故当時家にやってきたからかれこれ10年になる。寒がりのネコ君のために未だにホットカーペットが片付けられない。ネコ君が我が家に登場してから遠出や外泊は『自粛中』だ。妻のご飯支度を見ているせいか、ネコ君は小生と同等の立場と理解しているらしい。めっぽう気が強くて未だに噛みつく。そんなネコ君の胸にしこりができ手術し入院。1泊2日だったと思うが、帰ってきたときはよほど寂しかったのか涙をいっぱい目にためていたように見えた。可愛くて仕方がない。我が子のタマタマちゃんを切る。『塾に行かない』というだけで我がこの首を締める。全く理解できない。怒っているのだ!
健康第一、解かっちゃいるけど・・
 刈谷市の国民健康保険会計から、一人当たりの医療費負担を計算すると、一般に人たちは年間約14万8千円かかり、75歳以上の高齢者はそれは年間約75万円だ。約5倍の医療費がかかっている。『けしからん話だ』と言いたいのではない。国は年間9兆円ほどの医療費を軽減するために診療報酬の引き下げや医療費、取り分け老人医療費の削減に躍起だ。刈谷市は平成12年度の税率改正から4年ぶりに税率改正をした。高齢社会や少子化、不況の影響で国保税改定のサイクルは早まるかもしれない。事実見直しは毎年が原則としている。健康でいられる寿命を伸ばすか、税率を上げるしかない。今年度新規事業でヘルスアップ大学が開催される。ささやかだが大いなる成果を期待したい。


さっぱり思い出せない
感動的な卒業式だった。『父は若かりし頃、勉強が好きで学校へ行きたがったが、私の祖父である父に反対され地元に残った。だから自分の子供たちである私達には、田畑、屋敷を無くしても勉強させようと育てられた。母は重傷を負った私を助けようと神仏に祈った。命拾いをした私は普通に生きてと願って育てられた。』両親の深い愛情の仲で育てられた校長先生の祝辞は感動の涙を誘った。35年前のその日、15歳の星野少年は何を見つめ、どこへいこうとしていたのかさっぱり思い出す事ができない。でもきっと校長先生や恩師、両親の暖かい愛情の中で巣立っていったのだろうと思ったとき余計に泣けてきた。愛情と言う追い風を受け、今船出をする君たちの前途が希望に満ちたものである事を切に祈る。祝 卒業!合掌。
ヘンな話
本紙ですでにお知らせ済だが、これまで省エネ上、高気密住宅が良しとされてきたが、シックハウス対策上24時間にわたる換気が良しとされ法制化された。住宅はシックハウスを起こすものと言う前提で作られた法律だ。無垢の材木を使用して化学物質をださない住宅を作っているメーカーにまで一律に網がかかる。おかしな話だ。これまで火事を起こさせないためにどんな建材を使用するかを指導してきた行政だが、今度火事が起きた後の対策のために一般住宅への火災報知機の設置が義務化されるようだ。消防庁の調べでは、住宅用消化器がない場合6,3人の死亡者で、ある場合3,5人に減少し、火災報知器があるとないとでは死亡率が3,5倍になるという。いい話だ。だが先立つものがいる。そこが問題だ。
たった1種類
 新型肺炎の感染源?として疑いをかけられ大量に処分されているハクビシン。オリに入れられ悲しそうな目がTVに映し出されている。鳥インフルエンザの感染防止のために大量の鶏が生きたまま袋に詰められる場面が何度も映し出された。鳥も牛も食べるのに可哀想とは変な話だが悲しくなる。動物の種類が何種類あるのか知らないが人類と言うたった1種類の動物によって、絶滅させられる動物がいたり、そのときの都合によった殺されると言うのは理不尽な話でもある。コイヘルペスや狂牛病など、動物が感染する病気を見るとき、たった1種類の動物である人類に『ほかの動物によって生かされている』『謙虚に生きよ』と警告されているように思えてならないのだが・・・。
