青雲の声 2003年5月〜2004年4月まではこちらでご覧になれます。

                  このページは星野雅春が毎月発行するほしの雅春だよりに
                  掲載さていれる300字コラムです。


がんばろう、若い衆・・。4月号から
 刈谷市の人口が14万人を突破しそうだ。この新聞が配布される頃には達成するかも・・。刈谷市は105歳の女性をトップに平均年齢37,8歳の若い都市だ。万博開催や空港開設でにぎわう愛知は『元気がいい』と全国からうらやましがられている。尾張から刈谷に来た知人は『町に人が多いし、若い人が目立つ』と感想をもらした。若者の元気は町の活力だ。全国から若い人たちが働きに来る刈谷市は昭和41年に『健やかな青少年都市宣言』し、若い人を励まし勇気付ける施策を展開してきた。だが現在宣言そのものを知らないし、必要性も要求すらないかのようだ。若者の町刈谷市の青年活動の拠点である社教センターでの若者サークルが消えて久しい。寂しい限りだ。
がんばりましょう、元若い衆・・。
 心臓疾患で入院することなく薬で治療する事になった79歳のI氏。療養のため横になる生活が続いた。それまだ曲がりなりにも自分で自転車に乗って病院通いしていたのだが、急激に体力が衰え、1ヵ月後には車椅子での生活を余儀なくされ、起きる事もままならなくなってしまった。人間、わずかな期間でこれほど衰えるものかとの驚きでいっぱいだと、家族は言う。介護のために介護認定申請やベッドの搬入やらこれまでの家族の生活は一変した。介護認定が追いつかず、介護認定者とみなしサービスを受けた。身近な所で見聞きした家族の一面。改めて健康の大切さと介護の過酷さをしみじみ感じている今日この頃、介護、医療に『もっと光を!』とつくづく思う。


重たい・・。3月号から
 仕事柄卒業式に呼ばれるが、涙腺の弱い筆者にとって深くを取らないように気お使う一瞬でもある。まして例年にない花粉のおかげで目は赤いは、鼻水はたれるはで大変だ。卒業式に『ホタルの光』や『仰げば尊し』を歌わなくなり、変わって今は『旅立ちの日に』『巣立ちの歌』だ。ホタルの光なんて見たことないし、意味わかんない。専制と生徒の距離が昔ほど遠くなくなったと言う事なのかも・・。何より巣立って行く彼らが励まされ勇気づけられる歌が一番言いに違いない。『未来(明日)を咲く自由の命』『とこしえの平和の理想』『新しき真理の道』何気なく母校校歌を聞き流してきたが、一言一言が実に重たいと感じる。がんばれ、卒業生諸君!
ファインプレー
 春の甲子園大会が始まった。『地震や津波が襲った。全国の人が明るい話題を待っている。』『全国の多くの選手の夢を背負っている。一瞬一瞬を大切に、心のこもったプレーを・。』『戦後60年、平和のシンボル高校野球、甲子園で活躍した多くの先人たちが戦禍に散った無念を忘れてはならない。』『この世に生を受け10数年、夢を実現しようと一生懸命立ち向かう、そこに僕たちの人生がある事に気づいた。高校野球って素晴らしい事を実感しながら、感謝と一生懸命を胸に甲子園の舞台に挑みます。』甲子園でプレーする子供たちも、それを見守る大人たちも高校野球にかける熱き思いが伝わる感動的な開会式の言葉だった。ファインプレーは既に始まっている。


25年ぶり・・。2月号から
 何年かぶりにスキーに行った。野沢温泉スキー場は雪質もよく、無料の外湯が魅力的なスキー場だった。かつてスキー場といえばリフトを待つなが〜い行列がつきものだったが、今はリフトの待ち時間もほとんどなくからのリフトもあるくらいだ。スキー人口は1993年に1800万人いたが02年には1090万人に激減したそうだ。スキーだけでなくゴルフ、サッカー、野球など軒並み急降下で市場が減少しているとか。減少理由のトップは不況によるレジャー費の抑制だ。かつて5〜6時間かかったスキー場も今は高速が整備され3時間弱でいける。滑り方さえ工夫すれば安価で充分中年高齢者の生涯スポーツになる。とにかく面白かった。『誰か、私をスキーに連れてって!』
分かっちゃいるけど・・。
 1月の暮れ健康診断を受け、その検診結果が届いた。驚きだった。年末から正月にかけての運動不足と不摂生がたたってか、胃炎、食道裂孔ヘルニア、脂肪肝、結石など再検査、要注意のオンパレードだ。昨年は何も無かったのに・・。市は増え続ける国民健康保険の医療給付費を少しでも削減しようと躍起になっている。子宮ガン検診の対象年齢の引き下げや前立腺ガンの検査の実施、ヘルスアップ大学の開設などだ。若い頃死ぬなどと言う事は考えたことも無かったが、最近は眠りにつくときこのまま目が覚めないのではないかと思う事もある。医療態勢を充実したり、健康講座の開設はありがたいことだ。あすからがんばろう、と今宵も焼酎をあおっている。だめだぁ、こりぁ!
忘れてはならないもの 1
 昨年は『冬のソナタ』の『ぺ・ヨンジュン』に代表されるように韓流ぶーむだった。友人の奥さんは成田空港まで韓国の俳優、誰やら?を見に行ったそうだ。世の男どもも少し現象を分析し理解をした方がいいようだ。韓国映画が受ける理由のひとつにドラマの流れに純愛や夢、憧れ、希望があることだそうだ。30〜50代の人たちが自分の青春時代とダブらせていて、そこに癒しを求めているとか。毎日ニュースで殺人事件が報道されているが、サスペンスドラマの影響と指摘する向きも。片平、船越のゴールデンコンビ大好き人間の筆者には、耳の痛いはなし。韓流は清らかさや純粋さなど無くしてはならないものだと教えている。いつのまにかすっかり失ってしまっていた。嗚呼。
忘れてはならないもの 2
 新しい年を迎えて早いもので1ヶ月がたった。今年の新年早々、新聞各紙の社説は戦後60年の節目を迎え、今後の日本の進むべき方向などが特集されていた。おりしも憲法改正論議が活発にされるようになり、自民党は結党50周年の今年、憲法改正の草案をまとめるとしている。環境や地方分権など様々な論議はあっても議論の中心は戦争を放棄した憲法第9条だ。現状に合わないとして改正が叫ばれるが、60年ものながきにわたって我国が戦争することなく、又戦争に巻き込まれなかったのは第9条があったということは疑いもない事実だ。40にして迷わず、50にして天命を知り、60にして耳に従うと言う。広く国民の声に耳を傾けてもらいたいと切に願う。


1文字!12月号から
 今年を象徴する漢字一文字『災』が発表された。発生した台風29、上陸した台風10は観測史上最高だ。三重県や福井県、新潟県の大雨の被害をもたらし、更に新潟中越地震が追い討ちをかけた。夏の酷暑や熊の出没による被害など自然によるものが多かった。一方人災も多様で多発した。日々進化するオレオレ詐欺や架空請求。子供の連れ去りや虐待事件は心が痛い。拉致やイラクを始めとするテロや紛争も人災と言えるだろう。事件や事故ばかりでイチローの快挙、落合竜の優勝、オリンピックでの日本選手の活躍がブッ飛んでしまうほど世相は暗い。不況が人災なら来年こそは福に転じる事を祈りたい。悲喜こもごも、2004年が間もなく終わる。新年に希望あれ、合掌。
4文字!