多種多様
改めてタレント、テツandトモじゃあないが『なんでだろう?』の大切さを思い知らされる。キュウリはなぜ曲がるかを追求した『曲がるキュウリの研究』たこ焼きが木の器に入っている理由を探った『たこ焼きと木の器のハーモニー』『おばあちゃんから教わったテカテカ撃退大作戦〜酢でテカテカが直るのはなぜか?』『風船がグルグル回転しながら飛ぶメカニズムを探る』『梅干で煮崩れが防げるか?』等等。第47回刈谷市児童生徒理科研究の内容の一部だ。普段当たり前に過ぎていく日常のひとコマに疑問を感じる子供たちの感性に驚かされる。学力低下が叫ばれ、取り分け理科離れは深刻とか。『なんでだろう〜』の疑問がわかなくなった時、人は成長が止まるのかもしれない。一大事だ。
大工
 今、日曜大工にハマっている。昨年TVドラマ『北の国から』を見て、涙した人も多い事だろう。田中邦衛さん扮する黒板五郎を自分とダブらせ、建築現場から出るあまり物を利用して倉庫の建築中だ。作業中口づさむ曲はもちろんさだまさしのテーマ曲『ア〜アアアア〜ウ〜ウ〜』だ。わかんないだろうけど。これがけっこう楽しい。子供たちが将来なりたい職業に常に上位にランクされる大工さん。人気は高いのに大工人口はこの10年で半減だとか。昔は厳しい徒弟制度の中で職人が育ってきた。今は若い職人が辞めたり、キレたりしないように親方が気を使うらしい。職人技を教えようにも“効率”がジャマをする。日本の伝統的木造建築技術は大丈夫か?日曜だけのにわか大工が心配している。嗚呼。
聞いた話だけに『だけな』
 再び大工の話。どうして大工を大工と呼ぶようになったか。テレビの時代劇によく出るお奉行様と言えば、町奉行、寺社奉行、勘定奉行だ。ほら聞いた事あるでしょ。で、チョッと格は下がるけど作事奉行、普請奉行、小普請奉行という奉行があった。作事奉行は主に建築工事、普請奉行は土木工事、小普請奉行は内装工事を担当しただげな。で、作事奉行の配下に大工頭と言う官職があった。この大工頭が各職方を統括していて今で言う国土交通省の局長のような人だった。でも本来の大工は各技能職種の最高位の官名として使われた所から、木工建築職人を大工と呼ぶようになっただげな。中には苗字帯刀を許された棟梁もいたとか。何?昔は良かったってか?
嗚呼!
 毎月、本紙配達中、下校中の子供たちにできるだけ『おかえり』『こんにちは』と声をかけるようにしている。でも最近気のせいか声をかけると警戒し後づさりするようになった気がする。児童に対する連れ去り事件や暴行などが横行する事から学校での注意が行き届いているのだろうか。実際刈谷市内で今年11月末現在4200件近くの事件が発生している。自転車盗、車上ねらいなどが約3000件と圧倒的に多いが、殺人4件、強盗6件、放火2件などの凶悪犯罪も発生している。その一方で検挙率は18.8パーセントと低調だ。水と安全はタダはすでに神話となった。自分の命は自分で守れと人は言う。子供たちの首にぶら下がった笛が寂しくゆれた。嗚呼。
合掌
 ラジオで聞いた話。TVアニメの『サザエさん』は男女の役割が固定的、古典的で有害。紅白歌合戦は男女差別との意見があるとか。サザエさんちのマスオさんは海山商事のサラリーマンでサザエさんは専業主婦だ。確かに台所でのシーンが多いけど、だからと言って男女の役割を固定化し悪影響を与えているとは思えないのだが・・。紅白混ぜてピンク歌合戦にしようとのジョークで幕は閉じられた。ピンクや東西では大晦日の雰囲気も半減か。オレオレ詐欺、子供の連れ去り事件多発、進展のなかった拉致問題、国論を2分する自衛隊派遣問題。いろんな問題を引きづったまま2003年が間もなく終わる。来年こそは平和ないい年であることを祈りつつペンを置く。合掌。