 大手生命保険会社が毎年募集するその年を象徴した4文字熟語の作品が公表された。【様様様様(ヨン様、説明不要)】【拙者多熊(切磋琢磨、山の木の実が不良で熊と接するものが多く被害者も出た)】【超気持泳(ご存知北島選手、チョー気持ええ)】【古タイム(フルタイム、昼は労使交渉、夜はゲームとフルタイムの活躍でプロ野球を救った)】【警戒電話(携帯電話、オレオレ詐欺のような巧妙な手口の電話で騙されないよう十分警戒)】今年もいろいろありました。もう記憶に残っていないほど遠くの出来事のようだ。筆者の一年。【貧庫豊生(品行方正、金庫もフトコロも寂しいが、それなりに生活はまあ豊かだった)】ってカッコ良く言うじゃな〜い。でもアンタ、できはイマイチですから〜。残念。今年も有難うございました。


そのとおり11月号から
 秋の柔らかな日差しが紅葉の進んだ木々の葉と葉を通して暖かく降り注ぐ11月のとある日、高須天神社で戦没者追悼式が厳かに挙行された。先の大戦で亡くなられた26柱の御霊に平和の誓いを新たにした。シナ事変で戦死、戦艦大和と共に・・と、歴史に残る戦いの中で亡くなられた方も見える。戦死した家族を思い静かに手をあわす事に口をはさむ余地はない。だが、家族を殺され、その指揮をとった人が祭ってある社に一国の総理がお祈りする事が耐えられないとの思いは理解できる。中国青年交流でのあるひとコマ、日本の留学生受け入れが少ない事についての意見を求められ、苦し紛れのひとこと『我国はついこの前まで鎖国をしていた、これから』と言ったら、『その通りだ』と納得した中国青年。大戦はわずか60年前だ。歴史はなが〜く見るべきだ。
そのとおり!パート2
 月曜日の朝刊、合併に伴う新市の市長選の結果が多く掲載されていて見るのが楽しみだ。職員がロビーに整列して、颯爽と黒塗りの車が横付けされ新市長が拍手の中、女子職員から花束を受け取るという初登庁のシーンが良くテレビに映し出される。群馬県のとある市の新市長、誰よりも早く登庁し、出所してくる職員を握手で出向えた。市行政に対する市民の満足度を高めるには職員が変わるしかない。職員の皆さんこれから一緒に頑張りましょうとのメッセージだ。職員は面食らったに違いない、だがこの市長とともに頑張ろうと思ったはずだ。政治や行政がどこを向いていけばいいのか新市長の姿勢がはっきりと物語っている。あちこちの新市長さんは、どんなんかなぁ?


恐ろしきもの、台風?10月号から
 今年は台風の当たり年だ。上陸した台風が10個というのも観測史上初のことで、発生した台風24個の内の10個だから上陸率4,17割でイチローもびっくりの高打率だ。原因のひとつに太平洋高気圧がある。例年この高気圧の勢力が強く台風がなかなか日本に近づけず西へ去っていってしまう。今年はこの高気圧の勢力が弱く、日本への『迂回』がしやすくなっているとか。特定の団体からの政治資金が政党のための資金団体を通して政治家個人に渡っているという『迂回献金』が発覚した。台風も政治腐敗も共に犠牲を強いられるのは国民自身だ。台風の被害も政治不信も台風一過さわやかとはいかない様だ。高気圧同様市民の力を高めるしかない。被災地の一日も早い復興を願う。合掌。
恐ろしきもの、地震!
 台風の深い傷跡が未だ癒されていない23日、新潟で大地震が発生した。台風による被災の直後で地盤が緩んでいた事から被害が拡大した。都市の震災被害も深刻だが、山間部の震災被害も同様だ。地すべりがあり土砂に埋まった家々、めくれ上がった道路、分断された道路や孤立した村などテレビニュースの映像に驚かされる。新幹線開通以来初の脱線と言う。対向車とのすれ違いざまだったらと思うとぞっとする。被災者のインタビューの声に白い息が混じる。もう間もなくやってくる雪が心配なのか余計に深刻さが伝わってくる。国や関係機関の速やかな対応を期待したい。私たちは傍観者であってはならない。やるべきことは多くある。基本は、明日はわが町が被災地かも・・との思いだ。祈!復興!
おっそろしい1 9月号
 月曜から日曜日までの1週間、テレビのサスペンスもんの2時間ドラマは5本ある。ドラマはシリーズ化され、犯人探しやストーリーの展開を楽しみながらついつい見てしまう。だが・・である。殺人事件はテレビのサスペンス劇場の中だけに願いたいものだが、ここの所、大牟田市、小山市、豊明市、長野県内などでの殺人事件の連鎖は異常な事態としかない。連日の殺人ニュースやイラクでの戦争という名の殺人事件報道はやるせなく痛々しすぎる。テレビの向こう側で起きた事件がいつか我が身に降りかかり当事者になるかもしれない。それは2時間で完結するテレビドラマと違い、恐怖と憎悪と悲しみが付いて廻る。おっと、ドラマが始まってしまう。今宵も単なる視聴者だった。よかったぁ。
おっそろしい2
 今年の夏、例年になく集中豪雨が発生し全国各地に大きな被害をもたらした。大雨が降るたび、台風が来るたびに土砂崩れや川の氾濫によって尊い命が失われる。山では保水力が低下し都会では土面の減少によって雨水が急流となって押し寄せる。自然の猛威は全世界に広がっている。温暖化による異常気象がささやかれている。このままCO2が排出し続けると、今世紀末には平均気温が2度上昇するとか。2度くらいかと思う。でも万博に展示予定のマンモスはわずか5度の気温変化で絶滅したそうだ。ひとつの歯車が狂うと全ての歯車が狂う。乾燥地帯はより干ばつに、雨の多い地域は大洪水になるという具合だ。自然はデリケートだ。
感動したっ!
 今言っても誰も信じてもらえない体型をしているが、小生高校時代は体操部だった。体操の技は難易度によってABCとランク付けされ、常に1つのC4つのB、6つのAを盛り込んだ演技をしなければならなかった。C難度はさすがに難しくなかなかできなかったように思う。ロス五輪、男子鉄棒で10点満点で金メダルだった森末慎二さんは、今同じ演技をしても8点台でしょうと技の進化の目覚しさを強調していた。10年やってモノにならなきゃ漁師になれ、失業保険で食べて夢をあきらめなかった。親子愛、姉妹愛等等。栄光の頂点に立ったメダリストたちの生き様がメダル以上に輝きを増している。栄光の陰にドラマ有。安っぽくなった言葉だが『感動したっ、ありがとう』
感動したっ!2
 刈谷市消防団、第9分団(高須町)の皆様へ。8月7日、佐屋町で開催された第49回愛知県消防操法大会は灼熱の太陽が降り注ぐ炎天下で行われました。皆さんの迫真の演技には感動すら覚え、身震いのするものでした。皆さんは今年の県大会出場のために昨年から、人知れず早朝夜間、土日を問わず訓練に励んできました。団員のみならずご家族の皆さんのご苦労もお察しいたします。この1年皆さんにとっては長く辛い1年であったかもしれません。でも長い人生の中でほんの一瞬、仲間と共に汗を流し、力を合わせ信頼を培い、友情を育まれたこの体験は何者にも変えがたいものです。これからの人生に生きる勇気や自身になるものと確信しています。皆さんの更なるご活躍をお祈りいたします。お疲れ様でした。
ゆっくりだったと思う。
 午後のひととき、子供たちの歓声が聞こえる。夏休みだ。子供の頃、夏休みの行動パターンは3つくらいしかなかった。ラジオ体操に行く、プールに行く、セミとりに行く、この3つだ。最近はセミ取りも見かけなくなった。竹竿の先にハエ取り紙のネバネバヲつけてのセミとりだった。あんなネバネバセミの羽にも服にもついて洗濯は大変だったに違いない。家に帰るとタライか井戸にスイカや黄なうりが冷やしてあった。お盆には仏壇のろうそくが静かに揺れて、その上には天皇陛下の写真が飾ってあった。全てがゆっくり時間が流れるスロースペースの時代だったように思う。IT社会を生きる今の子供達は、どんな夏休みの思い出を作るのだろう。うらやましいかぎりだ。