未来
 ここの所、お呼びがかかるのは葬式ばかりだったが久しぶりに結婚式に招待された。ユニホッケーで一緒に汗を流す32歳の若い衆だ。好感の持てるいい男だ。若い頃から故郷九州を後にして、見知らぬ刈谷の地で堂々と独り立ちしている。恵まれすぎた環境の中で経済的にも、社会的、精神的に自立し得ない若い衆が多いとされる社会の中でだ。普通なんだけど、すごい事なのだと思う。大病して伏せっていたこともあった。ずいぶん心細かったに違いない。でもそのとき彼を支えたのが青年講座やユニホッケーの仲間たちだったと思う。玄界灘の暴れん坊は今、三河の心やさしき愛妻家になろうとしている。若い衆が幸せに向かって一生懸命生きようとする旅立ちの日。嬉しくてたまらない。
過去
 衆院選のお話。比例区でも選挙区でもどっちでもいいじゃん。バッチの色が違うわけじゃないんだから・・というのは素人の浅はかさか。大物政治家中曽根康弘氏の引退劇は単的に私達に教えてくれた。乱暴な言い方だが比例区で政党名によって当選する人は選挙区で自前の選挙態勢や後援会組織はなくても当選できる。ここが命取りになる。『政治的テロだ』と怒りをあらわにした所でなす術もなく政界から去る事となった。既存の態勢という神輿に乗っかって議員になれば担ぎ手が『ヤーメタ』となりゃ一丁上がりだ。担ぎ手は時として圧力団体にもなる。自前の組織を強く大きくするしかないのだけれど、どっこいこれが一番難しい。
ハト
 戦後初めて海外で自衛隊員の武力行使によって殺したり、殺されたりする事になるかもしれない。政府は早ければ年内のイラク派遣を実行するために先遣隊の派遣準備を指示したそうだ。連日米兵の死亡がニュースになるのにだ。国会も解散され特筆すべき2人の政治家が政界を去る。戦争を体験したものが政治の場にいるときこそ平和に向けた道筋を勇敢に発言しなければという信念を貫いた野中広務氏。憲法9条改正に慎重な立場を貫き『ハト派』の代表だった宮沢喜一氏だ。危なっかしい方向に転げ落ちるかのようなこの国の将来にずいぶん心残りだろうと察する。憲法改正、教育基本法改正などがちらつき改憲の親玉、中曽根康弘氏の威勢がいい。残念でならない。
シカト
 陰湿ないじめの最たるものは『シカト』する、つまり無視するということだ。この『シカト』辞書にも載っていないし子供たちの間で自然に広がっていった俗語のようなものと思っていた。この『シカト』には諸説あるらしい。使われだしたのは1960年代だそうで、語源はあのイノシカチョウでお馴染みの花札からきているそうな。花札に出てくる鹿は横を向いている。鹿の頭がプィッと横向いている事から無視する事を『鹿頭』・・『シカト』になったとか。ワン切りや身に覚えのないエッチ画像の請求は『シカト』する事が最善策だ。この『シカト』子供の世界だけでなく大人の、取り分け●●の世界のそれは巧妙、狡猾でタチが悪すぎる。彼らの悲しい人間性が可哀想になる。
『へぇー』
投稿テレぴ番組『トレビアの泉』が人気沸騰中だ。『宇宙飛行士はオムツをはいて宇宙船に乗り込むするとゲストが『へぇー』と鳴るボタンを驚きの表情で押す。押された数によって賞金が決まるというもの。このtrivia(名)つまらない事、もの。雑学を意味する。友達同志の会話の中でも『へぇー』というような話にはボタンを押す仕草までする。『本当かなぁ』と疑いたくなるような真実を聞くと『へぇー』との驚嘆につながる。宇宙飛行士は出発から大気圏外で宇宙船の飛行が安定するまでの10時間ほどトイレに行く事ができない。だからオムツをはくとの解説がつく。『小泉新政権は景気を回復する』さていくつの『へぇー』に?チャンチャン