あわてすぎだと思う。
 平成12年、全国の自治体は3220余りあった。合併によって現在3099となった。合併特例法の期限である来年3月末で2800くらいの見通しのようだ。自治体の合併のみならず、企業や銀行の合併も進んでいる。果てはプロ野球にまで及び、2リーグ12チームが合併によって、1リーグ10チーム制になるとも伝えられている。パリーグファンには申し訳ないが、確かに任期はイマイチだ。だが、近鉄の元4番、西武の元4番、ダイエーの元4番、広島、ヤクルトの元4番と看板スターをカネに物言わせて1球団に集中させたその責任はないのかと言いたい。そういやぁ、合併しけきゃヘンな位の関係の政党もあった。連立、連合、合体、合併ってか。こちらのほうはお好きな様にだけど・・。
 実際、怖かった。
 昭和34年9が23日、マリアナ諸島付近で発生した台風はわずか2日間で超大型台風に育った。その年の15番目の台風は東海地方に9月26日未明に上陸した。6歳の時だった。両親は南側の掃き出しに畳を当てて雨風が家の中に入ってこないように必死になっていた。やがて力尽き南北の扉を全開にして押入れに避難した。かすかな記憶だが恐ろしく長い一夜だった。この台風によって5000人以上の人が亡くなり、行方不明になった。のちに伊勢湾台風と名づけられた。暴風圏は700キロを超え、先頃大型で強い台風と言われた6号台風で300キロ程度だったから、その大きさは半端ではなかった。45年も前の出来事なのだが、台風が来るたびに思い出す。怖かったのだ、ホントに。
ホントなら、怖い。
 田中真紀子代議士は小泉総理の訪朝を『支持率が下がると訪朝なのよね』と厳しい指摘をした。国民の7割が反対している年金法の強行採決や自衛隊の多国籍軍への参加など国会軽視、国民無視の思いつき手法に多くの批判が集まっている。7月11日は参議院選挙の投票日だ。おりしも、拉致被害者の家族が面会する場所や日程が取りざたされている。彼女の手記では7月23日の娘の誕生日までには会いたいとしている。勝手な想像だが、田中議員の感性が正しければ、参院選挙前に小泉総理が第3国で家族を取り戻すと言うウルトラCがないとも限らない。支持率アップを狙って・・。何しろ思い付きだから。それはないか・・。
くやしい! 5月号
 社会保険庁は年金という制度を真面目に正しく運用しようとしていたのかと疑いたくなる。採算を無視したとしか言いようのない保養所経営、同施設のべらぼうに安い価格での売却、高級公用車購入など、連日テレビのワイドショーでの暴露が続く。その一方で未納、ミノウの大合唱だ。何年も未納やみ加入が放置されていたり、国民の4割が未納などという自室を知らされると、年金を真面目に収受ししっかり運用する意識や熱意が全く伝わってこない。更に複雑な仕組みでまんまと制度を作った政治家にまで『勘違い、うっかり』と言わせたその手口は、かつて大事件となった金取引のT商事を連想させる。正直者がバカを見るこんな制度クソくらえだ!それでも私は払い続ける。悔しい。
くやしい!2
 この人たちが心の底から喜び合えるのはくるのだろうか。拉致被害者の2家族の子供たちが帰国した。喜ばしい事には違いない。だが今回も1年7ヶ月前に3家族が帰国した時も死亡報告のあった家族もいて心から喜べなかった。食糧25万トン、1万ドル相当の医薬品の支援、経済制裁はしないなどの約束は釈然としない。外交は外国との交渉であって、人質事件の身代金でもあるまいに取引ではない。一国の総理の約束だ。今後の展開を期待するしかない。わが国は人道的な見地に立って、北朝鮮を支援する。北朝鮮もまた同様に、人道的見地に立って、拉致被害者へ誠意を尽くすべきだ。信頼関係はまずそこからだ。国交正常化以前の話だ。