中年です。
9月15日、名古屋栄、久屋公園で青春グラフティコンサートが開催された。今年で4回目だ。50歳前後の人には懐かしい、小室等、はんばひろふみ、南こうせつなどが出演し、午後1時から7時まで飽きる事のない充実の6時間だった。無料のこのコンサートに3万7千人が訪れた。『戦争を知らない子供たち』がいつの間にか『戦争を知らない子供たち』の親になっていた。そんな中年たちの『戦争を知らない子供たち』の大合唱は、イラン戦争の泥沼化や自衛隊派遣、北朝鮮問題などがある中で『平和でいたい』『やっぱ戦争はいやだ』という心の叫びだったように思う。懐かしい青春時代を思い起こし『頑張れ中年!』といわれているようで元気が出た。そうだ、もう中年なんだ。
そりゃぁ、高いわぁ! 8月号から
 『ガソリンが1g90円から100円なのに、麦茶500ccのペットボトル150円てぇ、高すぎない?』なるほど確かにそうだ。地中深くから原油を汲み上げ、タンカーで遠くから運んで精製した価格だ。刈谷市の水道料金は基本料金を除けば1g1円しない。麦茶や水が自販機で売り出されたのはいつの頃だったろうか。夏休み、外から帰ってくると麦茶のやかんが井戸水で冷やしてあった。ラッパ飲みすると『コラッ』とよく叱られた。でもこの飲み方が一番うまかった。懐かしい場面がよみがえる。冷夏だった夏を帳尻合わせするかのような猛烈な残暑が続いている。夏休みが終わった。さぁ、また勉強だ。頑張れ!若い衆。
そりゃあ、ないだらぁ
 平成15年7月1日、改正建築基準法が施行された。改正された点は居室内における化学物質の発散に対する衛生上の構造、いわゆるシックハウス対策だ。木材などの接着剤などから発散されるホルムアルデヒドなどの化学物質による健康障害を回避するための措置だ。チョッと前まで省エネが叫ばれ、高気密高断熱住宅がもてはやされ、今度は計画的にかつ強制的に換気をせよといっている。目がちかちかする、のどが痛い、めまいや精神障害にまで発展するというシックハウス。カーテンや家具にも要注意だ。最も安全でなければならない住宅にも危険がいっぱいだ。病院、学校も例外ではない。便利さの追求はいつしか便利さ以上のしっぺ返しが覚悟しなければならないのかも・・。
  学校をクリックすると刈谷市のシックスクール対策へジャン゜します
そうとも聞こえるけど・・。
 童謡『シャボン玉の歌』は台風の歌と信じて疑わない人がいたそうな。シャボン玉が風に吹かれて飛んでいった。あまりの風の強さに屋根まで飛んでいったということらしい。本当は子供たちが生まれてもすぐに死んでしまう、大きくならずに死んでいってしまう様子を歌った悲しい歌だそうだ。『赤いくつ〜はいてた〜』の赤い靴の少女はあかと呼ばれていた時代の共産主義者が当局に連れ去られてしまう厳しい現実を歌ったものだそうだ。童謡とは言え、いろんな意味で意味が深い!
昔の青年はすごかったか?
 青年の父と言われている田沢義鋪(よしはる)先生を知っている人は稀であろう。田沢先生は全国の青年団員に呼びかけ明治神宮の造営という大業を成し遂げた人でもある。その功績が認められ、時の天皇陛下の御下賜金を基に全国の青年が1円募金をして東京、神宮外苑に日本青年館を建設した。大正青年の心意気だ。今は2代目がその威風を放っている。パラサイトシングル、フリーターなど今ほど青年が否定的にバッシングされている時代はなかったと思う。どうする平成の青年達!